第三階層・七竜の階層
エストレアが、魔力により巨大な鏡を創り出す。
そこに移っているのは、第三階層、七竜の階層だった。
その階層のエリアは、岩山、海、火山など様々なバリエーションに富んでいる。
『…』
「!」
柳茜は気づいた。
霧に包まれた地にて、魔王竜アドラメレクが待っていることに。
そして、桐石登也も気づいてしまった。
「ウバルッ…!」
登也の見る先には、明らかに飛鳥のものではないエリアが広がっている。
白く輝きに満ちた極光の城塞。
間違いなく、ウバルの居城だ。
そんな彼を横目で見つつ、茜は尋ねる。
「…アドラメレクも始祖の悪魔ってわけ?」
―否、奴は試しを行うモノ。ここから先、進む権利があるのかどうかを。お主をな、柳茜―
つまり始祖の悪魔じゃないわけだ、と呟く茜は、ずっと鏡に映る霧の大地を見続けていた――。
始祖の悪魔コピークレイドル撃破
―始祖の悪魔、これで4体目か―
「ちょっと、悪魔だったんだけど」
―コピークレイドルはどのような者でもコピーができる。我も欺かれたものだ―
「とにかく解放してよ」
拠点に戻った五人は、エストレアに手に入れた3つの宝玉を渡すと、それを解放する。
光に包まれ、そこには鎮守由衛、王貴桃李・双星ポルックスの3人が出現していた。
「シズっちゃん、大丈夫?」
「おいおいおーきちゃん…なんだか僕たち、すごいところにいるみたいだぜ」
「はれ?ここは…?えええっ!?どこですか!?それに…貴方は!?」
意外と落ち着いている王貴と鎮守に対し、双星は混乱し、派手な男を見て更に慌てふためく。
―4階層目は冥府の階層。アンデット共が蔓延る地となる。心するがよい―
≪ツヅク≫
最終更新:2016年01月16日 02:45