とある不幸な Happy end
最後の戦いから数年後
とある教会の扉が開く。
その門出に周囲は喜び、
二人は一歩ずつ未来へと進む
その門出に周囲は喜び、
二人は一歩ずつ未来へと進む
全力疾走で
「はぁ、はぁ、ちょろーっとお尋ねしたいんですが」
ロングタキシードで教会から飛び出してきたのは、
今、世界一幸福な男、上条当麻である。
今、世界一幸福な男、上条当麻である。
「はぁ、はぁ、なによ? 当麻」
そのとなりにいるのはウエディングドレスで走る、、
今、宇宙一幸せな女である。
今、宇宙一幸せな女である。
だが、 御坂美琴 では、ない。
「俺達、結婚式をしてたんだよな??」
「そうよ、みんなの前で誓いのキスまでしたじゃない」
「だよなー、それが、何で、大怪獣への突撃に移行してるの????」
「私たち『上条さん』にはこれがデフォなんでしょ、たぶん」
上条当麻、上条美琴夫妻の目の前には、
「AIMバースト」最大時の三倍はある、黒い怪獣がそびえたっていた。
「AIMバースト」最大時の三倍はある、黒い怪獣がそびえたっていた。
「うぅ、美琴大好きだ」
「ああっ!! 約束と違うじゃな「prrrr」……またなの?」
「いやいや、後方支援の方からの連絡のためです!!
式の最中は流石に持っていませんでしたよ!!!」
式の最中は流石に持っていませんでしたよ!!!」
ということで、美琴にも聞こえるようにして、電話に出る。
「はいはい、こちらカミジョー」
『どうもー!! 上条夫妻!! おめでとうございます!!
あの時からかおうとした二人が結婚できて、恋のキューピッド役の私にとっては……』
あの時からかおうとした二人が結婚できて、恋のキューピッド役の私にとっては……』
「佐天さん!! 後で聞くから!! 早く本題に!!」
『ですね、かわります』
『美琴ちゃ~ん、当麻く~ん、おめでとう!! 幸せにねー!!』
『当麻、美琴さんを幸せにする義務がお前には……』
『美琴さん、なにか困ったことがあったら、いつでも相談に乗りますよ。
とくに当麻さんの浮k……』
とくに当麻さんの浮k……』
『で、当麻君、美琴ちゃん、孫はまだかね?』
「だから、幸せにはなるし、してみせますし、浮気はしませんし、もう少し二人の新婚生活を満喫します!!
っていうか、今必死なの!! それどころじゃないの!!」
っていうか、今必死なの!! それどころじゃないの!!」
美琴はすんごく優しい顔をしている。
いろいろ察してくれるいい嫁です。
ようやく初春さんが出てきた。
いろいろ察してくれるいい嫁です。
ようやく初春さんが出てきた。
『上条夫妻!! おめでとうございます!! いい式でした!!
あの時からかおうとした二人が結婚できて、恋のキューピッド役の私にとっては……』
あの時からかおうとした二人が結婚できて、恋のキューピッド役の私にとっては……』
「「いいから本題!!!!!」」
二人の最初の共同ツッコミです。皆さま盛大な拍手を。
『あ、はい、あれの核は「木原」製のスパコンで、頭部にあることがわかりました』
魔術の方の解説はオルソラさんにお任せします、とのこと。
しばし待つ。
しばし待つ。
『お二人とも、ジェットコースターはとても面白かったのでござ……』
「「……」」
二人の最初の共同ジト目です。皆さま盛大なry。
『あれはルシフェルの伝承をベースとしたものでございます。
グレムリンの残した霊装に、アレイスター様とローラ様の魔術が衝突した際に生じた力を注ぎこみ、その すぱこん? で制御……』
グレムリンの残した霊装に、アレイスター様とローラ様の魔術が衝突した際に生じた力を注ぎこみ、その すぱこん? で制御……』
なんかわからんがすごい化け物らしい。
後ろで「最初の共同作業が魔王の撃破だってー、スケールが違うなー」なんて、
佐天さんの気楽な声が聞こえる。
代わってくれるなら熨斗つけてくれてやる。
いや、逆に熨斗つきで結婚祝いをもらったけど、
後ろで「最初の共同作業が魔王の撃破だってー、スケールが違うなー」なんて、
佐天さんの気楽な声が聞こえる。
代わってくれるなら熨斗つけてくれてやる。
いや、逆に熨斗つきで結婚祝いをもらったけど、
その思考もオルソラの最後の言葉で終わりを告げる。
「幸福は生きてなければ掴めません。必ず、生きて戻ってくださいませ。
お二人に、神の御加護が、あらんことを……」
お二人に、神の御加護が、あらんことを……」
携帯を切ると、ちょうど前線のみんなが見えてきた。
「俺に神の御加護は絶対にないのですが……」
「……じゃあさ、当麻、私、もうひとつ、ここで誓う」
「何を?」
「私は、上条当麻とあなたの周りの世界を守る!! 」
「!!!……アンタの次は当麻、そしてあなたですか」
「ちゃかさないでよ!! うぅ、勇気出したのに、恥ずかしかったのに……」
「じゃあ、お前の重荷を俺も背負う。お前と俺は、同じ道を進んでいく」
「ふにゃ!?」
「これからは一人じゃない!!」
「……うん!!」
八方から攻撃が怪物に向かう。
そんな中、婚后達、妹達、アニェーゼ部隊、天草式の奮闘で守られていたシェリーが、
怪物の頭部まで続く足場を形成し終えた。
怪物の頭部まで続く足場を形成し終えた。
二人はその道を駆けあがる。援護を受けながら、
「二人とも、おめでとうございます。……Salvare000!!」
「行け、上条当麻!!」
「上条ちゃん、美琴ちゃん、幸せになるんだぜ!!」
「大将!! おめでと!!」
「……さっさと片付けてきやがれェ三下共」
「みこと、とうまを頼んだんだよ」
「上条さん、お姉さまを、お任せいたしました」
二人は立ち止まらない。
ここまでいろいろあった。
これから先もたくさんの幸福が待っている、
もちろん辛いこともあるだろう。
ここまでいろいろあった。
これから先もたくさんの幸福が待っている、
もちろん辛いこともあるだろう。
「みんなの応援は、うれしいけど、やっぱり美琴大好きだ~」
しかし、
「だ か ら、約束!!」
神様
「ぐっ、……わかってるよ」
この俺達の物語(世界)が
「私も一緒に叫んであげるから」
アンタの作った不幸(システム)の通りに動いてるってんなら――――
「はいはい、よろしくお願いしますよー」
まずは!!
「美琴!!」 「当麻!!」
その幻想をぶち殺す!!
「「愛してるー!!!!!!!」」
END