オーズンとは、
イロスマシリーズ第四作の『イロスマEX』に登場するキャラクター。
概要
本作に置ける敵組織である
「オールドランド」を支配する国王で、イロスマ島の侵略活動を企てた張本人でもある人物。
マスターオールドにマスターバートの力を吸収させてイロスマ島を初めから作り直す
「王の作戦」を実行する為オールドランドで暗躍していた。
三つに分かれた逆立った髪型と、右目に骨、左目の下に三つの逆三角形のような刺青が特徴の王様の人形。
錫杖のような杖を所持している。
初登場以降自分から戦闘をすることは滅多になかったが、
最終章でとうとう
イロスマメンバーの前に立ちはだかる事になる。
人物
一人称は
「我」。
豪胆で冷酷、かつ貫禄と威厳に満ちた謹厳実直な性格。分かりやすく言うと一国の総統。
「先住民を全員殺してでもこの世界で生きるための真理」「言葉に価値はなく、大事なのは行動」という持論を掲げて弱肉強食こそがこの世の摂理と考える生粋の実力至上主義者。
何度も修羅場をくぐった過去から知識や経験がかなり豊富で、度々語られる人生観や心情には敵である
イロスマメンバーさえも感心させる凄みがある。
また、厳つい外見とは裏腹に部下を思いやる心が強い寛大な性格の持ち主である。
自身の意見に反対する幹部がいれば無理強いはせず本人の意見を尊重するなど、柔軟な部分も持ち合わせている。
中でも、
ソバミなどの「押し入れの国」の頃からの仲間は、戦う必要が無い大臣の役職に就かせるなど、とても大切に思っている模様。
あの
フィンターさえもオーズンの命令なら素直に聞くなど忠誠を誓われており、王としてのカリスマ性は抜群。
しかし、「負けは許さない」を信条にしており、一度でも失態を犯せば四天王ですら容赦なく制裁やパワハラを受けることになる。
また、基本的には仲間を手厚く保護するものの、仲間の命よりも自身の目的を優先することもあるようで、
最終章でイロスマメンバーがマスターオールドの乗る飛行船に近づいていることを知ると、四天王たちに「殺されてでも奴らをマスターオールドに近づけさせるな」と言い切っているなど歪んだ部分があり、そういうところは平然と部下を切り捨てるサールやフィンターと大して変わらない。
フィンターのいじめの元凶となったサールやその部下達はかなり嫌っており、王の作戦の足手まといになった事もありサールには非常に厳しい態度を取っている。
ただしオールドランドの国民への思いやりは強いが、無関係の人形は利用・虐殺・能力の実験体にするなど、どこまでも非情な態度を貫く。
その為かドラッグ達を捨て駒扱いするなど身内以外の者に対してはかなり酷薄であり、裏切り者のカンタローも容赦なく排除しようとしていた事も。
しかし、オールドランドの王の作戦の為に様々な兵器を開発していたリア博士の事はかなり信用していた。
また、「オールドランドは強くならなければならない」という信条から有能な部下による仲間殺しを認める事もある。
なおその信条における「仲間殺しを認めること」は彼自身も例外ではなく、王の座を奪うほどの力を持つ人形の手によって己の命を捨てる事には何の躊躇も無い。
新兵だったフィンターの実力を見出す、
三頭竜を新たに獣似隊に加えるなど新しい戦力のスカウトにも余念がない。
マスターオールドを未完成のまま出撃させ、案の定半壊させてしまい慌てるなど少々抜けた一面も。案外機械オンチなのかもしれない…?
とか言ってたら最終章のシーン5でホントに使い方を分かってなかったことが判明した
些か短絡的な一面も見られ、前述の功を焦ったせいでマスターオールドを半壊させた件もそうだが、
イロスマメンバーを始末するために8人殺しを捨て駒として扱ったせいで、彼らの恨みを買い
頭猪秀亥を殺害されるなど、目先の利益に囚われて作戦を失敗してしまう描写もちょくちょく見られる。
+
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歪んだ思想を持った、そのきっかけとは… |
オールドランドの建国が始まり、イロスマ島への侵略戦争が始まるより昔。オーズンは「山中ハウス」と呼ばれる家の中にある「押入れの国」の村長のおもちゃとして、側近のハゲーや、住民のクリボー、ソバミ、ゴレやレゴーと言った他の人形達と共に「ONE FOR ALL ALL FOR ONE(一人は皆のために、皆は一人のために)」というスローガンを掲げ、何年間もそこに住んでいた。
その頃の彼は周りの人形たちと協力し合いながら生きていくことを大切にしながら、同じ家の住民たちに暖かく接し、「かなり優しくて、相手のことをとても思いやることができる方」と言われる程の人格者であった。
堅苦しいことが苦手で、少し照れ屋な部分もあるなど、人間味を感じされる部分が多く、見かけは怖いがかなり良い人、と周りからの信頼はオールドランドの時代と同じく厚かったようだ。
ある日、山中ハウスに新人たちであるウサケシ、カエルケシ、ハムケシ(ウサギ、カエル、ハムスターの消しゴム人形)たちがやってくることとなり、オーズンたち住民が彼らを手厚く歓迎したおかげで彼らも緊張を解し、すぐに打ち解けることとなった。
時に注意されるようなこともあったが、新人たちはオーズンを尊敬し、相談をするようなこともあるほどある程度信頼関係も構築されていた。
だが、そんな彼らに悲劇が訪れる。
山中ハウスのオーズンたちの持ち主が「バトルドーム」と呼ばれる大きなおもちゃをクリスマスプレゼントに貰うこととなり、オーズンたち古い人形は捨てられてしまうことになる。
処分への時間が刻一刻迫る中、押入れの国の住民レゴーに「新人たちが処分されないようだから彼らとのアプローチを持ち主にすることで処分を延期にしてもらう」という提案をする。
その提案の通りに力を貸してもらうように頼むものの、彼らは助けることを拒否する。
「前からお前らうぜぇと思ってたんだよ!年食ってるだけのオッサンのくせに偉そうにしやがって!」
新人たちはオーズンを始めとした押入れの国の住民の態度が日に日に気に入らなくなっていた模様で、寧ろ先住民が消えることが本望だった。
オーズンたちの訴えも虚しく、新人たちは逃げるように彼らの元を離れていき、そして押入れの国の先住民たちはゴミ出しに出されてしまうのであった…
その後、ゴミ袋を脱出したことで押入れの国の住民一同は一命を取り留めるものの、捨てられた人形たちとのトラブルや、カラスや人間の子供たちによってもたらされたヒーゲやレゴーの死といった惨事に巻き込まれてしまう。
悲劇に次ぐ悲劇の末にオーズンに訪れたのは、昔から共に生きてきたハゲーとの別れだった。
ハゲーは新たな住処を探している途中に車に撥ねられ、胴体が真っ二つになってしまい、もはや虫の息、喋ることすら苦しい程に弱ってしまう。
哀しむ一同、そんな中ハゲーが遺言を残す。それは「押入れの国の時を始め、戦うことから逃げてきたせいで我々は多くの仲間を失うことになってしまったのではないか」「この世界は残酷」「一人でも多くの同じ境遇の人形を救って欲しい」という内容だった。
「オーズン様…あなたは優しく、リーダーシップのあるお方じゃ…」
良くも悪くも、ハゲーからの遺言はオーズンを変えてしまい、オーズンは仲間の死と自然界の厳しさを目の当たりにしたことから、「生き残るためには強くならねばならない」という思想を歪んだ形で持つようになってしまったのだ。
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主な部下
四天王のメンバー。
バーマーとフィンターに対しての信頼関係は本物で、この二人からもオーズンにはちゃんと慇懃な態度で接している。
グリングからは敬語は使われず対等な口調で話し合っているが、オーズン自身も彼の事を信用している。
だが、王の作戦の足手まといとなったサールとの信頼関係は皆無で、オーズンも彼の事は内心嫌っている。
元部下。
オーズンの部下だった頃は、王の作戦に反対していたカンタローに自分の意見を尊重するなど、それなりに信頼していた。
だが、カンタローがオールドランドを裏切った際は
イロスマメンバーもろとも殺そうと冷酷な態度を取っている。
獣似隊のメンバー。
頭猪秀亥は唯一オーズン直属の部下であり、忠誠心もかなり高い。
ヒツジィは元オーズンの側近だったが、今では獣似隊に入っている。
恐らくフィンターにパワハラして虐めていた事が原因で降格させられたのだろう。
元「押し入れの国」の住民。
オーズンの推薦で大臣の役職に就かせてもらうなど、大切に扱われている。
協力者
オーズンが彼女に大金をはたいて雇ったらしく、王の作戦の実行の為に協力してもらっており、彼女の事は非常に信用している。
リア博士がオールドランドの去る際に部下達に別れの挨拶を言って送り出させるなど彼女への扱いは良好である。
イロスマメンバー抹殺の為の刺客として送り込んだらしいが、工場爆破の巻き添えにしようとするなどあまり信用していなかったようだ。
戦闘能力
未だに戦闘シーンは見られないが、フィンターの自殺から救出する際に鎖を伸ばす所があった。
王様だが外見とは裏腹に身体能力も高く、サールの制裁では強力な蹴りを入れていた。
パワーアップ後のオーズン
イロスマメンバーとの戦闘前に四天王に装着させていた「メモリーレンズ」を回収し、それを全て装着した事でパワーアップしたオーズン。
相違点は額にマスターメイドの目玉、目元に四天王の四色のイメージカラーの逆三角形があしらわれているのが特徴である。
四天王の属性技と彼らが今までの闘いによって得られた経験値を手に入れた為かなり強くなったらしいが、メモリーレンズの副作用も受け継がれており身体への負担もかなり激しくなっている。
戦闘では彼の部下である四天王や獣似隊の使ってきた技で畳みかける集大成の攻撃を仕掛ける強敵であり、接近戦では杖で突くといった攻撃もできる。
使用技
持っている杖で槍のように殴りつける。
フィギュア化されたサールを復活させる時に使用した他、
最終章で接近したかずきを迎撃した。
相手めがけて強力なキックを繰り出す。命中した相手は後方に吹き飛ぶなど威力は高い。サールを制裁する時に使用した。
鎖で相手を拘束する。
過去に飛び降り自殺を試みたフィンターを捕縛する時に使用した。
杖の先端から炎、雷、氷の弾を発射する。
サールの技。
雷と共にワープして姿を現すと同時に周囲に雷を放出する。
サールの使っていた技と遜色ない攻撃速度を誇るものの、
自身の前方5メートルほどにしか移動できない弱点も変わっていなかったため、
バート達にはあっさり対応された。
中心に陰陽が描かれた十二支のサークルを展開し、そこから獣似隊の攻撃を召喚する。
作中では、初めにレッドマウスの電磁波、ヨシマツの斧、虎太郎のエネルギー弾、ウサギシの名刺。
次にレイドラの氷柱、トネパース(三頭竜)の暗黒弾、ウマナガの斬馬刀、ヒツジィの羊毛。
最後にブルードッグの水の爆弾、ホンホーズの火球、黄鳥の羽根、トウチョの薙刀の順に召喚した。
ウサギシの名刺だけは命中してないけどね
バーマーの技。
火柱を波のごとくうねらせて発射する。
フィンターの技。
杖から三つの氷柱を発射する。
バーマーの技。
杖から被弾すると爆発する火球を発射する。
グリングの技。
その場でジャンプして地震を起こす。
バーマーの技。
全身に炎を纏って体当たりをする。
しかし、移動中にかずきのかずきっぺを食らってしまい爆発してしまう、炎技特有のコンボを食らってしまった。
サールの技。
全身を帯電させ体当たりをする。
サールと同じく、体当り中に攻撃が当たると解除されてしまう欠点を持つ。
グリングの技。
葉っぱを身体の周りにまとい身を守る。
グリングの技。
大量の木の葉を風の勢いで相手に向かって放つ。
- All s easo n
四天王たちの究極奥義を連続で全て発動させる技。
初めにグリングのグリーンスプリングの初動のように大きく飛び上がり敵を怯ませる。
その状態の敵にサールのサンダーフォールのように青い雷を連続で降らせる。
次にバーマーのバーニングサマーのように巨大な火球から大量の炎をぶつける。
最後にフィンターのフリーズウィンターの名前を叫びながら空から氷柱を大量に発射。(この技だけ四天王たちの本来の究極奥義と異なるものになっている。)
この連続攻撃は非常に強力な分、自身の体への負担がかなり大きく、尚且つ四天王たちの技とほとんど同じ性能、もしくはそれよりも弱い欠点がある。
実際に、
イロスマメンバーに対して放った一度目は彼らに大ダメージを与え、
ビングーを撃破することに成功したが、二度目は
メガシンカした彼らに対策され全く命中させられなかったどころか、技を利用しての反撃とそこからの畳み掛けを許してしまった。
装備
オーズンが常に所持している錫杖のような杖。
鎖を展開させる能力を持っており、パワーアップ後は杖の先端から四天王の属性攻撃を放つといったことが可能である。
それでだけでなく、フィギュア化させたサールを復活させる際は杖の持ち手で突く、接近してきたかずきを槍のように突いて攻撃するなど近距離・遠距離問わず戦える中々の代物。
イロスマメンバーとの決戦に備え、死亡した四天王から受け継いだもの。
四天王たちの戦闘経験値や能力が蓄積されているため、彼らの技をすべて使うことができる。
だが、一度はめると二度と取り外せない部分や副作用が強力なリスクもそのまま引き継いでいる。
また、全体的に四天王たちの扱うものよりも威力が抑えられており、今まで
イロスマメンバーを即死させてきたような技でも数発程度なら耐えられるレベルになっている。
オーズンが元々装備していたメモリーレンズ。
詳細は不明だが、王になる力が備わっているらしい。
作中での活躍
Sm7章
初登場は
イロスマX第7章のシーン16。シルエットのみ登場し、
サールがイロスマメンバーに捕獲された事実に腹を立て、「王の作戦」に必要なサールを奪還するため四天王とともに
イロスマ島へ向かう。
Sm8章
本格的な登場は
イロスマEX第8章シーン6から。
サールをオールドランドより先に回収するため先を急ぐイロスマメンバーの前に現れ、直々に戦線布告を申し込む。
和平交渉を申し出た
バートの頼みを過去の経験談から却下。そのままオーズンの過去、オールドランドの成り立ちを語り始める。
話数にして6シーンにも及ぶ長い長い過去編が終わった後、オールドランド勢を煽るために登場した
マスターバートを吸収するため、まだ未完成の
マスターオールドを起動させる。
バーマーも半ば呆れる中、マスターバートへの攻撃を開始。
結果としてマスターバートの身代わりを倒しビームを吸収することには成功したものの、無理を重ねたことによりマスターオールドの体は半壊。
これ以上作戦の続行は出来ないと判断したオーズンは大慌てで撤退。その場をバーマー達に任せ、サールを回収してオールドランドに戻るのだった。
その後、オールドランドに戻った後はサールを叱責。四天王という立場でありながら負けてしまったサールに制裁を行い、「次はない」との旨を突き付け王としての職務に戻った。
sm10章
初登場時からあまり出番が無く、殆どオールドランドで暗躍して四天王に指示を出していただけだったが、フィンターの回想シーンで再登場。
遅くまで残って自主練していたフィンターを見届けたり、サールの部下からのいじめによって自殺しようとしていたフィンターを救出し、彼を強くさせる為コンタクトレンズを渡してパワーアップさせたりなど、フィンターのサポートをしていた。
最終章
初登場からほぼ出番が無かったものの、人間によるオールドランドの開発が間近に迫った
最終章でついに行動開始。
作戦開始前に帰り支度を始めたリア博士を四天王一同で見送り、
四天王を始めオールドランドの全国民と共に「王の作戦」を遂行するため
イロスマ島へ向かった。
フィンターのおかげで稼働を開始した工場でマスターオールドの充電を開始したが、その工場が
イロスマメンバーの襲撃を受ける。
バーマーに
ドラッグと
ヘロインを差し向けさせ充電までの時間稼ぎを行う。
そして予定よりも早く充電が終わったため、用済みとなった工場を残った
バートたちや8人殺し諸共爆破しろと命令。
自身と四天王、マスターオールドは飛行船でマスターバートの本部へ出発した。
この辺の下りは彼のかなり機械オンチな一面が見れて必見(?)
しかし契約破棄を受け
イロスマメンバーを殺す必要がないと判断したドラッグにより間一発でイロスマメンバーが救出されてしまい、そのまま飛行船がイロスマメンバーの追跡を受けることになる。
次の
イロスマメンバーの足止めに志願した
頭猪秀亥を二つ返事で差し向けさせるも、殿を務めた
カズキたちによりまたしても大部分の
イロスマメンバーを取り逃がしてしまった。
次の刺客としてフィンターが送り込んだ
アイスドールもマスターバートの切り札である空想世界のキャラたちにより足止めされ、イロスマメンバーを食い止めることは出来ずにいた。
ついでにここら辺の会話でサールをめっちゃ理不尽に叱責した
マスターバートの本部へと近づき、マスターバートを吸収するのに必要なのは自身とマスターオールドだけで充分と考えた彼は
殺されてでも、奴らをマスターオールドに近づけさせるな!
と、ついに四天王を直接
イロスマメンバーの始末に向かわせた。
そして、シーン28で遂にマスターバートの所にマスターオールド共に対峙する。
オーズンは本来は核兵器でイロスマメンバーを皆殺しにする予定だったみたいだが、マスターオールドに吸収させるつもりのマスターバートを殺してしまってはどうしようもないので使うのは中止になったらしい。
補足
- 名前の由来はオールド(古い)とシーズン(季節)から。
最終更新:2023年06月02日 20:03