「荒神先生も、弟さんも、執事服似合ってるなぁ…
はー、目の保養になるねぇ…」
執事・メイド喫茶が賑わいを見せる中、担任とその弟さんの執事服姿に萌えつつ会計を担当していた紗奈。
堕天使を思わせる、少々露出の多いメイド服を着ているのだが…普段から動きやすい服装を好む彼女は、これを渡された時、あっさり着る事を了承した。
まあ、たしかにスカートは短めで、動きやすいといえばそうなのだろうが……年頃の少女なのだから、そこは恥ずかしがるところだろう。
はー、目の保養になるねぇ…」
執事・メイド喫茶が賑わいを見せる中、担任とその弟さんの執事服姿に萌えつつ会計を担当していた紗奈。
堕天使を思わせる、少々露出の多いメイド服を着ているのだが…普段から動きやすい服装を好む彼女は、これを渡された時、あっさり着る事を了承した。
まあ、たしかにスカートは短めで、動きやすいといえばそうなのだろうが……年頃の少女なのだから、そこは恥ずかしがるところだろう。
「おかえりなさいませ、お嬢様……あれ?あの人…」
ふと、獄門寺と話している青年たちの一人に目が止まった。
ふと、獄門寺と話している青年たちの一人に目が止まった。
その、金髪と日焼けした肌に、シルバーアクセサリーが特徴の青年に見覚えがあるような気がして――彼が、自分の持っている薄い本のキャラのモデルだと気がついた瞬間、うっかり声を上げてしまいそうになるのを耐えるのに必死だった。
(あ、あの人、もしかしてチャラ男のモデルの人!?
…なんだか、攻めっていうより総受けって感じがする…でも、それもありね!!)
…なんだか、攻めっていうより総受けって感じがする…でも、それもありね!!)
紗奈は、友人にそっちの世界に引き込まれて開眼した隠れ腐女子だ。
その時読ませてもらったのが、チャラ男×スーツの薄い本だった。
濃厚な内容と細やかな心理描写に深く感銘を受け、今では、作者の出している既刊から新刊にいたるまで揃えていた。
その時読ませてもらったのが、チャラ男×スーツの薄い本だった。
濃厚な内容と細やかな心理描写に深く感銘を受け、今では、作者の出している既刊から新刊にいたるまで揃えていた。
(名前、翼さんっていうんだ…なんだか、獄門寺君も翼さんと話してる時はなんとなくだけど表情が柔らかいような気がする…これは、獄翼?翼獄?)
何気に、名前も聞きとっていた。腐女子、恐るべし…
というか、クラスメートと絡ませるな。
「天倉さーん?ちょっと、おーい?」
「なぁに、安心しろ。俺達の世代だって、女装喫茶とかやって、翼のじょs」
というか、クラスメートと絡ませるな。
「天倉さーん?ちょっと、おーい?」
「なぁに、安心しろ。俺達の世代だって、女装喫茶とかやって、翼のじょs」
(……女装喫茶!?うわ、見たい!翼さんの女装、すごく見たい!!
綺麗な顔してるし、とっても似合うだろうなぁ…)
綺麗な顔してるし、とっても似合うだろうなぁ…)
翼と親しげに話す青年の発した「女装喫茶」という単語に食いつく紗奈。
「天倉さん!天倉さんってば!」
脳内では色々と妄想が駆け巡っていたのだが、一緒に会計を担当していた女子に肩を叩かれて、現実に戻る。
「……え!?あ、ごめん、ぼーっとしてた…」
「もー、さっきから呼んでるのに全然気づいてくれないんだもん
100円玉がもう少しで足りなくなりそうだから、予備を取りに行ってきてもらっていい?」
「うぅ…返す言葉もございません…
うん、わかった。生徒会室だったよね。えーっと、交代してもらえそうな人はっと…」
脳内では色々と妄想が駆け巡っていたのだが、一緒に会計を担当していた女子に肩を叩かれて、現実に戻る。
「……え!?あ、ごめん、ぼーっとしてた…」
「もー、さっきから呼んでるのに全然気づいてくれないんだもん
100円玉がもう少しで足りなくなりそうだから、予備を取りに行ってきてもらっていい?」
「うぅ…返す言葉もございません…
うん、わかった。生徒会室だったよね。えーっと、交代してもらえそうな人はっと…」
ぐるりと辺りを見回すものの他に手の空いてそうな人が見つからないため、話中に悪いと思いつつも、獄門寺を呼ぶことにした。
「獄門寺くーん、ちょっと、こっちー」
「……わかった、天倉、今行く………それでは、注文が決まりましたら、声をかけてください」
翼たちにそう告げて、こちらに向かってくる獄門寺。
「獄門寺くーん、ちょっと、こっちー」
「……わかった、天倉、今行く………それでは、注文が決まりましたら、声をかけてください」
翼たちにそう告げて、こちらに向かってくる獄門寺。
「天倉、どうかしたのか?」
「お話中にごめんね?100円玉が少なくなってきたから、生徒会室に取りに行ってくる間、会計お願いしてもいいかな?」
「気にするな……わかった、代わっておく」
「ありがとう、獄門寺君!じゃあ、行ってくるねー」
「お話中にごめんね?100円玉が少なくなってきたから、生徒会室に取りに行ってくる間、会計お願いしてもいいかな?」
「気にするな……わかった、代わっておく」
「ありがとう、獄門寺君!じゃあ、行ってくるねー」
「…ん~、龍一、思ったより忙しそうだな。龍一とも周ろうかとも思ってたけど、無理っぽいな」
「!?翼、お前、俺よりも年下の方が好みk」
教室を出る際に、そんなやり取りと翼に殴られている青年の姿が見えて
「!?翼、お前、俺よりも年下の方が好みk」
教室を出る際に、そんなやり取りと翼に殴られている青年の姿が見えて
(ま、まさかの三角関係…!?翼さんを巡って繰り広げられる男達の戦いハアハア)
と、生徒会室に向かいながらまた萌え始めていた…
続く…?