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あっち向いてほい

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あっち向いてほい 04/07/14

  「あっち向いてほい」これにも多少の効果が認められる技術というものがある。

  まずじゃんけんで勝たねばならないのだが、じゃんけんの必勝法はここでは関係なく、じゃんけんに勝ち今まさに指先を上下左右のいずれかに飛ばして相手の顔が同一方向に捻られることを期待している状態と仮定する。

  ここで指先を胸の前や相手の顔から遠く離した場所に位置していれば、合致する確率が限りなく四分の一に近付いてしまう。何としてでも勝ちたい場合、相手の鼻先より更に上の眉間を指す。ただし近過ぎてはいけない。寄り目になっては効果がない。相手の目とこちらの指先を結んだ線の先に、こちらの顔を位置させる。判りやすく言うと、見つめ合った状態の互いの視線上に指先を持ってきて割り込ませるのだ。

  相手には指先を意識させながらも背景にこちらの顔を大きく存在させる。相手の眉間から指先までの実測距離は約二十センチほど、指先からこちら顔までは更に二十センチ、つまり顔と顔は五十センチくらいが適当かと思われる。近過ぎる場合は圧迫感から相手はフライング気味に勝手な方向を向いてしまうので、ほどほどの距離を保つ。

  さて上下左右の選択だが、一応どの方向でもよい。指した方向に相手の顔も向けばこちらの勝ちなのであり、相手に自分勝手な方向を選ばせずこちらの思うところへ誘導させればよい。しかし指先での誘導は「ずるい」と言われてしまう可能性があるし、相手が既に方向を選択してしまっている場合には誘導出来ない。だから指先ではなく、こちらの顔で誘導する。

  通常「あっち向いてほい」の時系列にあっては、「ほい」に合わせてこちらが上下左右を選択し、ほぼ同時に相手があらぬ方を向く。これが一秒以下の間に行われる。これでは正々堂々運と勘の勝負となる。しかし、僅かながらも勝率を上げる為に相手の顔をこちらの思うところへ誘導する場合、時系列はこうなる。上に向けると仮定しよう。

 ・「ほ」の段階でこちらの目線をさりげなく上へ向ける。
 ・「い」の段階でこちらの顔全体をさりげなく上へ向けながら、指で上を指す。
 ・相手はこちらの目線と顔と指先に釣られて上を向いてしまう。

  これをあからさまにやるとやはり「ずるい、汚い」と言われる可能性がある。従ってこちらの目線は相手の目から相手の頭のやや上あたり、顔は顎の位置が一センチずれる程度の小さくしかし毅然とした動き、指先は殆ど意識せずおまけ扱いだ。

  相手と目線を合わせている時に相手がふと目を逸らした場合、ついついそれを追い掛けてしまう習性を利用した反則すれすれの高等技術だ。ただし毎回行うと物言いが付くので一回勝負かそれに準ずる状況に限り、必殺技として活用することが望ましい。

  また勝負を繰り返して展開が加速し、次第に熱くなってきた場合ならぱ連続で用いても物言いは発生し難い。これはつまりこちらが意図的に展開を加速させることで、相手に隙を与えないまま追い詰めこの必殺技を繰り返すことが可能であることを示している。 これを破る技は視点を何処にも合わさないことで可能となる。つまり相手の目も相手の顔も相手の指も一切見ずに、3D図を眺めるような茫洋とした視界を維持し、掛声の初期の段階でどこを向くか決めてしまうことだ。しかしそれでもやっと「運と勘の正々堂々勝負」になるだけであるから理不尽な話だ。
 
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