そこは昏く冷たい場所だった。暗くて、ぼんやりとして、寒い場所
私の前に、4つの氷像があって、そのうち二つが砕けていた
砕けた氷像の一つ、その残骸の上に、蒼く輝く細い氷の剣と、コインが置いてあった
私はそれを手に取る。右手に剣を、左手にコインを
趣にコインを弾き、地面に転がったコインを見る
―――コインは、裏側の死神に映し出していた
○
「………ん、私……」
目を覚ますと、そこはどこかの建物の中。白く輝く蛍光灯が鎧塚みぞれの姿を明るく照らす
「……よかった、目を覚ましたんですね」
隣を振り向けば、うさ耳の生えたピンク髪の女性。……みぞれは思い出す、確かあの時の、鈴仙という名前の、月からやってきた兎
「……鈴仙……さん?」
「おはようございますみぞれさん。映画館の中だと分かりづらいですが……みぞれさんが気を失って5時間は経過しています」
「……えっ?」
「おはようございますみぞれさん。映画館の中だと分かりづらいですが……みぞれさんが気を失って5時間は経過しています」
「……えっ?」
鈴仙の言葉に思わず飛び起き、すぐそこから見える位置にあった電子時計を確認する。電子時計の数字が示すのは『05:00』。あの災害との戦いを得て、気を失っていたら目覚めれば早朝だ
「……あ、あの、その……」
「気にしないでください。みぞれさんがぐっすりしている間に私とオスカーさんもちょっと調べ物……というか、映画を見ていた、というか……」
「映、画?」
「気にしないでください。みぞれさんがぐっすりしている間に私とオスカーさんもちょっと調べ物……というか、映画を見ていた、というか……」
「映、画?」
鈴仙の「映画を見ていた」という言葉に思わず首を傾げるみぞれ。思い出せば地図で自分がいた位置は映画館の近く。状況を理解するに気を失った後に鈴仙によってここに一時避難させられていたという事であろう
「それは私から改めて話そう」
「あ、オスカーさん!」
「あ、オスカーさん!」
二人の会話を聞きつけてかやってきたのは、みぞれが助けられた時に鈴仙と一緒にいた金髪の青年
「改めて自己紹介を。私の名はオスカー・ドラゴニア、大体の事情は鈴仙から聞いたが……」
仮にも美青年とも言うべき風貌の男性に見つめられ、恥ずかしさから思わず顔を背けようかと一瞬思考が過る
「あっ、その……鎧塚みぞれです」
「みぞれ、か。こちらかもよろしくだ」
「みぞれ、か。こちらかもよろしくだ」
○
「まずはみぞれ、君が気を失っていた時の出来事から説明しておこう。私と鈴仙は気を失った君を一時映画館を連れ込み、休むことになった。あの災害との戦いで全員が消耗していたからだ」
館内にあったテーブルに座り、それぞれの事情と状況を話し始める3人
「元々私とオスカーさんは映画館で調べ物をするつもりでだったから、みぞれさんを護りながら30分毎に交代して館内と外を見回ってたんです。……お恥ずかしい所、その途中で映画が上映していたのでそれに見入っちゃったんですが」
「……」
「なんというか、外の世界ではああいうものが流行っているんですねってなって、思わず……」
「……コホン」
「……」
「なんというか、外の世界ではああいうものが流行っているんですねってなって、思わず……」
「……コホン」
そう照れながら申し訳無さそうに話す鈴仙、そしてそれを「やれやれ」と言った視線で咳払いをするオスカー
「……話を戻そう。その鈴仙が見た映画とやらが、悪役令嬢に転生してしまった一般人の話とのことだ。そしてその悪役令嬢の名前は、『カタリナ・クラエス』」
「……!」
「オスカーさん、それって……!」
「名簿に載っていた『カタリナ・クラエス』と同一である可能性が高い」
「……!」
「オスカーさん、それって……!」
「名簿に載っていた『カタリナ・クラエス』と同一である可能性が高い」
鈴仙が見たという悪役令嬢に転生してしまった一人の少女の、破滅フラグを乗り切るための物語。その主人公である人物であり、劇中劇のゲームにおける悪役令嬢『カタリナ・クラエス』。明らかに、名簿に載っていた名前と合致していた
「……でも、映画を見る限りあのカタリナさんという人は、図太いお人好しというか、殺し合いに乗るような人物に見えないでしたけど」
「確かに、だが、映画を見た鈴仙の印象に残っているのは『転生された後のカタリナ・クラエス』だ。もし仮に、そのカタリナ・クラエスが『転生される前』だったならば」
「……」
「確かに、だが、映画を見た鈴仙の印象に残っているのは『転生された後のカタリナ・クラエス』だ。もし仮に、そのカタリナ・クラエスが『転生される前』だったならば」
「……」
オスカーの考察に、鈴仙もみぞれも息を呑む。鈴仙がよく理解したカタリナ・クラエスは『転生された後』。だが、もし『転生される前』のカタリナ・クラエス……『悪役令嬢』としてのカタリナ・クラエスが呼ばれたのならば
「……勿論、『転生された後』なら友好的に接しても問題はない。だが『転生される前』なら勝手が違うだろう」
「殆どは軽い説明ぐらいの解説しか無かったですが、私からしてもあまりいい人物とは言えないほが本音です、本来の『カタリナ・クラエス』という方は……」
「殆どは軽い説明ぐらいの解説しか無かったですが、私からしてもあまりいい人物とは言えないほが本音です、本来の『カタリナ・クラエス』という方は……」
もし会場にいるのが本来の『カタリナ・クラエス』であるならば、どのタイミングから呼ばれたか次第では、マリア・キャンベルへの復讐の為に殺し合いに乗る可能性も無きにしろあらず
「……もしも、もしも『転生される前』のカタリナ・クラエスだったならば、早急に身柄を捕縛。最悪の場合は」
「――オスカーさん。……あ」
「――オスカーさん。……あ」
『殺すしか無い』とオスカーが言い掛けた時、それを察してかそれとも何かを感じたのか、思わずみぞれがオスカーの名前を呼ぶ。そのみぞれは直後に出過ぎた真似をしたかもしれないと困惑して申し訳無さそうな表情をしていたのだが
「……すまない。決断を急ぎすぎたかもしれんな。何にしろカタリナ・クラエスが『どっち』なのか、それを確かめる必要もある。みぞれ、余計なことを言ってしまったと思っているが、元々君はこの様な事とは無縁だったはずの一般人だ、そういう意味では、そういう『歯止め』も必要なのかも知れない。だが、なるべくは避けるつもりではいるが、そういう時がいずれ来ることも、わかって欲しい」
「……はい」
「……はい」
それは、みぞれに向けての忠告にも近い言葉。鎧塚みぞれは本来このような事に関わるはずのなかった少女だ。それが何の因果か戦う力を得て、あの災害を追い払うほどの力を手に入れてしまった
鈴仙の話では、彼女はどうやら目の前で親友を殺されたとの話らしい。詳しい事情は映画館の探索中に見つけた死体でなんとなくは察することができた
いくら強力な力を持っていても、一部でも戸惑いを持っていればそれが仇となる。下手な気遣いは戦場においては致命傷とも成りうる。だが、それをこの少女に求めるのは酷だということはオスカー自身もわかっていることではあった
鈴仙の話では、彼女はどうやら目の前で親友を殺されたとの話らしい。詳しい事情は映画館の探索中に見つけた死体でなんとなくは察することができた
いくら強力な力を持っていても、一部でも戸惑いを持っていればそれが仇となる。下手な気遣いは戦場においては致命傷とも成りうる。だが、それをこの少女に求めるのは酷だということはオスカー自身もわかっていることではあった
「……でも」
「……?」
「……それでも私は、あの娘が、希美やみんなが好きだった鎧塚みぞれをやめたくなんて無い。たとえそれが、傲慢だって言われても」
「……?」
「……それでも私は、あの娘が、希美やみんなが好きだった鎧塚みぞれをやめたくなんて無い。たとえそれが、傲慢だって言われても」
だが、それでもと、鎧塚みぞれは思う。他人を傷付けて、何が誰も殺したくないなんて思っている自分は余りにも愚かだ。それでも死にたくないと思ってしまうのはとても傲慢で、臆病な自分の我儘。それでも自分には戻るべき場所も、立つべき舞台も、待ってくれている人もいるから
「――だって、自分で決めた舵なんですから。今更後戻りなんて出来ない、それだけです」
「――そうか」
「――そうか」
そんなみぞれの答えに、オスカーは少し考え込む。みぞれのその目に、儚いながらも氷のように硬い意思を感じながら
「あ、あの……」
そんな空気に、置いてけぼり感を感じた鈴仙が思わず声を上げる
「どうした、鈴仙?」
「カタリナさんの関係者の方はどうするんですか……?」
「――話を聞いた限りでは、この殺し合いに巻き込まれた4人は問題なさそうだとは思いたいが、それでも懸念すべき所はある」
「カタリナさんの関係者の方はどうするんですか……?」
「――話を聞いた限りでは、この殺し合いに巻き込まれた4人は問題なさそうだとは思いたいが、それでも懸念すべき所はある」
鈴仙のふとした疑問にオスカーは意識を切り替え返答する。カタリナ・クラエスの関係者
ジオルド・スティアート
キース・クラエス
メアリ・ハント
――そして、マリア・キャンベル
キース・クラエス
メアリ・ハント
――そして、マリア・キャンベル
鈴仙からの話ではそれぞれカタリナに対して好意を抱いている。だが、それもまた危うい、愛が一転してカタリナに対する奉仕として殺し合いに乗る可能性だってありうる。特にメアリ・ハント。彼女のカタリナに対する愛情は、何かの間違いで裏返れば惨事になりかねない
「どちらにしろ、カタリナ・クラエスを含め、相応に『信頼できる』と思えるかどうかは流石に見つけないことには変わりはない」
結局の所は実際にあってみないとわからない。理想的なのはカタリナ・クラエスが『転生された後』であること。手に入れた情報で疑われるデメリットもあるが、話さえ通れば、もし他のカタリナ・クラエス関係者が殺し合いに乗っていたとしてもなんとかなる可能性が高い
「それに……もし確かならば、やつらは時間を無視して誰かを呼び寄せる程、主催の脅威は想像を遥かに絶する。見知った知り合いが、対立している頃から呼び出された、などのように」
そして、鈴仙との、この話で一番得られた情報――呼び出された時期の差異という考えに至ったことだ
鈴仙が見た映画の話を聞く限り、どちらのカタリナ・クラエスが呼び出されたかという疑念、そしてその関係者のカタリナ・クラエスに対しての感情
どのタイミングで呼ばれたかなどは自分たちでは予想はつかない。だが、もしそのようなことが主催には可能なら、それは明らかに常軌を逸したものである。オスカーとて、それを可能にするような力など聞いたこともない
それは鈴仙も似たような考えであった。時間への干渉という点で真っ先に思い当たるのは、時を操る十六夜咲夜、永遠と須臾を操る月の姫蓬莱山輝夜。だが、『過去への干渉』など幻想郷の実力者ですら到底なし得ない荒業だ
主催者の壮大さを思い知ると同時に鈴仙としても懸念するべきは、それこそ現在参加しているであろう幻想郷の住人が『どの時期から呼ばれたか』だ
博麗の巫女と魔法使いは問題ないだろう。問題は白玉楼の庭師と紅魔館のメイド。どちらも時期が時期なればどう動くかなんてわからない、庭師ならまだしもメイドに関しては主の元へ帰還するためなら――もし紅霧異変前から呼ばれたのであれば、冗談ごとでは済まされる話ではない
鈴仙が見た映画の話を聞く限り、どちらのカタリナ・クラエスが呼び出されたかという疑念、そしてその関係者のカタリナ・クラエスに対しての感情
どのタイミングで呼ばれたかなどは自分たちでは予想はつかない。だが、もしそのようなことが主催には可能なら、それは明らかに常軌を逸したものである。オスカーとて、それを可能にするような力など聞いたこともない
それは鈴仙も似たような考えであった。時間への干渉という点で真っ先に思い当たるのは、時を操る十六夜咲夜、永遠と須臾を操る月の姫蓬莱山輝夜。だが、『過去への干渉』など幻想郷の実力者ですら到底なし得ない荒業だ
主催者の壮大さを思い知ると同時に鈴仙としても懸念するべきは、それこそ現在参加しているであろう幻想郷の住人が『どの時期から呼ばれたか』だ
博麗の巫女と魔法使いは問題ないだろう。問題は白玉楼の庭師と紅魔館のメイド。どちらも時期が時期なればどう動くかなんてわからない、庭師ならまだしもメイドに関しては主の元へ帰還するためなら――もし紅霧異変前から呼ばれたのであれば、冗談ごとでは済まされる話ではない
「兎も角。私達も、知り合いが名簿に載っているからと言って油断するべきではないな。もしかすれば面識が無いタイミングから呼び出された可能性もある」
「その時は私に任せてください。私の力はそういうのを見破るのは得意なんです!」
「その時は私に任せてください。私の力はそういうのを見破るのは得意なんです!」
オスカーの発言に対し満面のドヤ顔で宣言する鈴仙。『波長を操る程度の能力』は相手の波長を読み取る事で相手の性質を読み取ることが出来る。単純に呼び出された時期の判別になる他、「人は見た目に寄らない」タイプを一瞬で見抜くことが出来る。本性を偽り仮面を被った大悪党の本性など丸見えだ
「……精々能力にかまけることがないようにな」
「あ、あはは……頼りにしてますね鈴仙さん」
「あ、あはは……頼りにしてますね鈴仙さん」
あまりのその自慢っぷりに少しばかり呆れ果てたように警告だけ告げるオスカー、そして苦笑いながらも信頼の言葉を発するみぞれ
「……一通りの話は済んだ。今後の方針を話そう。手に入れた情報からまず行くべきは魔法学園か。カタリナ・クラエス達が通っている学園らしい、もしかすれば彼女たちとの接触が出来るかも知れない」
「もしいなかった場合はどうするんですか?」
「ルートとしては東へ向かうか南へ向かうか。……お二人はどこか行きたい所は?」
「私は特に……強いて言うなら知り合いと出会う確率を考えれば紅魔館ですかね。あそこの書庫は外界含めて知識の蔵書ですので、それに首輪解除の為のヒントが得られるかも知れません。それと個人的に気になっているんのが『早乙女研究所』でしょうか? 研究所だけあって同じく首輪解除手段の入手にはなると思います」
「……北宇治高等学校。久美子たちがいるかもしれない」
「もしいなかった場合はどうするんですか?」
「ルートとしては東へ向かうか南へ向かうか。……お二人はどこか行きたい所は?」
「私は特に……強いて言うなら知り合いと出会う確率を考えれば紅魔館ですかね。あそこの書庫は外界含めて知識の蔵書ですので、それに首輪解除の為のヒントが得られるかも知れません。それと個人的に気になっているんのが『早乙女研究所』でしょうか? 研究所だけあって同じく首輪解除手段の入手にはなると思います」
「……北宇治高等学校。久美子たちがいるかもしれない」
二人の意見を聞き、オスカーは少し考え込んだ後、言葉を紡ぐ
「……わかった。魔法学園での探索後、東ルートを経由して遊園地から南に向かう事としようか」
「直接南から行くルートは?」
「それでも構わないが、バンエルディア号を標に災禍の顕主一味が集っている可能性もある。いずれ奴らを捕まえる予定ではあるが、それでも余計な戦闘は避けるべきだろう。それに……」
「………」
「本来の彼女は、居た世界からしてそもそも戦いそのものに無縁だったはずだ。そしてその関係者も」
「オスカーさん、やっぱり良い人ですね」
「対魔士として、無辜の民を護るのは当然のことをしたまでだ、褒められることではない」
「直接南から行くルートは?」
「それでも構わないが、バンエルディア号を標に災禍の顕主一味が集っている可能性もある。いずれ奴らを捕まえる予定ではあるが、それでも余計な戦闘は避けるべきだろう。それに……」
「………」
「本来の彼女は、居た世界からしてそもそも戦いそのものに無縁だったはずだ。そしてその関係者も」
「オスカーさん、やっぱり良い人ですね」
「対魔士として、無辜の民を護るのは当然のことをしたまでだ、褒められることではない」
オスカーとしても、元々鎧塚みぞれという人物がただの一般人であることを考慮したが故の方針決定だったのあろう。鈴仙としても霊夢達の強さを知っており、そう簡単に倒されることはないと考えており、オスカーの方針には特に反対はすることはなかった
「……あ、オスカーさん。ちょっと席外してもいいですか? みぞれさんに見せておきたいものがあるんです」
「構わない。本格的な行動開始は放送開始後からになる。放送の内容次第ではそれの見直しも必要だからな」
「……と、言うわけでみぞれさんちょっとついてきてくださいね」
「え、あ……」
「構わない。本格的な行動開始は放送開始後からになる。放送の内容次第ではそれの見直しも必要だからな」
「……と、言うわけでみぞれさんちょっとついてきてくださいね」
「え、あ……」
○
鈴仙に連れられ、映画館の外の小角に向かったと思えば、そこにあったのは、掘り起こされて埋められたであろう土の跡、その上に乗せられた花、そして簡単に作られたであろう木の卒塔婆
簡単な墓とも言うべきものが、そこにあった
簡単な墓とも言うべきものが、そこにあった
「ごめんなさい。本当なら、先に言うべきだったと思うんです。あの後に、映画館に入ってすぐ目に入ったのが、その……」
「………」
「………」
みぞれはその鈴仙の申し訳無さそうな表情で大体の事を察した。この簡易的な墓の下に埋められているのは、何を隠そう傘木希美の遺体。おそらくは自分の代わりに供養してくれたのだろうと、無言のまま鈴仙を見つめる
「……辛くないんですか?」
沈黙に耐えられなくなって鈴仙が恐る恐るみぞれに尋ねる。等のみぞれは墓の前に前屈みのままじっとしている。少しの沈黙の後、やっと口を開いた
「もう、いっぱい泣いたから、大丈夫」
そう静かに呟くみぞれの目元は、ほんの少し赤く腫れている。たぶん今でも泣き足りない程に後悔の念を抱いてるようにも見えた
「嫌な事、聞いてもいいですか」
「……何?」
「その、殺した人の事……憎んでるんですか?」
「……憎んでも、意味なんて無い事ぐらい、わかってる」
「そう、ですか……」
「……何?」
「その、殺した人の事……憎んでるんですか?」
「……憎んでも、意味なんて無い事ぐらい、わかってる」
「そう、ですか……」
鎧塚みぞれの大切な人を殺した下手人、傘木希美を殺した人の形をした怪物こと琵琶坂永至。その男に対し、みぞれは「憎んでも意味はない」とは溢したが、彼女の内に彼に対しての感情がどういうものなのか、鈴仙には察せられることではなかった。だが、その言葉に、みぞれが無意識に拳を握りしめていたのを見るに、おそらくは……
「……まだ、ここにいますか……?」
「……うん」
「……うん」
みぞれのすぐ背後に座り、そう問いかける鈴仙と、静かに答えて黙祷にふけるみぞれ
朝日は、そんな二人の姿を同じく静かに、ただ照らし続けていた
朝日は、そんな二人の姿を同じく静かに、ただ照らし続けていた
【B-2/早朝/一日目】
【鎧塚みぞれ@響け!ユーフォニアム】
[状態]:一部分が銀髪化
[服装]:制服姿
[装備]:
[道具]:基本支給品一式、カーラーン金貨@テイルズオブベルセリア、ジークフリード@テイルズオブベルセリア
[思考]
基本:この殺し合い|"のフィナーレを演奏する"《を必ず止める》
1:出来れば殺したくない
2:琵琶坂の事は―――
[備考]
※『リズと青い鳥』、新山先生の指導後からの参戦です
※魔力に目覚めました。氷の剣は自分の意志で構成又は消滅が可能です
※後遺症で髪の一部分が銀髪化しました
※『はめふら』世界とその登場人物に対する知識を得ました
[状態]:一部分が銀髪化
[服装]:制服姿
[装備]:
[道具]:基本支給品一式、カーラーン金貨@テイルズオブベルセリア、ジークフリード@テイルズオブベルセリア
[思考]
基本:この殺し合い|"のフィナーレを演奏する"《を必ず止める》
1:出来れば殺したくない
2:琵琶坂の事は―――
[備考]
※『リズと青い鳥』、新山先生の指導後からの参戦です
※魔力に目覚めました。氷の剣は自分の意志で構成又は消滅が可能です
※後遺症で髪の一部分が銀髪化しました
※『はめふら』世界とその登場人物に対する知識を得ました
【鈴仙・優曇華院・イナバ@東方Projectシリーズ】
[状態]:健康
[服装]:いつもの服
[装備]:
[道具]:基本支給品一式、不明支給品3つ
[思考]
基本:殺し合いに乗るつもりはない
1:『災禍の顕主』とその仲間たちは警戒
2:呼び出された時期による対立を懸念。特に十六夜咲夜
3:あの化け物(ヴライ)があれで素直に倒されたとは思えない
[備考]
※紺珠伝以降からの参戦です
※『はめふら』世界とその登場人物に対する知識を得ました
[状態]:健康
[服装]:いつもの服
[装備]:
[道具]:基本支給品一式、不明支給品3つ
[思考]
基本:殺し合いに乗るつもりはない
1:『災禍の顕主』とその仲間たちは警戒
2:呼び出された時期による対立を懸念。特に十六夜咲夜
3:あの化け物(ヴライ)があれで素直に倒されたとは思えない
[備考]
※紺珠伝以降からの参戦です
※『はめふら』世界とその登場人物に対する知識を得ました
○ ○ ○
(呼び出された時期の、違い――)
映画館の中で、オスカー・ドラゴニアは思考を巡らせていた
鈴仙た見た映画の話、カタリナ・クラエスとその関係者の物語。ならば他の人物もまた呼び出された時期の違いがあるのではないか?
鈴仙た見た映画の話、カタリナ・クラエスとその関係者の物語。ならば他の人物もまた呼び出された時期の違いがあるのではないか?
(……災禍の、顕主)
災禍の顕主、ベルベット・クラウとその仲間たちに自分が直接出会ったのは4回。監獄島、聖主の御座、聖殿パラミデス、そしてリオネル島
(……リオネル島の件の時から呼ばれたのならば、仕留める前に姉上の事を尋ねるべきか)
災禍の顕主一味が呼ばれた時期がリオネル島からならば、あの時自分を守るために喰魔の力を宿してでもあ抗った姉、テレサ・リナレスがどうなったか問い詰めなければならない。それ以外ならば、どっちにしろ災禍の顕主一味をどうするかは変わらない
(本当に、厄介だ)
呼び出された時期の違い、それによる知識の齟齬、関係性の拗れ。全くもってテミスという女の手口は悪辣だ。当人からすれば味方だと思った人物は、相手からすれば誰も知らぬ相手、最悪敵であるという認識でもあり得る
(だが、私は……)
だとしても、やるべきことは変わらない。対魔士として、このような殺し合いを止めなければならない。その決意を胸のうちに秘め、二人が戻ってくるのと、来たるべき放送の時を待つのであった
【B-2/映画館内/早朝/一日目】
【オスカー・ドラゴニア@テイルズオブベルセリア】
[状態]:一部骨折
[服装]:いつもの服装
[装備]:はかぶさの剣@ドラゴンクエストビルダーズ2
[道具]:基本支給品一式、不明支給品2つ
[思考]
基本:殺し合いは必ず止める
1:『災禍の顕主』とその仲間たちは最大限警戒。ただしエレノアに関しては彼女の行動次第
2:カタリナ・クラエスが『どちら』なのかを見極める。もし『転生される前』ならば――
3:カタリナ・クラエスの関係者が殺し合いに乗る可能性も考慮
4:呼び出された時期の違いによる差異を懸念
5:もし災禍の顕主一味がリオネル島の頃から呼び出されたのなら、姉の事を問い詰めなければならない
6:放送で得られる情報次第であるが、まずはカタリナ・クラエスがいる可能性が高い魔法学園の捜索
[備考]
※死亡後からの参戦です
※『はめふら』世界とその登場人物に対する知識を得ました
[状態]:一部骨折
[服装]:いつもの服装
[装備]:はかぶさの剣@ドラゴンクエストビルダーズ2
[道具]:基本支給品一式、不明支給品2つ
[思考]
基本:殺し合いは必ず止める
1:『災禍の顕主』とその仲間たちは最大限警戒。ただしエレノアに関しては彼女の行動次第
2:カタリナ・クラエスが『どちら』なのかを見極める。もし『転生される前』ならば――
3:カタリナ・クラエスの関係者が殺し合いに乗る可能性も考慮
4:呼び出された時期の違いによる差異を懸念
5:もし災禍の顕主一味がリオネル島の頃から呼び出されたのなら、姉の事を問い詰めなければならない
6:放送で得られる情報次第であるが、まずはカタリナ・クラエスがいる可能性が高い魔法学園の捜索
[備考]
※死亡後からの参戦です
※『はめふら』世界とその登場人物に対する知識を得ました
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撫子乱舞 -凛として咲く華の如く-(後編)- | 投下順 | 屍の道を進み |
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奇跡はいつだって不幸から -Liz et l'oiseau bleu- | 鎧塚みぞれ | 混沌への導火線 |
奇跡はいつだって不幸から -Liz et l'oiseau bleu- | オスカー・ドラゴニア | 混沌への導火線 |
奇跡はいつだって不幸から -Liz et l'oiseau bleu- | 鈴仙・優曇華院・イナバ | 混沌への導火線 |