こなたに想いを伝えたい。
その想いだけが私を動かしていた。
例えどんなに残酷な未来が待ち受けていようとも。
その想いだけが私を動かしていた。
例えどんなに残酷な未来が待ち受けていようとも。
二人の証
『悪いけど先生に具合悪くなって保健室行って早退した、って伝えといて』
携帯のディスプレイに表示された自分が打った文章と宛先を今一度確認して、右手の親指を伸ばして送信ボタンを押す。画面は移り変わりすぐに送信完了を示した。
峰岸なら確実にやってくれるだろう。私は心の中でもお願いをして携帯をポケットにしまう。
今私は電車に乗ってこなたの家へと向かっている途中だ。この時間帯だと普通学生は学校にいるからだろう、制服姿の若者の姿は見掛けないし大人からの視線が少し冷たい。学校をサボっているのだから仕方ない事だけど、どうも居心地が悪い。
だがこの程度の状況、耐えられないようではやっていけないだろう。
私が今からしようとしている事は、どちらに転んだにせよ過酷な茨の道が待ち構えているであろうから。
障害多き恋の行方は誰も知らない。実るかどうかさえもさっぱり見当がつかない。
それでも、この気持ちを伝えずにこなたと疎遠になってしまったら確実に後悔する。こなたを愛する感情とそれだけが私の中で確かなものだった。
結果がどうなるか分からないのなら、後悔しないと思える道を行くしかない。
この胸に秘めた想いをこなたに伝え、こなたの気持ちを受け止める。どんな答えが帰ってこようとも、現実として受け入れ生きていく。
これが私の選んだ道。
この選択によってどれだけの人が傷付くかは分からない。どれだけの人が悲しむかは分からない。どれだけの人がそれは間違っていると言うかは分からない。
だが、微かな希望に繋がる光る道筋はこれだけしかないように思えた。
峰岸から送られてきた了解の意を表すメールを見たと同時に、アナウンスが流れ私が降りるべき場所に電車が到達した。
静かに闘志を燃やし、覚悟を決めて電車からホームへと足を踏み出す。
携帯のディスプレイに表示された自分が打った文章と宛先を今一度確認して、右手の親指を伸ばして送信ボタンを押す。画面は移り変わりすぐに送信完了を示した。
峰岸なら確実にやってくれるだろう。私は心の中でもお願いをして携帯をポケットにしまう。
今私は電車に乗ってこなたの家へと向かっている途中だ。この時間帯だと普通学生は学校にいるからだろう、制服姿の若者の姿は見掛けないし大人からの視線が少し冷たい。学校をサボっているのだから仕方ない事だけど、どうも居心地が悪い。
だがこの程度の状況、耐えられないようではやっていけないだろう。
私が今からしようとしている事は、どちらに転んだにせよ過酷な茨の道が待ち構えているであろうから。
障害多き恋の行方は誰も知らない。実るかどうかさえもさっぱり見当がつかない。
それでも、この気持ちを伝えずにこなたと疎遠になってしまったら確実に後悔する。こなたを愛する感情とそれだけが私の中で確かなものだった。
結果がどうなるか分からないのなら、後悔しないと思える道を行くしかない。
この胸に秘めた想いをこなたに伝え、こなたの気持ちを受け止める。どんな答えが帰ってこようとも、現実として受け入れ生きていく。
これが私の選んだ道。
この選択によってどれだけの人が傷付くかは分からない。どれだけの人が悲しむかは分からない。どれだけの人がそれは間違っていると言うかは分からない。
だが、微かな希望に繋がる光る道筋はこれだけしかないように思えた。
峰岸から送られてきた了解の意を表すメールを見たと同時に、アナウンスが流れ私が降りるべき場所に電車が到達した。
静かに闘志を燃やし、覚悟を決めて電車からホームへと足を踏み出す。
「はっ、はっ……」
駅からこなたの家までの道程にはあまり人がいなかった。それを良い事に私は軽快なリズムで走る。全力で走らなかったのはこなたに会う時息切れしていたら元も子もないと思ったからだが……
「あつっ」
昨日の疾走が身体に堪えているらしく、今までは大丈夫だったが急に足が激痛に声を上げ始めた。普段あまり運動していないのに二日も連続で走り続けたらこうなってしまうのは多少予想出来た。
それでも至って単純な想いに突き動かされる私は止まらなかった。
こんなものではない。
こなたが私を受け入れてくれた時、その後に迎える困難はこんなものではないはずだ。
本当の困難はまだ始まってもいないのだ。
身体が、まるで走る事を拒絶するかのように痛みを訴えている。
だが私の中には痛みに勝る想いがある。
そう自分に言い聞かせながら、私は泉家に到着した。
何度も遊びに来ている、木々に囲まれた四角い建物。
玄関の前に立ち深呼吸をして心と呼吸を落ち着ける。それでも呼吸はあまり整わなかったがぐずぐずしている暇はない。
私が呼び鈴を鳴らそうとしたその時―――
ガチャリ。ゴンッ。
「ぶっ!」
一つ目の音はドアが開いた音、二つ目の音は回避出来ずに私の頭が開かれたドアに直撃した音、三つ目の奇声は言わずもがな私が発したもの。
「んー……?かがみっ!?」
間延びした声に驚きが混じるのを、遠のく意識の中かろうじで認識した。
駅からこなたの家までの道程にはあまり人がいなかった。それを良い事に私は軽快なリズムで走る。全力で走らなかったのはこなたに会う時息切れしていたら元も子もないと思ったからだが……
「あつっ」
昨日の疾走が身体に堪えているらしく、今までは大丈夫だったが急に足が激痛に声を上げ始めた。普段あまり運動していないのに二日も連続で走り続けたらこうなってしまうのは多少予想出来た。
それでも至って単純な想いに突き動かされる私は止まらなかった。
こんなものではない。
こなたが私を受け入れてくれた時、その後に迎える困難はこんなものではないはずだ。
本当の困難はまだ始まってもいないのだ。
身体が、まるで走る事を拒絶するかのように痛みを訴えている。
だが私の中には痛みに勝る想いがある。
そう自分に言い聞かせながら、私は泉家に到着した。
何度も遊びに来ている、木々に囲まれた四角い建物。
玄関の前に立ち深呼吸をして心と呼吸を落ち着ける。それでも呼吸はあまり整わなかったがぐずぐずしている暇はない。
私が呼び鈴を鳴らそうとしたその時―――
ガチャリ。ゴンッ。
「ぶっ!」
一つ目の音はドアが開いた音、二つ目の音は回避出来ずに私の頭が開かれたドアに直撃した音、三つ目の奇声は言わずもがな私が発したもの。
「んー……?かがみっ!?」
間延びした声に驚きが混じるのを、遠のく意識の中かろうじで認識した。
「うーん……」
気が付けば見慣れた光景が私の視界に飛び込んできた。それと同時に額から痛みを感じた。思いの外強打したらしい。
今の状況を解釈すると、気を失った私をこなたが部屋まで運んでベッドで寝かせてくれた、といったところが妥当だろうか。壁に私の鞄が立て掛けられてる。荷物の方も忘れないでいてくれたようだ。
このベッドでいつもこなたは寝ているのか―――
そう考えると毛布がくれる暖かさがこなたのものへと思えるような気がした。
ガチャリと扉が開く音がする。
「あ、起きた?」
こなたが二人分のジュースとお菓子をお盆に乗せて部屋に入ってきた。それを机の上に置いてから椅子に座る。
離れた距離が嫌に遠く感じられ、私にとっての最悪の未来が想像された。故意なのかそうでないのかは分からない。
他に腰を下ろす場所がないから仕方のない事だろうけど。床は冷たいだろうし。
私は脳内のイメージと思考を忘却の彼方に追いやる為、頭を何度か横に振った。
「いや、起きてるじゃん」
こなたが呆れたような顔で突っ込んだ。私は一瞬の空白を置いて、さっきの行為がこなたの質問に対する否定と思われたのだと理解する。
「ごめんねー、思いっきりドアぶつけちゃって」
頭を掻きながら謝罪の言葉を口にするこなた。
「もう気にしてないわよ。まだちょっと痛むけど」
私は前髪を掻き上げながら言った。気絶してしまったのも衝撃はきっかけを作っただけで根本的な原因は疲労にあるだろう。
それにこうした形になったけどあっけなくこなたの家に入る事が出来たのだ。このハプニングがなければ居留守を使われていたかもしれない。
内心では疲れていたのかなと考えながらふとこなたに目をやると、こなたは適当な室内着ではなくいつもよりお洒落な格好をしていた。
ああ、出掛けようとしてたんだから当たり前か……ってちょっと待て。誰もいない心の中でストップを掛ける。
「あんた、風邪は?」
「ズル休みの口実」
堂々と宣言するこなたに自然と溜息が出る。心配した私が馬鹿だったと少し思うがこなたに何もなかっただけ良しとする。
刹那、私の頭に疑問と一緒に、こなたの格好が外出用の服装だからだろう、昨日の夢の光景が浮かんできた。
「じゃあ何で、学校休んだの?」
半ば返答が予測される質問を真剣な表情で投げ掛けた。こなたが言葉を詰まらせる。
緊張の瞬間が張り詰めた空気に混ざり込む。
「こなた……」
「そ、そう言えばかがみは何で平日の昼間に学校行ってないの?」
沈黙に耐えられなくなってこなたの名前を呼ぶと、こなたは私の質問を無視して強引に話題を変えてきた。
「まさかズル休みじゃないよねぇ?」
無理矢理笑顔が作られていた。
「……こなたに会いに来たのよ」
こなたの顔が再び驚愕の色に染まった。真っ直ぐこなたを見つめる。
今度は自分の想いを押し付けるのではなく、伝えるんだ。
そして現実を受け止める。
かつてないほどの高鳴りを見せる心臓。色々な感情が混ざり合った心境のまま―――
「私は、こなたの事が好きだから」
今一度、勇気を振り絞って告白した。
気が付けば見慣れた光景が私の視界に飛び込んできた。それと同時に額から痛みを感じた。思いの外強打したらしい。
今の状況を解釈すると、気を失った私をこなたが部屋まで運んでベッドで寝かせてくれた、といったところが妥当だろうか。壁に私の鞄が立て掛けられてる。荷物の方も忘れないでいてくれたようだ。
このベッドでいつもこなたは寝ているのか―――
そう考えると毛布がくれる暖かさがこなたのものへと思えるような気がした。
ガチャリと扉が開く音がする。
「あ、起きた?」
こなたが二人分のジュースとお菓子をお盆に乗せて部屋に入ってきた。それを机の上に置いてから椅子に座る。
離れた距離が嫌に遠く感じられ、私にとっての最悪の未来が想像された。故意なのかそうでないのかは分からない。
他に腰を下ろす場所がないから仕方のない事だろうけど。床は冷たいだろうし。
私は脳内のイメージと思考を忘却の彼方に追いやる為、頭を何度か横に振った。
「いや、起きてるじゃん」
こなたが呆れたような顔で突っ込んだ。私は一瞬の空白を置いて、さっきの行為がこなたの質問に対する否定と思われたのだと理解する。
「ごめんねー、思いっきりドアぶつけちゃって」
頭を掻きながら謝罪の言葉を口にするこなた。
「もう気にしてないわよ。まだちょっと痛むけど」
私は前髪を掻き上げながら言った。気絶してしまったのも衝撃はきっかけを作っただけで根本的な原因は疲労にあるだろう。
それにこうした形になったけどあっけなくこなたの家に入る事が出来たのだ。このハプニングがなければ居留守を使われていたかもしれない。
内心では疲れていたのかなと考えながらふとこなたに目をやると、こなたは適当な室内着ではなくいつもよりお洒落な格好をしていた。
ああ、出掛けようとしてたんだから当たり前か……ってちょっと待て。誰もいない心の中でストップを掛ける。
「あんた、風邪は?」
「ズル休みの口実」
堂々と宣言するこなたに自然と溜息が出る。心配した私が馬鹿だったと少し思うがこなたに何もなかっただけ良しとする。
刹那、私の頭に疑問と一緒に、こなたの格好が外出用の服装だからだろう、昨日の夢の光景が浮かんできた。
「じゃあ何で、学校休んだの?」
半ば返答が予測される質問を真剣な表情で投げ掛けた。こなたが言葉を詰まらせる。
緊張の瞬間が張り詰めた空気に混ざり込む。
「こなた……」
「そ、そう言えばかがみは何で平日の昼間に学校行ってないの?」
沈黙に耐えられなくなってこなたの名前を呼ぶと、こなたは私の質問を無視して強引に話題を変えてきた。
「まさかズル休みじゃないよねぇ?」
無理矢理笑顔が作られていた。
「……こなたに会いに来たのよ」
こなたの顔が再び驚愕の色に染まった。真っ直ぐこなたを見つめる。
今度は自分の想いを押し付けるのではなく、伝えるんだ。
そして現実を受け止める。
かつてないほどの高鳴りを見せる心臓。色々な感情が混ざり合った心境のまま―――
「私は、こなたの事が好きだから」
今一度、勇気を振り絞って告白した。
途端に羞恥心が心の奥から湧き上がってきてまともにこなたの顔が見れなくなってしまった。それでも現実から目を背けるなと自分に何度も言い聞かせてこなたを見据えた。
だが、こなたは目線を逸らす。
「こなたっ……」
「か、かがみ……」
お互いに相手の名前を呼び合い、こなたの顔が俯いてしまう。
「かがみの気持ちは嬉しいけど……ダメ」
「ダメって、何が?」
がっつきそうになる気持ちを抑えてこなたを問い質す。端から見れば告白を断られたのにしつこく迫っているだけの光景に映るかもしれない。
「だって、女同士だし……」
「そんなの……」
関係ないじゃない、と言おうとして口篭る。
本当に関係ない事なのだろうか。私にとってはそうでもこなたにとっては違うかもしれない。同性愛なんて……と考えているのかもしれない。
だが、こなたははっきりと断ってはいないのだ。想いが傾き掛けているのかもしれない。まだ希望へ続く道は消えてしまっていないのかもしれない。
私は自分が思っている以上にこなたの事が好きらしく、淡い期待を抱いてしまう。
「関係ないじゃないっ……」
自分にも言い聞かせるように呟いた。理由なき恋が相手を求め彷徨っている。
「で、でも……」
「こなたっ……私の方を向いて喋ってよっ」
私はベッドから身体を起こしてこなたに近付いていった。それに驚きの表情を隠せずこなたも椅子から立ち上がる。
曖昧な感情のまま済ませてもお互いの心に中途半端なまま傷跡が残るだけだ。私は率直な気持ちを伝えたのだからこなたの素直な気持ちを聞きたい。
両手で肩を掴むと、こなたが目を見張って私の方を見た。
「せめて私の気持ちぐらい受け止めてよっ!」
明らかな意思表示をしないこなたが私の想いを受け入れてくれていない気がして。
自分の想いを再度伝える為、こなたの胸の奥底に秘められた想いを確かめる為―――
半ば強引に唇を重ねた。
だが、こなたは目線を逸らす。
「こなたっ……」
「か、かがみ……」
お互いに相手の名前を呼び合い、こなたの顔が俯いてしまう。
「かがみの気持ちは嬉しいけど……ダメ」
「ダメって、何が?」
がっつきそうになる気持ちを抑えてこなたを問い質す。端から見れば告白を断られたのにしつこく迫っているだけの光景に映るかもしれない。
「だって、女同士だし……」
「そんなの……」
関係ないじゃない、と言おうとして口篭る。
本当に関係ない事なのだろうか。私にとってはそうでもこなたにとっては違うかもしれない。同性愛なんて……と考えているのかもしれない。
だが、こなたははっきりと断ってはいないのだ。想いが傾き掛けているのかもしれない。まだ希望へ続く道は消えてしまっていないのかもしれない。
私は自分が思っている以上にこなたの事が好きらしく、淡い期待を抱いてしまう。
「関係ないじゃないっ……」
自分にも言い聞かせるように呟いた。理由なき恋が相手を求め彷徨っている。
「で、でも……」
「こなたっ……私の方を向いて喋ってよっ」
私はベッドから身体を起こしてこなたに近付いていった。それに驚きの表情を隠せずこなたも椅子から立ち上がる。
曖昧な感情のまま済ませてもお互いの心に中途半端なまま傷跡が残るだけだ。私は率直な気持ちを伝えたのだからこなたの素直な気持ちを聞きたい。
両手で肩を掴むと、こなたが目を見張って私の方を見た。
「せめて私の気持ちぐらい受け止めてよっ!」
明らかな意思表示をしないこなたが私の想いを受け入れてくれていない気がして。
自分の想いを再度伝える為、こなたの胸の奥底に秘められた想いを確かめる為―――
半ば強引に唇を重ねた。
「んむぅ……」
言葉になっているのかなっていないのか区別がつかないような声をこなたが上げる。
本気で嫌がるのなら止めるつもりでいたが、その様子もないようなので私はひたすらこなたを求めていった。
これが夢にまで見た最愛の人の唇。
私は始めて触れ合わせた唇の柔らかい感触に驚きながら、隙間から漏れる熱い吐息を感じていた。
「ん……」
まだ躊躇っているのだろう、こなたは私の身体との間に手を差し入れて、私の胸に手を当てて逃れようとしている。
これって密かに触られてるよね。冷静な別の自分があざ笑っているのが見えた。
がっちりと肩を掴んでいた右手をこなたの頬に添え、左手を腰に回して更に引き寄せる。
こなたの手の力が徐々にだが確実に弱まってきた。
受け入れてくれたのだろうか。私は名残惜しさを感じながらも唇を離して息継ぎをする。
「かがみ……わ、私達は……」
こなたも新鮮とは言い難い部屋の空気を吸う。まだ完全には受け入れて貰えていないのだろう。
けれどこなたの口調には怒号や抵抗といった感じのものは含まれていなかった。
「知ってるわよ。女同士、なんでしょう?」
こなたの言いたい事を読んで先に問い掛けた。
「だ、だか―――」
最後まで言わせず、空いてしまった私達の距離を再び零にする。
こなたはなおも身じろぎをするが、私の腰に回された手が逃がさない。少しして、こなたが何か呟いたと思うと私達の更なる身体の密着を隔てていた手が外された。
私も左手を責務から解放させ役目を失ったこなたの手に絡ませる。
ゆっくりとこなたが私の手を握り返してきた。目頭が熱くなってしまう。
想いが通じ合ったこの一瞬を私は生涯絶対に忘れないだろう。
言葉になっているのかなっていないのか区別がつかないような声をこなたが上げる。
本気で嫌がるのなら止めるつもりでいたが、その様子もないようなので私はひたすらこなたを求めていった。
これが夢にまで見た最愛の人の唇。
私は始めて触れ合わせた唇の柔らかい感触に驚きながら、隙間から漏れる熱い吐息を感じていた。
「ん……」
まだ躊躇っているのだろう、こなたは私の身体との間に手を差し入れて、私の胸に手を当てて逃れようとしている。
これって密かに触られてるよね。冷静な別の自分があざ笑っているのが見えた。
がっちりと肩を掴んでいた右手をこなたの頬に添え、左手を腰に回して更に引き寄せる。
こなたの手の力が徐々にだが確実に弱まってきた。
受け入れてくれたのだろうか。私は名残惜しさを感じながらも唇を離して息継ぎをする。
「かがみ……わ、私達は……」
こなたも新鮮とは言い難い部屋の空気を吸う。まだ完全には受け入れて貰えていないのだろう。
けれどこなたの口調には怒号や抵抗といった感じのものは含まれていなかった。
「知ってるわよ。女同士、なんでしょう?」
こなたの言いたい事を読んで先に問い掛けた。
「だ、だか―――」
最後まで言わせず、空いてしまった私達の距離を再び零にする。
こなたはなおも身じろぎをするが、私の腰に回された手が逃がさない。少しして、こなたが何か呟いたと思うと私達の更なる身体の密着を隔てていた手が外された。
私も左手を責務から解放させ役目を失ったこなたの手に絡ませる。
ゆっくりとこなたが私の手を握り返してきた。目頭が熱くなってしまう。
想いが通じ合ったこの一瞬を私は生涯絶対に忘れないだろう。
どのぐらいの時間が経っただろうか。
私に応えてくれたこなたはいつの間にか手を私の背中辺りに回していて、少し苦しそうに私の背中を叩いてきた。
どうやら酸素が不足しているらしい。それを機に私は唇を離した。
「かがみ」
呼吸をしたこなたが私の名前を呼ぶ。私は脳髄が溶けてしまいそうな感覚に陥っていた。
こなたの潤んだ瞳が私に向けられる。
とても優しい笑顔だった。
「かがみのおかげで吹っ切れたよ」
こなたを縛っていた鎖が壊れていく。その瞬間、私の願望は現実へと変わった。
こなたも私と同じ気持ちでいてくれたのだ。世間や周りの目を気にして、その小さな身体に切ない想いを封じ込めていただけ。
私の胸に額を当ててくるこなた。たまらずに抱きしめる。
「これからも、ずっと一緒だよ……大好きなかがみ」
こなたの口からずっと聞きたくて聞けなかった本当の想いが溢れ出した。
「うん……一緒に」
右手を長い髪の中に差し入れて優しくこなたを包み込む。
お互いの気持ちを伝えるのは、言葉ではなく暖かい体温だった。
私に応えてくれたこなたはいつの間にか手を私の背中辺りに回していて、少し苦しそうに私の背中を叩いてきた。
どうやら酸素が不足しているらしい。それを機に私は唇を離した。
「かがみ」
呼吸をしたこなたが私の名前を呼ぶ。私は脳髄が溶けてしまいそうな感覚に陥っていた。
こなたの潤んだ瞳が私に向けられる。
とても優しい笑顔だった。
「かがみのおかげで吹っ切れたよ」
こなたを縛っていた鎖が壊れていく。その瞬間、私の願望は現実へと変わった。
こなたも私と同じ気持ちでいてくれたのだ。世間や周りの目を気にして、その小さな身体に切ない想いを封じ込めていただけ。
私の胸に額を当ててくるこなた。たまらずに抱きしめる。
「これからも、ずっと一緒だよ……大好きなかがみ」
こなたの口からずっと聞きたくて聞けなかった本当の想いが溢れ出した。
「うん……一緒に」
右手を長い髪の中に差し入れて優しくこなたを包み込む。
お互いの気持ちを伝えるのは、言葉ではなく暖かい体温だった。
いつの日からか芽生え始めていた感情。
悟られないようにひたむきに隠してきた日々。
勇気を出して想いを伝えた記念すべき今日というこの日。
それらがあるから今の私達があるのだ。
柔らかで暖かい唇の感触は理由なき恋の証となり、私達の心にしっかりと刻まれた。
悟られないようにひたむきに隠してきた日々。
勇気を出して想いを伝えた記念すべき今日というこの日。
それらがあるから今の私達があるのだ。
柔らかで暖かい唇の感触は理由なき恋の証となり、私達の心にしっかりと刻まれた。
不安定に絡み合ってに続く
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- (≧∀≦)b -- 名無しさん (2023-04-06 04:41:58)
- やはり、かがみには、こなた
しか居ない!ベストカップル! -- チャムチロ (2012-10-17 19:52:04) - 敢えて言おう!神であると!!! -- 名無しさん (2009-04-14 20:36:14)
- 涙出てきた・・・
かがみがかっこいい! -- 名無しさん (2008-09-18 10:16:33) - 素晴らしい!最高のショーだと思わんかね! -- ムスカ (2008-08-06 03:49:05)
- かがみカッコイイ! -- ハルヒ@ (2008-04-29 17:47:28)
- かがみの根性に惚れますた。 -- 名無しさん (2008-03-20 15:54:45)
- ちゃんと同性愛のしがらみを書いてるから現実感が出てて好きだ
GJ -- 名無しさん (2008-02-26 00:03:19) - 本心を確かめるまで諦めないかがみの描写に、他の作品にない魅力的なかがみを見つけました。 -- 名無しさん (2007-12-24 23:31:37)