ぱぱ
『~~~♪…………ふぅ』
『おう、眠ったか?』
『うん、気持ちよさそうにね』
『ほんとだ。でもさぁ』
『なに?』
『いやぁ、この子がその歌を気に入っていて、子守唄にしてんのはわかるよ』
『うん』
『内容が娘を持つパパには、ゼンッゼン優しくないんだけども!!』
『…………自業自得じゃない?』
『なぜに!!?』
システム復旧率9%
「もしもーし、どうしたの? 久しぶりじゃない」
『おはよう、美鈴。いやぁ、美鈴の声が聞きたくなったんだよ』
「こんばんは、こっちは夕方よ。はいはい、ありがとー」
『美鈴ちゃーん、もう少しかまってくれよー』
「また今度ねー」
『冷たいねー。美琴ちゃんは似て欲しくないな。そんで、その美琴ちゃんは元気かい?』
「そう!! 聞いてよ!!」
『なんだ!!?』
「美琴ちゃんに好きな子ができたの!!」
『……………………え?』
「しかもいろんな事情があって、一緒に住んでるんだって!!」
『な…………なん………………だと?』
「私達が知らないところでいろいろ経験してるみたいでさぁ」
『……………』
「ほんと、親がなくとも子はそだ『ガチャ、ツー、ツー』ん? もしもし? もしもーし!! ……また何かに追われてんのかな?」
【ぱぱ】
黄泉川の結婚騒動から1週間たった土曜日。
今日の上条家の朝食は1人分多い。
「はい、インデックス、あーん」
「むー……やっ!!」
「お願い食べてー」
「うー……あーん」
「やった!! いい子よインデックスー!! はいあーん」
「あー…………ムニュムニュ……べぇ」
「あららら、ダメじゃないかインデックス」
「これもダメか」
「市販の離乳食は全滅だな」
「ん~自分たちで作るしかないか」
そろそろインデックスはミルクを卒業する時期だが、
離乳食を食べた試しがない。
上条と美琴は試行錯誤の真っ最中である。
離乳食を食べた試しがない。
上条と美琴は試行錯誤の真っ最中である。
「レシピは後で調べるとして」
「明日は大覇星祭の準備もあるでしょ?」
「だーしゃーはい?」
「大覇星祭な、インデックスーコショコショー」
「きぅーーー!!」
「明日も、忙しそうね」
「明日は明日の風が吹くっと。さーて、テレビはなんか面白いのやってないかねー? 」
ポチッ
『2人の運命の出会いが、ここまでの道を作ってきた。そして、ここから、また未来が生まれる。結婚式はホt「ポチッ」
…………………………。
「「あはははははははははは!!」」
わ、話題を反らせ!!
「よ、黄泉川先生の結婚の話がなくなって残念ね!!!!」
「よーかわ?」
「浜面たちが先に結婚したりしてな!!!!」
「ぶ? はーづら?」
「まさかのインデックスが先に結婚したりして!!」
「う? いんちぇっくちゅ?」
「………………なんだって?」
「どしたの?」
「ぱーぱ?」
「い、インデックスが…………」
『パパ、ママ、紹介したい人がいるんだよ。パパは、よく知ってると思うけど、私の、彼氏の……』
『ステイルだ。上条当麻、君の娘はもらっていくよ』
「ゆ、許さん」
「なにが?」
「インデックスは嫁にやらん!!」
「へ?……い、いやぁ、まだ先の話だし。っつーか、じゃあずっとインデックスが独身でもいいの?」
「そんなのかわいそうだろ!!」
「じゃあ結婚は必要だけど」
「う、うぅ」
インデックスにチラッと視線をむける。
「あぅ? ぱーぱ!!」
ダイヤモンドもかすむ笑顔だ。
「で、でも結婚なんてパパは許さぁぁぁぁあああああん!!」
「え? ちょっと!! どこいくのよーーーー!!」
「あーう?」
セブンスミストで買い物をすれば、大抵のものは揃う。
さらにファッション関係のものも多く、流行に敏感な若い世代には、休日を過ごす場としてはもってこいだ。
無論、彼女達も例外ではない。
さらにファッション関係のものも多く、流行に敏感な若い世代には、休日を過ごす場としてはもってこいだ。
無論、彼女達も例外ではない。
「どーよ!! 初春!!」
「佐天さん、もうすぐ秋なのになんで水着の試着してるんです?」
「あのねぃ、来年の水着を来年買ったら高いでしょ? シーズンを過ぎた瞬間が狙い目な訳。
流行遅れとも言わせない。流行は、自分でつくってなんぼでしょ!!」
流行遅れとも言わせない。流行は、自分でつくってなんぼでしょ!!」
「な、なるほど」
「あと読者サービスの一環だね」
「メタ発言すぎますの。しかし、なんでお姉さまはいませんの!! なんでお姉さまの隣にはハリモグラがいるんですの!!」
「しかたないじゃないですか、付き合って……る……ん……」
「……え?」
「付き合ってはいませんの!!」
「 で、ですよね!! 彼氏なんていません!!」
「そうですの!! まだ付き合ってないってのに、あの猿めが!! お姉さまと1つ屋根の下などと~~~!!」
「ま、まさか、御坂さんに限ってそんなこと、するわけないじゃないですか~~!! 変な白井さん!!」
「は? なに言ってますの? いつもあなたたちがこの話題でわたくしを苦しめているではありませんの? あれからもうすぐ1ヶ月。も、もしかしたらお姉さまの貞操はもう…………。そ、それは「それは許されない事態だな」そうですの!!……へ?」
目の前で初春と佐天が歯をガチガチと鳴らしていた。
ゆっくり、白井は後方に視線を向ける。
白井は見た。
恐怖が、君臨していた。
ゆっくり、白井は後方に視線を向ける。
白井は見た。
恐怖が、君臨していた。
「り、寮監さま!!」
「白井、詳しく話せ」
数時間前、学園都市に飛行機が着陸した。
男性が降りてくる。
男性が降りてくる。
「美琴に、手を出したやつは……」
潰す。なんて真顔で呟く御坂旅掛だ。
現状を把握していない上条は呑気に走っていた。
現状を把握していない上条は呑気に走っていた。
「うわ~~~~ん!! 結婚なんて許さーーーーん!!」