ASW-G-XX ガンダム・ヴィダール

【形式番号】 ASW-G-XX
【機体名】 ガンダム・ヴィダール
【パイロット】 ヴィダール(ガエリオ・ボードウィン)
【所属陣営】 ギャラルホルン
【動力】 エイハブ・リアクター
フレーム ガンダム・フレーム
【武装】 110mmヴィダール用ライフル
バーストサーベル
ヴィダール用ハンドガン
足部ハンターエッジ
【関連MS】 ASW-G-66 ガンダム・キマリス
EB-AX2 グレイズ・アイン
ASW-G-XK エックスケー

【詳細】

アリアンロッドに運び込まれたガンダム・フレームをベースに開発されたガンダムタイプMS。

ガンダム・フレームは72機存在し、ソロモン72柱の悪魔の名を持つがこの機体は悪魔の名前ではなく、北欧神話に登場する「ヴィーザル」という神の名を由来とする。

脚部を中心に大型のバーニアを備えた本機は機動力と白兵戦に特化した装備を持ち、基本の射撃武装として110mmヴィダール用ライフル、フロントアーマーの裏側に速射性の高いハンドガンを装備。
ギャラルホルンが開発した試作品のライフルはあらゆるレンジでの使用を想定したもので、ハンドガンは接近戦にも対応できる。
高い機動力で距離を詰め、白兵戦を挑むのが基本戦術。

メイン武装はフェンシングの剣にも似た細身の刀身を持つバーストサーベル
これを構え超高速突撃による刺突を得意とするが、この刀身は突き刺した後爆発するという特性を持つため、刀身の喪失を前提とした替刃を左右の腰部コンテナに3ずつ格納している。
刀身の分離は即座に行われるため、サーベル部分が爆発するという特性を抜きにしても、武器を敵に掴まれたとしても即座にパージしつけ直すことで瞬時に戦闘行為の継続が可能となっている。
また刀身の付替えはバインダー自体がレールに沿って交代することでロスを少なくした交換を行える。

また足裏とかかとにハンターエッジと呼ばれる展開式のブレードを装備。
あくまで格闘用の武器であり、エッジとあるが切断能力はなく、かかと落としや蹴りなどが強力な武器に昇華するためのもの。
敵機のライフルを一撃で両断する攻撃力を発揮し、ヴィダールの機動性を合わせることでその破壊力はさらに引き上げられる。

背中には外付けする形でガンダム・フレームのツインリアクターとは別のリアクターを偽装用としてもう一つ、計3基搭載している。
本来MSの動力源としては一つで十分であり、それが3つあるということは機体出力は推して知るべし、というところだが、
実のところ3つ目のリアクターは周波数の偽装のために搭載されており、マクギリスはそれがギャラルホルン製のリアクターに近い反応を示していることはわかっても、
機体の素性に関してはわからなかった(ただパイロットが情報ぶっちゃけたため素性にあたりはついたが)。
ルプスレクス等との戦闘においても出力差が見られるシーンは無いため、恐らく機体出力に回されていない。

パイロットであるヴィダールはアリアンロッド艦隊の指揮官、ラスタル・エリオンの側につくフルフェイスマスクをつけた謎の人物。
機体名と同じ名前を名乗っていることに関しては「MSと同じ名前を名乗ることで人機一体の境地に立つ」というのがあるらしいが、
彼の正体はイオクやジュリエッタとて知らず、ラスタル等限られた立場の人間しか知り得ないという。
だがその顔を見せれば少なくともイオクには何らかの影響があると思わしき発言をラスタルがしていた。

――――ヴィダールとは仮の名。
彼の本名はエドモントンで戦死したと思われていた、ガエリオ・ボードウィン
そして、この機体にはパイロットであるヴィダールの正体にも並ぶ極秘システムが搭載されている。

そのシステムの正体は、「阿頼耶識システム type-E」。
エドモントンにて阿頼耶識試験用MSと接続し暴走、鉄華団との戦闘の末戦死したアイン・ダルトンの脳をサルベージし、コクピット内に移植。
阿頼耶識システムは対MS用に開発され、その力を引き出すほど脳に多大な負担がかかるが、このタイプEはアインの脳を操縦者であるヴィダールの間に挟むことで、
システム側がパイロットの肉体ごと操作を行い、操縦者の脳にかかる負担を軽減するという阿頼耶識の欠点を克服したシステムとなっている。
このシステムを起動することでこの機体は本来の阿頼耶識、ハシュマル戦でルプスが見せたリミッターを解除したバルバトスと同等の動きを取れるが、
脳の負担が少なくなった代わりに機体の挙動に対する肉体の負担が大きい。
発動すると頭部を挟むように存在していた黒い箱のパーツが展開、首筋にケーブルを接続することで機体と人体を合一させる。

この機体、登場直後から謎が多くプラモデルの説明でもあまり情報が開示されていなかった。
だが操縦者は声を担当する声優がガエリオと同じであり、なおかつカードゲームで開示されたこの機体の正式な形式番号は彼が駆っていたキマリスと同一。
なおかつ戦う理由が「復讐」であることからパイロットの正体はほぼ視聴者にバレバレであった。隠す気あんのか
機体コンセプトはキマリスに近く、突撃力は高いが足を止めてしまうと脆かったキマリス、一撃は大きいが武器を手元から離してしまうとサーベルしかなかったトルーパーと違い、
機動力は変わらず一方で継戦力が大幅に向上している。
開発にはギャラルホルンの技術主任、ヤマジン・トーカが関わっていて阿頼耶識 タイプEの開発も彼女が担当した模様。
表向き仕様が禁じられエドモントンにて露見した阿頼耶識の研究が続いていたという事実もあり、疑似阿頼耶識とも呼べるタイプEの調整には時間がかかり、ロールアウトはだいぶあとのことになった。

ヴィダールがガエリオ・ボードウィンとしての正体を開示したあと、外付けのリアクターを外し、この機体の偽装も解かれることになる。
……偽装!?

アプリ版オルフェンズGには試作機としてASW-G-XK エックスケーが登場している。

【余談】

上述の通りヴィダールという名称はソロモン72柱の悪魔の中には存在しない。
元ネタと思われるヴィーザルは北欧神話に登場する神の一人で、フェンリルを倒したとされる人物。

千切り取った爪先とかかとの部分の皮をつなぎ合わせて作った鉄のように固い「強い靴」を持つとされ、これによってフェンリルの顎を踏みつけ心臓を剣で貫いた。
その後ヴァーリとともにラグナロクを生き残り、新しい世界を見守る神の1柱となったという。
ハンターエッジの元ネタは恐らくこの逸話から。「剣で貫いた」という逸話もバーストサーベルの武装として昇華されている。

この意味深な逸話と、パイロットであるヴィーダルの声優から、ASW-G-66 ガンダム・キマリストルーパーのフレームを用いた機体、
パイロットは生き残ったガエリオ・ボードウィンであるとされていたが43話にてヴィダールが仮面を取り、生存を世界にぶち上げた。

なおキマリスのフレームは紫色であり、建造途中のヴィーダルの映像とは異なるものであることからキマリス自体別にあるのではないか?と噂されていたが、実際はストレートなものだった。

なおフェンリルはマクギリスのいるファリド家の紋章であり、ボードウィン家の紋章であるスレイプニルを食い殺したとされている。
1期のことを考えると意味深な名前であるが、このMSがマクギリスの操縦する機体と激突することはなかった。
むしろ「狼」の名を持つバルバトスルプスレクスと激突し互角以上に戦っている。

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最終更新:2023年10月07日 02:26