ーーーードスっ!!
放たれた矢が、トランプの兵隊に突き刺さる
だんっ!!と、トラプンの兵隊の体は、壁に矢が突き刺さった事により、縫い付けられてしまった
ドスっ!ドスっ!ドスっ!!
続けざま、無造作に放たれる矢
夢の国のパレードたちが、次々と矢によって打ち抜かれ、消滅していく
放たれた矢が、トランプの兵隊に突き刺さる
だんっ!!と、トラプンの兵隊の体は、壁に矢が突き刺さった事により、縫い付けられてしまった
ドスっ!ドスっ!ドスっ!!
続けざま、無造作に放たれる矢
夢の国のパレードたちが、次々と矢によって打ち抜かれ、消滅していく
「…ふむ、たまには弓も良いものだな」
「将門様、素敵ぃ」
「将門様、素敵ぃ」
刀で切るのは飽きた
そんな理由で、将門は弓を手にしていた
遠くからパレードを見つけ、狙い撃ちにしていく
そんな理由で、将門は弓を手にしていた
遠くからパレードを見つけ、狙い撃ちにしていく
…ここは、西区と北区の、ちょうど中間辺りだ
どうやら、北区が一番の激戦地
どうせならば、その激戦地にて…敵の首を、取っていってやろうではないか
あの黒服に、借りを作ってやろう
どうやら、北区が一番の激戦地
どうせならば、その激戦地にて…敵の首を、取っていってやろうではないか
あの黒服に、借りを作ってやろう
「…そこな、赤き衣纏いし者共よ。貴様らも「夢の国」か?」
「……あぅあぅ!あんなのと一緒にしてほしくないのです!」
「……あぅあぅ!あんなのと一緒にしてほしくないのです!」
将門の呼びかけに…物陰に隠れていた二人が、顔を出した
赤いマントとシルクハットの男性と、赤いはんてんの少女…赤マントと、赤いはんてんだ
この2人は、赤マントの「人攫いはどこにでもいる」と言う解釈ゆえの空間転移を使い、パレードから逃げ続けていたのだ
しかし……「夢の国」の能力により、赤マントのその力が、発動しにくくなってきていた
「どこにでもいる」が故の空間転移能力…それが、「夢の国」によって封じられてきている
赤いマントとシルクハットの男性と、赤いはんてんの少女…赤マントと、赤いはんてんだ
この2人は、赤マントの「人攫いはどこにでもいる」と言う解釈ゆえの空間転移を使い、パレードから逃げ続けていたのだ
しかし……「夢の国」の能力により、赤マントのその力が、発動しにくくなってきていた
「どこにでもいる」が故の空間転移能力…それが、「夢の国」によって封じられてきている
「…太古の祟り神よ。我々は戦いに向いていなくてね。安全地点求めてひたすら逃亡中なのだよ。どこか、安全な場所を知らないだろうか?」
「ふむ?」
「ふむ?」
赤マントの言葉に、将門は2人を見つめた
…戦闘向きでは、ない?
赤いはんてんの方からは、戦える気配を感じるし……赤マントの方からも、古い古い、血の匂いを感じた
この2人は、意図して戦いを避けている
主に、赤マントの方が
…何かを、恐れているかのように
…戦闘向きでは、ない?
赤いはんてんの方からは、戦える気配を感じるし……赤マントの方からも、古い古い、血の匂いを感じた
この2人は、意図して戦いを避けている
主に、赤マントの方が
…何かを、恐れているかのように
「「怪奇同盟」とやらが、墓場に結界を張っている。そこにでも逃げ込めばよかろう」
「北区の結界が、一番強いみたいよぉ?」
「北区の結界が、一番強いみたいよぉ?」
キャリアウーマンが、将門の言葉に続く
ふむ、と赤マントは頷くと…ひょい、と赤いはんてんを抱き上げた
ふむ、と赤マントは頷くと…ひょい、と赤いはんてんを抱き上げた
「情報、感謝する。これから北区に向かうというのなら、北区は激戦地だ。気をつけてくれたまえ……行こう、赤いはんてん」
「あぅあぅあぅ!せめて!せめて一発、「夢の国」のやろーに一撃食らわせたいのですよ!」
「…「夢の国」に近づきすぎては逃亡が困難になる、勘弁してくれ」
「あぅあぅあぅ!せめて!せめて一発、「夢の国」のやろーに一撃食らわせたいのですよ!」
「…「夢の国」に近づきすぎては逃亡が困難になる、勘弁してくれ」
じたばた暴れる赤いはんてんの言葉に、赤マントは苦笑して……ひらりっ、赤いはんてんを包み込むように、マントを翻した
直後、赤マントと赤いはんてんの姿は、掻き消える
直後、赤マントと赤いはんてんの姿は、掻き消える
「将門様、いいんですの?」
「構わん。何か理由があって戦いを避けるというのなら、無理に戦いに引きずり込む理由もなかろう」
「構わん。何か理由があって戦いを避けるというのなら、無理に戦いに引きずり込む理由もなかろう」
…戦力は、今は貴重だ
だが、無理をして引きずり出すつもりもない
だが、無理をして引きずり出すつもりもない
じたばた、じたばた
トランプの兵隊は、矢を引き抜くことができずに苦戦している
わらわらわらわらわらわらわらわらわら
トランプの兵隊の周りには、再び、黒いパレードが出現し始めていた
トランプの兵隊は、矢を引き抜くことができずに苦戦している
わらわらわらわらわらわらわらわらわら
トランプの兵隊の周りには、再び、黒いパレードが出現し始めていた
「…愚か者に命奪われた、憐れな童たちよ。せめて、我がかつて落ちた地獄ではなく…極楽へと、送ってやろう」
呟き、将門は再び弓を構える
「夢の国」に臓器を奪われた子供たちのなれの果て
…せめて、全員、死という名の解放を
再び、矢が放たれ始め、パレードが次々と散り始めた…
「夢の国」に臓器を奪われた子供たちのなれの果て
…せめて、全員、死という名の解放を
再び、矢が放たれ始め、パレードが次々と散り始めた…
「………」
…たいした距離を移動できていない事を、赤マントは自覚していた
やはり…空間転移が、難しくなってきている
「夢の国」のテリトリーが、どんどん広がっている…!
やはり…空間転移が、難しくなってきている
「夢の国」のテリトリーが、どんどん広がっている…!
「…急がねばな」
「あぅぅぅ!赤マント!放せなのです!!」
「放したら、君は「夢の国」本体を叩きに行きかねんだろう…頼むから、それはやめてくれ」
「あぅぅぅ!赤マント!放せなのです!!」
「放したら、君は「夢の国」本体を叩きに行きかねんだろう…頼むから、それはやめてくれ」
…かつての彼女の契約者は、そんな事は望んではいないから
赤マントは赤いはんてんを抱えたまま、墓場を探し走り始めたのだった
赤マントは赤いはんてんを抱えたまま、墓場を探し走り始めたのだった