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たやすい難問

最終更新:

匿名ユーザー

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だれでも歓迎! 編集
「あ…あきら様?」
「うぅ…うぐっ…」
「あ、あきら様?どうしたんですか?あれ?」
「怖かったよぉぉぉ!うわぁぁぁん!」
「もう、大丈夫ですから、…ね?」

思い切り、抱き締める。
もう離したくない。
絶対に、離さない。

自然にそれが出てしまったのが、事の始まりだった。
まさか、厄介なことになろうとは…

『たやすい難問』

僕達は、とあるロケ現場に着ていた。
企画を知らされたとき、僕達は反対しようとしたが、もう既に決まっていたことだった。
「僕達」というのは、僕とあきら様のことだ。
いつの間に、僕達は2人で呼ばれることが多くなった。
何故かはわからない。

さて、そのロケ現場とは…

「…病院?」
「どこのですか?」
「××県の〇〇町ってところなんだけど…」
「××県?!遠っ!」
「まさか…泊まりですか…」
「そうだよ。学生の君たちに頼むのもアレなんだけど…」
「けど?」
「もう学校には許可取ってあるから、大丈夫だよ。」
「そういう問題なんですか?!」
「はやっ!」
「で、当日は歩くから、動きやすい格好で。あとお祓いも行くから、」
「「お…お祓い?」」
「あ、うん、そうだけど。」
「……その企画って、まさか……」
「心霊企画だけど。」

僕達はプロデューサーからの話を聞いて唖然としていた。
心霊企画のロケに駆り出されたのだ。
もちろんあきら様も僕も、怖いものは苦手。
だから企画来たのかな…後で事務所スタッフに詰め寄ろう。
そして案の定、道の途中で、あきら様はあまりの怖さに泣き出してしまった。
僕の腕に痛いくらいにしがみついて、ぼろぼろと涙を溢す。
恐らくここからテレビをつけた人は、僕があきら様を泣かせた、と思うだろうな…。

泣かせてませんよ!決して!
あきら様を泣かせるのは、布団の中だけで十分です!
妄想ですけどね!



しばらくまた歩かされて、トンネルの中へ入った。

ここからは全く聞いた話だ。

僕がトンネルの中をダッシュしたらしい。
みんなを振り切って、突然。
あきら様は僕を追いかけてきたらしい。
一頻り走って、一人でトンネルの中で佇んでいた。
そこにあきら様と、クルーが到着した。
僕は何かを唱えながら手を拡げていたらしい。
それが唱え終わると、僕は膝から崩れ、あきら様に支えられていたらしい。

らしい、というのは、僕の意識がトンネルの前で無くなってしまったからだ。
今考えると怖いのだが、僕自身、なにをしたか、全く覚えていない。
何を唱えていたのかも、全くだ。
記憶に、ないのだ。

そこで、話は冒頭に戻る。

僕は膝が地面についた衝撃で、自分を取り戻した。
目の前にはあきら様の顔があって、息が上がっていて。
よくわからないけど、僕は彼女を抱き締めた。
強く、強く。
僕は、ここにいるんだ、とわかってもらう為に。

「白石が…白石がぁ…っ」
「あきら様、僕は大丈夫ですから…」
「大丈夫じゃなかったぁぁ…ひっく、ひっく」

髪をくしゃくしゃと撫でてあげる。
僕は、自分が何をしたのか覚えていないのに、何故か、彼女を悲しませた気がした。

「白石、もう、大丈夫なの…?」
「えぇ、大丈夫ですよ?ちょっと記憶はないですが…」
「あたしのこと、分かる?」
「あきら様ですよね?」
「よかったぁ…白石が、違う人に、なっちゃったかと……」

あきら様は、僕にまた抱きつき、涙を流し続ける。
余程怖かったんだろう、すごく心配してくれたんだろう、と思う。

「心配かけて、ごめんなさい…」
「本当だよ」
「でも、もう大丈夫ですから、」
「バカ…」
「ね?元気だして…」

そっと、彼女のおでこにキスをする。
彼女は泣きながら笑って、僕の頬に、可愛いキスをくれた。



そこまではよかった。
僕達のすぐ後ろから、ある人が声をかけた。

「あきら様に…白石?」
「「はいっ」」
「いつまでそうしている気なんだ?」
「「えっ…?」」

あ、あれっ?
カメラ、まわって…

「あ、ああ、あああっ!」

どうしましたか、あきら様、顔、赤く…

「いや、いいものを見せてもらいました。」
「いいね、青春だね…」
「怖がる彼女を抱きしめて離さない、うぅん、絵になるねぇ…」
「これは放送して良いのかな?良いよね、良いんだよね?」

………はっ。
僕はあきら様をめごめごしながら気が付いた。
これ、撮影してるんだよね。
ね、あきら様…って、あきら様?

「ぎゃあああああああっ」
「うおっ?!」
「離せ、白石、この腕!」
「嫌です!」
「馬鹿、離せ!離せ!」
「よいではないか~よいではないか~♪」
「良くない!馬鹿!はーなーしーてー!」
「あ~あきら様ったら可愛いなぁ…」
「デレるな気持ち悪い!」
「あきら様可愛いいいい!」

今まで恥ずかしくて出来なかった頬被りをしてみる。
あきら様は顔を真っ赤にしながら僕を叩きまくる。
もう、離したくないんだ。
だから、もうこの際、放送できないくらいのことをしt

「こぉのっ!変態がっ!」

彼女の渾身の右アッパーを喰らいながら、僕は考えていた。
彼女との関係を公表することができたのならば、
僕達はこれから、メディアの上で、どう振る舞えばいいのだろう?
開き直ってしまうべきか?
このラブラブぶりを全世界に放送すべきなのか?
いや、でも彼女を困らせるだけだろうか?

僕は、このたやすい難問を抱えながら、
あきら様を好きでいることに、決めた。

「あきら様?好きですよ!」
「分かったから!離れて!」
「ひゅーひゅー」
「あきら様は?僕のこと好きですか?」
「死んでもこんなところで言うもんかー!!!」
(ばちこーん)
「ぎゃー」

おわり 


















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  • ニヤニヤしてしまいますね( ̄▽ ̄) -- 名無しさん (2010-06-14 18:37:22)
  • いいっす

    -- kokonntouzai (2009-05-07 05:19:15)

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