「わかった。では、そのように手続きする」
「組織」を抜けたい旨を切りだした後、天地のその答えを聞いて、姉妹の心に安堵が広がった。
思わず、ほっとしたような表情を浮かべて…
「組織」を抜けたい旨を切りだした後、天地のその答えを聞いて、姉妹の心に安堵が広がった。
思わず、ほっとしたような表情を浮かべて…
……くぅ、きゅるるるる
……お腹が鳴った。
気まずい沈黙が流れる。
気まずい沈黙が流れる。
(~~~~~~!!ど、どうしてこのタイミングでっ!?)
ほぼ同時に、羞恥で顔を赤らめる姉妹。
安心したからだろうか。今後の事などの不安もあり、姉妹は「首塚」の本拠地で保護されてからあまり食事を取れていなかった。
ほぼ同時に、羞恥で顔を赤らめる姉妹。
安心したからだろうか。今後の事などの不安もあり、姉妹は「首塚」の本拠地で保護されてからあまり食事を取れていなかった。
「ちょっと待ってろ、何か、軽く食べられるもん、作ってくるから」
苦笑し、翼がそう言った。
顔を赤くしたまま、すみません、と小さく返す姉妹。
苦笑し、翼がそう言った。
顔を赤くしたまま、すみません、と小さく返す姉妹。
辰也が立ち上がる。
「俺は、戻るぞ」
「ん、あぁ。ありがとうな、辰也」
翼の言葉に、いい、と短く返す。
と、辰也が天地に視線を向けた。
天地が、辰也に何かを言おうとして…しかし、言葉は発されることなく、視線を逸らした。
「「組織」で上に行くつもりなら、とっさの判断はもっと早くできるようにしておけ。ほんの少しの沈黙が、致命的な隙に繋がる事もある」
「…言われなくとも、わかってるよ」
ますます視線を逸らす天地。
…何だか、辰也が天地の事を気にかけているような、そんな気がした。
「俺は、戻るぞ」
「ん、あぁ。ありがとうな、辰也」
翼の言葉に、いい、と短く返す。
と、辰也が天地に視線を向けた。
天地が、辰也に何かを言おうとして…しかし、言葉は発されることなく、視線を逸らした。
「「組織」で上に行くつもりなら、とっさの判断はもっと早くできるようにしておけ。ほんの少しの沈黙が、致命的な隙に繋がる事もある」
「…言われなくとも、わかってるよ」
ますます視線を逸らす天地。
…何だか、辰也が天地の事を気にかけているような、そんな気がした。
「まぁ、お前はまだ若いから、これから経験を詰んでいけばいんだろうがな」
「俺と一歳しか違わない癖に、何爺むさい事言ってやがる」
「お前が餓鬼っぽいだけだろ。今年で21になる癖に」
「俺と一歳しか違わない癖に、何爺むさい事言ってやがる」
「お前が餓鬼っぽいだけだろ。今年で21になる癖に」
静かに睨みあう、辰也と天地。
二人の間に火花が散っているように思えたのは、気のせいではないだろう。
二人の間に火花が散っているように思えたのは、気のせいではないだろう。
「お前ら、喧嘩するなら別の部屋でやっとけ」
翼の一言で、辰也が冷静になり…火花が収まった。
「じゃあ、翼。何かあったら、また連絡しておけ………誠にバレないように」
「ん、わかった。恵によろしくな」
翼の一言で、辰也が冷静になり…火花が収まった。
「じゃあ、翼。何かあったら、また連絡しておけ………誠にバレないように」
「ん、わかった。恵によろしくな」
誠という青年が学園祭の時に翼と来ていた青年だと知らないまま、翼さんにまたフラグが…wwと妄想しかけた紗奈だったが、すんでの所で我にかえる。
「ぁ……広瀬さん、ありがとうございました…!」
改めて部屋を出て行く辰也に、姉妹は頭を下げた。
「ぁ……広瀬さん、ありがとうございました…!」
改めて部屋を出て行く辰也に、姉妹は頭を下げた。
それから、天地も一緒に食事をしていく事になったようで、翼が部屋を出て行った。
そうして、部屋に姉妹と天地が残されたのだが…
部屋に、微妙な沈黙が満ちていた。
部屋に、微妙な沈黙が満ちていた。
なんとか話題を繋いだ方がいい、と思うものの…両親が死んだ後、と言う事や、夏休みの終わり頃に直希と天地と知り合い、その時に話をしたきりであまり良く知らない事もあり、どういう話題を出せばいいのか分からなかった。
続く…?