「はい、どうぞ」
「あ……どうも」
「あ……どうも」
なにやら、ぐしゃり、紙を握りつぶしていた男性に、お酒を振舞う
…何か、嫌なことでもあったのだろうか?
そんな時は、緩やかに酔うのに限る
お酒は、嫌なことを忘れさせてくれるから……ただし、依存しすぎは注意だが
…何か、嫌なことでもあったのだろうか?
そんな時は、緩やかに酔うのに限る
お酒は、嫌なことを忘れさせてくれるから……ただし、依存しすぎは注意だが
彼女…否、彼は先ほどから、宴会の会場内を回り、客人たちに酒を振舞っていた
商売柄、こう言う事は慣れている
未成年も結構来ているから、彼らにはジュースを勧めるようにしていた
未成年の飲酒は駄目、絶対
商売柄、こう言う事は慣れている
未成年も結構来ているから、彼らにはジュースを勧めるようにしていた
未成年の飲酒は駄目、絶対
「ふふっ、賑やかね」
ほんの少し、羽目を外しているように見える人々もいるけれど
でも、めったにない機会なのだ、ほんのちょっとだけはいいのではないだろうか?
少なくとも、彼はそう考える
でも、めったにない機会なのだ、ほんのちょっとだけはいいのではないだろうか?
少なくとも、彼はそう考える
「契約者よ」
「あら?滝夜叉。どうしたの?」
「父上の元へ料理と酒を持っていく。手伝うのじゃ」
「あら?滝夜叉。どうしたの?」
「父上の元へ料理と酒を持っていく。手伝うのじゃ」
何時の間にか傍までやってきていて、そう言って来た滝夜叉に彼は笑う
いつも通りの、どこか偉そうな態度
…しかし、父親と一緒に居られる嬉しさからか、いつもよりは、どこか柔らかい
いつも通りの、どこか偉そうな態度
…しかし、父親と一緒に居られる嬉しさからか、いつもよりは、どこか柔らかい
「わかったわ。どれを持っていくの?」
「そこな女形の男子が振舞っておる稲荷寿司を少々。それと、酒じゃな」
「えぇ、わかったわ」
「そこな女形の男子が振舞っておる稲荷寿司を少々。それと、酒じゃな」
「えぇ、わかったわ」
…なるほど、あそこの女の子の格好をした可愛らしい男の子が振舞っている稲荷寿司か
確かに、あれはとても美味しそうだ
日本食だし、将門の口にも合うだろう
確かに、あれはとても美味しそうだ
日本食だし、将門の口にも合うだろう
「…ねぇ、滝夜叉」
「む?何じゃ?」
「む?何じゃ?」
将門への料理を持っていきつつ、自分で食べる分も持っていくつもりだろう
シュークリームやらプリンやらに手を伸ばす滝夜叉に、彼はふと、尋ねて見る
シュークリームやらプリンやらに手を伸ばす滝夜叉に、彼はふと、尋ねて見る
「滝夜叉は、楽しいかしら?」
「む?この宴の事か?楽しいに決まっておろう?父上も、楽しそうじゃしのう」
「む?この宴の事か?楽しいに決まっておろう?父上も、楽しそうじゃしのう」
きひひひっ、と滝夜叉は笑う
どこか、ファザコンの気のある滝夜叉
将門が楽しければ、自分も楽しいのだろう
…その気持ちは、彼もわかる
彼とて、息子が楽しそうであれば、自分も楽しい
大切な存在が楽しいなら、嬉しいなら…自分も楽しいし、嬉しいのだ
どこか、ファザコンの気のある滝夜叉
将門が楽しければ、自分も楽しいのだろう
…その気持ちは、彼もわかる
彼とて、息子が楽しそうであれば、自分も楽しい
大切な存在が楽しいなら、嬉しいなら…自分も楽しいし、嬉しいのだ
「ほれ、早うせい」
「えぇ、わかったわ」
「えぇ、わかったわ」
少し待ってね、と
気軽に、日本酒の瓶が詰められた箱をひょい、持ち上げて
彼は、滝夜叉と共に将門の元へと向かうのだった
気軽に、日本酒の瓶が詰められた箱をひょい、持ち上げて
彼は、滝夜叉と共に将門の元へと向かうのだった
終われ