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青森・山梨・長崎の甲状腺調査結果は福島県と変わらなかった

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青森・山梨・長崎の甲状腺調査結果は福島県と変わらなかった


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はじめに

瓦礫焼却のせいで全国に広がった」というのはデマ
くわしくはページの最下部で説明してます。簡単に言うと甲状腺に影響与えるのは放射性ヨウ素。その半減期8日で事故数ヶ月後でほぼ0になっていますので、瓦礫焼却で甲状腺ガンが全国に増えたということは、ありえません。

ポイント:福島県と他県の甲状腺への影響を比較するための調査
他県の甲状腺調査を行った理由は「比較」。検査機器は年々精度が高くなっているため以前発見できなかったものが見えるようになります。となると、過去と最新の調査結果を比較しても意味がありません。つまり、「見かけ上の異常が発見されやすくなる→見かけ上異常数が増えて、実際の状況がわからなくなる」という問題が生じるため、時系列を含め検査結果の条件を揃えることが疫学的に重要です。

また、放射性ヨウ素を摂取(吸入)しなかった子供たちの集団と、事故後に生まれた集団を比較することで、事故と甲状腺疾患の因果関係を解明するのに有用だと思われます。

2014年3月「他県と福島の甲状腺がん発生頻度が同程度」

2014.3.28現在の最新情報
↓2014-03-30追加
環境省報道発表資料:甲状腺結節性疾患追跡調査事業結果(速報)http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=17965
福島県以外の地域(青森、山梨、長崎)において、18歳以下の者を対象に甲状腺超音波検査を行った結果、56.5%の割合でA2判定の者が認められました。また、"5.1mm以上の結節又は20.1mm以上ののう胞が認められた者及びA2判定の内容であっても甲状腺の状態等から精密検査を要すると判断された者"(以下「B判定」という。)は福島県民健康管理調査では、約0.7%に認められましたが、三県調査では、約1.0%(44名)に認められました。

環境省が行った青森、山梨、長崎県で甲状腺検査を受けた4365人のうち精密検査で1人が甲状腺がんと診断された。
これによりわかったこと。
1)福島県以外でも(スクリーニングを行えば)数千人に一人程度の割合で見つかる
2)福島の甲状腺がんの増加は「スクリーニングによる見かけ上の増加」してしまう。
(=徹底的に調べたことによって原発事故の影響とは関係ないものが見つかってしまう)

すでにこのような「見かけ上の増加」が起こりうることは、韓国や米国の調査等でわかっている。

甲状腺がん、福島は他県並み 環境省の比較調査
http://www.47news.jp/CN/201403/CN2014032801002318.html
 環境省は28日、東京電力福島第1原発事故による福島県の子どもの健康影響を調べるため、比較対象として青森、山梨、長崎の3県の子どもの甲状腺がんの頻度を調べた結果を発表した。「対象者数が違うので単純比較はできないが、福島と発生頻度が同程度だった」としている。
 環境省は2012年11月~13年3月、青森県弘前市、甲府市、長崎市の3~18歳の計4365人を対象に、甲状腺の結節(しこり)などの有無を調査。福島と同様の56・5%に当たる2468人に5ミリ以下のしこりなどが見つかったほか、44人に5・1ミリ以上のしこりなどが見つかり、2次検査が必要と診断されていた。
2014/03/28 20:24   【共同通信】


2013年3月 他県の甲状腺調査の結果は福島県と変わらなかった

2013.3.8 環境省の発表を元に各報道機関は「他県と福島県の甲状腺調査の結果はほぼ同じ」と伝えた。これは以前このサイトの別記事で予想した通りですね。
その他甲状腺についての情報はこちらから→[甲状腺についてINDEXページ] http://www47.atwiki.jp/info_fukushima/pages/44.html

しこりの割合本県低く 4県の子ども甲状腺検査 福島民報 2013/03/30
http://www.minpo.jp/pub/topics/jishin2011/2013/03/post_6779.html
環境省は29日、東京電力福島第一原発事故に伴う福島県の甲状腺検査結果と比較するため青森、山梨、長崎3県で実施した甲状腺検査の詳細結果を発表した。6~18歳の各年代で小さなしこりなどがある「A2判定」(2次検査の必要なし)の割合はいずれも50%台後半で、40%台前半~50%台前半の福島県の方が低かった。

福島テレビ「”甲状腺しこり” 福島県外で高い割合」
「福島より他県の方が甲状腺にしこりや嚢胞がある割合は高い」とのニュース報道がありました。「県外のほうが割合が高い」といっても「福島と県外で有意差がない」という意味で考えて良いと思います。同レベルの精度の機器で判断しても医師毎の判断のバラつきが生じる可能性、放射性ヨウ素以外の因子が存在する可能性もあります。また年齢分布が違うかもしれません。ですので、今のところ「福島と他県の甲状腺検査結果はどう程度」と考えて良いと思います。


ブログやTwitterでの反応 (2013.3.8の報道を受けて

ダニエル・カール氏「福島県内・県外の子供達の甲状腺の嚢胞の様子は同じ」
https://twitter.com/DanielKahl/status/310019529201815552
ダニエル・カール @DanielKah
もう一つのデマが「ぶっ壊れた」。NHKWeb: 福島県内・県外の子供達の甲状腺の嚢胞の様子は同じ。http://bit.ly/WP6U7A  つまり、福島の子供達の甲状腺は異常なし。以前オラが検索した原発事故前の関東近辺データもあるし、日本人と日系アメリカ人の比較データもある。

ブログ:福島 信夫山ネコの憂うつ「震災から2年 福島の子どもの甲状腺異常なし「反原発」はデマ攻撃をやめないと「自称報道教会(自由報道協会)」みたいにオワリだにゃ
http://shinobuyamaneko.blog81.fc2.com/blog-entry-131.html


その他の報道機関から

他県でも56%の甲状腺にしこり 福島の子どもとほぼ同様
http://www.47news.jp/CN/201303/CN2013030801001917.html
 環境省は8日、東京電力福島第1原発事故による福島県の子どもの甲状腺への影響を確かめるため、比較対象として長崎など3県の子どもを調査した結果、計56・6%の子どもの甲状腺に小さなしこりなどが見つかったと発表した。
+ ...
 約41%だった福島県より高い割合だが、環境省担当者は「福島とほぼ同様の結果と考えている」としている。

 比較調査の対象となったのは、事故による影響が小さく、検査体制が整っている青森県弘前市、甲府市、長崎市の3~18歳の4365人。5ミリ以下の結節(しこり)や20ミリ以下ののう胞が見つかったのは56・6%に当たる2469人だった。
2013/03/08 18:24 【共同通信】

福島「割合高くない」 子どもの甲状腺検査4県比較 (福島民報
http://www.minpo.jp/news/detail/201303097078

 環境省は8日、東京電力福島第一原発事故による県内の子どもの甲状腺への影響を確認するため、比較対象として実施した青森、山梨、長崎3県の甲状腺検査結果(速報)を発表した。小さなしこりなどがある「A2判定」の割合は56・6%で、41・2%だった本県の甲状腺検査結果の方が低かった。
 環境省の担当者は「検査人数の違いなどを総合的に考慮すれば、ほぼ同様の結果。少なくとも福島の割合が高いとは言えず、特異な状況ではないと考えられる」としている。
+ ...
 比較対象となったのは、原発事故による影響が小さく、本県と同じ高精度で検査できる環境が整った青森県弘前市、甲府市、長崎市の3~18歳の計4365人。
 5ミリ以下のしこりや20ミリ以下の嚢胞(のうほう)が見つかった「A2判定」は56・6%に当たる2469人だった。A2判定は二次検査の必要はない。しこりや嚢胞がA2判定以上の大きさで二次検査が必要な「B判定」は44人で1・0%。0・6%だった本県の方が低かった。
 県は原発事故発生時の0~18歳の子ども約36万人を対象に甲状腺検査を実施している。検査は13万3089人の集計を終了。3人が甲状腺がんと確定している。
( 2013/03/09 09:58 カテゴリー:主要 )


各報道機関の記事タイトル
+ ...
2013-03-08
甲状腺の状態比較、福島は長崎などとほぼ同様 (日本経済新聞)
子どもの甲状腺検査、福島は他県と大差なし (読売新聞)
甲状腺のしこり、福島と同様傾向=青森、山梨、長崎の子ども−環境省【震災2年】 (時事通信)
甲状腺県外調査:しこりの割合、福島県と変わらず (毎日新聞)
他県でも56%の甲状腺にしこり 福島の子どもとほぼ同様 (北海道新聞)
他県でも56%の甲状腺にしこり 福島の子どもとほぼ同様 - 47NEWS


さらに東京と神戸でも甲状腺調査
この他にも、東京、神戸で甲状腺調査がすでに行われていました。
東京での甲状腺検査3千人「福島の子どもの嚢胞は放射線の影響とは考えにくい」http://www47.atwiki.jp/info_fukushima/pages/210.html
Togetter:神戸での小児甲状腺コントロール調査について http://togetter.com/li/413554

デマ予防的な蛇足:他県でのがれき処理が甲状腺に与えるわけがない。
中には「瓦礫処理のせいで全国に拡散した」と誤解している人もいるが、それについても説明しましょう。

1)甲状腺に影響するのは「放射性ヨウ素」
2)放射性ヨウ素の半減期は8日(二ヶ月後にはほぼゼロになっている)
結論:1,2によって、がれき処理原因での甲状腺への影響が他県に及んだ可能性はない。

※もちろん現在のがれき処理で有意な量のセシウムが拡散し全国に健康被害を及ぼすことも考えにくい。
がれき処理については、また別途まとめる予定です。


資料  ※今回の報道の元となった資料
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=16419

環境省>報道発表資料>

平成25年3月8日
福島県外3県における甲状腺有所見率調査結果(速報)について(お知らせ)

 環境省では、福島県が行う県民健康管理調査の甲状腺検査において、約40%の方で小さなのう胞等の所見を認めている(いわゆるA2判定)ことを踏まえ、平成24年度事業において福島県外3県の一定数の方に甲状腺検査を行っているところです。
 なお、今般お知らせする結果は速報値であり、対象地域別の結果を含む詳細な調査結果は3月下旬に報告する予定です。

福島県外3県における甲状腺有所見率調査結果(速報)

1.調査の背景・目的
 福島県が行う県民健康管理調査の甲状腺検査において、約40%の方に20.0mm以下の小さなのう胞等の所見が認められています。
 こうした小さなのう胞等は精密検査を必要とするものではありませんが、これらの軽微な所見も記録することとした結果、かえって住民の方の不安を招いていると指摘されています。
 このような大規模かつ精度の高い調査は世界初の試みであり、子どもでのう胞を認める頻度や、検査結果に生じうるばらつきについて、正確にはわかっておりません。
 こうした状況の中、環境省においても、住民の皆様の理解促進に役立てることを目的に、福島県外の3県の子どもを対象に、県民健康管理調査と同様の検査を実施し、その結果の妥当性について、情報を提供することとしたものです。

2.調査の概要
(1)対象地域

青森県弘前市

山梨県甲府市

長崎県長崎市
(2)対象者
3~18歳の者 4,500名程度

(3)実施期間
平成24年11月~平成25年3月

(4)調査委託先
NPO法人日本乳腺甲状腺超音波医学会

(5)調査方法

 県民健康管理調査と同等の水準の甲状腺超音波検査を対象者に実施します。

 甲状腺超音波検査の結果については、県民健康管理調査と同様の基準で分類し、調査対象地域における甲状腺ののう胞等の頻度を算出します。
3.調査結果


(注)
 この調査で実施された甲状腺超音波検査は、スクリーニング検査であり、診断の確定を目的とした検査ではありません。
4.今後の予定
 対象地域別の結果を含む詳細な調査結果については、3月下旬に公表してまいります。

連絡先
環境省総合環境政策局環境保健部
放射線健康管理担当参事官室
直通     : 03‐5521‐9248
代表     : 03‐3581‐3351
参事官    : 桐生 康生 (6375)
参事官補佐 : 廣瀬 佳恵 (6396)

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甲状腺検査
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