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選 04/12/17

  独断と偏見で個人的な十選などを作ろうとするのは難しい。

  たったひとつを選ぶ場合、それはそれであれかこれかで迷うのであり、しかしひとつならば間違いなく独断と偏見であるから問題はない。個人的な選では独断と偏見に左右されるのは当然の話であり、むしろ個人として選択が独断と偏見を排除するほうが難しい。だから好きなところだけを選べばよいのだ。

  それが五選程度であれば全て独断と偏見でどうにかなる。しかし十選となれば状況は変わる。前半は順調に選択を重ねても、後半で迷い始めるのだ。「あの分野からひとつ入れよう」「この分野からもひとつ入れた方が」「そうなると全体の順番を入れ替える必要が」「あ、これは番外だ。番外も同時に作ろう」「もう一度最初からやろう」「やっぱり飽きたからやめよう」

  独断と偏見で作っている筈の選が、何故途中でバランスを取るような方向に走るのか。最後まで独断で駆け抜ければよいではないか。

  これを避ける方法が三つある。第一の方法は、煩雑さを覚悟の上でジャンル別に選を作る。ジャンル毎に独断と偏見が活躍するから個人的には満足するが、性格を色濃く反映する選とはなりにくい。そこで第二の方法としてジャンル別の上位を機械的に選び、それを格付けする方法だ。しかし「こっちの二位よりあっちの四位を入れたい」などと再び混乱が始まる。そして第三の方法としてある程度の数を揃えた上でトーナメント形式による選出法に辿り着く。

  しかしながらここには罠がある。まずトーナメントならば予選免除いわゆる予免を作りたくないから、適正な数を揃えねばならない。そこでかなりの時間を要した上で、次に組み合わせ方法は如何にすべきかと熱中する。既に当初の目的から遥かに脱線している。いつの間にか楽しみに変化した諸々の整理を終えて、トーナメントを開始し、戦わせてゆくうちにふと「これでは第一位を選ぶことになってしまうようだ」と気付くが、最早戦わせること自体が楽しいから続行する。しばらくして「十選だったのにベスト8までしか選べない」とも気付くが、もう止められない。

  最後に嬉々として敗者復活戦の組み合わせを考えたりしていると、つくづく無駄な時間であるなと感じるわけだ。
 
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