もう…朝?
部屋の灯りがついている。外は…暗い。
…メール送って、眠っちゃったんだ
時計を見ると、まだ日付すら変わっていなかった。
べっとりと寝汗をかいて気持ち悪い。
べっとりと寝汗をかいて気持ち悪い。
お風呂に入らなきゃ…
起き上がったとき、ふと机の上の携帯に目が留まった。
何の着信もないようだ。
何の着信もないようだ。
返事、来るわけないか。
この期に及んで何を期待してるんだろう…
大体こなたはバイトがあるから、さっきのメールだってまだ見てないかも知れないし。
大体こなたはバイトがあるから、さっきのメールだってまだ見てないかも知れないし。
「こなたからの電話Ⅲ~約束~」
その時だった。
ブーンブーンブーン…
携帯の背面が点滅し、振動が激しく机を揺さぶった。
そこには、「着信 泉こなた」の表示が!
そこには、「着信 泉こなた」の表示が!
考えるより先に、私は電話に出ていた。
「も、もしもし?」
「もしもし」
「もしもし」
こなただった。とても小さく、暗い声。
「今帰ったとこだよ」
「そ、そう、お疲れ…」
「そ、そう、お疲れ…」
ぎこちなく答える。
「……」
「……」
「……」
しばらく沈黙が続いた。
…気まずい。
こんな気まずい電話は初めてだ。
その相手が、よりによってこなたなんて…。
こんな気まずい電話は初めてだ。
その相手が、よりによってこなたなんて…。
「かがみ、ひどいよ」
やっとこなたが口を開いた。
「あんなメール送ってきて」
うらめしそうに続ける。
「大体『ぼっちがお似合い』って何さ!投下するスレ間違ってるよ!」
???
「…今日のかがみん、変だよ。急に襲ってきたり、一方的に別れを告げたり、
一人で帰っちゃったり…あ、あれは私が帰れって言ったんだった」
一人で帰っちゃったり…あ、あれは私が帰れって言ったんだった」
また黙ってしまった。
私の方も、どう話をしていいか分からない。
私の方も、どう話をしていいか分からない。
1分、2分?
かなり長く感じた時間が経過した後、こなたが小さな声でつぶやいた。
かなり長く感じた時間が経過した後、こなたが小さな声でつぶやいた。
「私、嬉しかったんだよ…」
「え?」
「かがみが、その…私の体を求めてくれたこと」
「…」
「そりゃいきなりだったからさ、びっくりして私も抵抗しちゃったけれど。
でも、かがみといつそういうことになるのかなって、ずっと思ってたし」
でも、かがみといつそういうことになるのかなって、ずっと思ってたし」
恥ずかしさに耐えながら懸命にしゃべるこなたの様子が伝わってくる。
私も、みるみる顔が赤くなっていくのを感じていた。
私も、みるみる顔が赤くなっていくのを感じていた。
「途中で止めちゃうんだもん…」
「…」
「覚悟した途端だったから…」
嫌よ嫌よも何とやら、ってことだったの?
でも、あの時の私は純粋にこなたが欲しかった訳じゃない。
嫉妬のバケモノに取り憑かれて、自分を無くしてたんだよ…。
でも、あの時の私は純粋にこなたが欲しかった訳じゃない。
嫉妬のバケモノに取り憑かれて、自分を無くしてたんだよ…。
「ねえかがみ、貧乳…嫌い?」
「は?」
今度は何を言い出すの?
「かがみが私の胸を見て、やる気を無くしたんじゃないかって思ってさ」
「そ、そんなこと」
「抵抗したのはね、びっくりしたってのもあるんだけど、
…裸を見せるのが嫌だったんだ。お母さんからもらった大事な体だけど、そういう魅力からは程遠いかさ…」
…裸を見せるのが嫌だったんだ。お母さんからもらった大事な体だけど、そういう魅力からは程遠いかさ…」
自分を卑下するこなたに私は思わず
「やめて!」と声を荒げてしまった。
「私はこなたの全部が大好きよ!いい所も悪いところも含めて全て大好きよ!
こなたの胸だって…貧乳だろうとそれがこなたの胸だったら大好きよ!
こなたの胸だったら、貧乳でも、逆に牛みたいな巨乳だろうと、乳首が4つくらいあろうと大好きよ!」
だから、だからそんなふうに自分を悪く言うのはやめて!」
こなたの胸だって…貧乳だろうとそれがこなたの胸だったら大好きよ!
こなたの胸だったら、貧乳でも、逆に牛みたいな巨乳だろうと、乳首が4つくらいあろうと大好きよ!」
だから、だからそんなふうに自分を悪く言うのはやめて!」
はあ…はあ…
興奮して一気にまくし立ててしまった。
興奮して一気にまくし立ててしまった。
「かがみん?」
何を言ってるんだろう…私。別れを告げたはずの相手に…
「かがみん、その…、ありがと。ちょっとびっくりしたけど」
「うん。こなた…」
「好きって言ってくれて、ありがと…」
「え?何よ、今まで何回も言ってきたじゃない」
「えへへ…」
照れくさそうにこなたが笑う。
さっきまでの険悪な空気はどこかへ行ってしまっていた。
さっきまでの険悪な空気はどこかへ行ってしまっていた。
「私も、好きだよ。かがみんのこと」
何度も聞いた台詞。
でも、何度聞いても嬉しい。切ないくらいに嬉しい。
でも、何度聞いても嬉しい。切ないくらいに嬉しい。
「…でも、やっぱりダメだよね」
こなたの声がまた沈んだ。
「私、自分勝手過ぎたよね。分かってたんだ。かがみを傷つけてるって・・・」
「…」
「あのことだって、一度も謝ってなかったよね。
もう遅すぎるかも知れないけど、本当にごめんなさい…」
もう遅すぎるかも知れないけど、本当にごめんなさい…」
「こなた…」
「ごめん。…ごめん…ぐす」
「やめてよ…謝らなきゃいけないのは私の方なんだから」
「ぐす…ひく…」
逢いたい。
泣いているこなたが心配で、切なくて、可愛くて。
今すぐ幸手に飛んで行ってこなたを抱きしめたい!
やっぱり別れたくなんかない!
今すぐ幸手に飛んで行ってこなたを抱きしめたい!
やっぱり別れたくなんかない!
「ねえ、こなた」
「うん?」
こなたの泣き声が少し落ち着いたのを確認して、私は声をかけた。
「こなたは、私と別れたいの?」
「私はかがみと別れるなんて一言も言ってないよ!」
「うん。私もこなたと別れたくない。だけど、付き合い続けるためにはどうしてもはっきりさせておきたいことがあるの。」
「……」
「そうでないと私、また今日みたいになっちゃうから…」
「……」
「教えて。こなた、私の他に付き合ってる人って何人いるの?」
思い切って聞いてみた。
本気でこなたが好きだから、
割り切った付き合いなんてできないから、
覚悟を決めるためにも、ここは曖昧にはできないから…
本気でこなたが好きだから、
割り切った付き合いなんてできないから、
覚悟を決めるためにも、ここは曖昧にはできないから…
「もう、いないよ」
「ええっ!?」
予想外の答えに思わず大きな声を出してしまった。
「…あの子とは別れたよ。やっぱりキチンとしなきゃと思って」
「そ、そうだったの?」
何てこと…
じゃあ、今日の私って
完全に一人相撲だったんだ。
本当のことも知らないで、こなたの気持ちも考えないで…
完全に一人相撲だったんだ。
本当のことも知らないで、こなたの気持ちも考えないで…
ほっとするのと同時に、何ともいえない自己嫌悪と情けなさに襲われた。
「かがみが自分を責めることはないよ!私が悪かったんだから」
気持ちを見透かしたかのようにこなたが言った。
「ねえ、かがみ。これからも一緒にいてくれる?」
「もちろんよ!でも、こなたこそいいの?
この前アンタが言った台詞じゃないけど、私全然いい子じゃないよ。
けっこう自己中だし、人の気持ちに気づかないし、寛容性なくて怒りっぽくて…」
この前アンタが言った台詞じゃないけど、私全然いい子じゃないよ。
けっこう自己中だし、人の気持ちに気づかないし、寛容性なくて怒りっぽくて…」
「そういうところも含めて、かがみんの全部が好きなんだよ。ふふっ」
「あ、ありがとう。こなた」
心が晴れ渡っていくと同時に、
さっきからのこなたに逢いたいという気持ちがますます強くなってきた。
さっきからのこなたに逢いたいという気持ちがますます強くなってきた。
愛しい 愛しい
逢いたい 逢いたい
逢いたい 逢いたい
もう電話を切って家を飛び出し、幸手まで自転車を走らそうかと思った矢先だった。
「かがみん」
少しだけ口調を変えて、こなたが話し出してきた。
「ひとつ、お願いがあるの。ううん、約束して欲しいことがあるの」
「うん、なあに」
「次に逢う時、私を…抱いて欲しい」
「え!?それって」
「お願い!……抱いて。女同士だから、どうやっていいかも分かんないけど、かがみの好きなようにしていいから」
「……」
「私を、かがみだけのものにして」
こなたを…私だけのものに。
それは私がずっと思い続けてきたこと。願ってきたこと。
それは私がずっと思い続けてきたこと。願ってきたこと。
幸せすぎて信じられない。
まさか夢オチじゃないでしょうね。
まさか夢オチじゃないでしょうね。
ついさっきまで今日は人生最悪の日だったはずなのに。
私は自分の太腿を抓り上げた。
私は自分の太腿を抓り上げた。
「いたっ!」
「?どしたのかがみん」
「何でもないわ。…分かった。」
「ありがとかがみん。正直言うとちょっと怖いけど、でも、はやくかがみと一つになりたい」
「うん、私もよ」
こなたを抱く。
次に逢うときに。
それはいつなんだろう。いつがいいんだろう。
次に逢うときに。
それはいつなんだろう。いつがいいんだろう。
ふと、ある日にちが頭に浮かんだ。
「ねえこなた。その、逢う日なんだけど」
「私も考えてる日があるよ」
「あ、そうなんだ…」
「もうすぐ7月だもんね」
「あ…」
こなたと私、おんなじことを考えてる?
「ねえかがみ、何月何日ってせーので言おうか」
「うん…」
「いくよ!せーのっ」
私とつかさが十九才になったその日。
それは、私とこなたにとって忘れられない記念日となった。
今、私の横で眠っているこなた…。
その青く長い髪を撫でながら思った。
もう二度と離さない。
絶対に。
終
コメントフォーム
- 保管アザ~すヽ(;▽;)ノ -- ユウ (2010-04-03 21:49:30)
- うおおおっ!保管キター!!
誰だか知らんがありがとう! -- コメント職人U (2010-04-01 00:10:12)