「もももももんっ!」
「どうしたのですか
モルテ?そんな蛙人が蜂に刺されて腫れたみたいにふくれっ面になって」
「え?そんなに膨れてる…?いやそうじゃないよサミュラ、僕はちょっとふんがいしているんだよ今!」
「憤慨、無理に難しい言葉を使わなくても」
モルテは何も聞いていないかの様に何処からともなく建物の模型を取り出す。
「今度の大バトル大会ってさ一応日中もやるわけじゃん?だからスラヴィアンにもやさしい闇天井をこしらえたワケなんだけどサ。
今度は暗くなるから種族によっては肝心の舞台上が見え辛くなっちゃうワケじゃない?」
「そうですね」
「だから僕はそれを解決しようとわざわざわざワッザ足を運んで
スラヴィア周辺にいる火精霊どもに会場の灯りを燈せよ!って頼んで周ったのにさ…
どいつもこいつも知らん振りで消えちゃうんだヨ!」
「モルテはまず“頼む”ということの意味を理解しなければいけませんね… というのはさて置き、これを見て下さい」
サミュラは呆れ顔でおもむろに机下から何やら書かれているボードを取り出し立てる。
「それは?」
「はい。ここ最近でスラヴィア周辺にいる火精霊達の中でも意思表示のできる力ある精霊にアンケートを取ってきました。その結果です」
「もるもる。それで?」
「では…」
ぱりりっとサミュラが一枚めくるとめくるめくる出てくる結果結果。
【モルテに頼みごとをされたらどうしますか?】
無理絶対無理。無理難題だろうし ・・・ 20%
お前が重ねた罪を数えろ ・・・ 30%
モルテだけはない ・・・ 50%
「もっ、もんっ!?」
「モルテ、最近タカオ山から噴出す溶岩炎コンゴウの温度を奪って消しましたね? あれは火精霊の横浜アリーナみたいなものだったのですよ?」
「いやあれは…昼寝しようとしたら眩しかったから…」
「そんなことばっかりしている積み重ねがこの結果なのですよ?」
モルテの滝の様に流れる脂汗が床を溶かしていく。 と、何かに気付くモルテ。
「あれ?この98%ってある項目、紙がはがれてないよ?」
「あ、それははがさない方が…」
「えいっ」
サミュラが頼むのなら協力する ・・・ 98%
「もっ!もんん!?」
「はぁ、もう仕方ないですね。 明日私から“大会では舞台直ぐ傍の篝火を特等席として用意しますのでお願いします”と頼んでみます」
「うんうん。派手好きな火精霊だし間違いなくノッてくるネ!」
(一秒あれば嫌なことを忘れられるのは良いことなんでしょうか…時々悩みます)
かくしてスラヴィアで行われる大バトル大会や各催しで「暗くて見えない」ということはなくなったとさ。
- 精霊は神でも人でも交渉での態度の差がない? -- (名無しさん) 2015-06-19 02:34:10
- 神の力なら強制はできると思うけど基本精霊はしたいと思ったことをするかんじ -- (名無しさん) 2015-06-19 22:31:15
- モルテフニンキトウゼン。自らを省みなさすぎるモルテの精霊人気が0なのは間違いない -- (名無しさん) 2016-04-03 13:19:13
- 後先考えない顧みないポジティブシンキングのなんと恐ろしいことよ!(本人除く -- (名無しさん) 2017-12-09 19:11:02
最終更新:2015年06月16日 23:49