○南アフリカ共和国
ここは自室。誰の?それは…。
南アフリカ共和国の大統領にしてエースパイロット…。
『 イクマ=トルベルナ 』のである。
193cm。110kg。42歳。
恵まれた体格は。この男が剛の者である事を現す。
そんな彼が…。
自室の額縁(がくぶち)の前で祈りを捧げていた。
その額縁に描かれている者は。
『 マイク=ベルナルド 』。
20世紀末。そして21世紀初頭に活躍をした格闘家。
南アフリカ共和国・ケープタウン出身。
18歳まで剛柔流空手を続けたがキックボクシングに転向。
一撃必殺の豪腕パンチに優れたボクシングテクニックと、
強力なローキックを武器に数々の名勝負を繰り広げ、
「南アフリカの剛腕」「南アフリカの大砲」「初代無冠の帝王」などの異名を持った。
南アフリカ共和国・ケープタウン出身。
18歳まで剛柔流空手を続けたがキックボクシングに転向。
一撃必殺の豪腕パンチに優れたボクシングテクニックと、
強力なローキックを武器に数々の名勝負を繰り広げ、
「南アフリカの剛腕」「南アフリカの大砲」「初代無冠の帝王」などの異名を持った。
ピーター=アーツ、アーネスト=ホースト、アンディ=フグと共に創世記のK-1四天王として君臨し、
四天王やK-1デビュー前からのライバルであるジェロム=レ=バンナらと共にK-1の発展に大きく貢献した。
四天王やK-1デビュー前からのライバルであるジェロム=レ=バンナらと共にK-1の発展に大きく貢献した。
そして…。
イクマのファイトスタイルの原型の男である。
イクマはマイクを尊敬していた。
それはマイクが好漢だった事に他ならない。
こんなエピソードがある。
マイクはプロボクシングに専念する予定だったが、盟友アンディ=フグが急死し、
生前のフグが、出場予定だったK-1 WORLD GP 2000 in FUKUOKAを欠場することを発表した際に、
「私の代わりにマイク=ベルナルドに出場してほしい」とコメントしていたことを受けて、
マイクはボクシングの試合やテレビ出演などの予定を全てキャンセルして、K-1に復帰をした。
生前のフグが、出場予定だったK-1 WORLD GP 2000 in FUKUOKAを欠場することを発表した際に、
「私の代わりにマイク=ベルナルドに出場してほしい」とコメントしていたことを受けて、
マイクはボクシングの試合やテレビ出演などの予定を全てキャンセルして、K-1に復帰をした。
中々…。
中々出来る事じゃあない。
その活躍も凄まじかった。
ユルゲン=クルト、アンドリュー=トムソン、ミルコ=クロコップを相手に
3試合連続1ラウンドKO勝ちで優勝を果たしたのだ。
これは当時のK-1トーナメント史上最短優勝記録である。
イクマにとって、マイクはとびっきりのヒーローに他ならない。
彼の死後、世紀をまたぐほど時は流れたが…。
マイクの勇名は衰える事は無かった。
今も尚、南アフリカの英雄である。
だから、祈る。
尊敬の念を持って。
そんな時であった。
イクマに声が届く。
「42歳になったか。」
「それは私にとって…。」
「残し難い悔いを残した年齢。」
「ならばイクマよ。」
「『私と戦ってくれるな?』」
その声は『マイク=ベルナルド』他ならなかった。
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○超鋼戦機カラクリオー外伝
クロガネの賛歌 第8.5章 ー ショートストーリー ー
第 2 話 「 剛 腕 2 人 」
イクマは目にする。
自分と同程度の体格で。
自分と同程度の年齢で。
自分と同程度の貫禄(かんろく)を持つ…。
マイク=ベルナルドのその姿を。
マイクはこう言う。
「自己紹介をしよう。」
「私はお前の意識が創り出した『マイク=ベルナルド』だ。」
「お前が42歳と言う…。マイクが『自殺』をしたと思われる年齢に達し…。」
「此処から先。マイクより先の年齢を歩むに当たり…。」
「イクマよ。お前はマイクより先へと進む為に…。」
「イクマ。お前は私と手合わせをしたいと。」
「そう考えているんだな?」
イクマは答える。
「その通りだ。マイク。」
「マイクが42歳に何があったのかなど、マイク本人にしか解らないのだろう。」
「しかし、このイクマ=トルベルナ。地球の為に戦っている最中であり…。」
「その力を発揮する為に、尊敬する『マイク=ベルナルド』の戦術を手本にしたと言う経緯があり…。」
「今、敬愛するマイクの年齢を迎え。この年齢がマイクが死した年齢であるとするならば!!」
「やはり、このイクマ=トルベルナ!」
「マイクよ!貴方を超えて行かねばならぬと思うのだ!!」
「 戦 っ て く れ る な ? マイ ク よ ! ! 」
マイクは答える!
「良いだろう…!!」
サァァ ァ ァ ァ ア ア ア ア ! !
周りがリングに変わる!
互いにトランクス姿のグローブをつけた出で立ちになる!!
レフリーは『角田 信朗(かくだ のぶあき)』が務める!!
さぁ、準備は整った!!
カ ァ ン ! !
ゴングが鳴り響いたッ!!
マイクとイクマ…!
共に構える…!
ガードを上げる。
共にパンチを警戒する。
ッ
ッ
接近する…!
接近する…!!
接近する…!!!
ッ
ッ
共に射程内ッ!!
ッ
ッ
「「 H A A A U H ! ! 」」
ッ
ッ
ドッグシャァァァアアアア ア ア ア ア ア ア ア ! !
ッ
ッ
二人は右フックを放った!
二人の右フックは顔面をとらえた!!
二人は…!!
・
・
・
・
・
・
・
ドッサァァァ ァ ア ア ア ア ア ア … … … ! ! !
ッ
ッ
ダ ブ ル ・ ノ ッ ク ・ ダ ウ ン ! !
ッ
ッ
角田がカウントを取る!
ワァンー!
トゥー!
スリー!
ッ
ッ
二人は…!
全身を走る…!
鈍痛!衝撃!痺れ!!
そう言った、バッド・コンディションを!!
払
い
の
け
!
「 ム ゥ ン ! 」
ズ
ン
ッ
!
立 ち 上 が る ! !
ッ
ッ
マイク!
「流石に強いなイクマ。」
イクマ!
「伝説の拳撃。堪能した。」
マイク!
「ならば、もっと味わってもらおう。」
イクマ!
「ム!!」
ッ
ッ
マイクが仕掛けるッ!!
ド
ォ
ウ
!
左ストレートだ!
グ
ォ
オ
!
イクマが防ぐ!
ッ
ッ
ガードをする!!
し
か
し
!
イクマ!
「(何と言う衝撃!!)」
ッ
ッ
ガードの上からも響くッ!!
ッ
ッ
マイクが続けるッ!!
ド
ォ
ウ
!
右フックだ!
ッ
ッ
左フックだ!!
ッ
ッ
右アッパーだ!!
ッ
ッ
イクマは防ぐものも…!!
「(意識が遠のく…!!)」
そのまま、ノック・アウト寸前にまで…!!
空手だった。
剛柔流空手だった。
強くなりたい。
そう思い空手を始めた。
くしくもマイクと同じ流派の空手であった。
程なくしてそれを意識した。
マイクは空手で基礎を作った。
俺も空手で基礎を作ろう。
強くなった。メキメキと。
道場で1番と言って良い程強くなった。
キックボクシングに転向をした。
空手を極めたとは言わないが、
俺の中で空手の型が出来たと言う実感が出来た。
マイクもキックに転向した。
俺もまた同じ道を歩みたくなった。
だから、キックボクシングに転向をした。
空手の「床」とは違う、リングの「バネ」に、
少々の違和感を感じたが、時期に慣れた。
この頃から政治学も学び始めた。
王者になった。
道は決して平坦ではなかった。
良いトコロまで行くものも肝心な時に負ける。
『 無冠の帝王 』とも呼ばれた。
だが、その様がまた、俺がファイトスタイルの手本にした、
マイク=ベルナルドを彷彿(ほうふつ)とさせ、人気が出た。
そして王者となり…。
俺は『南アフリカの剛腕』と呼ばれるようになった。
大統領に就任した。
キックボクシングで培(つちか)った人気と。
地道に勉強してきた政治学の賜物(たまもの)であった。
政策はレイプの根絶を目指した。
南アフリカの男性の4人に1人を上回る27%が、
「過去に成人女性または少女をレイプしたことがある」と、
回答するという調査結果があるからだ。
比較的安全と思われる高級ホテルの中ですら、
従業員が鍵を開けて客室に侵入し、
女性旅行客をレイプするといった事件も発生している。
これは恥ずべき事実であり。
何よりもどうにかしなければならない事だと思った。
結果。
根絶は無理だった。
だが、一定の成果をあった。
皆、真摯(しんし)にレイプを止めようと思ってくれた。
俺はそんな国民が誇らしかった。
戦争が始まった。
敵国は…。宇宙からの侵略者。
皆、心底、侵略者(インベーダー)を恐れた…!
ロボットだ!ロボットの軍団が、軍事基地に攻めて来る!!
だから俺も…!ロボットで戦った!!
最初は修斗だったッ!!
修斗がDTS(ダイレクト・トレース・システム=操縦者の動きを機体に反映させるシステム)の機体であるからだ!!
後に、愛機『ゴールド・ラッシュ』が完成をし、インベーダーと4:6ではあるが、まともに戦えるようになってきた。
大統領がロボットに乗り、インベーダーと戦う。
まるで映画ような話だ。もっともインベーダーなんぞ、作り話であって欲しかったがな。
だが現実にインベーダーが攻めて来て!
この地球を蹂躙(じゅうりん)するのなら!!
俺は命を懸けて戦う事を恐れなかったッ!!
この地球(ほし)は先祖代々俺達が暮らして来た星だ!!
確かに俺達は碌(ろく)でもなかった!
肌の色で人種を差別し!利権の為には人を殺し!!
便利な暮らしの為に、地球を汚しもした!!
俺達は出来の悪い者達かも知れない!!
だ
が
!
そ れ で も 俺 達 は 生 き て 来 た ん だ ! !
精 一 杯 ! 大 地 を 踏 み し め 生 き て 来 た ん だ ! !
そんな地球をインベーダーなんぞに渡すモンか!!
ッ
ッ
俺 は こ の 地 球( ほ し ) の 為 、
命 を 懸 け て 戦 う の だ ! !
ッ
ッ
そ う … !
こ う や っ て … ! !
ドッパァァァ ァ ア ア ア ア ン ! !
ッ
ッ
カウンターであった!
イクマの右フックが、マイクの顔面をとらえた!!
グ
ラ
ァ
マイクがよろける!
ッ
ッ
イクマはその隙を見逃さなかったッ!!
「 H A A A U H ! ! 」
イクマ=トルベルナは突きの連打を始めるッ!!
ッ
ッ
「ベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリ!!」
「ベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリ!!」
「ベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリ!!」
「ベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリ!!」
「ベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリ!!」
「ベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリ!!」
ッ
ッ
嵐だ!嵐だ!拳の嵐だ!!右だ!左だ!真正面だ!!
これぞ“南アフリカの剛腕”ッ!『イクマ=トルベルナ』であるッ!!
ッ
ッ
「 V E R Y ! ! キ レ テ ナ ー イ ! ! ! 」
ッ
ッ
ド ッ ッ ッ ギ ャ ァ ァ ァ ァ ア ア ア ア ア ア ア ~~~~~~~~~~~~~~~~~ ン ン ン ! !
「ハッ!」
イクマはハッと目を覚ます。
イクマは祈りを捧げた状態で眠って居たのだ。
「フッ…。」
イクマは微笑する。
先に見た夢の内容を思い微笑する。
「俺があの『マイク=ベルナルド』と試合するとはな。」
「20世紀末の技術と今の技術。俺が有利であるかも知れんが…。」
「アンディ=フグの遺志を継ぎ、K-1に舞い戻ったその男気。」
「あんなカッコ良い事をする男だ。簡単に倒せるとは思えないな。」
そしてイクマはこう呟く。
「マイク。俺はアンタが死した年齢になった。」
「アンタに何があったかは解らない。」
「だが…!」
「俺はアンタ以上に生きて行くよ。」
「この…!」
「地球(ほし)の為にもな。」
そう呟くとイクマは。
「シャワーでも浴びるか。」
浴室へと向かうのだった。
ーーーーーー
第2話「剛腕2人」