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コネ

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コネ 04/11/17

  「人付き合いを大切にせよ」

  この言葉に類する表現は人生訓として数限りなく存在するが、幾ら遠回しに飾り立てようともその意味するところはただひとつ、究極の真理たる伝説の名言「コネも実力の内」に他ならない。

  コネクションを作る手腕を磨くことが奨励されているわけで、人的資源と言い換えたところで所詮は縁故人脈義理手蔓、「コネ作りも実力の内」というべきか、元々の意味は何もせず縁故を持っているのは実力の内であるという銀匙主義を示した言葉であるが、縁故のあることが実力であるならば、縁故を作ることも同様に実力と評価される。だから「日々コネ作りに邁進せよ」と言えば済むのだが、残念ながらそこには権威が存在しないので角度を変えて修飾した「人付き合い云々」を講釈として垂れるのである。

  一心に打ち込める何事かを見つけられない者達による共通逃避題目の「恋愛至上主義」、これを唱えて将来に目を瞑ってる人々の場合は無意識ながらも上の教えを本能に従って実行しているのだが、その方向を少し曲げれば多少の名も残せように、目的へ至る為の動機が明らかに異なるので人生訓ではなく単なる手段のひとつとしか認識しないから馬鹿にされる。

  実は最初に誤変換があった。目標を「人付き合い」に設定し、ここで「ひとづきあい」と「づ」を用いれば本来は発生しなかった事故なのだが、入力する瞬間に「下手にづを使うと誤変換される可能性がある」と判断して「ひとつきあい」で変換した。しかしながら現実は「一つ気合」なのであって、煙草の煙で咽せながらも気分を奮い興して再び変換してみると、新たなる現実「一突き愛」が現れた。それぞれ内容が微妙に関連しているかに見えるあたりに足を取られてしまい、「たった一突きで済むならば楽だがそうはいかない」 「人付き合いはひとつ気合で一突き愛」などと並べてみたりするうちに、虚ろな気分が醸成されて以降続ける気力を喪失したので唐突ながら幕を引く。

 
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