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だれでも歓迎! 編集
終業のチャイムが鳴る。今日も学校が終わった。
机の中の荷物を鞄に全部直して、みさおとあやのに別れを告げたら、
私は教室をでて、歩いてほんの数秒離れた所にある、隣りのクラスの扉を開ける。
入ってきた私にこなたも気づいたのか、私の顔を見てにっこりとしている。
「よす、こなた。一緒に帰ろうよ。」
「うん、けど、またちょっと寄り道してもいい?」
私は、うん、と一言だけで答えた。
「ありがと。帰る準備も出来たし、さ、いこっか。」
私はこなたと一緒に学校を出た。

今日もまた寄り道して帰ることになった。
考えてみればこなたと一緒に帰る時、寄り道しないことの方が少ないと思う。
例えば、『今日も寄り道して帰るんでしょ』と私が言って、『いや、今日はやめとく』と返されることはかなり珍しい。
それくらい、こなたとの寄り道は昔からあたりまえの出来事になっている。
そして、今日もまた、ずっと前からと同じように二人で秋葉原の街を歩いている。
ただ、今と昔では大きく違う点が一つある。
それは、私たちの関係が「友達」から「恋人」に大きく変わったこと。
だから、こうして二人で歩くのは、ホントはちょっと気恥ずかしい。
「そうそう、あれが臭くってさ~!」
「そうだよね~臭いよね~」
歩きながら他愛もない会話をしてる最中、私は二人で歩いてるんだし、こなたと手でも繋いで歩きたいな、
と思って、そっと右手をこなたの左手の方に差し出してみる。
が、私が手を差し出した瞬間、ずっと私の顔を見ながら話していたこなたは急に前を向いて
「でさ、あのゲームのラスボスが強くてさ~」
と、私の気持ちに気づいていないのかそれともあれてスルーしたのか解らないけど、勝手に
別の話を始めてしまった。
(くっ!コイツ人の気も知らないで!)
ここまで華麗に無視されると、さっきまでの気恥ずかしさは急速にしぼんで、
意気消沈した、ため息しか出てこない。
「どったのかがみん。いきなり落ち込んだりして。」
こなたは俯いて落ち込む私の顔をなぜかニヤニヤしながら覗き込んでくる。
全く。落ち込む原因作ったのは誰だと思ってんだか。
「な、なんでもないわよ・・・。とにかく、早く行きましょ。」
「へんなかがみん~。」
私の気も知らないでからかうこなたは、どことなく、してやったりな表情を浮かべたように見えた。
        • それは多分気のせいだと思う。というか、気のせいだと思いたい。


それから10分くらい歩き、目的地のアニ○イトに到着する。
店内に入いるとすぐにこなたは品定めを始める。
「う~む、どちらにしようか。これも捨てがたいしなぁ。」
「けど、どうせ『だめだ!どっちかなんて決めれない!』なんて言って全部買っちゃうんでしょ。」
「うん。そうだよ。」
「・・・あんた、受験生でしょ。ちょっとは控えたらどうなのよ。」
「ふっふっふ、かがみんや。オタクがモノに捧げる愛とは『ためらわないこと』なのだよ!」
「また古いネタねぇ・・・。」
二人で来た、とはいえ欲しいものがあるのはたいていこなただから、こうやって私は品定めをしている
こなたにくっついているだけってことが多い。今日もまた同じ。
でも、控えなさいと言ったけれど、こういうところでグッズを見ているこなたは本当にいい笑顔をする。
こういった店においてある物は、私にはよくわからない物が多いけど、
こうして幸せそうにグッズの品定めをするこなたの笑顔を見てるだけで、
私もつられて幸せな気持ちになってくる。私にはそれだけで十分。
私はこなたの喜ぶ姿を見て満足し、こなたは買い物で満足して、お互い満足してアニ○イトを後にする。

「いや~、今日もおかげさまで大漁だよ。かがみん付き合ってくれてありがとね~。」
「またいつにもましてよく買ったなぁ。その熱意にはホント恐れ入るわ。」
大量のグッズが入った紙袋を提げて歩くこなたは、まるで、大事業を成し遂げた!
といわんばかりの表情だ。
「でも、いつも私だけ行きたいとこばかり行っててごめんね。
毎回私の寄り道に付き合ってもらってるしさ。
あ、・・・そうだ、かがみはどっか行きたいとこないの?今度つきあうよ。」
「私は別にいいわ。あんたの行きたい所に行くだけで楽しいし。」
「でもさ・・・、いつも私が行くところってアニメとかゲームの店ばかりじゃん?
デートの時だって大体秋葉原にくること多いし。かがみん、それでいいの?たまには服とか見たり、
違うとこ行きたくならないの?」
「うん。べ、別にそんな気を使わなくてもいいのよ・・・。」
「どして?」
「だってさ・・・」
「だって・・・何なの?ちゃんと言ってよ。」
「え~と、ほら、私は・・・」
そこまで言って急に言葉に詰まる。顔もだんだん赤くなってくる。
もうこの後に言いたいことはとっくに決まっている。
けど、いざそれを実際に口にしようとしたとたん、急に恥ずかしくなる。
「ねぇ、早く言ってよ~。」
こなたは照れる私の顔をニヤニヤと見ながら、私の次の言葉を急かす。
「あ、えと、その・・・。」
「早く早く~。」
「ね、こなた。」
「何だい?」
「やっぱり言わなくてもいい?」
「ダーメ。ちゃんと言ってよね。」
いっそのこと、ごまかして言うのやめよっかな、とも思ったけど、許してくれそうにないか・・・。
というわけで、意を決して私は続きの言葉を口にする。
「わ、私はこなたがいるだけでいいのよ。だから、こなたのいる所ならどこでもいい。
私はこなたのことが大好きだから・・・。」
言い終わったとたんに私の顔があっという間に真っ赤になるのが自分でもわかる。実際に言ってみると想像以上に恥ずかしい。
「かがみん。」
「な、何よ。」
「恥らいつつも嬉しいこと言ってくれる、そんなかがみに萌え♪」
「あ、あんたねぇ!言えっていったのはあんたでしょうが!」
せっかく恥ずかしいのを我慢して言ったのに、こう茶化されるとなんか損した気分になる。
「はいはい、そうかっかしないの。でもさ、かがみはホント表情豊かで見てて面白いね。
さっき、アニメ○トに行く途中でもそうだったけど、
私と手を繋げなくて落ち込むかがみんの姿には思わず萌えてしまったよ♪」
「なっ!あれわざとだったの!」
「いや~。どんな反応するか見てみたくってさ。ゴメンね。」
あの時、妙にニヤニヤしたこなたの顔を見て、わざとかわされたような気がしたけど、
まさか本当にわざとやってたなんて・・・!そう思うとますます腹が立ってくる。
「かがみん。」
そんな私の怒りを無視するような低い声のトーンでこなたは言う。
「何よ!またなにか茶化すんじゃないでしょうね。」
「違うよ。かがみの落ち込む姿を見て面白がったように、私はかがみの表情を見てるのが好き。
かがみはさっき言った通り表情豊かで色んな表情を私に見せてくれるけど、
その中で一番私の好きな表情はかがみの笑顔だよ。
だから、私もかがみが好きなところ行って、かがみが好きな物を見たり、
好きなことして喜ぶ笑顔をみたいんだよ。だって、私もかがみが大好きだから。」
こなたは私の目をまっすぐ見て、茶化すことのない真剣な表情で私に言う。
その言葉で、今ようやく私はこなたの気持ちがわかった。
そうだよね。私たち、恋人だもん。
私がこなたのこと大好きだから、こなたの笑顔が見たいのと同じように、
こなたもまた、私のことが大好きだから、私の笑顔が見たいんだよね。
そんな当たり前のことをちょっと忘れてしまってた。


「・・・わかった。今度は私の行きたいとこ、行ってみようか。」
「そうそう。私にもたまにはなにかサービスさせてよ。
来週の土曜日とかどう?何処でもいいよ。どっかかがみの好きなとこ行こう。私もかがみがいるだけでいいから。」
そうやってさっき自分の使った言葉で同じように返されると、言ったとき以上に恥ずかしくなる。
でも、そう言ってくれるのがとても嬉しい。こなたも、私と同じ気持ちでいてくれてたんだな、って改めてわかったから。
「本当にどこでもいいの?」
「いいよいいよ~。行くとこやること、全部かがみんの思うままでいいんだよ。」
「そっか・・・。本当の本当に何処でもいいの?」
「うん。遠慮しなくていいんだよ。どんなとこでも言ってくれたまえ!」
「解った。ちょっと待ってね。」
と言って、行きたい所の希望を考える。普通に新宿とか渋谷とかでいいかな、とも考えたけど、急にある意地悪な答えを思いつく。
いろいろ考えた末、私の出した答えは、
「学校。」
「へ、学校?」
予想もしてなかっただろう私の答えに、こなたはきょとんとしている。
「うん。学校の自習室。そこでたっぷりと勉強に付き合ってもらうわ。あ、もちろんこなたもやるのよ。
あんたも受験生なんだからしっかりと勉強しないと。
勉強のやり方がいまいち解らないあんたの変わりに私がメニューを組んであげるわ。
英語は単語、熟語、文法、長文のフルコース。国語は評論文20題、世界史は・・・」
「ちょ、ちょっ~と待って!かがみん、それはマジで言ってんですか!?」
「当たり前よ。こなた。これはね、私が手を出した時、あんたはそれをわざと無視した。その時のお返しよ。
あれ、結構ショックだったんだからね。」
「え、でも、そ、それとこれとはまた別な話じゃない?」
「往生際が悪いわね。大体、何処でもいいっていったのは誰かしらね~。
とにかく、覚悟してなさいよ。朝から夕方までみっちりと付き合ってあげるから。」
「そ、そんなっ!図ったなかがみんーーーー!!!!」


こなたの悲痛な叫びが秋葉原の街に響き渡った。


おしまい。















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  • かがみ×こなた、その組み合わせ
    は、無敵ですね!
    -- チャムチロ (2012-07-29 21:19:46)

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