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ハンカチ

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ハンカチ 03/07/20

  つまりハンカチーフとは、ほぼ正方形なのであるが、よくよく考えてみるとその機能と目的からして必ずや正方形である必要はなかろうと思う。例えば飾りハンカチなら尖った角を出す為に五芒星形のものを丸め込んで挿せば洒落た雰囲気にもなるだろうし、どうせ手を拭くぐらいにしか使わないものなら正円楕円の形をしたハンカチがあってもよさそうなものだ。

  しかし裁断の際に手間をかけたくないのであろうか、単価の安いものであるから仕方がないだろうが、それでも見たことのない妙な形のハンカチに心惹かれはしないか?

  歪な形のハンカチを、「端切れでしょ?」そう言わせる時代を変えてみようじゃないか。

  何角形であろうがさまざまな形があった方が面白いと思うし、ハンカチ発祥とされるフランスでの「原ハンカチ」は元々形など関係なく、ただの端切れであったらしいから回帰するのに躊躇いは必要ない。洗練された回帰とは、再発明のことなのだよ。

  裁断の無駄は、いつか数学で習っただろう、「まったく同じ形ならばそれがどんな形であれ敷き詰める事が出来る」これを思い出して一枚の布切れからは取り敢えず同じ形をひたすら抜き、布地を替えたら形を変える。今の技術でなら裁断には何の問題もないだろう。端の何縫いと呼ぶのか知らないが、数ミリ折ってじくじく縫うことさえ、いくら歪な形であったとしても出来ないわけではあるまい。

  材料、柄、色、形。その組み合わせの多さは豊富という言葉では追いつかないだろうし、目的別に特化した形のものならば必ずマニアが出現するだろう。やがてハンカチの専門家として持ち上げられ、挙句に「ハンカチのデザイナー」に成り上がり、材質の特性について語り、歴史をまくし立て、イラストのデザインを批評し、使い方、折り方、飾り方を説く。ファッションの縄張りに踏み込んでゆく可能性もある。

  やがてはデザインコンテストなるものもやりたくなるだろうし、洋服のデザインは難しいが「適当に切って端を処理すればそれでよし」となれば、簡単だから暇を持て余している主婦の間で「乱切りハンカチ講座」の如きサークルも発生するだろう。

  余った端切れが棄てられるのを見ての思い付きだが、処分する当てのない布地と借金が大量にあって難儀している向きは、ここに金が埋まっておるかもしれんよ。

  たかがハンカチ、しかし熱しやすく冷めやすい、平たく言うと「ノリやすい」国民気質を手玉に取って「オリジナルカッティングハンカチのブーム」で一踊りするのも楽しそうじゃないか。もし上手くいって、冷める前に素早く見切りをつけて勝ち逃げることが出来たその時は、多大なる謝礼を持って挨拶に来なさい。
 
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