とある魔術の禁書目録 自作ss保管庫

Part09

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公園デビュー


あらすじ

上条がパパで美琴がママだった。


「お、お姉様……」

「なに? くろk……三人ともどうしたの?」

「い、今……」

「???」

「なるほど、彼氏じゃなくて旦那さんだったんですね」

「………………………………へ?」

「まーま!!」

「おーい、ビリビリー、呼ばれてるぞー」

「類人猿……これは、どういうことですの??」

「はい?」

「まさか、その子は、お姉様に無理やり産ませたのか!!
 こぉぉおおおのケダモノめーーーーー!!!」

「な、なんてことを言ってくれてんだ!!!!」

「む、無理やりって……」



『美琴、いいだろ……』

『な、なに言ってんのよ!! そういうのは順序が……』

『ちょっと、黙ってろ』

『な、ま、まって、い、いや、そんな ダメ「御坂さーん戻ってきて!! オレと一緒に否定して!!」

「ふぇ!!? あ、そ、そうよ!! 無理やりじゃなくて同意の上で「何言ってんだお前は!!!!」

「類人猿殺す!!!!!!」

「ま、待て!! 白井!!」

その時、

「だーだー、めっ!!!!」

白井の頭上になかなか大きな岩が落下した。

「ふぐぁ!!」

黒子は見事にかえるのポーズで気絶する。

「……今のは何でしょう?」

「わ、わたしに言われても」

(やばい!!)

魔術のことを3人に知られるわけにはいかない。

「こ、この子すごいでしょ!! もう能力が使えるのよ!!」

「そ、そうだ、すごいだろ、まだ3歳でこのレベル、将来が楽しみだろー」

インデックスを抱えた美琴と、インデックスを指さす上条。
はははははと乾いた笑いがむなしく響く。
それに対し二人は

「そうなんですか!!」

「すっごーい!! 天才じゃないですか!!」

あ、信じちゃうんだ。

「かわいい顔してやりおるのう、お主」

「あい!!」

「それで、お二人をパパママと呼ぶこの子はいったい誰なんです??」

「ああ!!」

「それは!!」

「「オレ(わたし)の親戚!!」」

ハモった

((ちょっとおおおおおおおおおおおおお!!!!))

なんでそっちも言うんだ、とお互い思っている二人を周囲は許してくれない。

「へ? どういうことです??」

「両方の、親戚、ですか?」

「怪しすぎますの」

「あ、白井さん、おはようございます」

「お二人の親戚にしてはどうも外国の方のようですし、お姉様はともかくそこのサルが「猿って、お前」海外に親戚を持つような方には見えませんわ」

地面をいじくる上条と苦笑していた美琴はここで同時に肩を震わせた。

「そろそろ、正直に話したほうがいいのではないですの?」

柔らかい言葉とは裏腹に顔がすごい。
ほら、初春と佐天が抱き合って震えてるではないか。

そこにもう一組厄介なのが現れた。

「やっほーい二人とも、どうかしたのかー?」

「なんだどうした舞夏? ん? カミやんに超電磁砲か」

最悪だ。この組み合わせは最悪すぎる。

「ん? この子あのシスターに似てないか?」

「シスター? そういえば地下街で出会った方に瓜二つですの」

あ、終わったかも。

「それはそうぜよ、この子は……」

白目になった上条と美琴はカタカタ震えながら土御門に視線を移した。

「この二人の共通の親戚、あのシスターの妹なんだからな」

へ?

「今度は妹の方を預かることになったのか? 大変だなカミやん」

え?

「……それは、ホントですの?」

「ホントだぜい、ちなみに兄もいるぞ。赤い髪の男なんだが、一度舞夏とも会ったとか言っていたニャー」

「おお、あの赤毛の不良神父はアイツの兄貴だったのか―」

歪んだラブはうちと同類か―、とか言う舞夏の隣で土御門は事実を織り交ぜて巧みに嘘[設定]を積み重ねる

「姉妹そろって外の能力者。しかも稀有な力を持っていてな、そのせいで何度も襲われている」

それは、白井にも心当たりがある。

「学園都市に来たのもそれの保護が目的だった」

「……だった?」

「ここにいる全員の記憶に新しい、『最後の審判』事件」

沈黙が流れる。

「あの日、一斉に世界中で動乱が起こった、お前さんたちも一端には関係してたんじゃないのか?」

「ぱーぱ? まーま?」

インデックスが二人の袖を引っ張る。
美琴はインデックスを抱きしめる腕に力を入れ、
上条は二人を何かから守るように美琴の肩をそっと抱いた。

「その中心にこの姉妹はいた。しかし、今はその脅威は去り、学園都市でその力を研究中。カミやんは以前姉を預かってたし、超電磁砲はなんたってLevel5。能力開発にこれほどの適材適所はないだろ? しかも親戚同士の3人だ、このかたちが、なにかと都合がいいんだよ」

途中から、白井は話を聞いていなかった。そして視線は一方に向かう。

(……どこまで……)

遠い。
おそらくあの二人は「そこ」にいたのだろう。

あれほどの騒動が一端で済むほどの混乱。
その中心に彼らは関わっている。

非力だ。

「……わかりましたの。しぶしぶですが、納得いたしますわ」

「よ、ようやくわかってくれたかー」

「まったく黒子ってば疑い深いんだから―」

こそこそと上条は土御門に近づく。

(や、やるなー、土御門)

助かった。というツンツン頭に、金髪アロハはサングラスをあげながら答えた。

(嘘をつくときは事実を織り交ぜるのは必須。さらに、話の主軸をずらすのも効果的だ。これで、昨日の借りはかえせたかな?)

見るとツンツン頭はポカンとしていた。

(ま、気にしていないなら、自己満足しとくぜよ)

(???)

(……言っとくが、オレはねーちんを応援してるからな)

(??? オレも神裂のこと応援してるぞ?)

(……これがカミやんクオリティか)

(?????)



一方。

「そ、そういうことでアイツとは、この子の保護者ってだけで、別に何ともないのよ!! そ、それで今日は三人ともどうしたの!!?」

さっきの土御門が解説した方法を真逆で全力疾走する御坂に、三人は呆れながらも

「そーですわねー、なんでもないですわねー」

「えーえー、わかっていますよー」

「それで、私たちが集まった理由ですけどねー」

優しさに満ちていた。
というよりもめんどくさかった。

そうして佐天は咳払いをした後ににやにやした顔でいった。

「一緒にプール行きません!!?」

美琴の直感が告げる。この流れはヤバイ。
その時、

「あい!!」

とインデックスの元気な返事が他人事のように聞こえた。。















おまけ!!

――上条一家が家を出て数分後――


「悄然わたしは誰なのだろうな」

その男にはある日を境に記憶がなかった。

「悠然あのカエル顔の医者に言わせれば、判然この記憶喪失は精神性のストレスが原因らしいが……」

よほどの恐怖体験をしたのだろう、と話には聞いた
その後、その医者に勧められたまま教師の役職に就いた。
この都市ならではの特質なのか、研究職も兼ねている。
先生と呼ばれることも、研究室にこもることも、

おそらく

性に合っている

なのに

「凄然、なにかが、足りない」

そんな時、正面から学生のカップルが歩いてくる。

しかし、目が行ったのはその少女が抱えていた赤子の方であった。



世界が一瞬で明るくなった気がした。




「と、突然、すまない!! ハァハァ 公然、わ、私は名もなきただの教師だ!! 怪しいものではない。ハァ 惨然ただ記憶を無くしていて、それを取り戻すのにその赤子の力が必要なのだ!! ハァハァ 敢然どうかその子を抱かせて「「ちぇいさーーーーー!!!!」」ぐべるぶち!!!」

「なに?この変態」

「だぶ?」

「オレに聞くな……って、あれ? どっかで見たような?」

「え? こんなのと知り合いなの?」

「ゲコ!!」

「インデックス、髪が緑なだけだ。それに御坂よ、白井と親友のてめーが言うなって」

「……たしかに黒子も同類か、きっついなー」

「誰だったかなー? 気のせいかね?」


こうして彼らの散歩は続く。



『抱っこひも?』

『そ、これでだっこしてても両手が使えるのよ』

『だぁ!!』

『そんなのいるのか?』

『アンタ、両手使えなくていいの?』

『だぁ、きゃい!!』

『そ、そいつは、確かに大問題か』


それが数十分前

「さっそく役に立つとはな……」

「だう」

「インデックスもそう思うかー?」

「あい!!」

今、上条は抱っこひもをつかい、インデックスを抱っこしている。
そして両手は。

「ふにゃ~~~~~」

「なんで気絶したんだろうな?」

アイスを食べた瞬間気絶した美琴をおんぶしていた。

「もうすぐ公園があるから、ベンチのひとつやふた「ふに~~~」!!!!??」

「……お、 あう?」

急に立ち止まった上条の顔を不思議そうに見上げるインデックス。

彼は、冷や汗をかきながらも顔を真っ赤に染めるという器用なことをしていた。

(が、がががががががががああああああああああああ)

なにが起こったのか?
いや、わかっている、美琴の寝ぞう(?)がわるく頭を動かしたのだ、

し、しかし、なんで




うまいこと首筋に唇が当たっちゃってるのーーーー!!!

(や、やばい、急に、あっちこっちに意識が……)

今更だが、なんか女の子っていろいろ、やわらかいのである。

(そ、素数を数えろ!! 3.12369・・・・・・・・)

素数ではなく円周率(しかも結構序盤で間違えている)を数えだす上条。
その格闘は彼女が起きるまで続いていたことを、美琴は知らないのだった。


「ふぁにゅ~~~~~~~~~」











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