ネオトーキョー・ドッグス 地域設定

ネオトーキョー・ドッグスの地域設定です。随時変更の可能性あり。
※これら設定文はJazzさん、52型丙さん、PJさんが考案した設定をお借りし、加筆・改訂を行っております



◇舞台

○ネオトーキョー
20XX年、首都直下型地震の影響で崩壊した東京都及び日本経済の復興のため、東京湾に建設されたメガフロート海上都市。
高層ビルが林立し、複合型商業施設やカジノなどの娯楽施設が立ち並ぶネオトーキョーの中心地『内郭部(インナーサイド)』と、
治安悪化が進み、安っぽい仮設住宅やスラム、闇市などが乱雑に広がる楽園の外側『外郭部(アウターサイド)』に別れている。

早期の経済復興のために海外企業の誘致が盛んであり、経済特区に指定されたこの都市では低税率化が行われている。
それもあってか内郭部では今なお発展が進みに進み、雇用の創出のため震災難民や外国人労働者が労働力として受け入れられている。
しかしその反面、内郭部と外郭部では貧富の差が激しいことや、外郭部のスラム地域が犯罪の温床となっていることが問題視されている。

また、裏社会における闘争も苛烈さを極めており、数年前までは、広域指定暴力団「黒羽組」と、中華系マフィア「黄龍幇(ホァンロンパン)」、
スラヴ系人身売買組織「アレクセイヴィッチ・クラン」の間でネオトーキョーの覇権をかけた抗争『第一次ネオトーキョー抗争』が行われていた。
この闘争を黒羽組が制し、一時の均衡が保たれていたものの、「アレクセイヴィッチ・クラン」と繋がりを持つロシアンマフィア「バグローヴィ」の
ネオトーキョー進出を皮切りに、様々な思惑を抱いた新興マフィアの流入が激化し、再びネオトーキョーに騒乱の時が訪れようとしている。


◇主な地域 / 施設

ネオトーキョーは1~10の数字によって区分けされており、第○地区と表記される。
しかし、度重なる拡大と縮小により変動が激しいうえ、インナーサイド(第1地区)の急速な拡大により消えた数字もある。
アウターサイドに存在する建物のほとんどが耐震設備に不安が残るものばかりであるが、
これは建設を担当した建築会社が耐震性を犠牲にして浮いた金を不正に搾取していたことによる。

◆インナーサイド(ネオトーキョー内郭部)
ネオトーキョーの中心部「第1地区」を指す呼称。主に高所得者や海外企業のCEO、もしくはそれを隠れ蓑にしたマフィアが住まう地域。
都市計画に従い整備されており、超高層ビルや近未来的で美麗な建物が並び、ほかにも商業施設や娯楽施設などが充実している。
一方では、インナーサイドの密閉性を活かしたマフィアによる高所得者向けの薬物売買や高級娼館の営業などが行われている。

■第1地区(AREA 1)
+ 第1地区の主な施設
  • 第1地区の主な施設

●ネオトーキョー・ループライン

ネオトーキョー・ステーションを起点とし、第1地区の各駅を環状に結ぶ主要な鉄道路線。内郭部に暮らす人々の重要な交通手段となっている。

●ネオスカイツリー(NEO SKYTREE)

ネオトーキョー中心部に存在する電波塔であり、ネオトーキョーのシンボル。内部には観光施設や商業施設、オフィスビルなどが併設する。
『ネオ』の名を冠しているが、構造は旧東京スカイツリーと殆ど同様。旧東京の復興とネオトーキョーの繁栄を願って建造された。

●椿女学院高等学校

インナーサイドでも数少ない学校教育施設。私立制。黒羽組組長・黒羽統子が通う。完全中高一貫高で、上部学校に椿女学院大学も備える。
黒羽統子の手によってたった一年で少女売春とドラッグが横行する「ソドムの街」を築き上げられており、これには一部教師陣も黙認しているという。

◆アウターサイド(ネオトーキョー外郭部)
第2地区」以降からなる、ネオトーキョー外郭部の総称。主に震災難民や外国人労働者など、低所得者が多く住まう地域。
至る所にゴミが散らばり、不衛生を極めた土地に独自に形成されたコミュニティあちこちに広がり、さながら迷宮の如く複雑な環境を生み出している。
他国からの輸入品の玄関口であると共に密輸や密入国の入り口でもあり、第1地区が管理する港湾や警察の巡回のある一部の地域を除き、治安は非常に悪い。

■第2地区(AREA 2)
震災難民を中心にしたコミュニティが広がる地域。居住者の約8割が日本人。居住区域を占める面積は一番狭い。
関東圏の復興が進む中、帰宅よりもこの場所で出来たコミュニティを求めた住民たちが自ら進んで残ったことで形成された。
平屋建て、あるいはコンテナ型の灰色の仮設住宅が広がっており、アウターサイドの外国人居住者は「グレイタウン」とも呼ぶ。
他には低所得労働者向けの安アパートも存在し、インナーサイドへ出稼ぎに行く居住者が住む。それらの住宅は老朽化が進んでいるうえ、
第1地区の拡大のために立ち退きが求められているが、住民の反対運動により中々進んでいないのが現状。
警察の巡回もあり治安は良いが、それだけに活動のし易さから他地域からマフィアが流入してくるのが懸案事項となっている。
+ 第2地区の主な施設
  • 第2地区の主な施設

●クロボシ荘

第2地区の一角に存在する、瓦葺で木造建築の二階建て安アパート。主な入居者は第2地区有数の外国人労働者。
四畳半で全二十部屋。トイレと調理場は共用。ただし風呂は存在せず、入浴の際は近場の銭湯を利用する必要がある。
住環境はそこまで良くはないものの、相応に格安であるため、低品質な建造物が多いアウターサイドの住居の中ではかなりマシな部類に入る。
因みにDJは205号室に暮らしており、ダンやベティとルームシェアを行うことで諸費用を浮かしている。

■第4地区(AREA 4)
主に東南アジア系の移民が多く住まうスラム群。大きな通りもあり、治安は比較的マシな部類に入るが、ひとたび裏通りに入ったら命の保障は無いも同然。
アウターサイド南部・ネオトーキョー港を包むように広がっており、正規非正規を問わない形で輸入された多くの物資が流通する。
東南アジアでよく見られるコンクリート造りの2~3階建ての建物が軒を連ねており、奥へ進めば進むほど迷路の如く道が複雑になっている。
港との境界線に広がる闇市の灯は朝から晩まで途絶えることは無く、銃などの非合法品ですら平然と軒先に商品として置かれている。
各地のマフィアが娼館の支店を構え、その警備に当たる構成員も多いことから物々しい雰囲気が漂っており、マフィア同士のいざこざも多い。
イメージは旧サイゴン市街(現ホーチミン)。
+ 第4地区の主な施設
  • 第4地区の主な施設

●ネオトーキョー港(Port of NeoTokyo)

第4地区内に存在する港湾。本来ならば「アウターサイド」の一区域だが、この港湾部は第1地区が保有している。
国際的な貿易港や客船ターミナルとしても機能しており、連日大型船舶が入出港を繰り返す。無論、密輸や密入国も盛ん。
アウターサイドの人間はここからインナーサイドへ侵入しようとするが、警戒線と検問が設けられており、突破はまず不可能。

●Drift Dogs'

黒羽組の手配師・アキが経営する酒場。店名には『吹き留まりの犬共』というニュアンスが込められている。
昼は飯屋として営業しており、アウターサイドにしては良心的な価格の美味い飯が食べられるため、労働者たちの間で密かな人気を誇っている。
難点は店が小さいせいでテーブルが少ないことや、店主の気紛れで休業日が不定期なことである。

■第5地区(AREA 5)
ブラジル系の移民が多く住まうスラム群。治安は悪い地域とそうでもない地域とが区別化されている。
インナーサイドをぐるりと取り囲むように存在し、コンクリート、レンガ、その他廃材で作られた様々な家が立ち並ぶ。
海からインナーサイド側へはゆるやかな上り坂になっており、すぐ側の高層ビル群との対比がネオトーキョーでの格差を強く表している。
各地に点在している病院はある種の非武装地帯で、チンピラ達も手を出さない暗黙のルールがある。
イメージはファヴェーラ(ブラジルの貧民街)。

■第7地区(AREA 7)
主に中国系の違法滞在者が多く住むスラム群の総称。アウターサイドに点在するスラム街の中でも、治安の悪さでは1,2を争うほどに危険な場所。
比較的ネオトーキョーに長く住む者が多い。旧羽田空港の南側に位置しており、日中はひっきりなしに離着陸する旅客機が上空を掠めていく。
耐震設備も無いRC構造の建築物が無謀な増築を経て密集しており、その姿は現代に蘇った九龍城そのもの。素人が下手に踏み込むと迷い込むことは確実である。
バラックが立ち並ぶ中、エレベーター完備のビルも存在するものの、点検が行われていなかったり、石綿を使用していたりするなど安全性に不安が多い。
スラム街だけあって街の内部では汚水や腐乱死体の悪臭が発ちこめ、ならず者による銃声と娼館から漏れる嬌声が耐えない。
イメージは九龍城砦。

■第10地区(AREA 10)
第4地区・ネオトーキョー港に隣接する工業地域。


◇その他の地域 / 施設

◆東京(旧東京)
言わずと知れた日本の首都。20XX年に発生した首都直下型地震の影響で、東京を含む南関東の都市群は壊滅的な打撃を受けた。
東京都だけでも25万人以上の死者・行方不明者を生み、後に「震災難民」と呼ばれる600万人超の帰宅困難者を生み出す大惨事となった。
現在では旧東京含む関東圏は少しずつ復興が進んでいるものの、以前の水準に戻るまでは長い年月がかかるとされている。
ネオトーキョー中心部に築かれたネオスカイツリーの空中展望台からは、傾いた旧スカイツリーと廃墟と化したかつての東京の姿を一望できる。
  • 羽田空港
旧東京の沿岸部に存在する、日本最大規模の空港。件の震災で津波などにより多大な被害を受けた。
一度は放棄が決定されたものの、メガフロート上の土地の節約のため急ピッチで改修が行われ、ネオトーキョーの玄関口として再利用された。
モノレール等の交通システムも再利用され、インナーサイドと羽田空港間を結んでいる。

◆第0地区(AREA 0)
メガフロートの内部空間を利用した地下空間の総称。内部空間は三段に階層化されており、
第一層には倉庫などが存在し、第二層にはインナーサイドへの水道・電気・電話線などを収めたインフラ設備が完備され、
最下層にはゲリラ豪雨対策として設けられた巨大な貯水槽が広がる。さらにはネオトーキョー港周辺には倉庫街があり、
インナーサイド側の地下には地下街が存在する他、その奥部には大規模な収監施設なども備える。
「アウターサイド」から「インナーサイド」へと不法侵入を行うルートとして入る輩が後を絶たないが、
各所にある防犯設備によってネオトーキョー自治警察へ知らされ、逮捕若しくは即刻射殺される。
  • ネオトーキョー収容所(仮)
第一層の地下街を越えた先、インナーサイドのちょうど真下に存在する巨大な収容所。ネオトーキョー自治警察が管理している。
大勢の凶悪犯が収監され、ネオトーキョーに根差す裏組織も行わないような"情け容赦ない労働"に従事させられている。
脱走を防ぐために厚い壁で覆われた収容所は外界から隔絶され、さらには警備も厳重なため脱獄は不可能…とされているが、
収容施設内でも刑務官の収賄やドラッグの横行などで腐敗が進んでおり、地下に施設があることも相まって『この世の地獄』と形容される。
最終更新:2014年12月29日 23:48