○クロガネの賛歌 亜種 『黒の伝説re:write』
第 3 0 . 5 話 「 あ ま り に も 熱 気 冷 め や ら ぬ か ら 」
原案・手拭
筆者・REO=カジワラ
筆者・REO=カジワラ
ォ”ォ”オ”オ”オ”オ”オ”オ”オ”オ”オ”オ”オ”オ”!”!”!”!”!”!”!”!”
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割れんばかりの大歓声。
ブラック少林vs大蛇(おろち)勝美。
それは…。
凄まじい決着であった。
両機体行動不能となった中…ッ。
生身の身体で、武術を駆使(くし)しッ。
そして、わずかに勝(まさ)ったは、
『ブラック少林』であった。
し
か
し
この時、少林のみが知っていた。
決着の時…ッ。
積み重なるダメージにより、
立っている事しか出来なかった自分と…。
そんな自分に、止めの一撃を繰り出さんとして。
倒れた…大蛇勝美ッ。
こ
れ
は
・
・
・
・
勝 利 と 言 え る の か … ?
少林はただただ立ち尽くしていた。
○“ORGOGLIO(オルゴーリョ)ドーム”『医務室』
“キックボクシング界の超新星(スーパーノヴァ)”
1回戦で少林に敗れた男。『マーク・クーイン』は叫んだ。
1回戦で少林に敗れた男。『マーク・クーイン』は叫んだ。
「スーパー・ノヴァ・ファンタスティックな勝利だ少林ッ!!」
“ザ・ジェノサイド”
準々決勝で少林に敗れた『壊撃(かいげき)のユージン』もまた。
準々決勝で少林に敗れた『壊撃(かいげき)のユージン』もまた。
「フッフフ…ッ!これは…ッ。熱い…ね。少林ッ!!」
“禿鷲(はげわし)のブラド”
準決勝で少林に敗れた『ブラド・バラハ』も同調する。
準決勝で少林に敗れた『ブラド・バラハ』も同調する。
「本日、この場。勝利を得たのは少林…。『アンタ』だ。」
そ
ん
な
中
“イタリアの隻腕剣士(せきわん けんし)”
リザーブマッチで勝美に敗れた男。
『バルドヴィーノ・テッラノーヴァ』が雄叫ぶ!!
リザーブマッチで勝美に敗れた男。
『バルドヴィーノ・テッラノーヴァ』が雄叫ぶ!!
「『“紙一重”』『“紙一重”』『“紙一重”』じゃぁああああああああ!!」
“鉄面皮(てつめんぴ)”
準決勝で勝美に敗れた『孫 秀炎(スン シウヤン)』もこう言う。
準決勝で勝美に敗れた『孫 秀炎(スン シウヤン)』もこう言う。
「勝敗こそ絶対。しかしこの決勝、差がなかっタ。」
“大蛇流のデンジャラスライオン”
勝美の同門『カロ籐 清登(かろとう きよと)』は複雑そうに。
勝美の同門『カロ籐 清登(かろとう きよと)』は複雑そうに。
「決勝前、俺は少林(角中)に頑張って欲しいと言ったけどよォ。」
「だが、いざ、勝美さんが負けると悔しさが先に立ちやがるぜ…。」
「血と汗で高めあった『同門』が倒れちまっているのを見るとな。」
“殺人野球の申し子”
『犬鳴 了(いぬなき りょう)』は、そんな皆をまとめるように。
『犬鳴 了(いぬなき りょう)』は、そんな皆をまとめるように。
「何にせよ、各自思うトコロがあるけんのぉ。」
「俺(おりゃ)は、もうこの手の大会に参加する事は無いだっちゃが。」
「良い経験になった…そうじゃあないのけぇ?キヒヒ!!」
と言う言葉を聞き。
「だ~よ…。」「ニヒル。」「チンコッコ。」
皆、口々に。
同意をする中…。
同意をする中…。
“猪突猛進の突撃隊長”
『石風 刀剣(いしかぜ そーど)』こう締める。
『石風 刀剣(いしかぜ そーど)』こう締める。
「俺、もっと強くなりたいッス。」
「今度は、俺が優勝者に…ッ!!」
その言葉に…ッ。
皆ッ、感ずるモノを持ったッ!!
○“ORGOGLIO(オルゴーリョ)ドーム”『観客席・最後方』
歓声轟(とどろ)く、
観客席の中で…。
その最後方に。
熟達されし格闘士2人。
“拳王”『李 白鳳(リー パイフォン)』
“エイグロン”『鷲鼻(わしばな)のバトゥロ』
共に世界トップクラスの、
強者(ファイター)である。
バトゥロは拍手をしながら。
「トレビヤン(素晴らしい)…ッ。」
「感嘆(かんたん)を覚える決勝だったよ…ッ。」
白鳳は同意をする。
「全く持って、同感アル…ッ。」
「手放しで『今日1番の試合』
だったと感じたアルね…ッ。」
バトゥロは伸びをしながら。
「さて、余韻(よいん)は残るモノも…。」
白鳳は答える。
「互い、帰路につくアルか。」
バトゥロは己の意思を固めるように。
「近い内…。決闘を望む“彼”。そう…。
『ムッシュ・ブラド』と立ち合おうと思っている。」
「それが『ムッシュ・ブラド(彼)』の望みであり…。」
白鳳は同調する。
「チャンプ・バトゥロ殿。」
「貴方の望み…と言う訳アルな。」
バトゥロはうなずく。
「エグザクトマン(その通り)。」
白鳳は天井を仰(あお)ぎながら。
「私も孫先輩の宿願をと思いたいアルが…。」
「『中国武術省』の意向もあるアルからな…。」
と
は
言
え
「孫先輩の奮戦ぶりは…。何か。」
「良い方向へと事が運ぶ気がするアル。」
バトゥロは微笑む。
「お互い。良き、風向きを願いたいモノだね。」
「そして…。いつか。」
「拳王。君とも立ち合いをしてみたい。」
白鳳もまた、ニコリと微笑みながら。
「そうアルな。」
と答え…。
そうして、2人はこの場を後にした。
○“ORGOGLIO(オルゴーリョ)ドーム”『VIPルーム』
丸刈りのこけた頬(ほお)。長身のやせ型のその男…。
“慧眼(けいがん)”『空石 雪千代(そらいし ゆきちよ)』
は興奮の最中だッ。最早仕事と言う意識は無いッ!!
“慧眼(けいがん)”『空石 雪千代(そらいし ゆきちよ)』
は興奮の最中だッ。最早仕事と言う意識は無いッ!!
「うぉぉおおおおおおおおおおおお!!!!!!!」
「少林(しょぉぉおおおおおおりぃいいいいん)!!」
白髪デカ鼻片メガネの国籍不明の52歳。
“毎度ぉ!敏腕スカウトでゲスよ!!”
『ダンチョ・タンチョ』もまた…ッ。
“毎度ぉ!敏腕スカウトでゲスよ!!”
『ダンチョ・タンチョ』もまた…ッ。
「ウケェェェコッコッコッ!!」
「オゥウケェエエエメケケケケケ!!」
「とんでもないぃぃいいい~~~!!
とんでもない決勝だったゲスよぉぉおお!!!」
そして、日伊のハーフ45歳。
オールバックの髪型に、大柄な体格。
オールバックの髪型に、大柄な体格。
“ORGOGLIOイベントプロデューサー”、
『ルンバルト・タニヤマ』も盛(さか)った
男子高校生の如くッ。
『ルンバルト・タニヤマ』も盛(さか)った
男子高校生の如くッ。
「ハァ…!アハァ…!!コーフン!!コォーフン!!!」
「すっごいの見ちゃった…ッ♪すっごいのッすっごいのッ♪」
3人が3人とも、絶頂状態だッ!!
そ
ん
な
中
!
「入るぜッ?」
鍛(きた)え込まれた体躯(たいく)を持つ…ッ!!
“大男”が『VIPルーム』に入室するッ!!
そ
の
男
と
は
!
3人は3人とも、こう叫んだッ!!
「「「しゃ・社長ォォオオオオオオオオオオ!!!」」」
ッ
ッ
〇“アルティメット”『ダン・ブライ』
世界に名だたる大会社…ッ!
オシリス社傘下(さんか)のッ!!
オシリス社傘下(さんか)のッ!!
そ
う
!
格闘団体『ORGOGLIO』の社長ゥ!!
そ
の
名
も
!
『ダン・ブライ』ッ!!
コードネームは“アルティメット”ォ!!
口癖は『ORGOGLIOだけはガチ』ッ!!
口癖は『ORGOGLIOだけはガチ』ッ!!
オシリス社の中でも強い発言力を持つ男!!
ッ
ッ
ダンはこう言うッ!
「俺が推薦した3闘士ッ。」
「俺が独断をした、
機体破損による、生身での試合続行ッ。」
「上手くいったなッ!!」
「ORGOGLIOだけはガチッ!!」
続けるッ!
「これも、お前達の地道な下積みがあったからだッ。」
「そのおかげで、俺は、この手を思いつけたッ。」
そして、こう言い放つッ!!
「感謝するぜッ!お前達はガチだッ!!」
「ガチに最高の“部下”だぜッッ!!!」
ッ
ッ
賞賛(しょうさん)であるッ!!
ここまで頑張った者達へのッ!!
その言葉を受けて3人はッッ!!!
「「「社長ォォオオオオオ オ オ オ オ オ ! ! ! ! ! 」」」
感激につき感涙ッ!!
そうだッ!涙を流せッ!!
彼等もまたッ!!
選手達同様に『イカしていた』ッ!!
〇“ORGOGLIO(オルゴーリョ)ドーム”『女性用医務室』
ベッドでモニターを見る女性が1人。
膝。アキレス腱。顎。鼻。
それらに湿布が貼ってあり、
包帯が巻かれている。
その女性の名は『ジェーン』。
『ジェーン☆乙姫(おつひめ)』。
乙姫は涙を流していた。
“感動”したのだ。
戦友たる『ブラック少林』の勝利に…ッ。
そして心待ちにしていた。
彼が…。少林が。
この場に来てくれる事を。
コンコン
ドアをノックする音がする。
乙姫は返事をしようとするが。
「ヒッグ…!ヒグ!!」
「ゴメン、今、泣いてて…。」
涙と高揚(こうよう)で、
上手く話せない。
何とか…。
気持ちと呂律(ろれつ)を制御して。
「…少林さんでしょ?」
「おめでとう。入って。」
と答えるが…。
「………………………。」
返事が…無い。
乙姫は。
「少林…さん?」
と問う。
すると…。
「私は…勝ってないのです。」
少林の声が返って来る。
「私は…。」
「私は…!」
思い詰めている。
それを感じ取った乙姫は。
ダッ!
ドアまで走りッ!!
ガチャ!
ドアを開けッ!!
グイッ!!
少林を部屋に引き入れるッ!!
そ
う
し
て
ガシッ!!
乙姫は少林を抱き締めるッ!!
そして…。
こう言う。
「少林さん…。」
「私ね。少林さんが今、
どうしてそうなっているのか解らない。」
で
も
ね
「少林さん言ったでしょ?」
「『泣けば…良い。』」
「『悔しくて。どうしようもなくて。無力が苦しい時。』」
「『人は…。泣けば良いんだ。』って。」
「 泣 き な よ 、 少 林 さ ん 。 」
そして…ッ。
少林は…ッ。
「うぉおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
声を挙げて泣いた…ッ。
先に倒れていたのは勝美であった。
しかしそれよりも先に、少林は負けを認めていたのだ。
自分は…『勝者』ではない。
それが苦しくて申し訳無くて…。
止めどもなく涙が流れるのだ…ッ。
「おぉ…!おお…!おおお!!」
少林は嗚咽(おえつ)をあげる度…。
ギュゥ…。
乙姫は強く少林を抱き締めた。
ズキリ…。
試合で負った傷が痛む。
でも痛みなど気にしてられない。
自分が勝美に敗れ…。
『仕方ない』で消化しようとした時。
少林は。
君が『新世紀プロレス』の道場で見せてくれた日本拳法の技の数々。
そのどれもが一朝一夕で、出来るモノではありませんでした。素晴らしいモノでした。
その技の一つ一つの為にも…ッ。『仕方ない』なんて言葉で片づけてはイケナイ。
と、言ってくれた。
そして、今、自分が少林に、
促(うなが)したように、
泣けと言ってくれた。
今度は私が少林さんの支えになる番だ!!
だから、私は少林さんを抱き締める。
この『黒の不器用さん』の為に…!!
「おぅ…!おう…!おおう!!」
泣き続ける少林ッ。
泣き続ける少林ッ!
そ
う
し
て
・
・
時間(とき)が過ぎ…。
少林の昂(たかぶ)りが
引いたのを感じ取った乙姫は。
こう、少林に告げるのだ。
「『真の護身を知らしめたい』んでしょ…?」
「あの場所において己を守りきったのは…。」
「少林さん。貴方だよ…?」
少林は。
「………。」
「はい…。」
と答え。
「まだ…。」
「申し訳ない。」
「まだ…。」
「気持ちに…整理はつきませんが。」
「乙姫…。」
そして少林はこう乙姫に告げる。
「『ありがとう』。」
・
・
・
乙姫は。
「こちらこそだよ。」
と応ずる。
ギュウウウ…!!
乙姫は少林を更に強く抱きしめる。
「ウ…ッ。」
少林が呻(うめ)く。
「乙姫…。傷に…響く。」
「ゴ・ゴメン。」
乙姫は少林を離す。
「乙姫。私の気持ちに整理がつき。」
「傷が癒(い)えたのなら、また…。」
「また…?」
「修練に打ち込みましょう…ッ。」
「…………………。」
「…ホント。バカ。」
「…バカ、ですか?」
「褒(ほ)めてんのよ、不器用さん。」
「格闘バカと言う事ですか。成程。」
「それで納得するんだから、相当よ。」
「相当…ですか?」
「良いんじゃない?」
「少林さん。」
「貴方は今夜『黒の伝説』になったんだよ。」
「黒の…伝説……?」
「スランプから、不死鳥のごとく復活して、
この強者ぞろいのトーナメントしたんだよ?」
「そりゃあ凄い『伝説』よ♪」
「大き過ぎるキャッチコピーですね。」
「ですが…。」
「ですが?」
「受け取りましょうッ。」
「『黒の伝説』…ッ!!」
「それで良いわ♪」
「はい!」
「さ、医務室に行って来たら。」
「せっかく復活しても、
再起不能になったらよ?」
「身体を大切に…ね?」
「はい!!」
そうして少林は部屋を後にした。
正直…。気持ちはまだグチャグチャな面はある。
あるモノも…。『真の護身を知らしめたい』。
『あの場所において己を守りきった』のは…。
自
分
ッ
!
やるせなさの中…ッ。
確かにも私に勇気を与えてくれるッ。
そして…。
黒の伝説。
受け取ろう。
『黒の伝説』。
今夜の苦しさと申し訳なさ。
それと『栄光』を忘れぬ為。
心の整理はまだついてないが…。
少し。心が楽になって行くのを感じるからだ。
「ありがとう。乙姫。」
少林はそう小さく呟(つぶや)いた。
ーーーーーー
・・・黒の伝説re:write「最終話」へ続く。
〇オマケ
本来、冒頭にあった文章ですが、
30話と最終回の間と言う事で、
別掲載に変更いたしました。
30話と最終回の間と言う事で、
別掲載に変更いたしました。
ーーーーーー
この度は…ッ。
黒の伝説re:write外伝…ッ!
4 回 目 … ッ ! !
今回の話は…ッ!
試合の話ではなく…ッ!
30話と最終話の間の話
となります…ッ!!
最終話後のエピローグにて…。
各選手、1部関係者の、
『その後』が綴(つづ)られるも。
語り切れなかった者であるとか。
決勝戦を見送った女性に対し…。
決着後、どのようなやり取りが。
あったと言うトコロであるとか。
読者に対し不親切と感じられる
箇所があったので、その補足として、
今回を話を書き記していきましたッ。
それではご覧下さいッ!!