とある魔術の禁書目録 自作ss保管庫

Part07

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公園デビュー



そわそわそわそわそわそわ……

とある二人はマンションの一室でそわそわしていた。

一人は男、整髪料がないため、いつもより元気がない髪の毛。
その頭をかいたかと思えば、腕をくみ、次に頬を掻く。
それを繰り返す。
ちなみにお顔はまっかっか。
ご存じ上条少年である。

一人は女。寝起きのため、ヘアピンはない。
両手をほほにあてたかと思えば、とろけた表情になり、頭を振り回す。
それを繰り返す。
ちなみにお顔は、上条の比じゃない。
ご存じ美琴お嬢様だ。

二人は背を向けあって壁に向かってうじうじそわそわしている。
いい加減うっとうしいぞ。

たかだか抱き合って寝てただけだろ。

「「だ、だって!!!!」」

「「/////////////」」

前日もやってたじゃん。

(でも、あのときは間にインデックスいたし……)

(どっちかっていうと仕方なくって納得いったし……)

(でも今回はインデックスが先に起きちゃってたわけで……)

(だから……)///////////////////

(つまり……)/////

ふわふわ

((ん??))

目の前に、
緑色の両生類が浮かんでいた。

部屋中を大量のゲコ太達が旋回する。

「…………あー、全部夢だったのね、納得だわ、あまりにも非日常的だったし」

「おーい、現実逃避するな、現実が現実っぽくなくてもだ」

原因は

「だー、だー、げーーーこーーーー!!!」

当然あの子なわけで、

「はぁ、インデックス、おいで!!」

「う? ……まーま!!」

しまいにはふわふわ飛んできた。

「インデックス、よーく聞いてね」

「だう?」

「今から魔術は使ったらだめね」

「うう?」

「使ったら、私たち一緒にいられなくなっちゃうからね」

「うー……あい!!」

「あはは、本当にわかってくれたのかなぁ?」

ぼけーっとそこに視線が行く。

(そうだよなぁ、一緒にこれから住むんだよなぁ)

ツンツン頭にゲコ太があたり、ぽふんという間抜けな音がした。

上条は気づいていない。



自分が笑顔になっていることに。





でも美琴は気づいていた。

(な、なんじゃあのやさしい笑顔はーーーーーーーー!!!!!)

「まーま?」

(やめて!! ほんとに、ふにゃっちゃう!!!!)

いや、自覚あるのかよ。

そこで突然上条が立ち上がる。

「ぴゃい!!!!!」

「……なんちゅー声してんだよ」

「な、なによ」

「インデックスも暇そうだしさ、いい天気だし」

確かに今日も入道雲がそびえたつ、いい天気である。

「今後、一緒に住むんだし」

(さらっと言うな!!!!)///////////

「必要なもの買うついでに散歩にでも行こうぜ!!」

「ふぇ?」

またか。



木漏れ日が降り注ぐ。
湿気を含んだ熱気の中、たまに通る風がやさしく髪をなでる。

大通りを歩く二人、女性に抱っこされている一人。

「代わろうか?」

「ん? 大丈夫」

「そっか」

再び風が通る。
心地よい。

上条は昨日のことを思い出していた。
ローラとのやり取りをだ。

何故、御坂があそこまでしてくれたのか。
こうも自分を助けてくれるのか。
上条には分らない。

一方、美琴も上条のことを考えていた。

(へ? へ? 名にこの状況??)

(これじゃあ若井ふう、ふう、ふうふみたいjyにゃい)

変換がうまくいかないほど混乱しているようだ。

上条はシリアスモードなのに、困ったものである。

「あう!! あー、うー」

「どしたの? インデックス?」

「? ……ああ、あれが食べたいのか?」

そこにあったのは、アイス屋であった。



数分後、
3人はベンチでアイスを食べていた。

「まーま!!」

「ん?」

目の前にはインデックスの小さな手に握られたスプーン。
その上にはアイスが乗っている。

「まーま!! あーん!!」

(かわいいいいいいい!!!)

フェブリの件からもわかるように、彼女はかわいい子が大好きだ。
だから当然……

「あーん」

「まーま?」

「うん、美味しい!!」

「まま、おーしー!!」

(かわいいいいいいいいいいいい!!)

メロメロである。

インデックスは再びアイスをすくう。
そして……

「ぱーぱ!! あーん!!」

なんて言いやがった。

(ん? あれー? あれはついさっきわたしが口に入れていた気が……?)

「あーん」

「ぱーぱ、おーしー?」

「美味しいぞ」

(え? あ、アイツ、食べた!!?)

「まーま、あーん!!」

「ふぇ!!?」

(それはついさっきアイツが!!!!)

「まーま?」

正面の上条が目で語る!!
早く食べてやれよと!!!!

アワアワしていた美琴はついに覚悟を固めたのか、
きっと目をつむり、
勢いよくスプーンに食らいついた。





そこで意識が強制シャットダウンしたのだった。



さて、みなさん、話が変わるが忘れてほしくない大前提がある。

「あっ、初春ーーー!! こっちこっ……白井さんどうしたの?」

「あぁ、佐天さん。それが、常盤台の寮が改修中で……」

「お姉様お姉様お姉様お姉様お姉様お姉様お姉様お姉様……」

「二日間、御坂さんに会えてないらしいんです」

「えっ、それだけでこの症状なの?」

「はっ!! こっちからお姉様の香りがしますわーー!!」

「ちょちょっと!!」

「白井さん!!?」

上条当麻は、不幸である。










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