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把手

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把手 04/04/18

  自転車の把手の形は不審が多い。

  俗にカマキリと呼ばれている飛蝗の触覚に似た形の把手があるが、あれはどう考えても手首に優しくない。ブレーキの角度もまた自ら調整せねばならないのであって、結果として中学生あたりがハンドルの尻を天に向けた間抜けな自転車があったりする。

  そうでなくとも小文字のmだか3を寝かせた形だかの把手もあって、これまた手首に負担を強いる。腕の伸びた方向と手で握った棒が垂直になつているのが自然なのであって、腕の方向そのままの棒を掴んだ場合手首が小指側へ不自然に折れ曲がることになる。ある特殊な趣味の方はこの手の形に感興が沸くかもしれないが、普通は痛い。

  この手首の形で自転車の把手を握ると、自動的に肘が折り畳まれる。この折り畳まれ方もまた不自然なのであって、見た目のお行儀はよろしいが曲がる際に把手を回せば曲がるべき方向の反対の肘が伸びるだけであって、つまり姿勢はそのままだからバランスを崩しやすい。まさか曲がる際に速度を落とす為の仕掛けでもないと思うのだが、はっきり言って危険なのだ。肘を極端に開いていると体重が前に掛かり、急ブレーキでよろめく。

  何故T字形の把手にしないのか。原付を見てみたまえ。手首が変に折れ曲がる形の把手があるか。あんな形では危険極まりないのであって、最も操作し易い形の把手としてバイクでは手を伸ばす方向とほぼ垂直になっているのだ。わざわざ手首を痛める角度に改造してあるうるさい奴等も中にはいるが、あれはあれで事故に対する心構えが違うのだから検討には値しない。

  ロードレーサーの把手の形はどうか。腕と同じ方向に伸びる把手は使わないのだ。幾通りかの把手があり、わざわざ立ち漕ぎ用の把手を無理して握ることはないのだ。

  安全な、快適な、そして頑丈な自転車を作ってしまうと、ろくに事故が起こらず壊れもせず自転車の需要が落ち込むから操作し難く「ある程度転び易い」自転車を供給したくなる気持ちは判るが腹が立つ。急制動を掛けた際に把手とブレーキの握りからすっぽ抜けて前につんのめるより、掛かる体重を垂直になっている把手に掌を当てしっかり保持する方が遥かに安全なのだ。だからバイクは把手が垂直になっている。

  つまり。へろへろ走ってきたから立ち止まってやり過ごそうとしたのに把手をかくかく刻みながら耳の吊りあがる「きいいいいいいい」てな音立てた挙句にわざわざぶつかってきた馬鹿に怒っているのだ。
 
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