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続 ここにある彼方 その後(5)

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「シモの話にナッテイマスネ」
向こうの3人には聞こえないようにゲームをしつつ、ぼそぼそっと切り出す。
「まぁ、既婚者な訳だし…」
振られたかがみも、同じようにぼそぼそっと言葉を返す。
「姉さんもお父さんも声が大きいというか…」
部屋の反対側でゲームをしていたこなた達にもゆいの声は届いていた。
そうじろうの声も断片的にではあるが聞こえていて、ゆいの話している内容と合わせれば
聞こえていない部分の内容もおおよその見当は付いてしまった。
かなたの声だけイマイチ聞き取れないのだが、その前後の二人の会話から想像するに
同じくそっちな話なんだろうな、と思われる。
「話している内容全部が聞こえないのもまた気になるというか……」
顔を赤らめながらつかさもぼそぼそっと返す。
「およ!つかさもこの手の話に興味あるんだ」
こなたの切り返しに「はぅっ」と詰まる。
「そ、それは……その……一応は…ねぇ…」
赤い顔で上目がちにかがみに助けを求める。
そんなつかさの目線もあってか
「な~んか、その言い方だと私は興味あって当然みたいな扱いだな」
かがみが不服そうに突っ込む。
「いや~~~だってかがみだし~~~」
むふふっと意味ありげに含み笑いをする。
「おいおい、誤解を招くようなことはやめんか」
「誤解だなんてハッハッハッそんなそんな…それとも興味は無いとでも?」
ニヤ~とした視線を投げかける。
「んくっっ、無いわきゃないけど、あんたみたいにあけっぴろげじゃないわよ」
「ほほう~~ムッツリな訳ですね」
「あ~~もう!どうしてもそっち方面にもっていきたいのか!」
半ば諦めたのか投げやりに言い放つ。
むふふと満足気な表情のこなたが、
ゆたかがつかさと同じように赤面してるのを発見してしまった。
「ん?も、もしかして、ゆーちゃんも気になっちゃった?」
ありゃりゃと思いつつも話を振ってみる。
「…………」
どう答えていいものか見当もつかないのか、コクコクと軽くうなずいただけだった。
「そうか、ゆーちゃんまで……意外な感じだね」
「そりゃまぁ、ゆたかちゃんも高校生でお年頃な訳なんだし、
そんな不思議がることもないんじゃない?」
こなたとかがみが各々の感想を述べる。
「まぁ~あんたの影響をゆたかちゃんが受けなきゃいいんだけどな」
「おやおや~?かがみが何気にひどいことを言ってるよ?」

「それはそうとだな、晩ご飯の準備はしなくていいのか?」
今までの流れを断ち切るかのようにかがみが切り出す。
「そういやそうだね。つーかこの時間だと、
どこかに食べに出かけるか出前じゃないと間に合わないかな?」
時計を見てみれば、既に19時になろうとしている所であった。
「材料があるなら1時間もかからないで作れることは作れるよね」
つかさがコントローラーを握る手を休めて立ち上がろうとする。
「うん、材料はそれなりにあるから大丈夫だよ、
今日はもともとゆーちゃん達が来ることを見越してたし」
そいじゃ、行きますかね。とこなたも立ち上がる。
「さて、かがみにも手伝ってもらいますか」
むふふふんとかがみに振り返る。
「はいはい、あんまり戦力にはならないと思うけどね」
昼間の話の続きかと思い出しつつ、かがみも立ち上がる。

ぐぅ~~~

立ち上がった拍子にかがみの胃袋が空腹を大きく訴える。
「ちょwかがみw」
あまりのタイミングの良さにこらえきれずにこなたが大笑いをする。
つかさとゆたかはどうにか笑いを押し殺している。
「ち、ちが!!これは!!ちがう!!たまたまだ!!!」
真っ赤になりながら必死に弁明をするが、すればするほど可笑しさが加速していく。
「くっくっくっ、お腹空いてるなら始めからそう言えばいい物を。
なるほどねぇ~だからご飯のことを切り出してきたのか!」
「だから!!ああ~もう!!」
かがみは弁明を諦め、流れに任せることにした。

こなたがひとしきり笑った後に
おかあさん!!という訳で、遅くなっちゃったけど晩ご飯作りに行ってくるね」
部屋の向こう側にいるかなたに向かって声をかける。
「あらあら、もうこんな時間なのね。お母さんこんなだしお願いするわね、よろしく~」
かなたが小さく手を振る。

「こなたお姉ちゃん、私もなにか手伝うよ」
ゆたかもよっこらしょと立ち上がり、一緒に付いていこうとするが
「ん~~、ゆーちゃん今日は疲れてるだろうしココで出来上がるまで休んでなよ。
起きてるのが辛いなら部屋で先に寝ててもいいんだし…無理しなくてもいいよ
…(姉さんの)車に1日乗ってたなら相当疲れると思うし」
ゆたかの体力が割と限界に近いのを見抜いていたこなたがゆたかを気遣う。
「う~ん、確かに結構疲れてるけど……お姉ちゃんはするどいなぁ~」
疲れを別に隠していた訳ではないのだが、
ちょっと身体的にキツいなぁと感じていたのも事実。
そういった事を見抜かれてしまったことに素直に驚く。
「ゆーちゃん疲れてるっぽいんで、私たち3人で作りにいくよ、
姉さん、ゆーちゃんのことよろしく~」
「あいよ~ゆたかのことはまかしとくれい~。ご飯よろしくねぇ~」
ゆいに声をかけて居間を後にした。
「伯父さん伯母さんちょっとゆたかの所に行きますね」
ゆいが二人の所からゆたかの隣へと移動する。
ゆたかの頭ににポンッと軽く手を乗せて
「ゆたか、部屋にいって軽く休むかねぇ」
むふっと微笑みながら問いかける。
「うん……」
ゆいを見上げて、てへっと力なく笑う。
「んじゃ、姉さんがおんぶしていこう!」
言うが早いかゆたかの前にかがみ込む。
「ええ~!!いいよう~~」
恥ずかしいのか赤面しつつ大丈夫だよ~と断る。
「最近おんぶとかしてないしさ、たまにはいいじゃん、ね?」
最後に『ね?』とゆたかの耳元に近づいた時に
(伯父さんと伯母さんの邪魔しちゃ悪いしさ)
とコソコソッと耳打ちをする。
「……あっ!で、でも自分で歩いていけるよ?」
なるほどとは思うが、おんぶされる事にはまだ抵抗があるようだ。
「ささ、ゆたか早く早く!!」
そんな抵抗などおかまい無しに再びかがみ込む。
結局、ゆいの催促に促されるままその背中へとおんぶされることとなった。
よいしょと立ち上がり
「んしょっと…伯父さんと伯母さん、ゆたかを部屋まで送って来ますね」
「それでは…お先に失礼します」
ゆいとゆたかが各々挨拶をする。
「おう、よろしくな、ゆーちゃん、おやすみ」
「おやすみなさい、ゆたかちゃん
ろくにお話もしてないけどまた後でなにか話でもしましょうね」
そうじろうとかなたの二人の声にぺこりと頭を下げると
ゆたかの部屋へと歩きはじめた。

「ゆたかもいつの間にかこんなに大きくなってたんだね……
姉さん、ちょっとゆたかの体重なめてたかも」
思ったよりもズシリとくるゆたかの体重に成長を感じられて嬉しいのだけれども。
「お姉ちゃん、私ももう高校生なんだよ?重いなら降りて歩くよ?」
ちょっと恥ずかしいという思いもあり
降りようか?というゆたかに対して
「いや~~大丈夫、大丈夫。それに、いつまでもゆたかのそばに居れる訳じゃないしさ
そばに居れてるうちはこうして一緒に居たいからさ、もうちょっとは甘えておくれよ~」
「お姉ちゃん……」
ゆいの台詞を聞いて、腕に力を込めてその背中にきゅーっとしがみつく。
…昔は良くこうしておんぶしてもらった記憶が蘇る。
母親とはまた違った、けど同じように大きくて暖かった背中。
久しぶりの背中は記憶よりも随分と小さいけれど、昔と同じように暖かい。
冷房が利いていた車、部屋と長く居たために身体がそこそこ冷えていたのもあって
その暖かさがまた心地よい。

「…お姉ちゃん……いつも…ありが………とう…」
それだけ言い終わると、くぅーくぅーと寝息が聞こえ始め
さらにズシリと重くなったような感じを受ける。
「むふふ、寝ちゃったか……おやすみ、ゆたか」

ゆたかの部屋に着いてベットの上にゆたかを静かに降ろすと
自身もゆたかの隣にごろーんと寝転がる。
「いや~~さすがの姉さんも今日はちょっと疲れたかねぇ~
夜明け前から走り続けてたもんね~、ゆたかにはかなりキツかったよね…」
横に眠るゆたかの頭を軽くなでてから
むくっと起き上がると、ゆたかをちゃんと寝かし直してタオルケットをかけてあげる。
半開きになった窓から廊下へと抜けていく風が涼しくて気持ちがいい。
「このままだと逆に寒くなるかな?」
窓を閉め、廊下側の扉を少しだけ開けておく程度に調整する。
気持ち良さげに寝ているゆたかの寝顔を見て
「我が妹ながら……かわいいねぇ~」
ずっと見てても多分飽きないだろうなと思えてしまう。
「……ふぁ~~、なんだか姉さんも眠くなってきたな…ちょっと仮眠するかな?」
モゾモゾとゆたかの隣に潜り込むと、そのまま抱き寄せて目を瞑る。
「……ゆたか、姉さんもちょっとおやすみするね……」
部屋の電気が消され、二人の寝息が静かに響きはじめた。
















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  • 色気より食い気・な、かがみ
    可愛いです! -- チャムチロ (2012-10-08 14:34:59)

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