ムネチカは走る。
その腕で抱える少年の命を救うために、ただひたすらに、宛てもなく走り続ける。
その腕で抱える少年の命を救うために、ただひたすらに、宛てもなく走り続ける。
ムネチカはこの会場における施設のほとんどの意味がわかっていない。
どこになにがあるのか、名前と結びついていない。
だから片っ端から地図上の施設を探っていた。
どこになにがあるのか、名前と結びついていない。
だから片っ端から地図上の施設を探っていた。
コロッセオ。ピラミッド。バンルティア号。黒平安京。
近場の施設は全て探したが、食糧は見つかったものの、解毒に使えるような薬の類は見つからなかった。
近場の施設は全て探したが、食糧は見つかったものの、解毒に使えるような薬の類は見つからなかった。
『僕が彼に突き刺したこれは【どくばり】。説明書によれば、これによって毒されたものは、【6時間以内に解毒しないと死に至る】そうですよ』
「っ...!」
ライフィセットをこんな目に遭わせたジオルドの言葉が脳内を反芻する。
彼の言葉がハッタリでなければ、ライフィセットの命は次の放送が終わったあたりで尽きてしまう。
刻々と迫るタイムリミットにムネチカは焦燥する。
なんとかしなければと必死に模索するも、薬師の知識すらない自分ではなにもできない。
この会場に連れてこられているクオンならば一計をうてたかもしれないが、彼女でなくても誰か薬や毒に詳しい者の力が欲しい。
彼の言葉がハッタリでなければ、ライフィセットの命は次の放送が終わったあたりで尽きてしまう。
刻々と迫るタイムリミットにムネチカは焦燥する。
なんとかしなければと必死に模索するも、薬師の知識すらない自分ではなにもできない。
この会場に連れてこられているクオンならば一計をうてたかもしれないが、彼女でなくても誰か薬や毒に詳しい者の力が欲しい。
「むっ!」
ムネチカの視線の先で甲高い汽笛と共に鉄の車両が線路を走っている。
彼女の世界にはこういった車の類はないため、これが列車だとはわからなかったが、少なくともなにかを運んでいることだけはわかった。
彼女の世界にはこういった車の類はないため、これが列車だとはわからなかったが、少なくともなにかを運んでいることだけはわかった。
(あの箱に何者かが乗っているかもしれん。然らば!)
ムネチカは躊躇うことなく列車目掛けて走り出し跳躍。
高さでいえば列車の屋根に飛び乗るには充分であり、彼女一人であれば多少のダメージと引き換えに着地も難なくこなせるだろう。
だが、いまは弱ったライフィセットがいる。
このまま着地すれば彼にかかる負担も相当なものになってしまうだろう。
高さでいえば列車の屋根に飛び乗るには充分であり、彼女一人であれば多少のダメージと引き換えに着地も難なくこなせるだろう。
だが、いまは弱ったライフィセットがいる。
このまま着地すれば彼にかかる負担も相当なものになってしまうだろう。
「仮面(アクルカ)よっ!!」
故に、彼女は限定的に仮面の力を解放し、小さな障壁の箱を作り、ライフィセットを包むことで衝撃を極限まで和らげ、己は持ち前の受け身の技術だけで着地ダメージを軽減することを試みる。
逆立ちの体勢で宙に浮かびつつも、箱は弾まぬように床に押し付け、投げ出された身体からそのまま着地の瞬間に前転し、パァン、と小気味のいい音と共に掌で地面を張り、受け身を成功させた。
逆立ちの体勢で宙に浮かびつつも、箱は弾まぬように床に押し付け、投げ出された身体からそのまま着地の瞬間に前転し、パァン、と小気味のいい音と共に掌で地面を張り、受け身を成功させた。
「くっ...!なんのこれしき!」
手足の骨や背中に鉄球を叩きつけられたような鈍い痛みが走るが、ムネチカはそれを堪えてライフィセットを抱えなおし連結部に降り立ち列車車両へと侵入していく。
「頼もう!ここに薬師はおられるか!?」
勢いよく扉を開け、直ぐに中を検分していく。
こちらを警戒する気配はない。だが、シートに横たわる足が通路を挟む位置から2対伸びており、そのどちらも動く気配はない。
こちらを警戒する気配はない。だが、シートに横たわる足が通路を挟む位置から2対伸びており、そのどちらも動く気配はない。
―――死んでいるのか?
ムネチカは息を潜めながらその足へと歩み寄っていく。
「静かに。今はそっとしておいて」
突如、横合いから掛けられる声にムネチカの肌がゾワリと粟立ち、反射的に声のした方の反対側席へと跳躍する。
声の主は奇妙な黒衣―――現代社会においては制服という―――姿の女で、物憂げな表情でムネチカたちを見つめている。
声の主は奇妙な黒衣―――現代社会においては制服という―――姿の女で、物憂げな表情でムネチカたちを見つめている。
「なに奴!?」
「なにやつって...あなたが侵入してきたんじゃない」
「む...それはそうだが...」
「なにやつって...あなたが侵入してきたんじゃない」
「む...それはそうだが...」
的確な指摘にムネチカはひとまず襟を正し、改めて女―――夾竹桃へと向き合う。
「失礼した。一刻を争う事態であるが故」
「まあ、わざわざ跳び乗ってくるんだものね。それで、薬師を探しているとのことだけれど?」
「っ、そっ、そうだ。小生の仲間が卑劣漢に毒を撃ち込まれたのだ!」
「毒?...ふぅん」
「まあ、わざわざ跳び乗ってくるんだものね。それで、薬師を探しているとのことだけれど?」
「っ、そっ、そうだ。小生の仲間が卑劣漢に毒を撃ち込まれたのだ!」
「毒?...ふぅん」
夾竹桃は口元に手をやりながら、じぃっとムネチカを嘗め回すように視線を這わせる。
「その腕の中の子が撃たれた子のようだけれど、元からの知り合いかしら?」
「...いや、彼とはこの催しで出会ったばかりだが」
「そう。なら、なぜそこまで必死になっているのかしら」
「それは...まて、なぜそのようなことを聞く」
「...いや、彼とはこの催しで出会ったばかりだが」
「そう。なら、なぜそこまで必死になっているのかしら」
「それは...まて、なぜそのようなことを聞く」
ムネチカは雰囲気に流されかけ零しそうになった口を慌てて自制する。
いま、彼女が求めているのはライフィセットを治せるか否かであり、思いのたけを話すことには非ず。
治せるのならばよし、治せないなら他を当たるだけ。邪魔をするなら粉砕する。ただそれだけだ。
殺気を醸し出すムネチカにも動じず、夾竹桃は淡々と続ける。
いま、彼女が求めているのはライフィセットを治せるか否かであり、思いのたけを話すことには非ず。
治せるのならばよし、治せないなら他を当たるだけ。邪魔をするなら粉砕する。ただそれだけだ。
殺気を醸し出すムネチカにも動じず、夾竹桃は淡々と続ける。
「見てもらえばわかると思うけれど、さっき私たちは襲撃を受けてこの有様なのよ。だから極力戦闘を起こしたくないし、貴女を易々と信用するわけにもいかない。
例えば貴女がその子をダシにして私たちに取り入り寝首をかこうとしていたら?あるいはその子が目を覚ました途端に襲い掛かってきたら?
そんなことはないというのなら、それを証明してもらいたいというのは当然でしょう?」
「...そういうことか。然らば」
例えば貴女がその子をダシにして私たちに取り入り寝首をかこうとしていたら?あるいはその子が目を覚ました途端に襲い掛かってきたら?
そんなことはないというのなら、それを証明してもらいたいというのは当然でしょう?」
「...そういうことか。然らば」
ムネチカは簡潔に語り始める。
ライフィセットと出会い、放送まで二人で施設の探索をしていたこと。
放送で聖上の名が呼ばれ、自棄になっていたところをライフィセットに止められたこと。
襲撃者・志乃乃富士の相手をしている時に卑劣漢(ジオルド)にライフィセットが毒を盛られたこと。
夾竹桃がそれらの情報をNETANOTEに纏めている内に列車は止まり、夾竹桃はNOTEを閉じる。
ライフィセットと出会い、放送まで二人で施設の探索をしていたこと。
放送で聖上の名が呼ばれ、自棄になっていたところをライフィセットに止められたこと。
襲撃者・志乃乃富士の相手をしている時に卑劣漢(ジオルド)にライフィセットが毒を盛られたこと。
夾竹桃がそれらの情報をNETANOTEに纏めている内に列車は止まり、夾竹桃はNOTEを閉じる。
「...なるほどね」
夾竹桃は立ち上がると、そっとムネチカの頬に手を添える。
何故かムネチカはその動作に寒気を覚え、さりげなく顔を引き僅かに距離をとる。
何故かムネチカはその動作に寒気を覚え、さりげなく顔を引き僅かに距離をとる。
「...辛かったのね」
「いや...辛いのはライフィセット殿の方だ。小生が不甲斐ないばかりにこんな...」
「それは違うわ。自決を選ぶほどに大切にしていた少女の死、これを軽んじ、馬鹿にする者がいるなら私はソイツを許さない」
「いや...辛いのはライフィセット殿の方だ。小生が不甲斐ないばかりにこんな...」
「それは違うわ。自決を選ぶほどに大切にしていた少女の死、これを軽んじ、馬鹿にする者がいるなら私はソイツを許さない」
先ほどまでの物憂げな目から一転、力強い目つきになる夾竹桃の言葉に、ムネチカはグッと息を呑む。
自分が腑抜けていたことでライフィセットが命の危機に晒され、自罰的になっていたムネチカにとって、悲しむ権利を認めてくれた夾竹桃の言葉は救いに他ならなかった。
自分が腑抜けていたことでライフィセットが命の危機に晒され、自罰的になっていたムネチカにとって、悲しむ権利を認めてくれた夾竹桃の言葉は救いに他ならなかった。
「その子を見せてみなさい。あなたの友情に免じてやれるだけのことはやってあげるわ」
「!...かたじけない!」
「!...かたじけない!」
重ね重ねの厚意にムネチカは涙が溢れそうになるのを堪え頭を下げる。
そんな彼女を夾竹桃は「いいのよ」と軽く諭し、ライフィセットの手首や首筋、呼吸を観察する。
そんな彼女を夾竹桃は「いいのよ」と軽く諭し、ライフィセットの手首や首筋、呼吸を観察する。
「...この症状はあの毒に近い...ならあの処置をすれば...」
ぶつぶつと独り言を呟く夾竹桃の横顔をムネチカは固唾をのみジッと見つめる。
やがて夾竹桃はライフィセットを抱え、眠る麦野とベルベットの間の床に寝かせムネチカへと振り返る。
やがて夾竹桃はライフィセットを抱え、眠る麦野とベルベットの間の床に寝かせムネチカへと振り返る。
「ムネチカ。ひとまず完全な解毒よりも、まずは胃洗浄をして制限時間を延ばす方法をとるわよ。そこのホテルから生理食塩水や胃チューブを探してきましょう」
「承知した」
「承知した」
ムネチカは夾竹桃の指示に従い、共に列車を降りてホテルへと向かう。
「毒を盛った男から逃げてきたのは少し尚早かもしれないわね。基本的に毒を扱う武器には同じく解毒剤が付属されていることが多いわ。使用者が誤って己に使ってしまった時に使う為にね」
「そっ、そうか...おのれ卑劣漢め...夾竹桃殿。重ね重ね済まぬ。其女には感謝してもしきれぬ」
「構わないわ。私も尊く重い友情を見ることができたもの。私こそ貴女に会えてよかったわ」
「はぁ...?」
「そっ、そうか...おのれ卑劣漢め...夾竹桃殿。重ね重ね済まぬ。其女には感謝してもしきれぬ」
「構わないわ。私も尊く重い友情を見ることができたもの。私こそ貴女に会えてよかったわ」
「はぁ...?」
疑問符を浮かべるムネチカにも構わず夾竹桃は思考を巡らせる。
(ムネチカ、貴女の命すら厭わぬ友情心...とてもイイわ)
夾竹桃がムネチカから得た情報でなによりも興味を惹いたのは、彼女が主君・アンジュを喪った時に自害しようとした点だ。
切腹による自害はただの自殺以上にすること自体が困難で苦しいものだ。彼女はそれを迷わず選ぼうとした。
それほどアンジュという少女に対して重たい感情を抱いていたのだろう。これを女の友情といわずなんとする。
切腹による自害はただの自殺以上にすること自体が困難で苦しいものだ。彼女はそれを迷わず選ぼうとした。
それほどアンジュという少女に対して重たい感情を抱いていたのだろう。これを女の友情といわずなんとする。
夾竹桃は毒への探求心に次ぐ程に少女の友情を重んじる。
そんな彼女が、ムネチカのアンジュを想う姿勢を蔑ろにするはずもなかった。
そんな彼女が、ムネチカのアンジュを想う姿勢を蔑ろにするはずもなかった。
(まあ、男の子の方は別だけれどね)
いま、電車の中には眠るライフィセットとベルベット・クラウがいる。
これがどういう意味を持つか彼女が忘れているわけではない。
これがどういう意味を持つか彼女が忘れているわけではない。
ライフィセットはベルベットを探していたようだが、ベルベットは偽物であればライフィセットを殺そうとしていた。
つまり、あのライフィセットがベルベットの知るライフィセットでなければ、誰も彼を護る者がいないということである。
するとどうなるか。簡単だ。首輪が一つ増えることになる。
つまり、あのライフィセットがベルベットの知るライフィセットでなければ、誰も彼を護る者がいないということである。
するとどうなるか。簡単だ。首輪が一つ増えることになる。
ただ、夾竹桃はライフィセットを始末するためにこんな手段をとっているのではなく、このような運に委ねる形しか取れなかったというのが正しい。
現状、まともに動けるのは夾竹桃とムネチカのみである。もしもホテルに参加者且つ敵対する者がいた場合、怪我人を連れたまま戦うのは難しく、複数相手の場合は一人では敵わないかもしれない。
戦闘力が高いムネチカにしても現代器具がわからない彼女では物資の調達も難しいだろう。
列車は誰かが操縦席で発射ボタンを操作しないと進まないのも確認済みのため、勝手に列車が動いて置いてきぼりをくらうようなこともないし、結局のところ、動けない三人を列車に残して二人でホテルの探索に向かうという形しかとれないのだ。
現状、まともに動けるのは夾竹桃とムネチカのみである。もしもホテルに参加者且つ敵対する者がいた場合、怪我人を連れたまま戦うのは難しく、複数相手の場合は一人では敵わないかもしれない。
戦闘力が高いムネチカにしても現代器具がわからない彼女では物資の調達も難しいだろう。
列車は誰かが操縦席で発射ボタンを操作しないと進まないのも確認済みのため、勝手に列車が動いて置いてきぼりをくらうようなこともないし、結局のところ、動けない三人を列車に残して二人でホテルの探索に向かうという形しかとれないのだ。
夾竹桃のやったことといえば、ムネチカに『ベルベットがライフィセットを殺すかもしれない』という点を伝えなかったことのみ。
彼らが目覚める前に解毒に使えそうな材料を調達し、ライフィセットを治療できても構わないし、目を覚ましてもなにも起こらずともそれでもいい。
彼らが目覚める前に解毒に使えそうな材料を調達し、ライフィセットを治療できても構わないし、目を覚ましてもなにも起こらずともそれでもいい。
夾竹桃にとってのライフィセットの価値とはその程度のものだった。
「あ」
そういえば、と、ふと思い出す。
「さっきあなた志乃乃富士って言ったわよね?名簿にはなかったと思うけれど」
「ああ、それは」
「ああ、それは」
言いかけて、ムネチカはグッと口を紡ぐ。
現地調達した少女版乙女本に彼女が載っていた、なんてことを容易く言えるはずもなく。
しかし、恩人である夾竹桃に対して適当な虚偽を並べることもできず。
現地調達した少女版乙女本に彼女が載っていた、なんてことを容易く言えるはずもなく。
しかし、恩人である夾竹桃に対して適当な虚偽を並べることもできず。
「その、小生らが見つけた本に彼女そっくりな人物が描かれており...」
ムネチカはデイバックから本を取り出し夾竹桃に手渡す。
「あら。この表紙、中々サマになってるわね」
(けどこの表紙絵、どこかで見たような...)
(けどこの表紙絵、どこかで見たような...)
艶めかしく指を絡め合う二人の少女の表紙に心惹かれながらも、夾竹桃は中身を改め―――驚愕に目を見開いた。
【F-3/ホテル近辺/昼/一日目】
【ムネチカ@うたわれるもの 二人の白皇】
[状態]:精神的疲労(極大)、疲労(中)、焦燥
[服装]:いつもの服装
[装備]:ムネチカの仮面@うたわれるもの、タイタンナックル@テイルズ オブ ベルセリア
[道具]:基本支給品一色、大きなゲコ太のぬいぐるみ@とある魔術の禁書目録(現地調達)、
[思考]
基本:とにかく今は、ライフセットの治療(解毒)の当てを探す。絶対に死なせない。
0:夾竹桃と共にホテルを探索、解毒に使えそうなものを探す。
1:ライフィセットと共に行動し、護る
2:ヴライ、金髪の青年(ジオルド)、志乃乃富士を警戒
3:聖上……。
[備考]
※参戦時期はフミルィルによって仮面を取り戻した後からとなります
※女同士の友情行為にも理解を示しました。
※画面越しの志乃のあかりちゃん行為を確認しました。
【ムネチカ@うたわれるもの 二人の白皇】
[状態]:精神的疲労(極大)、疲労(中)、焦燥
[服装]:いつもの服装
[装備]:ムネチカの仮面@うたわれるもの、タイタンナックル@テイルズ オブ ベルセリア
[道具]:基本支給品一色、大きなゲコ太のぬいぐるみ@とある魔術の禁書目録(現地調達)、
[思考]
基本:とにかく今は、ライフセットの治療(解毒)の当てを探す。絶対に死なせない。
0:夾竹桃と共にホテルを探索、解毒に使えそうなものを探す。
1:ライフィセットと共に行動し、護る
2:ヴライ、金髪の青年(ジオルド)、志乃乃富士を警戒
3:聖上……。
[備考]
※参戦時期はフミルィルによって仮面を取り戻した後からとなります
※女同士の友情行為にも理解を示しました。
※画面越しの志乃のあかりちゃん行為を確認しました。
【夾竹桃@緋弾のアリアAA】
[状態]:疲労(小)、ゲッター線に魅入られてる(小)、夏コミ用のネタの香りを感じている。
[服装]:いつものセーラー服
[装備]:オジギソウとその操作端末@とある魔術の禁書目録Ⅲ、胡蝶しのぶの日輪刀@鬼滅の刃
[道具]:基本支給品、シュカの首輪、素養格付@とある魔術の禁書目録Ⅲ、クリスチーネ桃子(夾竹桃)作の同人誌@緋弾のアリアAA(現地調達)
[思考]
基本:間宮あかりの秘毒・鷹捲とゲッター線という未知の毒を入手後、帰還する
0:ムネチカと共にホテルを探索、解毒に使えそうなものを探す。
1:紅魔館(の図書館)に向かう。首輪の解析は図書館到着後
2:ベルベット、麦野と共に行動
3:神崎アリア及び他の武偵は警戒
4:ゲッター線の情報を得るためにゲッターチームから情報を抜き取ることも考慮
5:夏コミ用のネタが溜まる溜まる...ウフフ
6:なぜ書いた覚えのない私の同人誌が...?
[備考]
※あかりとの初遭遇後からの参戦です
※3人でアイテムを結成しました
※晴明からゲッター線に関する情報を入手しました
※隼人からゲッター線の情報を大まかに聞きました。
※『今の自分が本物ではない』という琴子の考察を聞きました。
※隼人・ビルド・琴子・リュージ・アリアと共に【鬼滅の刃、虚構推理、緋弾のアリア、ドラゴンクエストビルダーズ2、新ゲッターロボ、ダーウィンズゲーム、東方Project、とある魔術の禁書目録、スタンド能力、うたわれるもの、Caligula】の世界観について大まかな情報を共有しました。
※隼人からゲッター線について聞きました。どれだけの情報が供給されたかは後続の書き手の方にお任せします。
[状態]:疲労(小)、ゲッター線に魅入られてる(小)、夏コミ用のネタの香りを感じている。
[服装]:いつものセーラー服
[装備]:オジギソウとその操作端末@とある魔術の禁書目録Ⅲ、胡蝶しのぶの日輪刀@鬼滅の刃
[道具]:基本支給品、シュカの首輪、素養格付@とある魔術の禁書目録Ⅲ、クリスチーネ桃子(夾竹桃)作の同人誌@緋弾のアリアAA(現地調達)
[思考]
基本:間宮あかりの秘毒・鷹捲とゲッター線という未知の毒を入手後、帰還する
0:ムネチカと共にホテルを探索、解毒に使えそうなものを探す。
1:紅魔館(の図書館)に向かう。首輪の解析は図書館到着後
2:ベルベット、麦野と共に行動
3:神崎アリア及び他の武偵は警戒
4:ゲッター線の情報を得るためにゲッターチームから情報を抜き取ることも考慮
5:夏コミ用のネタが溜まる溜まる...ウフフ
6:なぜ書いた覚えのない私の同人誌が...?
[備考]
※あかりとの初遭遇後からの参戦です
※3人でアイテムを結成しました
※晴明からゲッター線に関する情報を入手しました
※隼人からゲッター線の情報を大まかに聞きました。
※『今の自分が本物ではない』という琴子の考察を聞きました。
※隼人・ビルド・琴子・リュージ・アリアと共に【鬼滅の刃、虚構推理、緋弾のアリア、ドラゴンクエストビルダーズ2、新ゲッターロボ、ダーウィンズゲーム、東方Project、とある魔術の禁書目録、スタンド能力、うたわれるもの、Caligula】の世界観について大まかな情報を共有しました。
※隼人からゲッター線について聞きました。どれだけの情報が供給されたかは後続の書き手の方にお任せします。
(あれ...僕はなんで...)
ぼんやりとした意識で覚醒する。
ジオルドに刺され、ムネチカに抱きかかえられたところまでは覚えてる。
けれどそこからは曖昧だ。
ここがどこなのか、なんで寝かされているのかがわからない。
「ムネチカ...どこ...?」
頭痛で重い頭と朧げな意識で力を振り絞り、ようやく頭を動かし周囲を見舞わす。
木造りの床に大きな電灯が備え付けられた白い天井、席で寝かされる片腕のないお姉さん。
「ぁ...」
思わず声が漏れる。
そこにいた。彼が探し、求め続けていた人が。なによりも大好きで、大切な人がすぐそこに眠っていた。
「ベル...ベット...」
ずるり、ずるり、と重たい身体を引きずり彼女に近づいていく。
一挙一動に意識がトびそうなほどの気怠さが襲い来ても構わない。
一挙一動に意識がトびそうなほどの気怠さが襲い来ても構わない。
彼女に触れたい。彼女の傍にいたい。
彼の胸中を占めるのはそんな想いだけだ。
「ぁ...」
思わず息を呑む。
彼女はあまりにも傷ついていた。
簡易的な止血手当はしてあるが、全身がなます斬りにされ、ところどころ内部の肉が見えるほどに痛々しかった。
「だい、じょうぶだよ、ベルベット」
震える手を伸ばし、そっと彼女の額に触れる。
「ぼくが、まもってあげるから」
ライフィセットの掌が淡く光る。
普段からは考えられないほどの、弱く少量の回復魔法。
ほんの微かな光はベルベットの額につけられた傷をほんの少しだけ癒し―――ライフィセットはそのまま倒れてしまう。
普段からは考えられないほどの、弱く少量の回復魔法。
ほんの微かな光はベルベットの額につけられた傷をほんの少しだけ癒し―――ライフィセットはそのまま倒れてしまう。
横たわる地面から起き上がる力は残っていない。
ライフィセットは涙を滲ませ、しかしそれでもほほ笑んだ。
ライフィセットは涙を滲ませ、しかしそれでもほほ笑んだ。
エレノアが死んでしまったと聞かされてからずっと怖かった。
皆とも、ベルベットとも会う前に皆が死んでしまったらどうしよう。みんなと会う前に自分が死んでしまったらどうしよう、と。
けれど会えた。
それだけでライフィセットの心に安堵があふれ出す。
皆とも、ベルベットとも会う前に皆が死んでしまったらどうしよう。みんなと会う前に自分が死んでしまったらどうしよう、と。
けれど会えた。
それだけでライフィセットの心に安堵があふれ出す。
「会えてよかった」
掠れるような呟きと共に涙が地を濡らし―――彼の意識はそのまま闇に落ちていった。
☆
「え...?」
頬に触れる日差しの温もりと鼻孔を擽るパンやシチューの香りに思わず目を白黒させる。
ここはどこだ。いや、違う。
私はここを知っている。
見覚えのある光景。嗅ぎ覚えのある温かい食事の香り。
ここはどこだ。いや、違う。
私はここを知っている。
見覚えのある光景。嗅ぎ覚えのある温かい食事の香り。
「鍋に火をかけたまま眠っちゃだめだよお姉ちゃん」
ゴホゴホと咳き込む聞き覚えのある声に、思わず振り返る。
「ぁ...」
見間違えるはずがない。
小麦色の髪に、柔らかい肌。少しだけ背伸びして大人びているように見せかけようとするその姿。
ありえない。いるはずがない。だってあの子は。
小麦色の髪に、柔らかい肌。少しだけ背伸びして大人びているように見せかけようとするその姿。
ありえない。いるはずがない。だってあの子は。
「ラフィ...」
ライフィセットは死んでしまったのだから。
そう、在りえないのだ。だから。
(ここで殺す!)
名簿を見た時から決めていた。ライフィセットの名前を騙っていたら殺そうと。
業魔の腕を解放しようと腕を振り上げ―――できない。
どころか、包帯も巻かず綺麗な細腕がそこにあるだけだ。
業魔の腕を解放しようと腕を振り上げ―――できない。
どころか、包帯も巻かず綺麗な細腕がそこにあるだけだ。
「なん、で」
「夢だからだよ」
「夢だからだよ」
ラフィは哀し気な微笑みでそう告げてきた。
夢。
この懐かしい光景も。鼻孔から私を安心させてくる匂いも。
一分違わず本物のラフィも。
全てが夢だと、ラフィは言った。
夢。
この懐かしい光景も。鼻孔から私を安心させてくる匂いも。
一分違わず本物のラフィも。
全てが夢だと、ラフィは言った。
「夢、なの?」
口に出した言葉は震えていた。
そうであってほしいのに。
早くこの夢から覚めて復讐を続けなければいけないのに。
まるで夢であってほしくないように思っているようだ。
そうであってほしいのに。
早くこの夢から覚めて復讐を続けなければいけないのに。
まるで夢であってほしくないように思っているようだ。
「うん。お姉ちゃんが本当はここにいたかったと望んだから僕もここにいる。ただ、それだけなんだよ」
ラフィは私に残酷な現実が待ち受けていることを告げてくる。
「そう...これは夢なのね」
目を覚ませば血に濡れた道が待っている。
ラフィの。
殺してきた業魔の。
シアリーズの。
シュカの。
錆兎の。
これから積み重ねていく屍たちの。
ラフィの。
殺してきた業魔の。
シアリーズの。
シュカの。
錆兎の。
これから積み重ねていく屍たちの。
夥しいほどに朱に塗れた戦の未来が待っている。
「夢でくらい、ラフィのお姉ちゃんでいてもいいよね」
だからこそ抗えない。
あの全てを奪われた地獄と絶望の夜を忘れない。
抱いた復讐心も忘れない。
あの全てを奪われた地獄と絶望の夜を忘れない。
抱いた復讐心も忘れない。
だからこそ―――せめて、夢の中ではあの頃に戻りたい。
「ラフィ...ラフィ!」
私はラフィを強く抱きしめ、縋るように泣きわめく。
ラフィはそんな私を抱きしめ返して、頭をそっと撫でてくれる。
ラフィはそんな私を抱きしめ返して、頭をそっと撫でてくれる。
ずっとこのまま溺れてしまいたくなるような夢だけれど、覚めるのは近いのだろう。
きっとこの温もりを思い出す度に、現実はいっそう辛くなってしまうだろう。
しかしそれでも思わずにはいられない。
例え夢でも幻でも。
きっとこの温もりを思い出す度に、現実はいっそう辛くなってしまうだろう。
しかしそれでも思わずにはいられない。
例え夢でも幻でも。
あなたに会えてよかったと。
☆
無限列車。
かつてこの列車で暗躍した鬼は乗客に幸せな夢を見せて配った。
いまはその鬼はいないが、しかしその残り香があったのか。
あるいは女を一途に想い続けた精隷が起こしたほんのささやかな奇跡か。
未だ眠りにつくベルベット・クラウの目元から、一筋の涙が伝い落ちた。
【F-3/無限列車内/昼/一日目】
【ライフィセット@テイルズ オブ ベルセリア】
[状態]:気絶、猛毒、腹部に刺し傷
[服装]:いつもの服装
[装備]:ミスリルリーフ@テイルズ オブ ベルセリア(枚数は不明)
[道具]:基本支給品一色、果物ナイフ(現実)、不明支給品2つ(本人確認済み)本屋のコーナーで調達した色々な世界の本(たくさんある)
[思考]
基本:ベルベットを護り、皆と共に殺し合いから脱出する
0:(気絶中)
1:ムネチカと共に行動する
2:仲間達と合流するため、バンエルティア号へ向かう
3:エレノア……。
[備考]
※参戦時期は新聖殿に突入する直前となります
※異世界間の言語文化の統一に違和感を持っています。
※志乃のあかりちゃん行為はほとんど見てません。
※どくばりを刺されました。第二回放送あたりまでに解毒をしないと絶命いたします。
尚、毒による衰弱で、回復術式にて自己回復することも出来ない状態です。
【ライフィセット@テイルズ オブ ベルセリア】
[状態]:気絶、猛毒、腹部に刺し傷
[服装]:いつもの服装
[装備]:ミスリルリーフ@テイルズ オブ ベルセリア(枚数は不明)
[道具]:基本支給品一色、果物ナイフ(現実)、不明支給品2つ(本人確認済み)本屋のコーナーで調達した色々な世界の本(たくさんある)
[思考]
基本:ベルベットを護り、皆と共に殺し合いから脱出する
0:(気絶中)
1:ムネチカと共に行動する
2:仲間達と合流するため、バンエルティア号へ向かう
3:エレノア……。
[備考]
※参戦時期は新聖殿に突入する直前となります
※異世界間の言語文化の統一に違和感を持っています。
※志乃のあかりちゃん行為はほとんど見てません。
※どくばりを刺されました。第二回放送あたりまでに解毒をしないと絶命いたします。
尚、毒による衰弱で、回復術式にて自己回復することも出来ない状態です。
【ベルベット・クラウ@テイルズオブベルセリア】
[状態]:左腕切断(再生中)、疲労(大)、全身にダメージ(大)、気絶中
[服装]:いつもの服装
[装備]:
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1~3
[思考]
基本:他の参加者共を喰らって、主催共を喰らい、復讐のための力を貯める
0:気絶中
1:夾竹桃、麦野沈利と共に行動する
2:ライフィセットの名を騙る『悍ましい何か』は私の手で殺す
3:あの時戦った対魔士(オスカー)は殺す
4:牢獄で会った女(マギルゥ)に関しては保留
5:夾竹桃の提案に乗りまずは紅魔館(の図書館)に向かう
[備考]
※牢獄でのオスカー戦後からの参戦です
※3人でアイテムを結成しました
[状態]:左腕切断(再生中)、疲労(大)、全身にダメージ(大)、気絶中
[服装]:いつもの服装
[装備]:
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1~3
[思考]
基本:他の参加者共を喰らって、主催共を喰らい、復讐のための力を貯める
0:気絶中
1:夾竹桃、麦野沈利と共に行動する
2:ライフィセットの名を騙る『悍ましい何か』は私の手で殺す
3:あの時戦った対魔士(オスカー)は殺す
4:牢獄で会った女(マギルゥ)に関しては保留
5:夾竹桃の提案に乗りまずは紅魔館(の図書館)に向かう
[備考]
※牢獄でのオスカー戦後からの参戦です
※3人でアイテムを結成しました
【麦野沈利@とある魔術の禁書目録Ⅲ】
[状態]:全身にダメージ:特に顔面(大)、疲労(大)、怒り、気絶中
[服装]:いつもの服装(ボロボロ)
[装備]:
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1~3
[思考]
基本:『願いを叶える力』とやらを手に入れる
0:気絶中
1:気に食わないが、夾竹桃、ベルベットとともに行動する
2:絹旗とフレンダも見つけたら必ず殺す
3:夾竹桃の提案に乗りまずは紅魔館(の図書館)に向かう
[備考]
※アニメ18話、浜面に敗北した後からの参戦です
※3人でアイテムを結成しました
[状態]:全身にダメージ:特に顔面(大)、疲労(大)、怒り、気絶中
[服装]:いつもの服装(ボロボロ)
[装備]:
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1~3
[思考]
基本:『願いを叶える力』とやらを手に入れる
0:気絶中
1:気に食わないが、夾竹桃、ベルベットとともに行動する
2:絹旗とフレンダも見つけたら必ず殺す
3:夾竹桃の提案に乗りまずは紅魔館(の図書館)に向かう
[備考]
※アニメ18話、浜面に敗北した後からの参戦です
※3人でアイテムを結成しました
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