とある魔科学の幻想創造~イマジンクリエイト~
第三章 十一月のとある日 右方と原石の聖人Ⅷ
第三章 十一月のとある日 右方と原石の聖人Ⅷ
「おいおい俺様を舐め過ぎていないか?」
その少年の声に続くようにフィアンマの声が聞こえてきた。
「『幻想創造』?そんなもんどうでもいいだよ。確かにそのチカラは素晴らしいが俺様が欲しいのは禁書目録の錠前なんだよ。『王室派』、『清教派』のトップだけが持っているヤツだよ。だがお前なら例外的に持っているんじゃないのか?禁書目録を創りあげた禁書目録の編集者であるお前なら。だからこそ『魔神』でいられるんだろ?」
「テメィ一体何者だ?さっきから普通なら知りえるはずのない情報をどうしてテメィが知っていやがる!?」
「テメィ一体何者だ?さっきから普通なら知りえるはずのない情報をどうしてテメィが知っていやがる!?」
少年は攻撃が効いていないことよりもフィアンマが持つ情報に心底驚いている。世界で数人しか知らない情報ばかりなのだ。当然その情報は漏れるはずのないモノで外部に知りえる者は皆無のはずだ。
「さっき名乗っただろ?フィアンマ。右方のフィアンマだ」
少年は矛を握りなおしフィアンマに再度襲いかかる。
「悪いが鍵は持ってない。鍵に頼らなくとも俺の頭にはきちんと10万3千冊以上の魔道書は記憶されているんでな!テメィは今ここで倒す!!」
矛から繰り出される衝撃にフィアンマは大した動作もせず衝撃を受け止めた。右肩から突如あらわれた第三の腕で防いだのだ。爪の様な翼の様な腕だ。そう不完全な腕だ。
「な!?まさかその腕は!?」
フィアンマはニヤリと笑い第三の腕で薙ぐ。今度は少年が吹き飛ばされる。百メートルぐらいで矛を地面に刺し踏みとどまったのは流石は聖人といったところだろう。
「それは残念だ。それにしてもつまらんな~。お前魔神だろ?もう少し楽しませてくれ」
少年は不完全な腕を見上げる。その腕の正体は…恐らく禁書目録では正体をつかめないだろう。だが少年には解ってしまう。過去に見たことがあるからだ。少年の親友が持つ同じく不完全な右手を。
「対応しているは『神の如き者(ミカエル)』。お前は本当に十字教徒か!?」
「人様の事は言えんだろ。魔術、科学両方の世界にいるのだから」
「人様の事は言えんだろ。魔術、科学両方の世界にいるのだから」
フィアンマの不完全な腕を中心にして爆発が起きる。
少年は矛を不完全な腕にぶつける。
少年は矛を不完全な腕にぶつける。
爆発と爆発。二つの爆発は合わさることなくぶつかり合う。少年の爆発が力負けしまたしても少年が吹き飛ばされる。
「おいおい何なんだよお前は。魔神ってのはこんなんに弱いのかよ?不完全な腕にすら劣るのか?イヤ、おかしいな。さっきから魔術を使おうとしてないよな?そんなチンケな矛を創ったぐらいで何故魔術を使わん?うん?もしかして使えないのか?俺様達みたくなんかの制約があるのか」
爆発の中心から約二百メートル離れた場所から少年は駆け出す。わずか数秒でフィアンマの元に近づき矛で攻撃する。
「…ちょと違うな。ニアンスとしては『使わない』が近いが『使えない』わけじゃない…。俺の魔術は威力が強すぎるんだよ。こんな風にな!!」
矛を振り上げ不完全な腕めがけ爆発させる。先ほどとは違いただの爆発ではない。
「『天沼矛(あまのぬぼこ)』は混沌とした大地をかき混ぜることが出来た。つまり異空間を切り裂いたとも言えるだろ?」
空間を切り裂き爆発させる。それは大規模な爆発ではなく小規模すぎる爆発。そうでなくてはすぐさま空間全てを無くすことになるからだ。
その爆発は例えるなら一閃の煌き。斬り、光り、爆発。その一連の光景はまさしく煌きだった。しかし、爆発は無に還っていく。
その爆発は例えるなら一閃の煌き。斬り、光り、爆発。その一連の光景はまさしく煌きだった。しかし、爆発は無に還っていく。
「だから、俺様を舐めてるのか?本気だせよ!!聖人の魔神さまよ!!!」
不完全な腕。それが一閃の煌きを握り潰す。矛まで握りつぶす。
とある魔科学の幻想創造~イマジンクリエイト~
第三章 十一月のとある日 右方と原石の聖人Ⅸ
第三章 十一月のとある日 右方と原石の聖人Ⅸ
「ああああああああっあああああああああああああっっっああああああああああああっっっっあああ!!!!!!」
そして少年に腕が巻きつき握り潰し始める。
「ふん。つまらんなお前。なぜ本気を出さないのか知らんが俺様の邪魔になる前に潰しとく。ハァー暇だったからアメリカまで来たら魔神さまがいて錠前を手に入れられるかと思えば持っていないし。ああそうだ。ついでに聞いとくか。おい、右手を知らないか?俺様の腕とよく似てるヤツだ。俺様の腕の正体が解るって事は何所かで似たヤツ見たことあるんだろ?」
腕に力が更にこもる。すでに普通の人間なら死んでいる程の圧力がかかっている。
「し…らんな…」
「ふん」
「ぐ‥あっっあああ!!」
「ふん」
「ぐ‥あっっあああ!!」
心底つまらなそうに少年を放り投げる。ざっと五百メートルは飛んだだろうか?やっぱり聖人並には飛ばせないかとつまらん感想を抱き止めを刺しにいく。
「さてと、この後は学園都市に向かうか。面倒だが回収された『原石』のガキ共を回収しなきゃな。せっかく集めた『原石』だし。そういえばお前も『原石』だっけ?まぁ、お前はいいやここで死んどけ」
「なん‥だと…?また子供たちを犠牲にする気か!!?」
「ついでに学園都市に元々いる『原石』も貰っていくか。もしかしたら当たりがいるかもしれんしな」
「ふざけるな!!」
「う~んそうかも。あんまし表立った行動はすべきじゃないか。アレイスターの野郎もいることだし。でも『魔神』がこの程度だし問題ないか」
「なん‥だと…?また子供たちを犠牲にする気か!!?」
「ついでに学園都市に元々いる『原石』も貰っていくか。もしかしたら当たりがいるかもしれんしな」
「ふざけるな!!」
「う~んそうかも。あんまし表立った行動はすべきじゃないか。アレイスターの野郎もいることだし。でも『魔神』がこの程度だし問題ないか」
振り上げられる不完全な腕。しかし、少年は…行動しない。ただ、魔神たる証を見る。魔法名の宣言。少年の想いの全てがこめられたその真名(な)を…今、ここに。
「Intimus119!!」
聖人である証である聖痕(ステグマ)を開放。その反動でフィアンマが吹き飛ばされる。
さあ、反撃の開始だ。少年は魔神へとなる。
さあ、反撃の開始だ。少年は魔神へとなる。
「ようやく魔神のお目覚めですか?じゃ見せてみろよ」
吹き飛ばされたフィアンマは空中で方向転換。魔神へと向かう。
「サービスだ」
魔神は言う。
「よく覚えておけ。俺はな魔法名を名乗る条件を決めている。だから滅多に聞けるもんじゃない」
魔神はもう一度名乗る。己の想いを
「Intimus119(我が力は我が友の為に)!!」
とある魔科学の幻想創造~イマジンクリエイト~
第三章 十一月のとある日 右方と原石の聖人Ⅹ
第三章 十一月のとある日 右方と原石の聖人Ⅹ
それはただの蹴り。速度は音速を軽く超えるただの蹴り。
それはただの拳。速度は音速を軽く超えるただの拳。
それはただの炎。少量の魔力だけで出来た地獄の炎。
それはただの雷。少量の魔力だけで出来た地獄の雷。
それはそれはそれはそれはそれはそれはそれはそれらはただの魔神の攻撃に過ぎない。
それはただの拳。速度は音速を軽く超えるただの拳。
それはただの炎。少量の魔力だけで出来た地獄の炎。
それはただの雷。少量の魔力だけで出来た地獄の雷。
それはそれはそれはそれはそれはそれはそれはそれらはただの魔神の攻撃に過ぎない。
「おおおおおおおおおおおおおおおおおっっっっおお!!!」
魔神の攻撃にフィアンマは何も出来ずにいた。そこに追い打ちが入る。
「超電磁砲(レールガン)って知ってるか?こうゆうのを言うだが」
先ほど潰された矛を核にして音速の三倍の速度にて放出。
何とか腕でガードするがすでに後ろに魔神が回り込んでいた。
その背には天使の翼らしきものが生えている。
何とか腕でガードするがすでに後ろに魔神が回り込んでいた。
その背には天使の翼らしきものが生えている。
「そら気をつけろ?この光線は殺人光線だ」
透けているその翼から太陽の光が差し込む。
ぎりぎりで避けるがすぐさま魔神の攻撃が入る。
避けた所が爆発する。
フィアンマは理解した。自分は遊ばれているのだと。
ぎりぎりで避けるがすぐさま魔神の攻撃が入る。
避けた所が爆発する。
フィアンマは理解した。自分は遊ばれているのだと。
「クソがぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
フィアンマは地面に堕ちる。堕天使が落日したように。そして堕ちた堕天使はその不完全な腕を振りかざす。悪あがきをするように。
対して魔神は最強の攻撃で迎え撃つ。
対して魔神は最強の攻撃で迎え撃つ。
「IT IS A SAGE, AND Ⅰ AM A FOOL
(自分はちっぽけな人間でしかない)
THE DEVIL IN THE RIGHT SIDE AN ANGEL IN THE LEFT
(力は弱く 力は小さい)
AN ANGEL AND THE DEVIL BECOME SUBORDINATES
(そんなちっぽけな力)
MY LAW OF NATURE THAT IT IS IMPOSSIBLE TO USE
(どうする事も出来ないちっぽけな自分のチカラ)
THOU BECOME THE END!!
(そんな力を受け止めてみろ!!)
THE STRONGEST BLOW!!!
(ドラゴン・ブレス!!!)」
(自分はちっぽけな人間でしかない)
THE DEVIL IN THE RIGHT SIDE AN ANGEL IN THE LEFT
(力は弱く 力は小さい)
AN ANGEL AND THE DEVIL BECOME SUBORDINATES
(そんなちっぽけな力)
MY LAW OF NATURE THAT IT IS IMPOSSIBLE TO USE
(どうする事も出来ないちっぽけな自分のチカラ)
THOU BECOME THE END!!
(そんな力を受け止めてみろ!!)
THE STRONGEST BLOW!!!
(ドラゴン・ブレス!!!)」
魔神の周りの空間に亀裂が入る。その隙間から這い出るように魔方陣が現れる。
そして白い光線が放たれた。不完全な腕と完全たる光。
衝撃が学芸都市を襲う。辺りは衝撃の中心地はクレイターができその威力を表していた。
結果は言うまでもないだろう。魔神の一撃は不完全な腕を消し去った。
そして白い光線が放たれた。不完全な腕と完全たる光。
衝撃が学芸都市を襲う。辺りは衝撃の中心地はクレイターができその威力を表していた。
結果は言うまでもないだろう。魔神の一撃は不完全な腕を消し去った。
「これが魔神だフィアンマ」
魔神の周りに光の欠片が降り注ぐ。魔神の勝利を祝うように。