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テープ

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匿名ユーザー

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テープ 05/01/01

  CDも既に時代遅れとなるのか。

  レコードに関する記憶と言えば、小学校の放送室で昼休みに流す音楽の選択権が廻ってきた際のものだけだ。だから回転速度を正しく設定して円盤を載せて針を慎重に落とすことは知っていても、今この瞬間に出来るかと問われたならば曖昧に頷くしかない。だからレコード世代ではない。

  レコード世代ではないが、CD世代でもない。CDを携行して再生などあり得ないことだった。だからレコードとCDの過渡期にあって両方から記録することの出来た「カセットテープ世代」だ。どの曲をどういう順番に入れようかと悩むことが苦行でもあり楽しみでもあった。

  「曲順とは製作者が考え抜いた挙句の結果なのだからそれを無視することは許せない」と主張する奴のテープは、だから原盤の順番通りに録音されていたが曲の途中で必ず途切れ、裏が再生されると今途切れた曲が再び最初から流れる。途切れたところから始まるよりはましだが、個人的に曲の途中でテープが終わることは許せなかった。

  時間ぴったりに収めたい性格だったから、各曲の時間を計算し、これはA面こっちはB面と振り分けつつ、片面45分の場合なら「A面44分52秒」「B面44分48秒」のように収めることが至上の喜びでもあった。通常そのような作業は大変に煩雑であり、計算して収めるべき曲を決定しても、そのあと実際に録音する必要がある。録音している最中にはケースの紙に順番がごちゃごちゃになった曲目を書き並べる作業もある。当時でさえも面倒な事だったからテープを作る機会は滅多になく、しかしそれでも定期的に作成していた。

  その理由は、当然ながら中間テスト及び期末テストが定期的に行われるからである。

 
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