ハーフディミニッシュとは
ハーフディミニッシュ(Half-Diminished)とは、減五短七の和音、マイナー・セブンス・フラッテド・フィフス・コードとも呼ばれるコードである。
- コードネーム:m7(♭5)、m7-5、Ø
- ピッチクラス:[0,3,6,10]
- 由来:メジャーキーの7度上の和音、7(9)の根音省略、短調のツー・ファイブのIIの和音、M7のルートを半音上げたもの、等
その名の通りm7の5度を半音下げたもので、ルートと減5度の間にトライトーンが生まれることで独特の緊張感や哀愁を帯びたコードである。
ここで注目すべきは、ピッチクラス[0,3,6,10]のハーフディミニッシュと[0,2,6,10]のブラックアダーは非常に似ているという点である。ハーフディミニッシュの♭3をsus2するか、あるいはテンションに♮9を乗せてomit3するとたちまちブラックアダーになる。
ここで注目すべきは、ピッチクラス[0,3,6,10]のハーフディミニッシュと[0,2,6,10]のブラックアダーは非常に似ているという点である。ハーフディミニッシュの♭3をsus2するか、あるいはテンションに♮9を乗せてomit3するとたちまちブラックアダーになる。
ハーフディミニッシュ型とSDm型の比較
ハーフディミニッシュがよく使われる箇所として
- ♯IVm7(♭5)……II9の根音省略や、ここからルートの半音下降進行が始まったり
- IIm7(♭5)……IIm7(♭5)-V7-Imの借用
- VIIm7(♭5)……ダイアトニックコード、VIIm7(♭5)-III7-VImもよく見る
などがある。
これらの代理コードとして♯IV@、II@、VII@を使った場合、♯IV@とII@に関してはSDm型と文脈が被る。♯IVm7(♭5)から♯IV@にするために変化させた音は6→♭6だし(*1)、II@に関してはそもそもIIm7(♭5)がSDmの代理コードであるからだ。
となると、主要m7(♭5)由来のうち、純粋なハーフディミニッシュ型はVII@のみとなる。シ・レ・ファ・♯ドと、♯ドが含まれるのが特徴である。よって対応するコードスケールはLocrian ♮2(*2)などが考えられる。
しかし今のところVII@は用例がほぼ見つかっていないので、かなりレアケースだと思われる。
これらの代理コードとして♯IV@、II@、VII@を使った場合、♯IV@とII@に関してはSDm型と文脈が被る。♯IVm7(♭5)から♯IV@にするために変化させた音は6→♭6だし(*1)、II@に関してはそもそもIIm7(♭5)がSDmの代理コードであるからだ。
となると、主要m7(♭5)由来のうち、純粋なハーフディミニッシュ型はVII@のみとなる。シ・レ・ファ・♯ドと、♯ドが含まれるのが特徴である。よって対応するコードスケールはLocrian ♮2(*2)などが考えられる。
しかし今のところVII@は用例がほぼ見つかっていないので、かなりレアケースだと思われる。