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※このイベントでは第八の怪異~第十二の怪異にメインで巻き込まれる・および首を突っ込むPC1名を先行で決めます(第八~第十二まで一人ずつの5名予定)。
そのPCは主役として話のメインとして進める事になりますが、報酬が他のPCよりも大幅にアップする反面、依頼失敗で大幅なステータスダウンを伴うので希望者のみ以下のテンプレートを入力し、GM宛メールまで送ってください。
以下は報酬の例です。

通常参加PC(以下のフォームで登録しないPC)…成功報酬:5000円 失敗報酬:無し
メイン参加PC(以下のフォームで登録し、主役となったPC)…成功報酬:15000円・技能+25 失敗報酬:5000円・技能-50

前編プロローグ


<1>ハジマリ。

異次元・ユグドラシルの大樹最下層。
そこには意識を失い苦しみ悶えている水鏡流星と、天城宗次郎。龍志狼に傭兵のカッツェがいた。
他の傭兵達は報酬を水鏡から貰うと国へと帰還したため、現在はこの4名しか彼の手札となるメンバーはいない。
そして、そのリーダーである水鏡流星の体も、大分限界が来ていたのだ。

龍「…やれやれ、このままだともってあと数ヶ月ってところですか」
天城「それまでに魔法使いを殺すか、ユグドラシルの霊水でベレトの契約を切らせるか。俺は後者を選ぼうと思う。後で水鏡に相当恨まれるだろうが、背に腹は変えられん」
龍「頑張ってください?私はそこまでの義理はありませんので」
カッツェ「僕もパース。魔者相手だとあんまり楽しくないんだよね」

やはりな、と言うように天城はため息を吐く。
ならば…と言葉を彼らに続けた。

天城「ならば、ここに来る者がいれば、彼らの妨害を頼む。殺さなくてもいい、足止めだけだ。我々が最上層へ向かうまでのな。何とかそれまでに最上層までたどり着いて見せよう」
カッツェ「随分とお優しいことで」
龍「ええ、いいですよ」
カッツェ「…?」
天城「助かる。『彼』については放置しておけ。今はどうにもならん」
カッツェ「はーい」

こうして、気絶している水鏡を連れてユグドラシルの大樹の中へと入っていく天城。
それを見送りつつ、カッツェは隣にいる龍へと尋ねた。

カッツェ「さっき、なんで簡単にOKしたのさ?いつもならそんなつまらないことしそうにないじゃん」
龍「ふふ、ちょっと手に負えない怪異を拾いましてね。それの実験を行おうかと」
カッツェ「げっ…僕に移さないでよ?」
龍「大丈夫、ハンターだけにしますよ。もっとも、手遅れになりそうなら、私も死にたくないので近場の人に移しますがね」
カッツェ「ぼ、僕も天城手伝ってこよーっと!」

焦るカッツェは、後ろを振り返らずに逃げるように大樹の中へと向かっていった。
龍は面白そうに見つつ、やがて…

龍「さて…何人『犠牲者』が出るか、楽しみですねぇ」

笑いながら、水鏡が作った空間を通り、元の世界へと一人帰るのだった。


<2>第一の怪異・チャクシン。

神風学園大学部
大学部の講義を終えた柳茜は、友人であり留学生の松原エレナと話をしていた。

エレナ「そーいや茜、これ知ってる?」

携帯のインターネットサイトを見せるエレナ。そこには裏サイトの掲示板のオカルトスレッドだった。

エレナ「なんかさー、最近多いらしいよ。知らない番号から着信が来て、それに出たら呪い殺されるって話。うちの学生でも、最近死んだ子がいてそれ関係なんじゃないかーって噂あるし。
え?番号?さあ。なんかほかの人には見えない番号だとか」

と、エレナに着信が来る。
どうやら友達のようで適当な相槌を打って彼女は切った。

エレナ「ごめーん、これから友達と買い物行くから。じゃーね茜」

薄く笑い、彼女は大学部の講義室から去っていった――。

<3>第二の怪異・うねうね。
蒼の田舎。
そこには大学を休み、ハンターとして自分の所属である蒼へと城ヶ崎憲明が来ていた。

城ヶ崎「これはひどいですねぇ…」

目の前には、グチャグチャの死体がある。
ほかのハンターも気持ち悪そうに処理する者、余りにもグロな光景に吐いている者もいた。

城ヶ崎「おやぁ?これは…」

と、城ヶ崎は死体であったモノからメモ帳を取り出した。
そこには一言だけ「うねうね」と書かれていた――。

<4>第三の怪異・ひとりかくれんぼ
ギルド
いつも以上に慌ただしいギルド内。
ギルド長の新城抉も受付として表に出ていた。

新城「…はい、はい。わかりました。今現場にハンターを向かわせます」
受付嬢「ギルド長…」
新城「やれやれ、またですよまた。これで今月7件目」

しかも今日だけで3件目、と新城は肩をすくめる。
口コミやネットで爆発的に広まったこのホラーの噂。
『ひとりかくれんぼ』。

<5>第四の怪異・ベルタワー
粥満の郊外にある時計塔。
そこは今はもう名も無き教会が管理していた時計塔で、無人の廃屋となっている。

『ゴーン、ゴーン、ゴーン』

誰も居ないはずの時計塔が黄昏時に鳴り響く。
それはいつしか、郊外に住む住人にとって、本日の行方不明者を知らせる合図になっていた。

<6>第五の怪異・コガラシ。

蒼の郊外から車で3時間くらいかかる山中。
その人里離れた村内で事件は起きた。
女子供が次々と内蔵が破かれて死んでいたという凄惨な事件が――。

<7>第六の怪異・裏川区。
紅、美森町(みもりちょう)の川区(せんく)という区画がある。
閑静な住宅街で、これといった特徴は無い区画だ。

「あはははははは」
「ははははは」
「うふふふふ」

そう、時折笑い声が聞こえる狂った区画、と人々から避けられている事以外は。

<8>第七の怪異・牛夢。

珠洲森「はぁ、最近眠れないなぁ」

女ハンターである珠洲森蘭子は、リニアモーターの中でため息をついた。
最近大きな事件が多く、その処理に追われて睡眠時間が無いのだ。
と、彼女の前に一人のスーツの男が現れる。

男「眠れないなら、いいおまじないをしましょうか?」
珠洲森「えっ…?聞こえてました…?」

珠洲森は怪訝そうな目で男を見た。スーツの癖に、木魚を持ち歩いている。どこかの坊さんだろうか。
そういえば、後輩達のハンターが、そんな人物の噂をしていたような…。

男「はい、終わり。これでゆっくり眠れますよ」
珠洲森「あ…あなた…は…」

微睡む意識の中、気が付けばリニアモーターの中。
どうやら眠っていたらしい。
もう目的地についたのか、リニアの通路の真ん中に人だかりができている。

珠洲森「あ、おります!通してください!」

しかし、その人だかりの者達は誰もどこうとする素振りを見せないどころか、貴方に気が付いていないようにチラリとも見ようとしない。

珠洲森「あの…?」

そして、彼女は気づいた。
ミノタウロスのような化け物が、先頭に何体もいることを。
そして、その中心にこの場にそぐわないギロチンがあり、先頭の人物の体が頭から前と後ろに真っ二つに刎ねられ落ちた瞬間を。

珠洲森「あ、あ…!な、何を!皆さん!逃げてください!」

彼女の言葉は誰にも届かず、先頭が空いたため次の人がそのギロチンへと進む。
珠洲森の体も、意思とは反してギロチンへと一歩、歩いて行った。

珠洲森「い、いやあ!リーフクルツ!」

誰も反応せず、普通の魔物と違い恐怖を感じた彼女は、前にいる人を無視して魔術を発動しようとした。
しかし、彼女の魔術は発動しない。

珠洲森「な、なんで…?」

一人、また一人と体が真っ二つにされていく。
そして、後10人くらいで自分の番。
彼女の意思とは裏腹に、どんどん前へと進んでいく。

珠洲森「い、いやー!!!」

と、次の瞬間、彼女の目の前に驚いた顔の車掌がいた。

車掌「あ、あの…大丈夫ですか?すごくうなされていましたよ…?」
珠洲森「えっ、あ、はい。大丈夫です。すみません」

珠洲森はその後、奇異の目で見てくる他の客の視線を受けつつリニアを降り、自宅へ向かった。

珠洲森「あの男、今度あったら問い詰めてやる!」

変なおまじないをかけやがって、と思いながら彼女は家へと帰宅した。
その日はぐっすりと眠ることができた彼女だが、やつれた様子だったと彼女の同僚は言う。
それから2日後。
珠洲森蘭子は、自宅で頭から前と後ろに真っ二つになって死んでいる姿が同僚に発見された――。

後編プロローグ


<9>第八の怪異・蟲毒
茜の緋杭寺。
有名な由緒正しい古来からの寺で、各地にその宗派の寺が幾つもある、大和では有名な寺だ。
そのため高額を出してでも除霊してもらおうと来る人が後を絶たない。

坊主「お、おい……なんだよこれ……」

そんな寺内の離れの物置で掃除をしていた坊主は、あるものを見つけてしまった。

<10>第九の怪異・呪いの家
蒼の郊外、田園が広がる場所に、民家に囲まれて一つだけ、入り口もなにもない大きな一軒家がある。
窓は二階に1つしかなく、明らかに異様なその佇まい。
村の人々から、いつしか開かずの家で「パンドラ」と呼ばれていた。

<11>第十の怪異・深き海の底から
葵から100キロ北上した経済水域。
そこに大和海軍と交流訓練を終えた飛鳥の船があった。

二ノ宮「はあ……疲れたな」
牧本「さすがに三日連続徹夜の訓練はね……」
美澄「ハハ、まあ飛鳥につくまではゆっくりしてていいさ。
他の奴も既に休んでるし、お前さんらも休んだらどうだ?」
二ノ宮「いえ、まだまだ平気ですから」
牧本「それに、操舵手も必要でしょう?」
美澄「まーな。もう少ししたら、他の奴とかわってーー」

その時、船が突然動かなくなった。

美澄「どうした!」
二ノ宮「レーダーには異常なし!シュウ、燃料は!?」
牧本「こっちも問題なし。美澄少尉、魔力の動力に切り替えますか?」
美澄「ああ、念のためそうしてくれ。魔力供給で、お前さんらには応援来るまで、また大変だろうが……」
「ギャアアアアア!」

と、その時誰かの悲鳴が船内に響いた。
3人は顔を見合わせる。
美澄は船内放送で呼び掛けた。

美澄「おい、一体どうした!誰か無線で状況報告しろ!」
軍人(無線)「わかりません!女が……うわあああ!」
美澄「おい!応答しろ!おい!」
牧本「……僕が様子を見てきます」
美澄「待て、単独行動は危険だ。俺もいく。二ノ宮、ここはロックして、合言葉を言わないやつは入れるなよ?
それと、大和に救援信号を出しておいてくれ」
二ノ宮「了解」
美澄「よし、じゃあいくぞ牧本」
牧本「はい」
二人は、非常灯の明かりを頼りに、暗い船内の探索を始めた。

<12>第十一の怪異・メリークリスマス
葵の都市部に、小さな美術館がある。
何百年も前、ルネサンス時代と美術界では言われた時代に、ジャン・ヌダルクやガッハ、マライソン、武野吉蔵らと並ぶ巨匠、佐倉倉治(さくらくらじ)。
大和が生んだ名匠は、様々な伝説を残したが、中でも「美代子」と言う、最後に佐倉が描いた自分の娘の肖像画は、まるで生きているようだと今でも美術の教科書にも載るほどだ。

その佐倉の美術展が、開かれていた。

<13>第十二の怪異・夕闇症候群
鎮守「…はあっ、はあっ、はあっ…」

鎮守由衛は自分の部屋で目を覚ました。
彼の体は汗まみれで、怖い夢を見たのだと思わせる様子だ。

鎮守「…また、あの声か。毎日毎日、勘弁してほしいぜ」

ふーとため息をつき、彼はまた睡眠を取り始めた――。
最終更新:2015年11月23日 10:07