オーズンの王の作戦の実行のため、マスターバートのインストールを実行させられたマスターオールド。しかし、容量が1KB足りなかったことで失敗、オーズンもメガシンカしたイロスマメンバーによって痛手を負い、王の作戦は失敗したように思えた。
だが、オーズンは自らの魂をマスターオールドに生贄として捧げることに。その結果マスターオールドは異形の姿となり、そしてイロスマEXのラスボスとしてイロスマメンバーに立ちはだかる。
概要
オーズンの魂と体内のメモリーレンズを喰らい、マスターバートのインストールに足りなかった1KBの容量を得て新たな姿へと生まれ変わったマスターオールド。
全身が金色でオーズンの目の意匠が前面に掘られ、体の側面からオールドランド四天王を彷彿とさせるツノのようなものが生えた異形の姿に変貌している。
また、マスターオールドには開発者のリア博士によって人工知能(AI)が搭載されている。
作中での自身による説明によると、オーズンの魂、メモリーレンズ、そしてマスターバートの思念体を材料にすることでそのAIが進化し、感情が芽生え、一つの存在になったようだ。
一つの存在であるため、一部分、例えばマスターバートだけを切り離すようなことは出来ない模様。(このことを人間の心臓だけを差し出すことはできない、と彼は例えている)
マスターオールドの過去と目的
マスターオールドは元々、人間の社会のブラック企業で使われているパソコンだったが、ある日故障してしまう。
その頃社会では次世代のパソコンが登場し、修理されることは無く、粗大ゴミの処理手数料を渋ったその会社によって空き地(おそらく、オールドランド周辺)に不法投棄されてしまう。
結果、オーズンに発見され、リア博士によってマスターオールドとして改造された。
その時リア博士はマスターオールドに人工知能の生まれるプログラムを施したようで、その結果魂とメモリーレンズ、マスターバートによって感情が芽生えた。
感情の芽生えたマスターオールドは、自分の過去を思い出し人間に対して「猛烈な怒り」を自ら感じるようになり、人類の抹殺を決意する。(本人曰く、リア博士が人工知能を与えたことと彼女の意志は全く関係がないらしい)
人間を抹殺し、機械による社会を作ることを目的としているマスターオールドは、体内にいるマスターバートを取り戻そうとするイロスマメンバーとは対立。イロスマ最後の敵として立ちはだかる。
人物
リア博士の搭載したAIが発達した影響で人間への憎悪を抱くようになっており、人間への復讐と抹殺が使命。
そのためならオーズンの計画を「自分が浮遊島になってもメリットが無い」と切り捨てる様は利己的だが、機械らしく物事の判断が早いのだろう。
基本的に敬語口調で、イロスマメンバーからの質問に事細かに受け答える、彼らを労うと、これまでの敵キャラクターからは考えられないほど丁寧に対応する。丁寧な口調から発せられる危険な思想の数々は恐怖と余裕を感じさせる。
性格
感情はあるが、一言で言えば無慈悲。
過去の経験があるとはいえ 「トテモ卑劣カツ残酷ナ生キ物」と人類を見下す、イロスマメンバーだけでなく関係のないオールドランドの飛行船の人形たちも排除しようとするなど、かなり傲慢かつ極端な思想の持ち主。
意志も強く、自身の目的以外には全く興味が無い上、自分の恨みを吐き出すような 普通であれば感情で口調が乱れるような状況であっても丁寧かつ機械的な表現を全く崩さない。
コンピューターであるが故に安定した対応と自身の定めた目的を絶対にこなそうとする強い意志を持っているのだろう。
また、生みの親であるリア博士のことを母として強く慕っており、機械軍団のためにリア博士を探そうとしている。
その部分だけを見ればまるで純粋無垢な子供のようだが、恨みを原動力にしている部分は 人間のドロドロとした感情のようで不気味である。
能力
パワーアップ後のオーズンのように四天王達のメモリーレンズによる属性攻撃を使うことができる。作中での攻撃時の掛け声から「アプリケーション」という形で作動させているらしい。
属性攻撃はオーズンの攻撃以上の攻撃力や範囲の広さ、破壊力を持っており、イロスマメンバーたちは勝ち筋を見出だせず絶望し、単純な攻撃しかできなくなるほどに追い込まれた。
作中の描写から、元々の四天王の技は究極奥義を含め使えると想定できる。その上、存在する技を配合させ新たな技を作り出すという人工知能らしい地頭の高さも見せていた。
耐久力やスピードもそれなりに高いようで、一度連続攻撃を受けて転倒してしまっても致命傷を受けることもなく、直に起き上がり攻撃を再開していた。
更に、体力がかなり高いようで究極奥義を使用しても全く体に負担がかかっていなかった。
ちなみに、本人が使う気は無いようだがマスターバートをインストールしたことで浮遊島になる能力を持っていることや、メモリーレンズに存在する遺伝子情報を活用し、マスターバートのように分身を作り出すことが可能なあたり、マスターバートの能力も使えると推測できる。
技
主にオールドランド四天王の技・能力を独自に発達させた新技を活用する。
少ないがマスターオールド独自の技も存在。
口から火炎を吐き出し前方にいる敵を焼き尽くす。
長射程・広範囲。
口から火球を連射し前方の敵に連続攻撃をする。
太陽のような火球を生成し、敵の頭上に飛ばした後に爆発させ、地上の敵に大量の炎を降り注ぐ攻撃。バーマーやオーズンの物とは違いあまり大きくはない。
炎属性の攻撃を喰らうとパワーアップするが、逆に雷属性の攻撃で消滅。
空中から火球を乱射し、複数の敵に攻撃する。
雷を自身の体から高所に向かって発射。
発射した雷は空から敵めがけて降り注ぐ。
大量の雷を広範囲に向けて長時間降らせる究極奥義の一つ。
当たれば強力なダメージを与えることができるものの、しゃがむことで一切攻撃が当たらない致命的な弱点を抱えている。
風で木の葉を大量に飛ばす攻撃。
木の葉をバリアのように展開し身を守る攻撃。弱い攻撃を防げる他、当たるとダメージも受けてしまう優れもの。
しかし炎属性で木の葉が燃え尽きてしまう致命的な弱点を抱えている。
口から吹雪を吐き出し前方を攻撃する技。
頭上に細く尖った氷柱を複数生成し、斜め上から敵めがけて発射する。
配合技
アプリ「B」とアプリ「G」を配合させることで開発した新技。
初めにリーフストームを発射し、相手を怯ませ更に葉っぱを敵の全身に突き刺す。
その状態で上空めがけて炎を放射し、その炎を火炎弾として敵にめがけて大量にぶつける。
ぶつかった炎は刺さった葉っぱに引火し強く燃え広がり、敵の全身を焼き尽くしてしまう。
この攻撃をまともに喰らった リンは体全体が燃え盛り撃墜された。
アプリ「S」とアプリ「F」を配合し開発した新たな技。
炎属性の攻撃を防ぐ雷をまとった氷塊を発射する。
チャージの間には隙を晒してしまい攻撃を簡単に受けてしまうが、威力はそれ相応。
この技を喰らい氷と雷のエネルギーの放射で かずきは撃墜された。
元ネタはポケモンBWに登場するキュレムの技と考えられる。
また、配合技特有の弱点としてチャージにそれなりの時間がかかり、その間に大ダメージを受けると中断、攻撃を放てない弱点を持っている。
その他の技
敵をロックオンし、攻撃を必ず命中させる。
リターンが大きい技だが、それ相応の隙を晒す模様。
体の側面から触手のような細い物体を伸ばし、薙ぎ払ったり、敵を掴んで高所から叩きつけたりする攻撃。
叩きつけられたキャラだけではなく周りに投げつけて攻撃することも可能。
主に前方にいる敵への対策として使用していたが、単純なのですぐに見切られた。
背中のジェット推進機能を稼働させ、猛スピードで相手に向かって突っ込む。
自らのHPを15%削り、メモリーレンズの遺伝子情報から分身を作り出す。
分身の姿は どこかで見たことがあるような…?
技名は下僕の戦争という意味で、元ネタはゼノブレイド2。
複数体生成することも可能だが、その分よりHPを消費してしまう。
Ultimate Mystery(究極の秘密)と称されたアプリケーションを使用することで発動する、マスターオールドの究極奥義。
ジェット推進機能で空高く飛び上がった後、口のような部分から極太のレーザー光線を発射、そのレーザーは地面に当たった後広範囲に大爆発を起こす。
チャージのためにはロード時間が必要だが、曰く「全テヲ削除シ塵ニスル」致死率100%の攻撃力が出せる。
だが、物が爆発の影になってしまうと相手を確殺できない模様。
チャージにかかる3分間の間に大きなダメージを受けると解除され、地上に撃ち落とされ大ダメージを受けてしまうことが弱点。
補足
- 感情が芽生えてからの挨拶「ヨウコソ」は、Windowsを起動した時に表示される御馴染みの文章である。
- マスターオールドに使われているSEはマイクロソフトのWindows7が元となっている。旧世代のパソコン、という設定から現行のWindows10や11より以前のOSのSEが使われているのだろう。
- 「対戦ヨロシクオ願イシマス」は、スポーツや対戦ゲームにおいて相手への敬意を込めて行う大切な挨拶の一つ。だが、近年ではネットスラングとして、煽りや諦めの意味で使われることも多い。(「永遠にゲームで対戦したいキリタン」と呼ばれるボカロ曲が源流と思われる)
異形化後の登場回
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