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柔軟

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柔軟 04/08/18

  「柔軟さ」と「その場凌ぎ」を混同してはならない。

  ただし大変よく似ているから注意が必要だ。長期的展望があり、その目的に沿った軌道修正ならばよいのだが、眼前の急場を凌ぐ為にだけ筋を曲げてしまうと後々辻褄を合わせるべく無意味な苦労を強いられる。何が一番大切なのかを心得た上で対処する必要がある。

  柔軟さとは、形にとらわれずに本質を掴んだままでそこにある状況に相応しい行動をとる判断を言う。対してその場凌ぎとは、本質を一旦棚に上げ余計な事に首を突っ込んでみたり、首を突っ込むべきところでそっぽを向いていたり、状況に左右されている状態だ。

  柔軟さは一見状況に左右されているようであるが、実は刻々と変化する状況に対して的確に対応しているのであって、変化する状況に右往左往するだけのその場凌ぎとは思想が根本的に違っている。当初の目的を念頭に置いてあるかどうか、ある状況で仮に目的を変更することが柔軟さであるとすれば、その状況下で目的に固執したまま手遅れになってから目的を変更すべきであると気付くことがその場凌ぎであると解釈される。適切な行動をとるべき時に何もしなかったことは硬直化を指し示しており、硬直とその場凌ぎは相反するように思えるが、客観的に見て間違いであると判断された意思に基づく行動と考えれば矛盾しない。

  「一体何がしたいのか」と自分に問い掛けたくなる状況に於いて、その状況を今支配している変数ではなく最も大きな目的を見失わないよう心掛けることを肝に銘じ、そしてその目的に添う最も適切な行動を選択肢の中から採用する勇気を持つ為には常に冷静であるべきで、冷静さを失った時、柔軟さも同時に失われる。

  実践することは非常に困難であるが、柔軟な対応であるのかその場凌ぎであるのか判然としない場合は、「一体何がしたいのか」ではなくて「今最も大切な目的は何か」と自らに問い掛けるのだ。
 
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