◆入手済噂
【妬みの手】(完成・真相解明済)
部活の時間も終わる夕暮れ時、一人でプールの中にいると突然現れた手によって水中に引きずり込まれてしまうらしい。
手の力は強く、どれだけもがいても引き離すことは出来ず、最後には溺れ死んでしまうのだとか。
昔、部活中に溺れ死んだ水泳部のエースが、生きている生徒が部活に勤しんでいる姿を見て恨み妬んでいるのでは、と噂されているが…。
ある日水泳部の女子は部活終了の時間に他の生徒が帰っていく中、「あと少しだけ」と一人残って練習をしていた。
15分程か過ぎて人気もなくなった頃、急に何かに足を掴まれる感覚に襲われ、そのまま水中に引き摺りこまれてしまう。
水面に戻れないまま呼吸も覚束なくなった頃、たまたま様子を見に戻った友人に助けられて事なきを得たらしいが…足にはくっきりと、何かに掴まれたような赤い痣が出来ていたとか。
【あかずの扉】(完成・真相解明済)
実習棟3階校舎にある女子トイレには、普段は閉じられたままの扉があるという。
ある日の放課後、数人の女子生徒が連れ立ってトイレに向かったあと、一人だけ戻るのが遅れた子が居た。
トイレの外から呼ぶ友人の声に返事をしようとした時、耳元で別の声が聞こえる。
「こっちだよ」と呼ぶ声は友人とは違う、聞いたこともない女の子の声で。
怖くなって辺りを見回すものの誰の姿もなく、けれど「こっち」と、呼ぶ声は続く。
誰かを呼ぼうにも何故か声を上げることが出来ず、足もトイレの出入り口へと向けることが出来ずに固まっている。
もう一度「こっち」と聞こえれば、その声に誘われるように足だけが動いて奥の扉へと向かってしまう。
「開けて」という声に促されるまま、奥の扉を開けてしまえば―――。
数分後、痺れを切らした友人がもう一度呼ぼうとした時、中から聞こえる悲鳴に驚いてトイレへと駆け戻る。
するとそこには顔面蒼白の状態で、その場に倒れている女の子の姿があったとか。
【桜の下で眠るもの】(完成・真相解明済)
桜の木の下には女の死体があると噂されている。昔学園が建つよりもっと前、その桜の木の下で若い女が婚約者の男と待ち合わせをしていた。
しかし幾ら待っても相手は来なかった。人通りも無いという事もありずっとその場所で待っていると、あたりは暗くなり女はだんだんと不安を覚えていく・・・そうしてその不安に耐え切れず、その場を離れようとした直後、彼女は突然の痛みとともに視界は赤に染められ、遠のく意識に薄っすらと「さよなら」という愛する男の声が届いた。
死体はこの木の下に埋められたが、それ以降この木の下で告白しようとすると時折、「寂しい・・貴方も一緒に・・」とすすり泣く女の声が聞こえるという。
【みゆきちゃんの傘】(完成・真相解明済)
雨降りの夕方、玄関口の傘立てに真っ赤な傘が一本忘れられているという。
もしもその傘を借りようと開いて差したなら、傘の天井からぽたり、ぽたりと、赤い雫が落ちてくるらしい。そして背後からかかる「ねぇ」という声に振り向いたなら、そこには頭から血塗れになった少女が立っており、こう言うのだという…「わたしの傘、返して」と。
美術部員の中谷彩は帰宅の際、運悪くその傘を開いて少女の姿を見てしまったものの、傘を投げ出して雨の中走り去ったという。その後高熱を出したものの、それ以降雨の日にも傘を見かけることはなかったらしく、覚えているのは傘の柄に「みゆき」という名前が書かれていたことのみ。…もしもあの時、傘を投げ出していなかったなら…。
【16時の神隠し】(完成・真相解明済)
夕方16時ちょうどに体育館で一人になると、突然すべての出入り口が閉ざされ、どこからともなくボールの弾む音が聞こえてくるという。
徐々に近づくその音が背後までやってくると、最後には誰もいなくなってしまうとか・・・
バスケット愛好会の西島徹は練習中、他のメンバーが休憩に出払った時にその時間を迎えてしまった。だんだんと近づいてくるボールの音に、背筋が凍るが、あと一歩・・・というところで他のメンバーが帰ってきたという。
【不運の指定席】(完成・真相解明済)
雨の日の晩、誰もいない本の虫の前を通りかかると、ぼんやりとした光の玉がいつも同じ席に浮いているのがみえるという。
その席に座ったものは何者かに階段から突き落とされたり、車に轢かれそうなったりと不運にみまわれるという噂があり、どんなに賑わっている時でもその席は空席のままだという。
ある日、虐めにあっていた青年が無理やりにその席に座らされたところ次の日に事故にあい、未だ意識不明だとか・・・
【七つ目の噂】(不明)
―(不明箇所)―
◆ガセ確認済み
【妖精の贈り物】(完成・真相解明済)
雲ひとつなく月の出る夜、大学部の洋風庭園にある薔薇のアーチを一人でくぐると時折妖精が現れるという。お喋り好きな妖精の問いかけに気に入る答えを返せば祝福が贈られるらしい。
ある学生は妖精と出会った翌日から、くじを引けば一等が当たり、落し物を届ければお礼にと多額の礼金が手に入ったりと、妙に運が良くなったとか。
けれど、もしも妖精の気に入る答えを返すことが出来なければ、その時は永遠の眠りが贈られることになるとか…。
⇒洋風庭園の噴水にはガラス球の仕掛けが施されており、満月の明かりが照らすことで薔薇のアーチに向けて妖精のホログラムが映し出される・・・というのが真実だった。
【後44日】(真相解明不可能)
メインエントランスの石像の中で、放課後4時44分44秒に一体だけいつもはいない石像がある。
その石像を見たものは、44日後に死ぬという噂。
⇒時間が遅く真偽確認ができないものの、噂としては古くあまり信憑性がないことからガセネタと判断。
【地下に眠る魔術書】(完成・真相解明済)
大学部の地階にある閉架の棚の何処かに、黒一色の装丁の本があるらしい。
その本の中身を開くと、中は真っ白なページばかり。
その真っ白なページに自分の願い事を書くと、それがどんなものでも叶うそうだ。
ただ、願い事が叶った時に「その人の大事なもの」をなくしてしまうらしい。
⇒過去の生徒の悪戯だった。
【真夜中の来訪者】(完成・真相解明済)
真夜中、高等部校舎と図書館を繋ぐ2階の渡り廊下を通ると、空から伸びる一筋の光と共に人型の何かが降りてくる姿が見えるらしい。
その姿が地面に降りれば空から伸びる光はスッと消えそこに居たはずの姿もいつの間にか暗闇に溶け込んで見えなくなっている。
後にはキラキラと光る何かだけが散っているものの、それも何かが降り立った場所へと向かう頃には消えてしまっているのだとか。
⇒大学部の映研の撮影と知らずに居合わせた高等部生徒が流した噂だった。
【時計棟の亡霊】(完成・真相解明済)
学園の時計塔は立ち入り禁止である。
これは、数年前に遊びで此処に入った生徒が誤って事故死したからである。
それからと言うもの此処に夜に入った者はその生徒に道連れにされると言われている。
⇒学園の地下階段を開く為の装置があり、それを隠す為のカモフラージュだった。
【緑のスカート】(完成・真相解明済)
事務局近くのエレベータで、鮮やかな緑色のスカートを着た女性と乗り合わせると翌日宝くじにあたったり、好きな子に告白されたり、なくしていたものが見つかったり…と良い事が起こるらしい。
だが、ある日「赤い色のスカート」の女性と同じエレベータに乗り合わせてしまった生徒が去り際に「あなた、ひと月後に死ぬわよ」と言って去って行かれたという。
⇒教職員用エレベーターであるにも関わらず、たまたま良い事が起きたという話に尾ひれがつき学生の利用者が増えてしまったことに困り、事務員の一人が流したガセ噂だった。
最終更新:2015年07月18日 13:01