とある魔術の禁書目録 自作ss保管庫

Part15

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匿名ユーザー

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ごっつんこ


「いっぱい来てんなー」

上条達の目の前にはがきの山があった。

「……なんで外国の人たちが暑中お見舞いとか知ってるのよ。ってインデックスそれ食べちゃダメ!!」

「あぶー、ぺっ!!」

「なんか、オレの知り合いの間でブームなんだとさ。だからほぼ同時に届いたわけ」

発信源は神裂らしい。
住所は土御門がばらしたようだ

「これは、ロベルト大統領、こっちは元ローマ法王マタイさん。
クランツ君にエリザード女王達、イギリス清教のトップ。親船統括理事に貝積統括理事長代行。
……フィアンマやバードウェイってこういうの出して大丈夫なの? 居場所わかって平気なの?」

「……アンタの知り合いの規模がおかしすぎるんだけど」

「ぶー、ぺっ」

「食べちゃダメだってば、インデックス。えーっと、それは親、こっちは土御門、小萌先生に青髪、吹寄に姫神か。お隣さんがそれぞれ1枚ずつ」

「急に普通になったわね」

「あう!! あい!!」

「おーありがとな。えー、神裂、オルソラ、シェリー、風斬、五和、おっ、トールについてったオティヌスからも来てら!!」

「……」ピキッ

「う? まーま?」

「妹達もアニェーゼたちも気を利かせて1枚にまとめてくれたか。御坂ママ。
 オリアナ、レッサー、雲川姉妹、サンドリヨンやフレイヤからも来て……!!?」

上条は崩れ落ちる。
後ろに立っていたのは上条に振り下ろした拳に未だ電気をまとっている雷神様だった。

「……わたし、買い物行ってくるから、アンタはインデックス見ててね。行ってきます」

「まーま!! いてーたい!!」

「……お、オレが、何をしたって、いうんだ……ふ、不幸だ」




「ざまーみろですの」

「白井さん、いい笑顔ですね」

晴天の下、いつもの公園にて買い物帰り後輩に絡まれた美琴さんの図。

「白井さんの鼻ってすごいね初春」

「当然ですの、半径500m以内ならお姉さまを確実に見つけられます」

(親友がキメ顔でこんなこと言ってきた時の対応を誰か教えて)

「で、スーパーなんかで買い物してたんですね」

「……え? あ、うん、アイツが特売つかえだとか、無駄遣い禁止とかうるさくて」

以前、結構おおきなケンカに発展したのだった。
結局インデックスが泣いたことでお開きになっている。
2人ともけっこうわたわたした。

「……御坂さん」

「なに? 佐天さん」

「そろそろ上条さんを名前で呼びましょう」

「……へ?」

「……今までの会話の流れをそこまで無視できるなんて、流石佐天さんです」

「いつまで上条さんを『アンタ』って呼んでるんですか!!」

もう同棲して1週間ですよ!! と叫ぶ困った後輩にたじたじな美琴さんの図。
同棲ではなく同居ですの!! という意見はスルーされる。

「あ、アイツだってビリビリって呼ぶから、し、仕返「おーい、御坂~」しなだけd……」

目の前の階段の下でご本人登場。

「な、なんで……」

「まーま!!あーいー!!」

「あーやっぱり買ってないか。洗濯用の洗剤切れててさ、御坂携帯持ってってないだろ?」

固まる美琴に階段を上って近づいた上条はスーパーの袋を覗いてため息をつくのだった。
「ビリビリなんて呼んでないじゃないですか~♪」と耳元で話す後輩、すべて無視して「こんにちは、インちゃん」と上条に抱えられたインデックスに挨拶する後輩。後ろですっごい殺気を放つ後輩に、

(わたし、友達に恵まれてないかも)

と、美琴はちょっと本気で思うのだった。



「っつーことでオレは今からスーパーに行くけど、お前はどうする?」

「……そうね、わたしも行こうかな」

そんなことを許すはずのない人物が1人いる。
いつものあれだ

「そ~~~~~~んなこと許しませんのーーーー!!!!」

すこしくらいセリフに工夫がほしかったが、まあいいや。
ここで面倒なことになった。
上条に向けドロップキック体勢に入っていた白井を
とっさに押さえようとした佐天。
しかし中途半端だったせいで、白井の着地点は御坂美琴の背中と相成った。

「「へ?」」

上条と美琴は一瞬あっけにとられた後に、顔をひきつらせる。
なんたって美琴が上条の胸に飛び込むことになったのだ。
それだけならまだしも、上条の後ろは
階段である。

「あう?」

インデックスやスーパーの袋が宙を舞い、
少しだけ時間がゆっくりになったと思った瞬間

白井はスーパーの袋を、佐天は袋から出たキャベツを、初春はインデックスをキャッチしながら、

「「ぎゃああああああああああああああああ」」

という叫び声と、ものすごい落下音を聞いた。
落下の音を聞いた瞬間目をつぶった3人は一瞬思考を放棄した後に
ドタバタと階段を駆け降りる。

「まさか!! 唇が重なっちゃったり、中身が入れ替わったりしてます!!?」

「佐天さん!! そんな事はさせませんの!!」

「じゃ、じゃあ!! 性格が入れ替わったりとかですかね!!?」

「あの二人なら恋愛感情だけとかもありえますわね!!」

「だーきゃい!!」

「とりあえずくんずほぐれつはしてると思いますので、まずは鉄矢を準備せねば!!」

初春に抱かれたインデックスは楽しそうにきゃっきゃ言っている
口ではバカなこといいながらも心配そうに駆けつける3人。
っていうか、普通に怪我しただけという展開は上条と美琴では無理があるらしい。

とりあえず、3人が階段を降りたときには、美琴が起き上がっていた。
しかし、なにかがおかしい。

「いたた……す、すみません、大丈夫ですか?」

「ええ、どこも、痛みはありませんよ」

「よかった……守ってもらったようで、ありがとうございます」

「いえいえ、どうってことないですよ」

「……あの、お礼をしたいのですが、まずお名前を教えていただけませんか?」

「お礼なんて……あれ? え、えーっと、わ、私ってば誰でせう?」

「え? まさか、記憶喪失!!?」

「い、いやぁ……そ、そうだ、まずそちらから名前を教えてくれませんか?」

「え、あ、はい。わたしの名前は……名前は……あれ?」

「ま、まさか……」

「あ、あはははは……」

ここに駆け付けた3人も、当の2人も固まった。
とりあえずインデックスは、数回瞬きしたまま頭に?を浮かべるのだった。










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