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教えてみゆきさん 貧乳克服編

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 お昼休み。珍しくこなたとみゆきが、二人きりで話をしていた。
「みゆきさんってスタイル良いけどさ、そのために何かやってる? 体操とかサプリとか」
「いいえ。特にそういうことはしていませんね」
「天然でそのサイズなのかー……何とも羨ましいことで」
 こなたは深々とため息をつく。
「泉さん、以前に小さくても良いと言っていたのでは?」
 みゆきの言葉に、こなたは自嘲げな笑みを漏らす。
「そりゃまあ、そうなんだけどさ……やっぱり一抹の羨望を拭い去れないというかね……身長もそうだけど無いよりあった方が、ね……はぁ~ぁ」
 こなたは机に顎を乗せ、長々とため息をつく。どう声を掛けたらいいのかみゆきが迷っていると、不意に体を起こした。
「そうだ。みゆきさん、私の胸、揉んでみてくれない?」
「ええっ?」
 こなたの発言に、みゆきは驚き目を丸くする。
「ほら、胸って揉まれると大きくなるって言うじゃん」
「た、確かに、刺激を与えると効果があるそうですけど……」
「それからさ、これは前にゆーちゃんと話してたことなんだけど――」
 兄弟姉妹は片方が片方の何かを吸収している、という話。かがみ&つかさ、ゆい&ゆたかなど、性格だけではなく胸のサイズにもこれは当てはまる。
「この揉まれると大きくなる説と、吸収説とを合わせて考え、導き出したのが、胸が大きい人に揉んでもらえば、効果が倍増するのではないかという理論だよ」
 この場にかがみがいたら「どんなとんでも理論だよ!」と威勢良く突っ込んでくれただろう。
「でも、私と泉さんは姉妹ではありませんし、もし吸収するとしても、私の方にそれがいく可能性も――」
「はうあっ!?」
 みゆきの方が的確に突っ込んでくれた。
「何という強欲な……この上、私のなけなしの胸まで持っていこうというのかー」
「いえ、何もそんなつもりは……あの、真面目にお悩みなのでしたら、相談に乗りますよ」
「最初から大真面目だよぅ」
「あ、すみません。そういうつもりではないんです」
 みゆきは小さく咳払いして、改めて話を始める。
「胸が小さいのは、遺伝的な原因だけではなく、生活習慣も関わっているそうです」
「そなの?」
「はい。食生活の乱れや睡眠不足、運動不足やストレスなども原因になるそうです。泉さんはその点、どうでしょうか?」
「うーん……食生活は問題無いと思うけど、睡眠不足か……ネトゲやらで夜更かしすることが多いね。昔っから」
「それはいけませんね。胸だけではなく、身長にも悪影響があります。骨は夜、寝てる間に伸びるそうですから」
「え……それってホントだったの? てっきり迷信か何かと」
「はい。成長期にあまり夜更かしするのは良くないですね」
 まさしく成長期に夜更かししまくっていたこなたは、愕然として肩を落とした。
「今まで何㎝分、無駄にしてきたんだろう……」
 相当ショックだったらしい。こなたは暗いオーラをどんより漂わせて、ゾンビのように体を揺らめかせている。
「あの、大丈夫ですか?」
「だ~いじょ~うブ~イ……」
 あまり大丈夫ではなさそうだった。
「こうなったらもう胸を何とかして大きくするしかない! みゆきさん、協力して~!」
「は、はい。えっと、さっき言ったように生活習慣を改善して、あとは体操やマッサージなどでしょうか。ツボを刺激するのもいいそうです」
「おおっ、ひょっとして胸を大きくする秘孔とかあるの?」
「さすがにそういうのは無いかと……でも、バストアップに効果のあるツボはありますよ」
「ふむふむ……ねえ、みゆきさん。良かったら今日の放課後、うち来てそういうのまとめて教えてくれない?」
「私は構いませんけど、泉さんのおうちの方は?」
「今日はお父さん仕事の関係で遠出してるから。いてもむしろ喜びそうだけどね」


 そんなわけで放課後。みゆきは泉家へやってきた。ゆたかはみなみと寄り道するから遅くなると、こなたの携帯に連絡が入っていた。
 とりあえずこなたの部屋まで上がって貰う。
「粗茶ですが」
「あ、どうぞお構いなく」
 みゆきが相手だと、こなたは少々丁寧な態度になる。距離があるというより、単なる友情とは違う敬意の表れみたいなものだ。
 出された紅茶を一口飲んで、みゆきはちょっと驚いた様子だった。
「泉さん、お茶を入れるのが上手なんですね」
「そう? ローゼンがきっかけで、ちょっとコツとか調べただけなんだけど」
「調べて得た知識をそうして実用に活かせるのは、とても素晴らしいことだと思います。私は知って、それだけなことが多いですし……」
「みゆきさんが胸を大きくする知識持ってても、宝の持ち腐れだもんね」
「そ、そうですね……」
「でもさ」
 こなたは人差し指を立て、にんまりと笑う。
「そういう知識を私のような迷える子羊に与えることが出来れば、それって十分実用に活かせてると思うよ」
 それを聞き、みゆきは笑顔で頷いた。
「確かに、そうですね」
「というわけでみゆきさん。教えてプリーズ」
「はい。バストアップの方法ですね」
 みゆきはティーカップをコースターに置いて、話を始めた。
「まずマッサージは、バストの血行をよくするのが主な効果です。血行をよくすることで、女性ホルモンの分泌を促し、新陳代謝も促進されます」
「ふむふむ……それで、具体的にはどうするの?」
「ええ、それはですね……」
 口で説明するより実際やってみた方が早いのだが、さすがにそれは気が引ける。
 しかし、みゆきが少し迷っている間に、こなたはとっとと服を脱ぎ始めていた。
「い、泉さん!?」
「百聞は一見にしかずって言うしね。私にやってみてよ。実験台だと思って」
 上半身裸になったこなたは、腰に手を当て小さな胸を張る。その堂々とした態度を前に、みゆきの方がかえって恥ずかしかった。
「では、あの……私が泉さんのを……?」
「うん。手取り足取りしてもらえたら一番分かり易いし」
 みゆきはしばらく考え込んでいた。やがて緊張した面持ちで頷いた。
「……わ、分かりました。実際にやってみますね」
 深呼吸一つして、みゆきはこなたと向き合った。
「ええっと……本来は、入浴中やお風呂上がりにするのが効果的らしいですけど……と、とりあえず、やり方を説明しますね」
 みゆきは緊張した様子で、手の平をこなたの乳房に伸ばす。触れた途端、こなたの体が小さく震えた。
「あっ、すみません……」
 みゆきは慌てて手を放す。
「こっちこそごめん。ちょっと冷たかったから」
 改めて、みゆきはこなたの乳房に手を伸ばす。
「えっと、こうして、手を下の方に当てて――」
 みゆきの手がこなたの小さな膨らみを包む。サイズは小振りでも、肌には瑞々しい張りがあり、心地良い柔らかさだった。
「……みゆきさん?」
「はうっ!? す、すみません……!」
 ついポーッとしていたみゆきは、慌てて説明を再開する。
 みゆきの丁寧な指導を直接自分の体に受け、こなたは着々とマッサージのやり方を身に付けていった。
「と、とりあえずマッサージに関してはこれくらいですね」
 一区切りつけ、みゆきは息をついた。額にうっすら浮いていた汗をハンカチで拭う。
「みゆきさん、暑かった?」
「あ、いいえ。そういうわけではないです」
「でも顔赤いよ? 何か冷たい飲み物でも持ってこよっか」
「はい……お願いできますか」
 シャツを一枚だけ着てこなたが部屋を出たのを確認してから、みゆきは深々とため息をついた。
 手の平を見下ろす。乳房の感触の余韻が、まだ残っていた。それを意識すると、我知らず体の奥が熱くなってしまう。
(私ってば、泉さん相手に何を……)
 同性で、しかも親友と言ってよい相手に、こんな状況で変な感情を抱いている。それだけでみゆきには十分過ぎる罪悪感が生じている。頭を振ってよからぬ思考を振り払おうとしたが、手の平に残る微かな温もりは消えなかった。
(同性だからとはいえ、泉さんもあまりに無防備です……)
 みゆきのように女性らしく豊かなものではないが、こなたの体は均整の取れた良い形をしていた。野性獣のようにしなやかな筋力と弾力を肌の下に秘め、それでいて少女らしい細やかな線を持っている。そしてあの無邪気かつ愛嬌に溢れた笑顔……
「おまたせー」
 お盆にオレンジジュースを乗せたこなたが部屋に戻ってきた。物思いに耽っていたみゆきは、慌てて居住まいを正した。
(いけません、変なことを考えていては……平常心、平常心です……)
 冷たいジュースを飲んで気を落ち着かせたみゆきは、自分にそう言い聞かせながら説明の続きに取り掛かった。
「次はツボについてですね。バストアップに効果のある主なツボはだん中と天渓です」
 みゆきはこなたの胸の真ん中に指を当てた。
「両方の乳首を結ぶ線の、ちょうど真ん中にあるのがだん中です。女性ホルモンの分泌を促します。このように右手の人差し指と中指で押さえ、左手の指も重ねて――」
 みゆきの指先がこなたのツボを軽く押し込む。
「このように押さえます。次は天渓ですね。これは左右にありまして――」
 みゆきはこなたの両方の乳房を軽く持ち上げるようにして、指先を外側に当てて押し込んだ。
「んっ……」
「あ、痛かったですか?」
「ううん、平気。くすぐったかっただけ。続けて」
「では……天渓は乳首の高さのこの位置にあります。このように乳房を持ち上げるようにして、親指で内側に向かって左右同時に押してください。このツボは乳腺の発育を促します」
「ふむふむ……」
 こなたは教えられた通りに、ツボを押してみる。
「ツボを押すのも、入浴中にすると効果が高いそうですよ」
「分かった。今夜から試してみるよ」
 その後みゆきはバストアップに有効なサプリメントや栄養素、食生活などについて解説し、こなたは熱心にいちいちメモりながら聞いていた。


「――私が力になれるのは、こんな所でしょうか」
 一通り指導を終えたみゆきは、小さく安堵の息をついた。こなたは深々と頭を下げる。
「ご教授ありがとうございました」
「いえいえ、どういたしまして」
「ところでみゆきさん、図々しいのは承知の上でもう一つお願いがあるんだけど……」
「何でしょうか?」
「みゆきさんの胸、見せてくれない?」
「え……!?」
 あまりに唐突なお願いに、みゆきの顔が強張る。
「な、何でそんなことを……?」
「うん……筋トレとかする時にさ、理想の肉体をイメージしながらやると効果が増すんだって」
「確かに、聞いたことがありますね。イメージするという行為には、あなどれない効果があるそうです」
「だからさ、胸を大きくするのにも、理想の肉体をイメージしながらやれば効果が高いと思うんだよ。それで理想のイメージとして、みゆきさんのを参考にさせてもらえれば、と」
「なるほど……」
「ダメかな?」
 上目遣いに伺うこなた。その表情はあくまで真剣だ。
「……わ、分かりました……見るだけでしたら」
 事前にこなたの方が諸肌脱いでいたということもあってか、みゆきは小さな声で了承した。
 みゆきが微かに緊張した様子で上着のボタンを外す。純白のブラに包まれた、たわわな胸が露わになった。
「うーむ……改めて見ても凄いなぁ」
 躊躇いがちにみゆきがブラを外した瞬間、こなたは感嘆の息を漏らした。思わず両手を合わせて拝んでしまう。
「ありがたや~……」
「あの、何で拝むんですか……?」
「立派なものを見た時につい拝みたくなるのは人の性だよ。男子だって×××がでかい人には敬語になるっていうし」
「はぁ……」
 こなたは穴が空くほどみゆきの胸を観察している。
「……(ジー)」
「あの、泉さん……そんなに凝視しなくても……」
「いやいや、よ~く見て脳裏に焼き付けておかないと」
「うぅ……」
 見られているうちに、みゆきはまた変な気分になってきていた。体の芯が熱いようなむず痒いような、もどかしい感覚。
「あ、あの泉さん、そろそろ――」
 耐えられなくなり、みゆきは服を着ようとした。
「ああっ、もうちょっと待って!」
 慌てて服を着ようとしたみゆきを、これまた慌ててこなたが止めようとした。そのまま二人はバランスを崩して床に転がった。
「す、すみません泉さん」
「いや、こちらこそ……」
 もつれ合った二人が起き上がろうとした、その時。部屋の戸がガラリと開いた。
「お姉ちゃん、今帰ってき――~~……」
 諸肌脱いだこなたとみゆきが床に折り重なっている現場を目撃し、ゆたかは部屋の戸を開けた姿勢のまま固まった。
 間の抜けたことに、二人ともゆたかの帰宅に全く気付いていなかった。
「……ごっ、ごめんなさーいっ!」
 硬直の解けたゆたかは大声で謝って戸を閉め、廊下を逃げるように走っていった。
「ま、待って下さい小早川さん! 誤解! 誤解なんですーっ!」
 大慌てで服を着て追いかけるみゆき。気が動転してひたすら謝るゆたか。
 こなたは一人、名残惜しそうにため息をついていた。

「このオチ……二回目か」


おわり







  • おまけ

 数日後。一年D組のお昼休み。
「――っていうことがあってね。私ってば変な勘違いしちゃって、ホントびっくりしたよ」
 みなみとひよりを相手に、先日のこなたとみゆきの一件を話し終えたゆたか。
「それで、結果は……?」
 話を聞き終えてすぐ、みなみがゆたかにそう尋ねた。痛いほど真剣な顔つきをしながら。
「結果って?」
「泉先輩の……胸。大きくなった?」
「ああ、うん。まだハッキリ分からないけど、毎日マッサージとか続けて、ちょっと大きくなった気がするって言ってたよ」
「そう……」
 頷いたみなみは「それなら私も……みゆきさんに……」と何やらブツブツ呟いていた。
 そしてひよりはというと、
(バストアップのマッサージを手取り足取り……危険だ。だがそれがいい! かなり応用の利くシチュでもあるし、カップリングはやはり――)
 妄想を飛び越して具体的なプロット作りに入っていた。















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  • こなちゃんは貧乳のままでも全然OKだよ!でも巨乳のこなちゃんも
    一度見てみたいですね。
    -- アオキ (2012-02-02 13:35:27)
  • みゆき→みなみ→ゆたか→ひより
    こなた→つかさ→かがみ→みさお
    という風にバストアップ法の伝授。そしてフラグの連鎖。 -- 名無しさん (2011-04-16 09:29:17)

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