60 無念 Name としあき 14/01/19(日)22:53:33 ID:ccgbzvt6 No.240190798 del
耳で空は飛ばない 飛ばないんだ…
それは冬のさなかで春のように暖かな日差しの日だった。
アニーはその日、いつもの様に中庭で午後の授業をブッチするくらい深い食後の昼寝をしていたが、あいにくとその日は怒り狂った教師が肉体言語を使ったお迎えに来るより早くに目が覚めてしまった。
寝直す気にもなれなかった彼女は大きなあくびと伸びをして空を見上げて………固まった。
パタパタパタ…何かがそこにいた。
「ん~…何?どうしたのかなぁ~」
パタパタパタ…目が合ったそれがアニーに話しかけて来る。
「んふっふ~♪もしかして、あたしの魅力にクラクラしてるの?」
パタパタパタ…唖然とする彼女にそれはよくわからないノリで話しかけ続ける。
「でもごめんね!アニーちゃんの顔はあたしの好みじゃないんだ~」
「そんなのどうでもいいわ…それより何であんた空飛んでるの!?」
アニーは叫んだ。
彼女が目を向けたそこには長い耳をダンボのようにパタパタさせて空を飛んでいるツインテールのエルフの女の子?がいたのだ。
「んっふっふ~…なんで飛んでるかって?あたしは飛びたいから飛ぶのよぉ?アニーちゃんもボコボコにされたいからボコボコにされるんでしょ?」
「私はそんなの望んだことないわ!単に成り行きでボコボコにされてるだけよ!だからそんな事より、翼も精霊もないのにあんたどうやって飛んでるのよ!?」
「え、何言ってるの?エルフはみんな耳で飛べるわよ?一部からは耳飛行類とか言われてるくらいなのよ…あ、まさか重くて飛べないとか?」
にゅっふっふ~と笑いながらはぐらかすツインテールエルフ。
「そんな事できるわけ無いでしょ!!
「為せば成る為さねばならぬ何事もよ~」
アニーは必死で食い下がってエルフの子に問い質すが彼女?はニコニコ笑いながらはぐらかすばかりだ。
業を煮やしたアニーは背中の骨腕を出して捕まえようとするがひらりひらりと蝶のようにかわす彼女?には全くかすりもしない。
必死で捕まえようと腕を伸ばしたりジャンプしたり…しかし、どんなことをしても捕まらない。
「いや!あたしに乱暴する気ね!薄異本みたいに!!」
「しないわよ!とっとと捕まりなさい」
「ダメよ!あたしには心に決めた人がいるの…だから!!助けてガーディアン!!」
エルフの子が叫ぶ!
すると、いきなりアニーの前の地面がせり上がって壁となる。
「こ…これは校門?」
そう校門、十津那学園のものだ。つまり…
「と、いうことは…」
彼女は校門の上を見上げると、そこには当然のごとくに『彼』がいた。
十津那学園が誇る校門の守護神!アニーの強敵(とも)!!CIWS改造の警備タレット君が!!
「いや―――――!!!」
がばっ!!
自分の悲鳴で目覚めたアニーは、20mmの鉛のお説教を飛ばしてくる恐ろしい奴から逃げるために全骨腕を展開してトカゲの様に無我夢中で壁を屋上まで登る。
するとそこには…
「「あ」」
奇妙な三人組がそこにいるのをアニーは見つけた。
「あ、キミは確かいつも問題起こしてる
スラヴィアの子ね…あのね。これは…これはそう!ちょっとした実験なの!」
そう慌てて話しだした人は学園で保険医をやっている地球人の女。
「貴女確かクリストファー家の…」
もう一人はアニーと同じくエルフ系素体のスラヴィアン。
そして最後の一人にアニーの目は釘付けになった。
「いやああ~だめ!!クーリエ!!あたしのあそこが広がっちゃうよ~!!」
スラヴィアンエルフが手に持ったマグロを尻から生やしているどこかで見た顔のツインテールエルフ。
それが喘いでいるのをまじまじと見るアニー…そして、何かを閃いた顔をしてそのまま屋上を走りだす。
「ちょっ!ちょっとキミ?どこいくの!?そっちは…」
「あ――いきゃん!ふら――――――――――――――――――――い!!!」
彼女は飛んだ。屋上のフェンスを勢い良く突き破り、右側の耳をピコピコ動かしながら校門の方へと…
強敵を打ち倒して自由を得んがために!!
ちなみに、基本的にCIWS君は対空がとても得意です。
蛇足:エルフは飛べる!飛べるんだ!………ハイ、マジすいません。
- カオス!しかし世界には実際「何で飛べるの?」という飛行生物は多い。なせばなるとは良い言葉 -- (とっしー) 2014-01-20 22:22:31
- 題名からてっきりヤンキー関係かと思ったらナナメ上だった。アニーはどんなに頑張ってもなぜか飛べなさそう -- (名無しさん) 2014-01-21 20:01:54
- 思い浮かぶ絵面が完全にギャグで大いに吹いた。テンポいいね -- (名無しさん) 2014-01-21 22:36:10
最終更新:2014年01月20日 01:27