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映写
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匿名ユーザー
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映写 04/12/.03
羊を頭ではなく匹で数える理由を自らに納得させられないままだ。
羊を数えているうちに自然と眠くなるという俗信は俗信として楽しめばよいが、冗談商品として存在すれば面白いと思うものがある。
部屋の灯りを落としてから壁や天井に星空や水面、その他季節を反映した電子回り灯篭が一部の数寄者によって作られ消費されているわけだが、基本的に毎晩使うようなものではない。開放的閉鎖的いずれにしろ気分を改めたいと望む際に用いられるのであり、完全なる嗜好品と断定可能だ。
嗜好品である以上は如何に突飛な商品であろうとも採算を忘れてしまえば世には出る。採算を忘れられずに日の眼を見ない商品など山ほどあるのだから、ひとまず電子回り灯篭が商品として存在しているのは、採算を完全に忘れたか或いは採算が取れるかの理由によるものと考えられ、であるならばそこに新たなる柄を追加することは容易である理屈だ。
つまり羊が一匹づつ登場しては消えてゆく柄を電子回り灯篭で表現すればよいのであって、いくら頭の中で羊を数えていても完全なる瞑想に入る術を身に付けていない者は、途中で必ず羊以外の事に想いを馳せることになるから、思考が他へ飛ばないよう強制的に羊を勘定する為の道具として電子回り灯篭の仕組みを利用すればよい。
電池では寿命の不安があるから家庭用電源を用い、朝になってもまだ羊が動いていたら再び眠るか怒りが込み上げるから一定時間後に活動を停止する機能が求められる。光量で自動的に動きを止める機能は、就寝時間の不規則な者に対して不親切であるから時間制を推す。就寝時間の不規則な者ほど羊を必要とするからとの理由だ。
手前は電子回り灯篭を買ったことも触れたことも眺めたこともないから、適当なことを並べているだけであるが、図柄を簡単に変更可能であるかどうかが重要な鍵となるかもしれない。新しい図柄を求めるためには嵩張る本体も付属してくるならば未来はない。しかし図柄を差し替えることが簡単な場合、図柄の単価次第であるが細々とでも利益が見込める。その場合は自ら作成した図柄を利用可能ともなるわけだが、それを逆手にとって個人作成の図柄を募集して人気投票などで上位のものを発売したりと展開は拡がる。また光を通す必要はないのであって、画像や動画を映写可能なものであれば天井がそのままスクリーンとなるから、寝転がったま映画を見ることが出来るという、気付けば何か違う話になっている。
そのようなものは視聴覚室に存在しており、だからそれを個人で楽しめる装置として手頃な価格で売ってあればよい。ならば羊の件など短い漫画か動画の繰り返し映像で事足りる。
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LAST UPDATED 2025-11-08 00:55:06 (Sat)
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