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陵遊記(芥川先生風味)

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 ――時は現代、所はさいたま。倖手市は権現堤の近くに、小説家をいただく一家がございました。
 父一人娘一人、それに従妹が一人。母親は早くに亡くなってしまいましたが、いつも明るく楽しく。そんな泉一家でございます。

 さてさて、そんな一家と彼女らを取り巻く友人たちの、とある一日を覗いてみることといたしましょう。


 ―×― ―×― ―×― 


「……ふぁ~~……おはよう、こなたお姉ちゃん」
 洗面所に入ってきましたのは、小早川ゆたか。この家に下宿している、高校一年生の女の子でございます。
「おはよ、ゆーちゃん」
 お姉ちゃんと呼ばれ、挨拶を返しましたのは泉こなた。ゆたかの従姉にして、同じ高校の三年生。青く長い髪と泣きぼくろが、なんともエロティックな少女でございます。
 脇を通るゆたかを引き寄せ、赤い髪を撫でながら、耳たぶをはむっ、と甘噛みいたします。
「ひゃぁっ!? ……お、おはよう、お姉ちゃん」
 ゆたかも負けてはおりません。くるりと身を返し、真正面から抱きついてこなたのうなじを撫で返しますと、
「うぉ!? け、結構巧くなったね、ゆーちゃん」
 予想外の反撃に、こなたの身体がぴくん、と跳ねたのでございます。
「……んはっ、こ、これはなかなか……でも、まだまだだネ♪」
 しかし、そんな表情もつかの間。いつもの飄々たる調子に戻りまして、セーラー服の上からゆたかの背筋を撫で上げますと、
「!! ひゃふぅぅぅ……ん」
 それだけでゆたかの表情は、甘く蕩けてしまうのでありました。
 流石は従姉。年季の差が段違い、といったところでございましょうか。


 いささか濃厚な朝のスキンシップを終えまして、ようやく二人がリビングへ出てまいります。
 そこには、エプロンを着けた作務衣姿の男性がおりました。こなたの父親にしてこの家の主、泉そうじろうでございます。
「おはよ、お父さん」
「お……はよぅ……ございますぅ、おじさん……」
 涼しげな表情のこなたと、未だ絶頂の余韻覚めやらぬ面持ちのゆたか。いやはや、なんとも対照的な光景でございます。
「おお、おはよう、二人とも」
 そう言いながら、そうじろうは愛娘に頬を寄せ、いつものように頬ずりをいたします。
「ちょ、痛いのよヒゲがー! おとーさんまた徹夜っ?」
 ぬぉぉ、と顔を背けながらも、その小さな掌で、こなたはそうじろうの股間をさすっているのでございます。
 変わり者でも人の親。嬉しそうではあるものの、その部分は人の道に外れるような状態にはなっておりませんでした。泉こなた、ひと安心でございます。

 そんなこなたの頭越しに、そうじろうとゆたかは軽い朝のキスを交わしていたのでありました。
 微笑ましくもうらやましい、泉家のいつもの朝の光景にてございます。


 ―×― ―×― ―×― 


 さてさて、場面変わりまして、ここは糟日部、陵桜学園。希望に満ちた若人たちが集い、青春を謳歌する学び舎にてございます。
 前を歩くは、菫色の影ふたつ。こなたはしばし、観察を決め込むことといたしました。

 片や、柊かがみ。ツインテールに立派なリボンがトレードマーク。こなたが特にご執心の、ツンデレ娘にてございます。
 片や、柊つかさ。かがみの双子の妹にして、リボンのついたカチューシャが可愛らしい、ほんわか天然なお嬢さんでございます。
 いつものように談笑しながらも、かがみの腕はつかさの腰に回り、その身体を抱き寄せております。……はてさて、歩きにくくはないのでございましょうか。

 ともしますうちに、前を行く少女の姿を目にしたつかさ。なんとも嬉しそうな声を上げました。
「あっ、ゆきちゃんだ。……ゆきちゃ~ん」
「あら、つかささん、かがみさん」
 振り返りましたのは、高良みゆき。薄桃色の豊かな髪と、負けず劣らず豊かな身体が印象的な美少女にてございます。
「おはようござ……ひゃっ!?」
 つかさはと申しますと、追い抜きざまにみゆきのお尻を撫で上げ、くるりと前に回りまして、
「どかーんっ☆」
 グラビアアイドルもかくや、といわんばかりのその胸に、頭から突っ込んだのでございます。
「うわぁ、今日もぱふぱふだねー、ゆきちゃん」
「あっ、そ、そんな、嬉し恥ずかしいこと……んんぅっ」
 なおもぱふぱふを続けるつかさの腰に手を回し、みゆきの指が、つかさのパンティの中に滑り込みます。
「ひゃぁんっ!」
 上ずった声を上げながら、身をすくめたつかさの両手に力が入ります。
「あ・んふぅっ」
 その両手はみゆきの双丘を包み込んでいたものですから、期せずしてみゆきへの逆襲となったのでございます。
 恐るべきはつかさのARS、訳しますと自動報復装置、とでも例えることができましょうか。

「ほら二人とも、仲がいいのはいいけど、あんまりのんびりもしてられないわよ」
 つい、と近寄ったかがみが苦言を呈しますと、
「そうですね。……んっ……、申し訳ありません、急ぎましょう」
 言葉が途切れましたのは、かがみがみゆきの唇を奪ったためでございます。
「ぷはっ。……くそぅ、それにしても、何食べたらこんな大きく育つのかしら……」
 かがみの人差し指が二度、三度、みゆきの胸に食い込みますと、
「あっ、かがみさ、あうっ、あはぁんっ」
 みゆきの膝はがくがくと震え、今にも崩れ落ちそうになるのでございます。
 力を入れると、その指はぷにゅん、と第一関節あたりまで沈み込み、離せば張りのある弾力を持って押し返す。まさに、自然が生んだ芸術品であると申せましょう。

 ……とは言いましても、かがみの胸もみゆきより小ぶりではあるものの、その弾力では負けておりません。
「おはよー、かがみん♪」
 かくのごとく、泉こなたが実演しております通りでございます。
「ひゃっ!? ……ちょ、やったわね~!」
 頭半分ほど低い、こなたの顎に手をかけて上向かせますと、電光石火の早業で唇を重ねます。
 がちん、と歯の当たる音がいたしましたが、全く意に介さぬこのダイナミックさこそ、二人の持ち味にてございます。
「……むっ……んくっ……」
「ふっ……ふんっ……んふ」
 真正面から抱き合い、互いの唇を貪るこなたとかがみ。
「ふわ~、今日も仲いいねぇ、あのふたり
「そうですね」
 そんなつかさとみゆきにいたしましても、五十歩百歩、とはよく言ったものでございます。

 こなたとかがみ、互いの指が徐々に背中を滑り降りてまいります。
 ……しかしながら、互いの指が互いの敏感なところへ届かんとしたその矢先。――残念なことに、無粋な予鈴が鳴り響いたのでございました。


 ―×― ―×― ―×― 


 運命の悪戯とは恐ろしいものでございます。こなた、つかさ、みゆきは三年B組、そしてかがみはC組。
 学生の本分は学問にあり。名残惜しくはありますものの、お昼休みまでしばしの別れにてございます。

「おはよー」
 扉を開けてC組に入りました、柊かがみ。
「おーっす、ひーらぎぃー♪」
 待ってました、とばかりに駆け寄るのは、日下部みさお。茶色の短髪がボーイッシュな、陸上好きの活発少女にてございます。
「うりゃっ☆」
 掛け声一発。みさおの指が狙い過たず、かがみの秘所へ潜り込みますと、
「ひ、ひやああ!」
 振り上げたかがみの手は、
「みゅっ!!!?」
 頬ではなく、みさおのお尻の穴へと突きこまれたのでございます。

「うふふ、さすがは柊ちゃんね、一発で弱点を責めるなんて」
 モブに溶け込み、慈愛に満ちた眼差しで二人を見守っておりますのは、峰岸あやの。額の生え際と後れ毛がなんとも悩ましい、唯一彼氏持ちの美少女にてございます。
「!! ……ふぐっ、ひっ、ひぃら・ぎぃ・やめっ・あひっ・」
「ったく……私を落とそうなんて百年早いってのよ、うりうり♪」
 あやのによって、日々開発されておりますみさおのお尻は、大事なところ以上に敏感なのでございます。
 まして、つい先刻まであやのにねっとりとほぐされていたところでありましたから、このような不意打ちではひとたまりもございません。
「みゅ、みゅうううううっ!!!!」
 高らかに一声啼いて、哀れ日下部みさお、ノックアウトにてございます。

「……ほら、みさちゃん、授業始まっちゃうわよ?」
「……ふぇ?……うぅ~~、あやのぉ~、あそこに淫魔がおるよぅ~~……」
 日下部みさお、あやのの胸にしがみついて泣き言を申しております。
「ふふっ、みさちゃん、……まだまだ練習が足りないんじゃないかしら?」
 あやのの瞳が、妖しく光りました。
「うわ、やべっ」
 身の危険を感じ、じたばたともがく日下部みさお。しかれども、あやのにがっちり抱きつかれ、振りほどくこと叶いません。
「先生が来るまで、三分ぐらいかしら……三分あれば充分ね♪」
「ふっ・みゅぅっ!?」
 あやのの小さな舌が、みさおの首筋を這い回りますと、
「ひっ、あや、の、待っ、だ、やぁん……きゃふぅ」
 もはや彼女は、甘い声を上げることしかできないのでございます。

 いじられキャラの面目躍如と申しましょうか。されるがままの日下部みさおでございました。


 ―×― ―×― ―×― 


 いくらか時を戻しまして、こちらは三年B組。
『みゅ、みゅうううううっ!!!!』
 隣のクラスから、甲高い嬌声が響きました。
「……な、なんだろ、あふ、い、んんっ、今の?」
 こなたを膝に乗せまして、セーラー服の裾からその小さな胸と秘裂を弄りつつ、つかさが疑問を投げかけますと、
「あぁ、み、みさきち、また・うにゅ、轟沈、かぁ。毎朝……た、ひゃう、大変っ、だネ」
 後ろ手でつかさの花園を弄び、もう片手で小さなリモコンのボタンをぽちぽちと押しながら、こなたが答えます。

「でもっ、へ、変、ですね……あぁぅ、黒井、先っ生、ひんっ、どう、なさったので……いっ、しょう、か?」
 少し離れた席で、高良みゆきが疑問の声を上げました。こなたの「ぽちぽち」に合わせて、高校生とは思えぬ豊かな身体がぴくりぴくりと震えております。

 ホームルームの鐘から、もう五分は経っております。
 しかし、B組の担任である黒井ななこ先生は、一向に現れる気配がございません。

「どうしたのかなぁ、先生」
「私と三時ぐらいまでエロチャットしてたから、寝坊したんじゃないかな~」
「先生と泉さん、本当に仲がおよろしいんですね」
「そりゃぁ、一緒に何度も死線を潜り抜けた戦友だからネ。……でも、ネットにリアルを持ち込んでお説教するのはやめてほしいなぁ」
「いえ、そこは『愛の鞭』という言葉もありますし」
「うへぇ、黒井先生がSだったなんて……いや、やけにしっくり来るな」
「どんだけ~」

 以上、三人の会話の要約でございます。
 実際には吐息や喘ぎ声が入り混じり、この倍ほどの長さになっていたわけでございますが。


 さらに待つこと数分。つかさとみゆきがあえなく陥落したところで、力なく教室の扉が開きました。
「……みんなぁ~~、席・つけぇ~~~~……」
 黒井先生、息も絶え絶えといった様相にて、ようやく登場にてございます。むわっと立ち込める成熟した女の匂いに、男子生徒の目の色が変わりました。
「せんせー、ネトゲで夜更かししちゃダメですよー」
 自分を棚上げして、泉こなたが舌鋒鋭く切り込みますと、
「ちゃうわ! ひゃぅ、……ちゃんと、八時前には……んっ、ガッコ、着いとったわ!」
 男子生徒にもみくちゃにされながら、黒井先生が叫びます。全く、この御仁にはおとな気というものがございません。
「じゃあ、なんで遅刻したんですかー?」
 こなたもこなたで、攻撃の手を緩めようとはいたしません。……後のち、逆襲されなければよいのですが。

「……い……一年の……」
 死屍累々たる男子生徒の山を背に、黒井先生がよろよろと教壇へ戻ります。
「いちねん?」
「一年の、水谷先生になぁ……廊下で……イかされまくったん……や」
 そこまで言いますと、ごちん、と音を立てて、黒井先生は机に突っ伏したのでございました。

 水谷先生。しゃべり方に特徴のある、小早川ゆたかのクラスの担任でございます。
 意外と言えば、意外な取り合わせ。しかし、男性の登場人物が少ないこの作品では、貴重な相手役であるといわざるを得ないのでありました。

「あ~、あの先生、ゆーちゃん達にいっつもそそのかされてたもんねえ」
 ……いやはや、いつの時代も、黒幕は意外なところにいるものでございますな。


 ―×― ―×― ―×― 


――さてさて。ここでしばし、時の翼を羽ばたかせることといたしましょう。
 居眠りする泉こなたにゲンコツを落とそうとした黒井先生が、つかさの指技で逆に堕とされ、
 授業中、柊かがみにちょっかいを出そうとした日下部みさおが、亀甲縛りのうえ天井から吊るされるという放置プレイに悶え、
 小早川ゆたかと岩崎みなみが、『連続愛撫三時間五十八分二十六秒』の新記録を打ち立て、
 田村ひよりとパトリシア=マーティンが、性的な意味で日米オタク決戦を繰り広げ、
 休み時間の女子トイレで、『高良ゆかり×峰岸あやの』という異色のカップリングが成り行きで成立した……
 というような、取るに足らぬ瑣末な出来事はいくつかございましたが、その講釈はまたの機会といたしましょう。


 ―×― ―×― ―×― 


 そうこうしているうちに、待ちに待った昼休みが訪れました。
 泉こなたご一行、珍しく中庭にてお昼ごはんと洒落込むようにてございます。

「あっ、お姉ちゃーん」
 反対側の入り口から、小早川ゆたかが手を振っております。
「おー、今日はゆーちゃん達も外なんだー」
「うんっ。……あ、お久しぶりです、かがみ先輩……ちゅ」
「久しぶりねー、ゆたかちゃん……ちゅっ」
 そう言いながら、長短二人のツインテールがフレンチキスをいたしました。
「Sigh……教室がadult motelになってましテ、とてもランチどころじゃないのですヨ~……Ah!」
『adult motel』とは、わが国で言いますところのラブホテルのことでございます。……あまりメジャーな表現ではないようではございますが。

「むにゅっ。……ありゃー、そっちもデスカ」
 みゆきさんのおっぱいもいいけど、パティのバストも味があるなぁ、と思う、泉こなたでございました。

「ほら、休み時間終わっちゃうわよ、早く食べましょ」
 かがみがベンチに腰掛けますと、その膝に横向きにこなたが座ります。
 こなたの膝にはお弁当、かがみの手にはチョココロネ。
『はい、あーーん』
 暗黙の了解を『デフォルト』などと申しますが、さしずめこれこそ、泉こなたと柊かがみのデフォルトにてございます。

「くぅ~っ、あの二人……、やっぱ、な・ナチュラルさが……ふっ・違うっ、スねぇ……んっ」
 同人漫画家の性なのか業なのか、デッサンに余念のない田村ひより。しかし、真正面からゆたかに胸を揉まれ、背中越しにはパティに大事なところを弄られながらでは、まともな線など引けるべくもないのでございました。
 ――その脇で、岩崎みなみが『黙っと休み時間』を満喫しておりました。
 ……無論、主に失神的な意味で、でございます。こなた仕込みのゆたかのテクニックの前に、わずか数分にて遭えなく轟沈したのでございました。
「みなみちゃんはクールでかっこいい……ぷぷぷ」
 どこから現れたのでありましょうか。みゆきの母親であります高良ゆかりが、そんなみなみの頬をつんつんしながら遊んでおりました。


 ―×― ―×― ―×― 


 さて、こちらはその頃の泉家。居間のあたりから、なにやら悩ましげな声が聞こえてまいります。
「ううっ、かなた……かなたぁ……」
 オリエ○ト工業のラブドールを相手に、泉そうじろうが秘め事の真っ最中でございました。
 亡き妻、泉かなたに瓜二つのその姿、もちろん特注品でございます。

 ラブドールの小さな胸を揉みしだきながら、自らの上に馬乗りとなったそれを激しく突き上げますと、
(ふ……はふっ……そう君、そうくぅん……)
 なんと、ラブドールがひとりでに動き、泉そうじろうの分身を優しく締め上げているではありませんか。
 蕩けるような瞳で微笑みを浮かべながら、彼の胸に身体を預け、口づけを交わしております。

 とは申しましても、妖怪ではございません。ただのポルターガイスト現象でございます。
 泉かなたはとうの昔に亡くなっておりましたが、このように時折夫の許を訪れ、激しく愛を確かめ合っているのでございました。
 信じるものは救われる、とでも申しましょうか。



 ……さてさて、残念ながらオチのつかないこの物語、この先どうなりますことやら。それはまた次回の講釈。




― 完 ―




















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  • 神光臨ですぜ -- 名無しさん (2009-02-07 08:59:03)
  • ちょwwwwなんというカオスな世界なんだwww -- 名無しさん (2009-02-06 13:05:33)

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