とある魔術の禁書目録 自作ss保管庫

Part06

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匿名ユーザー

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数年後

私上条は今、奇妙な建物の中にいる。
学園都市にも一つしかないだろう。
目の前にいるのは、学園都市の現統括理事長のアレイスター=クロウリー。
相変わらず、巨大な水槽でぷかぷか逆さまに浮いている。

「おーっす、アレイスター」
「ふむ。幻想殺しか、何か用かな」
「いやー、ここんところずっと忙しくてゆっくり話せなかったからな。お礼を言っておこうと思ってな」
「あん時はありがとな」

どういうことかというと、あの城が海に沈没したにも関わらず一命を取り留めた奇跡のことである。
爆風で飛ばされた二人は、そのまま2000mから海にドボンした。

にもかかわらず、アレイスターはともかく上条が助かったのは、ひとえにアレイスターの行使した魔術のおかげである。
なぜ上条を救ったのかは未だに謎である。全てはアレイスターのみぞ知ることだ。
少なくともまた利用するためとかそういった理由ではなさそうなので、とりあえずは良しとした。

「お礼には及ばない」
「それでもさ、まぁ頑張れよ」
「気分次第ではまた君たちを利用するかもな」
「その時はまたお前の幻想をぶち殺してやるから大丈夫だ」

話し合いが終わったのか、上条は外に出た。

学園都市と言えば、一度は荒廃したもののアレイスターと上条のおかげで奇跡的な復興を遂げた。
今は9割方復興していて、更に最先端技術が駆使された学園都市は前よりも、賑やかになっていた。

噂ではあるが、どこかの研究所が2次元へ行けるかもしれない装置を発明したとか。
青ピがこの話を聞いた時は、教室からダイブして、全治3カ月の大けがをした。
それでもなお病院から脱出しては、可能性のある研究所を一つ一つ廻ろうとしたため、今は病院のベッドに人の腕ほどの太さの鎖で縛られているらしい。
ちなみに本人はこの処置に大いに喜んで、一日中「SMぷr」とか「萌え」と叫んでるらしい。

でもそんな夢みたいな装置があるのなら、筆者もぜひとも乗ってみたいものだ。
行ったきりこっちには戻らない可能性が非常に高いが。


そんな事を考えながら歩いてたら、とある賽銭箱もとい自販機のある公園に着いた。
大勢のカップルがいる中、一人のせいか浮いている女の子がいた。

上条は苦笑しながら、その女の子のもとへ近づいていく。

「待たせてごめんな美琴」
「遅いよ当麻ぁ!寂しかったんだから…」
「よしよし」
「ふにゅ…」

頭を撫でてやるとお姫様はとても気持ちよさそうである。

「んじゃ、行くとするか」
「うん!」

腕を組んでいちゃいちゃしながら歩く上琴は、今度は別に意味で他のカップルから浮いていた。

俺と美琴は同じ高校に通い、進級し、卒業した。
大学も二人一緒で、最近大学を卒業し、上条と美琴は同じ場所で働いている。
というのは、二人とも就職活動してないのだ。
美琴は個別に研究し、上条はその研究の手伝いをする助手。
ちなみに上条は助手のほかに、学園都市再建に大きく関わったり、世界を跨いで色々な問題を解決する便利屋でもある。

そんな二人の間で交わされた約束が

”大学卒業したら結婚する”

そして今、結婚式を1週間後に控えて上条達が向かっているのがいわゆる区役所という所だ。

「お待たせしました。婚姻届どうぞ。お幸せに御坂さん、上条さん。私結婚式絶対行きますから!」

「「ありがとう!!」」

そして婚姻届を渡したのが、偶然か佐天さんだった。
区役所を出て、上条は美琴に

「俺は美琴を幸せにするよ」
「私だけが幸せじゃ意味がないの。当麻も幸せじゃなきゃ」
「そうだな」
「そうよ」
「じゃあ…」
「「二人で一緒に幸せになろう!!」」

お互いを離すまいと抱きしめながらキスする二人の頭上には空がどこまでも青く澄みわたっていた。
どこまでも…
どこまでも…

          END






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