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真の姿

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真の姿 03/06/16

  今まで着々と積み重ねてきた「物静かで生真面目な人」というイメージがこのメールマガジンによってがらがらがらがらと崩れ落ちる音が聞こえる。残念なことに髪の色や服装と眼つきで「普通の人ではない」と認知されることも多く、弱弱しい無精髭がそれに拍車をかけている。

  もとより会ったことなどなく、このメールマガジンを購読しているだけの方々であれば、どたばたコラムをそのまま信じて途方もない間抜けな奴と思われてしまう恐れがある。そこで少々妄想を打ち砕くというか真の姿を知らせるべきであろうと思う。

  まず、物静かである。決して居酒屋で酒の出が遅いとテーブルをだんだん叩いて「早よ持ってこい言うてるやんけ!」と叫んだりはしない。

  一升瓶を剥き出しで担いで持って駅のホームに立つと朝の混雑時の筈なのにさっと道が開けたりはしない。

  「シートベルトを締めよう」と書かれた摩周湖あたりの幟を旅の記念に持って帰ったり部屋に飾ったりはしない。

  四国をヒッチハイクで回るつもりで誰も乗せてくれず丸亀から池田の辺りまで延々歩いたりしない。

  酔っ払って先輩の部屋の壁をぶち抜いたりしない。

  切り替えギアの壊れた自転車で九州まで行く途中野宿していたら「迷惑だから」と寿司の折詰で追い払われたりしない。

  ダンプの左折に巻き込まれて死にかけたりしない。

  川で冷やしていたスイカを追いかけて溺れたりしない。

  電車の窓からゲロを吐いたら丁度反対の電車が来て向こうの窓に「ぴしゃしゃしゃ」とかけたりはしない。

  安眠枕で寝違えたこともない。

  寝起きの一服が寝起きの小火になったこともない。シェイカーで必死に消したりもしない。

  「スピリタス」をワイングラスになみなみ入れて火をつけるとグラスがぴしぴし割れて火が流れ出してパニックになって靴下を回転させながら叩きつけて消そうとしたこともない。

  JRの改札がまだ自動ではない時代、150円で上野駅から奈良まで帰ってきたりはしない。証拠の切符はインクが薄れて消えてしまい、ひとつの時代が終わったなどと溜息をついたりしない。

  柳生の里で浮浪者に間違えられたりしない。

  温厚篤実、品行方正、物静かで極めて落ち着いた人物像が浮かび上がってきたことと思う。コラムのどたばたはすべてネタである。趣味はと問われて「読書」「旅行」「映画鑑賞」と答えるほど凡庸な人間である。にも関わらず、だ。何故友達に友達を紹介されるとき、「ああ噂の」「ああ例の」と挨拶に枕詞が付くのだ。普段どんな噂をされているのだ手前は。そして何故挨拶が皆一様に「生きてたか」なのだ。おかしいとは思わないか。生きとるわい。うおお。たった今リーチツモドラ六というふざけた親倍を和了られたところだが、俺が何をしたというのか。可哀想に対面5500点しかないじゃないか。東二局だぞまだ。うおおおおおお。下家四暗刻ツモりやがった。まじでか。おいおいおい。終わったがな。・・・・・・・・・・・・。それよりな、梅雨腹立つよな。もうな、嫌やねん。梅雨。梅雨でなくても普通に雨降るけどな。雨男やし。でなくてな、動けんのよ。傘ないのよ。折角強烈な風邪治したところやのにぶり返すの嫌。ほんでな、もうな、今日な、今な、静岡に居るんやけどな、これからまじでどないしよか。選択肢はいろいろある。まず北海道に旅立つ。一年以上振りに実家に戻る。名古屋辺りで沈没してみる。やけくそでタイに跳ぶ。さあ、他には?
 
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