コメントの構成


ここでは実際に弾幕・CAを作る際に注意すべきニコニコ生放送のコメントの仕様を主に説明しています。
ここで説明する仕様に気を付けた上で自分の弾幕・CAを表現していきましょう。


目次



コメントの上限・規制

 これまでに少し解説しましたが、ニコニコ生放送のコメントは無制限に何でもできるというわけではありません
 生放送コメントの様々な制限を理解していないと思った通りのコメントができなくなってしまいます。
 以下に生放送コメントの様々な上限・規制をまとめます。


文字数

 ・基本的には75文字
 ・ツールなどを利用して制限を突破すると1024文字
 ・制限を突破しても匿名なら75文字

 上限を超えた文字数のコメントを投稿しようとした場合、上限まででカットされて表示されます。
 例えば、75文字上限で80文字のコメントを投稿するとそのコメントの75文字目までが表示されます。

 文字数には改行も含むので注意が必要です。
 例えば
あいう
えお
 は5文字ではなく、改行を数えて6文字です。

 また一部の文字には1つの文字で2文字計算となるものが存在します。
 ユニコードでいうとU+10000以上の5桁となるものがそうです。


連投コメント数

 20秒間に10コメントまで

 20秒間に11コメント以上投稿しようとすると、11コメント目が投稿できずに5分間一切コメントが投稿できなくなるペナルティー、通称コメ禁が発生します。
 この仕様のため複数コメントを使用して絵を作るタイプのコメントアートを作成しようとする場合は一度に10コメントまでしか使用できないので注意してください。

 配信画面を長時間装飾するタイプの弾幕は20秒間に10コメントまでしか流れないように間隔を調整することで長時間連続でコメントを投稿することを可能にしています。
 具体的には1コメントあたり2秒超(2秒ちょうどはダメ)の間隔にすれば連続で投稿することができます。

 この連投制限は1アカウントあたりの制限なので、複数アカウントを同時に使用することで11コメント以上を同時に投稿することも可能です。
 複数アカウントを使用した連投プレミアムアカウントのみ可能です。
 一般アカウントでは複数アカウントを使用しても10コメまでとなります。


表示限界

 1画面あたり50コメントまで

 投稿できるコメント数の上限とは別に、画面に表示できるコメント数にも上限が存在します。
 この「1画面あたり50コメントまで」の上限を超えて画面にコメントが表示された場合、その画面に残っているコメントで最も投稿時間の早いコメントが画面から消去されます。


 仮に6アカウントを使用して60コメントを同時に投稿したとしても最初の10コメントが消去されてしまいます。
 また、放送が盛り上がっており大量のコメントが流れているタイミングで弾幕・CAを投稿してしまうと、他の視聴者のコメントを消してしまうことになります。


臨界幅

 固定コメントの幅は配信画面の幅を超えないこと

 後述しますが、ニコニコ生放送の固定コメントは配信画面の幅よりも広いコメントを投稿すると、配信画面内に収まるようにコメントの大きさが縮小(リサイズ)されるという仕様があります。



 多少超える程度のコメント幅の歌詞コメントやあえてこの仕様を利用する場合は別ですが、基本的にはあまり横長のコメントはしない方がいいです。
 配信画面の幅を超える具体的な各コメントサイズの文字数はテンプレートにまとめてあります。


コマンド

 一般アカウントでは「big」「ue」「shita」「カラーコード」が使用できない
 公式生放送では「big」「ue」「shita」が使用できない
 動画では使用可能な「ender」「_live」などが生放送では使用できない

 一般アカウントでは「ue」「shita」コマンドが使用できないため「固定コメント」が投稿できません。
 使用できないコマンドを設定したコメントを投稿しても対象のコマンドは無視されます。
 例)一般アカウントで「shita red big」のコメントを投稿すると「red」の普通サイズの流れるコメントが表示される。


NGワード

 制限・NGについてで解説した通り、ニコニコ生放送にはコメントに含まれているだけで自動でNGとなるワードが多数存在しています。
 歌詞やセリフなどの演出を行う場合に特に注意が必要です。



コメントの幅

 ニコニコ生放送の固定コメントはコメントの幅の中央が配信画面の幅の中央に来るように表示されます。


 改行されたコメントの場合は最も幅の広い行がそのコメントの幅となります。
 ※Androidの公式アプリの場合、最も文字数の多い行がそのコメントの幅となります。

 nakaコメントの場合は幅の広いコメントほど速く流れるようになっています。
 これは、コメントの左端が画面に表示されてからコメントの右端が配信画面から抜けていくまでの時間がどんな幅のコメントでも一定であるためです。
 (厳密には画面が4:3であった頃がこの仕様であり、現在は16:9で画面が少し広いため若干コメントの幅によって表示時間が変わります)



コメントの位置

 固定コメントは中央寄せで表示されると解説しました。
 では文字の位置を右や左にズラしたい場合にはどのようにしたらいいでしょうか。

 ここで使用するのが「空白文字」です。
 コメントは「空白文字」も含めて幅の中央が画面の中央に来るため



 このように文字の前に「空白文字」を入力しておけば文字の位置を右にズラすことができます。

 同じように文字の後に「空白文字」を入力しておけば左にズレると思いきや



 「空白文字」が削除されて中央に来てしまいます。
 これはキーボードのスペースキーで入力する基本の「空白文字」
 全角空白「 」(U+3000)はその後ろに何も文字が入力されていない場合には削除されるという仕様があるためです。
 同じように、半角空白「 」(U+0020)Tabスペース(U+0009)も文末である場合は削除されてしまいます。

 そのため、上記の3つの「空白文字」以外の「空白文字」で「蓋」をする必要があります。

 例えば、U+2003「 」全角空白「 」(U+3000)と同じ幅で文末であっても削除されない「空白文字」です。



 U+2003「 」を文末に入れることで削除されずに左に文字を寄せることができます。
 U+2003「 」は全角空白と同じ幅なので、全角空白をすべてU+2003「 」に置き換えるという方法もあります。



コメントの高さ

 改行時の挙動で解説した通り、ニコニコ生放送のコメントは改行を繰り返してその高さが配信画面の高さを超えると完全に固定される仕様となっています。

big16行以上
medium26行以上
small38行以上

 基本的にはこの3つの高さのどれかで弾幕・CAを作成するのが良いでしょう。
 さらに以下のような細かい高さの調整方法もあります。

 「臨界幅リサイズ」
 ・配信画面の幅よりも広い幅のコメントをすると縮小される現象(後述)
 ・細かくコメントの大きさを調整することができる。
 ・狙った位置、サイズにするのが難しい。
 ・環境によって臨界幅が違い、ズレる可能性が高い。

 「積み上げ」
 ・複数のコメントを積み上げることで高さの調整ができる。
 ・「臨界幅リサイズ」などと組み合わせるとかなり精細な位置調整が可能。
 ・狙った位置、サイズにするのが難しい。
 ・動画では馴染みのある技術だがコメント数を多く消費するため生放送では扱いづらい。



テキストエディターの設定

 Windowsの「メモ帳」を始め、一般的なテキストエディターのフォントの設定は初期状態ではそのPCのデフォルトフォントになっていると思います。
 そのためニコニコ生放送のコメントで使用されているフォントと違う場合はこのフォント設定を変更する必要があります。

 オススメのフォントは
 Windows10游ゴシック、SimSun
 Windows7SimSun
 Macヒラギノ角ゴ
 です。
 これ以外でも使いやすいフォントがあればそれで構いません。
 選び方の基準としてはブロック文字U+2588「█」が正方形になり、なるべく改行時の行間が小さいフォントが良いです。

 他に、もし使用しているテキストエディターに行間や字間の調整があれば適宜ニコニコでのコメントの表示に近くなるように調整しておくと便利です。


+ Windows7でSimSunが無い場合
Windows7でSimSunが無い場合

 Windows7であればデフォルトでSimSunフォントがインストールされているはずですが、フォント変更画面に表示されていない場合があります。
 この場合はSimSunフォントが非表示になっている可能性があります。
 以下のようにすれば表示されるようになります。

1.テキストエディターのフォント設定を開く(「メモ帳」の場合は「書式」→「フォント」)
2.「他のフォントを表示」をクリック
3.「コンピューターにインストールされているフォント」フォルダが開きます。
4.「SimSun」または「SimSun 標準」を探します。
5.「SimSun」または「SimSun 標準」フォントを右クリックして「表示」をクリックすると表示されるようになります。



最後に

 あとはこれまで解説したコメントの仕様をよく考えて自分の思い通りの弾幕・CAを作成していきましょう。
 他には「投稿ツール」を使用するのであればその「投稿ツール」の仕様に合わせたテキスト形式に成型したり、コメントが表示される間隔やタイミングの調整、色味(カラーコード)の調整などを行い、最後に「確認」をしましょう。





最終更新:2022年09月02日 09:07