とある魔術の禁書目録 自作ss保管庫

Part04

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匿名ユーザー

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12月23日


―――――――――

喫茶店を出て、気が付くとアイツと手を繋いで歩いていた。

アイツの顔は、まるでさっき飲んだストロベリージュースのように赤くなっていて。

わたしの顔も、アイツと同じように赤くなっている、と思う。

美琴(…ってか、なんなのよ!?この状況!?)///

理解不能。意味不明。

美琴(コイツはいったいどうしたいのよ!?)///

喫茶店を出てからはずっと無言で、だけど、いつの間にか手を繋いでいて。

さっきから胸はバクバクしっぱなしだし、掴まれた右手はじっとりと汗ばんでしまっているように思えるし、それはそれで女の子として凄い恥ずかしいっていうかなんていうか…。

美琴「ね、ねえ?どうしたのよ?」

上条「…なんて言えばいいのか、考え中です」

美琴「なによそれ?」

上条「いろいろしちゃいましたから」カァッ

美琴「確かに、いろいろ、しちゃった…わね」カァッ

上条「正直、やりすぎた感じが否めないわけですが、…御坂のアレが一番ヤバかった」

美琴「よーし、今すぐ忘れろ忘れるのよ忘れなさい!!」ビリビリ

上条「ちょっと待って御坂さん!自分から舐めといてそれはあんまりじゃないでしょうか!?」

美琴「へ?」

上条「その、指で拭ってペロッって…」

美琴「ぎゃああああああああ!!なに言ってるのよアンタ!!」(てっきりパンツのことかと思ったじゃないの!)///

上条「いや、でもなあ。アレは反則だぞ」

美琴「な、な、仲のいいお友達なら普通のことよ!」

上条「女の子同士ならいいかもしれないけど、上条さん男の子ですよ!?」

美琴「ア、ア、アンタならわたし、気にしないけど!?」(って、なに言っちゃってるの!?わたし)///

上条「御坂…。お前俺のことそんな風に見てたのかよ」

美琴「うぇ!?そ、そ、そ、そ、そんな風ってどんな風に見られてると思ってるのよアンタ!!」

上条「んー。お前の言葉を借りれば『仲のいいお友達』ってやつか?」

美琴「そ、そ、そ、そ、そうね!!そんな感じかしら!?」

上条「そっか。…まあ、そうだよな」ギュッ

美琴「!?」(な、なんで急に握り締めるのよ~!?)///

頬が熱くなるのを自覚しながらアイツを見ると、アイツはなんとなく寂しげな表情を浮かべているように思えた。

なんとなくそれが引っ掛かった。アイツはわたしのことどう思っているのだろう。

美琴「ア、アンタは、どう思ってるのよ。…わたしのこと」ギュッ

不意に握り締められたお返しにとばかりにわたしは質問とともにアイツの手を握り返した。

アイツの視線が、わたしの視線と重なる。

上条「あー。その上目遣いも反則だ」///

美琴「アンタわたしより背が高いんだから仕方ないじゃない」

上条「そ、そうか。まあ、御坂は俺のことを、記憶のことも含めてよく知ってくれている数少ない仲間…っていうか、戦友?とも違うな…。うーん。なんて言えばいいんだ?」

美琴「…」(まあそんなことだろうとは思っていたけど)

上条「まあ、気心の知れた相手って言えばいいのか?そんな感じだったんだ。…昨日までは」

取って付けたように漏らした『昨日までは』という言葉に、美琴は違和感を感じずにはいられなかった。


美琴「どういうこと?」

上条「えーっとだな、ちょっと長くなるけど、聞いてくれるか?」

美琴「いいわよ」

上条「とりあえず、階段のところにあるベンチまで行こう」

美琴「別に歩きながらでもいいけど?」

上条「あんまり他人に聞かせたくないんだよ。あそこなら誰かが来てもすぐわかるし、寒さも凌げるから」

美琴「わかった」(他人に聞かせたくないって、どういうこと?)ドキドキ

建物の中に入り、ファンシーショップやブティックの間の通路を、二階へと続く階段へと歩いていく。

そのまま階段を上り、中二階の登り階段側に置かれたベンチの前で立ち止まると、―気のせいじゃなければ少し躊躇いながら―繋いでいた手を離した。

上条「座って」

美琴「うん」

促されるまま、わたしはベンチに腰を下ろす。するとアイツはわたしの右横に腰を下ろして、膝の上で両手を組む。

上条「…昨日、お前に電話しただろ?買い物に付き合ってくれってさ」

美琴「うん」

上条「あれさ、友達と他愛のない話をしているうちに、御坂のことが話題になって、誘ってみろって言われて買い物に誘ったんだ。アイツが言うには二つ返事で了承するからって」

美琴(なんだ。自分から誘おうと思ったんじゃないんだ)ショボン

上条「で、そのとおりになってさ、…正直言うと焦った。断られると思ってたから」

美琴「…」(あー。コイツの中じゃ断られること前提だったから勝手に勘違いしたのね)

上条「それで、部屋に帰ってから、気が付くと御坂のこと考えてたりしてさ」

美琴(え?それって?)

上条「俺って結構、御坂に助けてもらってるなとか思ったりなんかして」

美琴「そ、そんなことない…でしょ?」

上条「御坂に勉強を見てもらったおかげで補修は免れたし、家計がピンチの時にはインデックスともども美味しい豪勢なご飯を作ってもらったし、御坂になら安心して背中も任せられるし」

美琴「べ、別にそんな大したことじゃない」アセアセ

上条「いやいや、そんな謙遜しないでくれ御坂。インデックスのこと何かとフォローしてもらったりさ、ホント、感謝してる」オジギ

美琴「まあ、女性にしかわからないことってあるしね。むしろアンタが完璧にあの子のことフォローできてたら退くわよ」

上条「はは。確かにな。ま、ともかく上条さんは御坂に感謝してるわけですよ」

美琴「はいはい。あの子のことは今、関係ないでしょ?」(今はアンタの話をしてるんでしょうが)

上条「悪い。話が逸れたな。えっと、どこまで話したっけ」

美琴「感謝してる、ってトコ」

上条「そ、そっか。…えーっと、そんなわけで今朝も朝も早く目が覚めたりなんかしてさ」

美琴(わたしなんて眠れなかったんだから。…なんて言ったらどう思うかな?)

上条「早めに部屋を出て公園で御坂を待ってるときに、なんつーか、凄い楽しみにしてる自分がいてさ」

美琴「ちょっと待ってアンタ。そういえば震えてたけど、いつから公園で待ってたのよ」

上条「ん?御坂が来る十五分くらい前かな」

美琴「そ、そう」(ん?コイツ今、『凄い楽しみにしてる自分がいて』って言った?)

上条「おう。それでお前が来て、いきなりアレだろ?上条さん頭の中が真っ白になりましたよ」

美琴「う、アレは、アンタが寒そうだったからつい、その。…黒子にくっつかれたとき温かかったから、ね」カァッ

上条「やっぱり女の子のスキンシップだったんだな。うんうん。次からは気をつけような」ナデナデ

美琴「うにゃっ、いきなり撫でるな!」///


上条「ビリビリ対策です。さすがにここで電撃はよろしくないので」ナデナデ

美琴「うぅ」///

上条「それでまあ、ゲコ太のためにカップルケーキセットを頼んで、いろいろやっちゃったわけですけど」カァッ

美琴「…何でそこで赤くなるのよアンタ」

上条「…スマン、…その、ゲコ太思い出した」カァッ

美琴「よーし今度こそ今すぐ忘れろ忘れなさい忘れるのよ!」

上条「お、お、お、落ち着いて御坂さん!もうちょっとで上条さんの話し終わるから!」

美琴「…それで?」

上条「俺は友達に『デートの邪魔するな』って言っただろ?その後、御坂が白井に同じこと言ってさ」

美琴「う、うん」///

上条「それを聞いてさ、俺、喫茶店を出ても御坂とデートしていたいって思ったんだわ」カァッ

美琴「…え?」

上条「それで御坂の手を掴んで、とりあえずどう伝えればいいものかって考えていたら、声をかけられたってわけ」

美琴「…ちょっと待って、整理させてくれる?」

上条「ああ」

美琴「昨日から今朝のアンタの心境は、…まあ置いといて」

上条「ひどっ」

美琴「簡単に言うと、わたしとデートしたいってこと…かな?」ドキドキ

上条「う…、はい。そうです」カァッ

真っ赤になって視線を逸らすアイツ。

『デートしたい』っていうのを素直に認めたのは嬉しいけど、問題はそこじゃなくて。

美琴「…ねえ、わかってる?アンタ」

上条「なにをでございましょう?御坂さん」

美琴「デートの意味」

上条「う…。まあ、わかっているつもり…です」カァッ

美琴「ふぅん。じゃあ、…その前にすることがあるんじゃない?」

大事な、とても大事なこと。

上条「あー、御坂。ひとつ聞いていいか?」

美琴「なによ?」

上条「そうなったら、…お前は俺とデートしてくれるのか」///

美琴「…アンタ、ずるい」

上条「な、なんでだよ?」

美琴「わたしの答えを聞いて、回避しようとしてるの見え見えじゃない」ハァ

上条「う…」

美琴「…まあ、わたしは嫌いじゃないわよ。アンタのこと」///

上条「…」

美琴「…」ドキドキ

上条「御坂…」ドキドキ

美琴「…」ドキドキ

上条「…」ガバッ

アイツは、掠れた声でわたしを呼ぶと、次の瞬間、左手でわたしを抱き寄せた。


美琴「ふにゃっ!?」ビクッ

上条「悪い。お前の顔見て言えないから、こうさせてくれ」ダキッ

美琴「う、うん…」ドキドキ

上条「好きだ!御坂。付き合ってくれ」///

美琴「…」

上条「…」ドキドキ

美琴「…うん」

嘘みたい。

これって、夢じゃないよね?

美琴「…ね、ねえ?」

上条「な、なんだ?」

美琴「わたしで…いいの?」

上条「御坂じゃなきゃ、嫌だ」

美琴「ホント?」

上条「本当だ」

美琴「じゃあ、もう一回、わたしを見て、言って」

アイツの左手をそっと押しながら、わたしはアイツへと向き直った。

アイツも、左手を離しながら、わたしの方を向く。その顔は林檎のように真っ赤だった。

上条「わたくし、上条当麻は御坂美琴が好きです。付き合ってください」///

美琴「…わたし、御坂美琴も上条当麻が、好きです」///

そう返したわたしの顔も、きっと負けず劣らず真っ赤になっているだろう。

上条「み、さか…」

想いが止まらない。気が付くとわたしは言っていた。

美琴「ずっと、好きだったの」

上条「…マジで?」

美琴「…アンタは、まったく気づいてなかったけど」

上条「悪い」

美琴「でも、アンタが言ってくれたから、許す」

上条「御坂…」

美琴「ねえ、最初のお願い。彼氏なら、わたしのこと、名前で呼んで」

上条「…美琴」

美琴「よく、できました」ニコッ

上条「はは。なんだよそれ」

美琴「えへへ」

上条「あ、じゃあ、お前も俺のこと名前で呼んでくれるのか?」

美琴「ふにゃ!?アンタのことを名前で!?」カァッ

上条「俺だけ名前で呼ぶんじゃ不公平だと思いますけど?」

言われてみて気付く。確かに不公平かもしれない。えーっと、コイツの名前は…。

美琴「と、と、と、と、とうみゃ!?」///

思いっきり噛んだ。慣れないことはしちゃいけない。


上条「なに噛んでんだ、落ち着け」

美琴「だ、だ、だ、だって、今までそんなこと考えてなかったし」///

上条「付き合うことになったら名前で呼ぶとか思わなかったのお前?」

美琴「ことごとくスルーされてる相手と付き合うことになった後のことなんて考えられないわよ」

上条「…あー、スマン」

美琴「わかればよろしい」

上条「…俺は、たまに名前で呼んでたけどな」ボソッ

美琴「へ!?それってどういうこと!?」

上条「んー。今考えると結構前からお前のこと好きだったのかもしれない。お前が中学生だからストッパーかけてたんだと思う」

美琴「そ、そういうものなの?」

上条「たとえば、お前の同級生が小学生の男の子を好きだって言ったらどう思う?」

美琴「…ショタコンってやつかしら?」

上条「そうだろ?だから俺が中学生を好きだって言うと、同級生からロリコンと思われるわけだ」

美琴「ああ、そういうものなのね」

上条「そうなんですよ」

美琴「アンタとわたし、二つしか違わないんだけどねー」

上条「そうだな」

美琴「そのくらいの差って普通よね?」

上条「ああ」

美琴「じゃあ、考えるのやーめた」ダキツキ

上条「お、おい、当たってる。当たってるから」///

美琴「嬉しいでしょ?と・う・ま」ニヤニヤ

上条「お前、キャラ変わってるぞ!?」カァッ

美琴「いいじゃない。積極的な彼女は嫌い?」ギュッ

上条「嫌いじゃない、嫌いじゃないけど、ここではヤバイ」

美琴「むー。どうしてよ?」

上条「馬鹿!お前、健全な男子高校生の性欲舐めるな!」

美琴「せっ!?」///

上条「とりあえず離れる、離れれろ、離れましょう!そして上条さんにクールダウンの時間をください!」

美琴「せ、せ、せ…」アワアワ

上条「おーい、美琴さーん?」

美琴「ふにゃあああああっっ!!」プシュー

上条「み、美琴!?なんで倒れるの!?ふ、不幸だああああああ!!」


それぞれ、大きな紙袋を抱えて、巫女装束が似合いそうな黒髪の少女と背の高い青髪の少年が肩を並べてショッピングモールを歩いている。

青ピ「ホンマ助かったわ。ありがとな、姫神ちゃん」

姫神「ううん。こちらこそ。ありがとう」

青ピ「どうして姫神ちゃんがお礼言うんや?」

姫神「私も。クリスマスオーナメント買いに来たから」

青ピ「ってことは、もしかしてボク、姫神ちゃんとお揃いのツリー!?」ハッ

姫神「お揃いってことは無いと思う。あと。小萌のツリーだし」

青ピ「小萌先生のツリー!?」

姫神「明日。小萌の家でクリスマスパーティ」

青ピ「なんやて!?」

姫神「女の子だけ。…あ。あの子は男の子だったかな?」

顎に人差し指を当てて考えるようなポーズをとりながら、少女が言うと、少年のこめかみにビキッっと青筋が浮かび上がる。

青ピ「…ボク、そいつに殺意が芽生えたで」

姫神「ふふ。シスターの連れてくる猫だけど?」

青ピ「猫かい!」

姫神「ふふ」

青ピ「…姫神ちゃん、案外、意地悪やな」

姫神「そうかな?」

青ピ「うん。今のわざとやろ?」

姫神「ふふ。どうかな?」

そう言って笑う少女を、背の高い青髪の少年は眩しそうに見つめていた。

青ピ(あかん。その笑顔は反則やで)

姫神「どうしたの?青ピ君」

青ピ「んー?姫神ちゃんは今日も綺麗やなーって思って見とれてた」

姫神「青ピ君は。お世辞がうまいね」

青ピ「お世辞じゃないで?姫神ちゃんはホンマに綺麗やし」

姫神「ふふ。さっそく猫のお返し?」

青ピ「ま、そういうことにしておくわ」

姫神「ふふ」

パステルピンクに彩られたクレープショップの前で青髪の少年が振り返る。

青ピ「さ、ついたで。姫神ちゃん、なに食べるん?」

姫神「チョコバナナストロベリースペシャル」

青ピ「じゃ、ボクはハニーベリーズで。…おにーさん、作ってる間に自販機で飲みもん買って来てもええ?ほな、ちょっと行ってくるわ。姫神ちゃん、なに飲む?」

姫神「んー。ココア」

青ピ「おっけー。ほなちょっとここで待ってて」

姫神「うん」

そう言うと青髪の少年は自動販売機まで走っていき、飲み物を二本買うと、また走って戻ってくる。

それから店先に置かれたベンチに持っていた紙袋を置いて、手招きをした。

青ピ「姫神ちゃん、ここ、ここ座って」

姫神「わかった」

青ピ「はい、ココア」

姫神「ありがとう」


青ピ「お、クレープできたみたいやな?もろてくるからちょっと待ってて」

姫神「うん」

青ピ「おおっ!?スペシャルってごっついなー。スプーンまで刺さってるんや。…ほなこれで。おおきに。姫神ちゃん。お待たせ」

姫神「ありがとう。いただきます」パクッ

青ピ(可愛いで。姫神ちゃん)

姫神「ふふ。美味しい。幸せ」パクッ

青ピ「…ボクも幸せや」

姫神「まだ。食べてないのに。幸せ?」

青ピ「うん。姫神ちゃんの幸せそうな顔見たら、幸せやなーって」

姫神「そ。そうなんだ」///

青ピ「へ、変なこと言うてゴメン。お、ホンマや、美味いで。このクレープ」パクパク

姫神「…」パクッ

青ピ「…」(や、やってもうた)

姫神「…」パクッ

青ピ(ちょい赤くなってる姫神ちゃんもなかなかええなぁ)パクパク

姫神「…」パクッ

青ピ(伏せ目がちなところもなかなか…)モグモグ

姫神「…そんなに。見ないで」///

青ピ「ス、スマン。でも、見惚れちゃって」///

姫神「馬鹿」///

青ピ「…姫神ちゃん、やっぱりわざとやってるやろ。さっきから男の萌えポイントつきまくりやで」

姫神「そんなの。知らない」///

青ピ「可愛い。可愛すぎるで、姫神ちゃん」

姫神「青ピ君。なんか。怖い」

青ピ「姫神ちゃんが可愛すぎるのがアカンのや」

姫神「私は。可愛くなんて。ない」

青ピ「姫神ちゃんは自分の魅力に気がついてないんやな」

姫神「もう。知らない」パクパクッ「…ぐむ!?」ドンドン

青ピ「姫神ちゃん、落ち着いて!ココアを飲むんや!ココア!!」

姫神「…」ゴクッゴクッ「…はぁ」


青ピ「大丈夫?」

姫神「な、なんとか」

青ピ「よかった」ホッ

姫神「…ごめんね」

青ピ「なにが?」

姫神「心配させた」

青ピ「心配するんはボクの勝手やん?姫神ちゃんが悪く思うことないんやで?」

姫神「でも…」

青ピ「デモもヘチマもないで?」

姫神「…」

青ピ「…じゃあ、明日もボクの買い物付き合ってや。それでご破算」(なーんて)

青髪ピアスはあくまで冗談で誘ったのだが、姫神秋沙は唇に人差し指をあてて何か考えるようなそぶりを見せた後、小さく頷いた。

姫神「別に。いいよ」

青ピ「…マジで?」

姫神「うん。小萌の家のパーティーは夕方からだし」

青ピ「言ってみるもんやなー」

姫神「ふふ。なにそれ」クス

青ピ「じゃあ、今日はこれで帰るとしよか。…ホンマは今日買い物しとこ思たけど、明日付き合うてもらえるし」

姫神「わざわざ出直すなんて。何を買うの?」

青ピ「せやなー。姫神ちゃんへのクリスマスプレゼントとか」

姫神「ふふ。お返ししなくてもいいなら」

青ピ「姫神ちゃん。悪女やなー」

姫神「ふふ。そういうことにしておく」

青ピ「じゃ、途中まで一緒にいこか?」

姫神「そんなこと言っても。小萌の家は。教えない」

青ピ「あ、ばれた」

姫神「ふふ。残念でした」

学生寮方面(常盤台中学前方面)へのバスが出るバス停へ向かいながら、並んで歩く。

青ピ「で、明日はどないする?」

姫神「んー。9時40分ごろにバス停」

青ピ「また中途半端やな」

姫神「バスの時間に合わせただけ」

青ピ「…姫神ちゃん。できる女やね」

姫神「ふふ」

青ピ「ほなそれで。お、ちょうどバスがきたやん」

姫神「ナイスタイミング」

青ピ「ほな、帰ろか」

姫神「うん」

青ピ(あれ?姫神ちゃんとボク、ええ感じやない?)

姫神「どうしたの?青ピ君?」

青ピ「ん。なんでもないで」

姫神「そう」

青ピ「うん」

バスに乗り込むと、少女は運転席の後ろの席に座り、少年はその後ろの席に座った。

少女の隣が空いていたが、そこに座る勇気は少年には無かった。

姫神「隣。座ればよかったのに」

青ピ「いや、狭いやろ?」

姫神「そうかな?」

青ピ「そうやで」

姫神「まあ。これでも。話はできるけど」

青ピ「せやな」

姫神「…ねえ。青ピ君」

青ピ「ん?なんや?姫神ちゃん」

姫神「今日。楽しかった?」

青ピ「ああ。楽しかったで」

姫神「…そっか」

青ピ「うん」

姫神「…ありがとう」

青ピ「なんか、今日、姫神ちゃんそればっかりやな」

姫神「そうかな?」

青ピ「そうやで。今日は、姫神ちゃんも楽しんでくれたなら、ボク、それで満足や」

姫神「…うん。楽しかった」

青ピ「そない言ってくれると嬉しいわぁ」

姫神「ふふ」

目的地がアナウンスされると、少女が手を伸ばしボタンを押した。

ほどなくしてバスが停車し、少女が立ち上がる。少年もそれに続いて立ち上がるとバスを降りた。

姫神「じゃあ。また。明日」

青ピ「うん。また明日」

少女が建物の影に入って見えなくなるまで、少年はその後姿を見送ると、自分も下宿へと向かって歩き始めた。


佐天「う~い~は~る~。隙あり!」バサッ

初春「ひゃあああっ!!捲らないでください佐天さん!!」///

佐天「ピンクの水玉ゲットォ~!」

初春「そんな大声で言わないでください!!もおっ!!」///

佐天「あはは。ゴメンゴメン。ところで、初春?御坂さんはここで間違いないんだよねえ?」

初春「…う。駄目ですよ佐天さん。御坂さん怒りますよ」

佐天「えー。昨日、あたしをハブってマコちんたちとバーガーショップ行ったのは何処の誰かなあ?」

初春「だ、だって佐天さん、用事があるってさっさと帰っちゃったじゃないですか」

佐天「まーそれはそれ。ホントは初春だって見たいんでしょ?恋する乙女の御坂さんをさ」

初春「わ、私はやっぱり、覗きはいけないことだって思うんです」

佐天「まーまー、そんな都合よく見つかるとは限らないんだし。それにあたしたちはショッピングに来たんだからさ。たまたま御坂さんに遭遇するってことがあるかもしれないってだけよ」ニカッ

初春「そうですよね。そんな都合よく見つかるなんて…ことは…」ハッ

言いかけて頭に花飾りを付けた少女は足を止め、目を見開いて口を押さえる。その頬はみるみる真っ赤になっていった。

初春(み、み、み、み、御坂さーーーん!!)カァァァッ

佐天「初春?どうしたのーって、ぬっはぁっ!?」

初春「だ、だ、だ、駄目ですよ佐天さん!大声出しちゃ!」ボソボソ

佐天「いやー。衝撃の出来事にあたくし佐天涙子、困惑しております」ボソボソ

近くのファンシーショップを覗いている振りをしながら、少女たちは階段の方をチラ見していた。

踊り場のベンチに座っているツンツン頭の少年。その少年に膝枕されて横になっているのは、少女たちの友人に間違いなかった。

佐天「あれって、どういうシチュエーションなの?」ボソボソ

初春「御坂さん、眠っているみたいですね。昨日眠れなくって力尽きたとか…じゃないですかね」ボソボソ

佐天「おおっ!?髪を撫でてる。それに優しい目で御坂さんを見てますよ」ボソボソ

初春「うーん。恋人同士って感じですね。御坂さんの様子だとそういうのじゃないって思ったんですけど」ボソボソ

佐天「お?御坂さんがお目覚めのようです」ボソボソ

初春「あ、御坂さん赤くなってる」ボソボソ

佐天「慌てて立ち上がって後ずさった。あちゃー、修羅場か?」ボソボソ

初春「喧嘩ではないと思うけど、御坂さんにとって膝枕は予想外だったんじゃないかな?」ボソボソ

佐天「出るか!電撃…って、ぬっふぇっ!」///

初春「はわわわわわっ!!」///

二人の少女の目に飛び込んできたのは、ツンツン頭の少年が少女を抱きしめる光景だった。見ている方が恥ずかしくなるような雰囲気が二人から迸っている。

佐天「…い、行こっか?初春」///

初春「そ、そうですね」///

いたたまれなくなった二人は慌ててその場を後にしたのであった。



―――


――そっと愛しい少女の髪に指を通すと、自然と口元に笑みが浮かんだ。

夢じゃない。現実が幸福で塗り潰されていくような感覚。

少年は穏やかな微笑を浮かべ、眠る少女をただ、見つめていた。


―――


――上条当麻は御坂美琴が好きです。付き合ってください。

肩を引き寄せられての突然の告白。

今まで、そんなそぶりなど見せたことの無い少年からの、突然の告白。

胸が壊れそうなほど、激しく早鐘を打っている。

まるで目覚まし時計の鐘のように。

美琴「…ん」

上条「…」

美琴「んぅ。…夢かぁ」ショボン

――アイツが、あんなことを言うのはいつも夢の中のことだ。

だから、目が覚めたとき、傍にアイツがいなければ、それは夢ということになる。

美琴(ん?でもここ、寮じゃない…)

上条「何が夢だって?」

頭の上から声をかけられる。紛れも無くアイツの声。

美琴「ふぇ!?ア、ア、ア、ア、アンタ!!って!うぇぇぇぇ!?」///

上条「お目覚めですか。姫」

美琴「うぇぇぇ!?ひ、膝、膝枕!?」///

上条「落ち着け、美琴」

美琴「あ、あぅあぅ」(な、名前で呼ばれた)///

上条「目、覚めたか?」

美琴「さ、覚めた覚めた!そりゃもうばっちり!!」///

言いながら少女は飛び起きて後ずさり、今、自分が置かれている状況を整理する。

――喫茶店でカップルケーキセットを食べて、階段の踊り場でアイツに告白されて、自分も告白をして。そこで目を覚まして、アイツに膝枕をされていて。

美琴「あれ?…夢じゃない?でも夢?あれ?あれ?」

上条「なに混乱してるんだお前」

美琴「混乱?」

上条「…ったく。仕方ねえな」ギュッ

美琴「ふぇっ!?」///

――何の前触れも無く、アイツがわたしを抱きしめる。でも、ぜんぜん嫌じゃなくて。

上条「好きだぞ。…美琴」

美琴「…あ」

上条「彼女になってくれるんだろ?」

――ああ。そっか。夢じゃなかったんだ。

美琴「…うん。…当麻」ギュッ

上条「よく言えました」

美琴「馬鹿」

上条「寝ぼけてた奴に言われたくないな」

美琴「う…」

上条「…まあ、一世一代の告白を思い出していただけたなら、上条さんはそれで満足です」

美琴「…ありがと」

上条「どういたしまして」

――忘れない。忘れたくない。

あんなにまっすぐで、とんでもなく心に響く言葉。幸せってああいうのを聞いたときの気持ちを言うのかもしれない。

わたしも素直に自分の気持ちを伝えられたし。

美琴「…あー…と、当麻のせいだ」

上条「ん?何が?」

美琴「わたしがこんなところで気絶したの。変なこと言うんだもん」///

上条「そんな変なこと言ったか?俺」

美琴「『健全な男子高校生の』とか」ボソッ

上条「…あー。悪い。その、いっぱいいっぱいだったからさ」///

美琴「なによそれ」

上条「…っ、さすがに公共の場で襲うわけにはいかねえだろうが」///

美琴「なっ!!」(お、襲うって!?)///

上条「でも、お前の柔らかさに我を忘れそうになったのは事実でありますので、美琴さんへの戒めの意味も含めてああいう表現を使用した次第であります」

美琴「あぅ…」///

上条「ってか、こうしているだけでも、結構きてるんだけどな」///

美琴「そっか」(わたしもドキドキしてるけど)

上条「というわけで、一旦離れましょう」

美琴「ん。わかった」

上条「でも、手は握るけどな」ギュッ

美琴「ん…。ありがと」ギュッ



―――


セブンスミスト2階。紳士服売り場


上条「お、これは温いな」

美琴「わたしのお勧めはこれ。着てみて」

上条「軽っ!?なにこれ?」

美琴「カシミアよ。わたしのマフラーやコートと同じ」

上条「へー。いいな。これ」

ボタンを留めて体を動かしてみる。軽くて動きやすい。

美琴「…じゃ、それにする?」

上条「…へ?」

美琴「クリスマスのプレゼント」

上条「いやいや、美琴センセー。これ、上条さん家の一ヶ月の食費並のお値段ですよ!?」

美琴「わたしとお揃いって、嫌?」クビカシゲ(お揃いって言っても素材だけなんだけど)

上条「嫌ってことは無いけど、貰うには高すぎるって言うかなんていうか…」

美琴「わたしは、お揃いにしたいんだけど」

上条「うーん。でもなあ」

美琴「だいたい、この時期になってコートも着ていないなんておかしいわよ」

上条「いや、だから見に来たわけで」

美琴「それ、気に入ったんでしょ?」

上条「まあ、そうなんだけど」

美琴「じゃあ、わたしが選んだんだし、プレゼントさせて」

上条「だからお値段がですね…」

美琴「あのねえ、わたしとしては今朝みたいに震えてるアンタを見たくないの。…わたしの我侭なの。聞いてくれない?」

上条「美琴…」

美琴「駄目、かな?」ウワメヅカイ

上条「…貧乏学生の上条さんがこんな凄いコート着てたらおかしくない?」(その上目遣いは反則だって)

美琴「デザイン的にはよくある普通のロングコートだし、大丈夫だと思うけど?似合ってるし」

上条「そ、そっか」

美琴「うん。いいと思う」

上条「あーもー。負けた負けた。でも本当にいいのか?」

美琴「うん」ニコッ

上条「じゃあ、お言葉に甘えさせていただきます」ペコッ

美琴「じゃ、行きましょ」

上条「え?おい、脱がなくていいのか?」

美琴「いいのよ。そのまま着ていけば」

戸惑う少年の手を引き、少女は慣れた感じでカウンターにいた店員に声をかけ、カードを出して会計を済ます。その間に別の店員が少年の着ていたコートのタグや留め紐(コートのスリットを×で縫ってあるやつ)を取り除いてくれた。

美琴「お待たせ。準備できた?」

上条「ああ。全部取ってもらった」

美琴「じゃ、今度は下に行くわよ」

そう言うと、少女は少年の左腕を掴む。

美琴「腕、組んでいい?」

上条「しがみついたりしなければ、むしろ組みたい」

美琴「じゃ、組もっと」ギュ

上条(柔らかいものが当たってるんですけど、気のせい気のせい)「…なんか、店の商品を着たまま出て行くのって緊張するなあ」

美琴「ふふ。その気持ち、わかる気がする」

上条「で、何を見るんだ?」

美琴「んー。ダウンジャケットがいいかな」

上条「そのコート、よく似合ってるけどな」

美琴「ん?あ、わたしじゃなくってあの子にね。あの子も持ってないでしょ?防寒具」

上条「え?インデックスか?」

美琴「うん。アンタがコート着てるのを見て、あの子の分が無かったら噛みつかれるんじゃないの?」

上条「う…。ひ、否定できない」

美琴「だからあの子にもクリスマスプレゼントってことで。あ、わたしが贈りたいだけだから、アンタは気にしないで」

上条「悪いな。ありがとう」

美琴「だーかーらー。アンタに感謝される筋合いは無いっての」

上条「でも、ありがとう」

美琴「はいはい」



―――


小萌「さーて、これで完成ですよ」

インデックス「なんだか楽しみなんだよ」

結標「ちょっと点けてみましょうか」

姫神「じゃあ。スイッチを入れる」カチ

小さいながらも細々と飾り付けられたクリスマスツリー。その電飾がキラキラと光を放つ。

インデックス「綺麗なんだよ!」

小萌「うん。綺麗ですねー」

結標「…なんか、こういうのも悪くないわね」

小萌「ふふ。そうですね」

姫神「綺麗」

インデックス「小さいけど、ヤドリギには使えそうなんだよ」ボソッ

小萌「シスターちゃんはロマンチストですねー」

インデックス「そ、そんなんじゃないんだよ!?」カァッ

姫神「…」

小萌に冷やかされてぱっと頬を染めるシスター。上条君。罪な人。

結標「ヤドリギって、なんだっけ?」

小萌「ふふふ。北欧にはクリスマスのヤドリギの下でキスをしたカップルは永遠に幸せになれるという言い伝えがあるのですよ」

結標「あー、私には関係ないわね」

インデックス「わ、わ、私にも関係ないんだよ!シスターとしてこもえやあいさやあわきがそういう風にしたくっても大丈夫だって思っただけなんだよ!」カァッ

小萌「シスターちゃーん?どこにそんなヤローがいるのか先生に教えてくれるかな?」

結標「だから私は関係ないって言ってるじゃない。それに、ヤドリギの下って言うくらいなんだから、こんなツリーじゃなくってショッピングモールのツリーの方がいいんじゃない?」

ショッピングモール。上条君と女の子が一緒にいたところ。

インデックス「あいさ。どうしたのかな?」

姫神「…上条君は。明日はここに来ないかも」

インデックス「とうまが?なんで?」

姫神「えっと。ごめん。正直に言う。上条君。さっき女の子とショッピングモールでデートしてた」

インデックス「…そっか。たぶんみことだよね」

姫神「みこと?」

インデックス「うん。たまにご飯作ってくれたり、服とか買ってくれたりするの」

小萌「上条ちゃんも隅に置けないですねー。超能力者と付き合っちゃうなんて」【注:新約2巻での砂場に落とした磁石に付いた砂鉄的な遭遇後、門前払い後に電気を纏いながら暴れているのは第三位の御坂美琴だと結標に説明されている】

結標「あれ、姫神さんも会っているはずだけど?常盤台の女の子に」

姫神「うーん。覚えていない」【注:新約2巻での砂場に落とした磁石に付いた砂鉄的な遭遇時、暴れる吹寄を抑えていたため】

インデックス「とうまが幸せなら私はそれでいいんだよ」ポロッ

小萌「シスターちゃん、泣かないで」

インデックス「あれ?おかしいな。なんで…ふぇ、ふぇぇぇぇん」ポロポロ

小萌「よしよし、上条ちゃんは悪い子ですねー。シスターちゃんを泣かせるなんて」ナデナデ

インデックス「とうまのせいじゃないんだよ。みことのせいでもないんだよ。でも、涙が出ちゃうんだよ」ポロポロ

小萌「はいはい。思いっきり泣いてすっきりしちゃいましょうねー。夕御飯は豪華絢爛焼肉セットですよー」ナデナデ

インデックス「ふぇぇぇぇぇんっ」ポロポロ



―――


上条「…なあ」

美琴「なーに?」

上条「今日、上条さん的にはクリスマスプレゼントとして髪飾りでも贈ろうかと思っていたのですが」

美琴「そ、そうなんだ」

上条「その、名前で呼び合える仲になったことだし、…上条さんって実は独占欲が強いわけでして」ギュッ

美琴(独占欲って)///

上条「ペアリング、なんてどうだ?あまり高いのは買えないけど」

美琴「うん!嬉しい!」ギュッ【注:この話では、新約3巻のアレはありません】

上条「じゃ、じゃあ、どの店がいいかな?」

美琴「そうね。友達がよくネックレスとか見ているお店があるから、そこに行ってみよっか?」ニコッ

上条「お、おう」

必然的に少女が少年を引っ張っていく格好となる。少女はとても嬉しそうな笑みを浮かべていた。


―――


初春「あ、これなんて佐天さんに似合いそうですよ」

佐天「さっすが初春。あたしの好みを良くわかっているわね」

初春「あ、これなんか御坂さんに似合いそう」

佐天「どれどれー?おー、確かに」

美琴「あー、可愛いわねー」ヒョイ

初春「あ、御坂さん」

佐天「ちょうど御坂さんに似合いそうなヘアピンの話をしていたんですよーって、ぬっふぇ!?」

初春「なに変な声出しているんです…か」///

二人の少女は声をかけられたので友人の方へ顔を向ける。するとそこには友人と男性が仲良く手を繋いで立っていた。

美琴「あははー。邪魔しちゃってゴメンね。姿が見えたから声かけなきゃって思って」(ついでにコイツの紹介なんかしちゃったりして)///

佐天「いや、それはわざわざ恐れ入ります御坂さん。で!そちらの方は、つまり、その、御坂さんの、…彼氏さんでよろしいですか?」

美琴「あー、うん」///

初春「はっ、はじめまして。私、柵川中一年の初春飾利です」(あっさりと認めた!?)

佐天「あたしは柵川中一年の佐天涙子でーす。はじめまして」

上条「あ、はじめまして。…なあ美琴?いきなりお友達紹介はハードル高いんじゃないか」ボソ

佐天「うっはっ!聞いた初春!?御坂さんを名前呼びだよ、名前呼び!」

上条「!」///

初春「さ、さ、さ佐天さーん!失礼ですよー」アワアワ

佐天「んでんで、御坂さんは彼氏さんのことなんて呼んでいるんですか?やっぱり名前呼びだったりします?」

美琴「う、うん」///

上条「いや、最初だけでさっきから呼んでくれないじゃないか」

美琴「ア、アンタは余計なこと言わない!」///

佐天「御坂さーん、彼氏さんもこう言ってるんですから、呼んであげたらどうですか?」ニヤニヤ

美琴(しまったー。佐天さんのスイッチ入っちゃった!!)///

初春「さ、佐天さん!御坂さんすみません」アセアセ

佐天「彼氏さんも名前で呼んで欲しいですよね?」

上条「そ、そうだな…」ボソッ

美琴「!」

初春(そこで肯定しちゃうの!?カミジョーさん!!ああ、御坂さんが真っ赤になって…)

美琴「…と、当麻」ウワメヅカイ

初春(み、御坂さん~!?そこで名前呼んじゃうの~!?)

佐天「ぬっふぇ!熱い、熱いですねー」ニヨニヨ

上条「…まー、相思相愛ってやつだったからな」ボソッ




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