後悔は後で悔いること ◆T3FQrw5.is
本来ならば生い茂る草木は安らぎを与えてくれるはずだ。
それなのに今は静寂という苦痛でしか答えてくれない。
これは最愛の姉に刃を向けた罰なのだろうか。
それなのに今は静寂という苦痛でしか答えてくれない。
これは最愛の姉に刃を向けた罰なのだろうか。
『蒼星石は……私の『仲間』、だよね?』
「――で天空の塔とかボブルの塔の場合は……って蒼星石、ちゃんと聞いてる?」
「ん、あぁ、ちゃんと聞いてるよ。それでどんな感じだったの?」
「ん、あぁ、ちゃんと聞いてるよ。それでどんな感じだったの?」
タバサの塔に関する知識に適当な相槌を打ちつつ、蒼星石は付かず離れず後を付いてゆく。
襲撃してきた少年を退けた後、二人は森の中を西へと歩いていた。
逃げた少年を追うかで意見が分かれ、短い問答の末にとりあえず西へ行く事になったのだ。
目標物は西にある塔。
せっかく近くにいるのだから確認しておいて、出来るなら探索。
無理なら引き上げて人数を増やしてから再挑戦、とタバサは言っていた。
話を聞けば元の世界で冒険した時は、一つ一つの塔に重要な秘密が隠されていたらしい。
詳しい事はよく分からないが、怪しい所を調査する必要性があるということだけは理解できた。
襲撃してきた少年を退けた後、二人は森の中を西へと歩いていた。
逃げた少年を追うかで意見が分かれ、短い問答の末にとりあえず西へ行く事になったのだ。
目標物は西にある塔。
せっかく近くにいるのだから確認しておいて、出来るなら探索。
無理なら引き上げて人数を増やしてから再挑戦、とタバサは言っていた。
話を聞けば元の世界で冒険した時は、一つ一つの塔に重要な秘密が隠されていたらしい。
詳しい事はよく分からないが、怪しい所を調査する必要性があるということだけは理解できた。
「あいつを見つけたら今度こそ逃がさないからね」
「で、でもいくらモンスター(?)だからって……その、話し合いとかは……?」
「大丈夫。話し合いなら倒した後、仲間になりたそうな目で見てきたらすれば良いんだよ」
「そ、そういうものなの?」
「で、でもいくらモンスター(?)だからって……その、話し合いとかは……?」
「大丈夫。話し合いなら倒した後、仲間になりたそうな目で見てきたらすれば良いんだよ」
「そ、そういうものなの?」
別に蒼星石は少年を追撃をしたいわけじゃない。
だがタバサが主張する追撃の必要性に反対する事も出来なかった。
手負いのモンスターは凶暴になること、そして逃走先で他者を襲う可能性があること。
そして自分達がその被害を未然に防げる立場にいること。
言われてみれば当たり前の事だが、ゲームに乗った襲撃者を野放しに見逃すのは不味い。
彼に翠星石や雛苺達が襲われたらと思うとゾッとする。
彼女達にも自分のように武器が支給され『仲間』の助けがあるとは限らない。
タバサのように身を守る術があるとは限らない。
もしも彼女達を失ってしまったら――そんな事は考えたくもない。
だがタバサが主張する追撃の必要性に反対する事も出来なかった。
手負いのモンスターは凶暴になること、そして逃走先で他者を襲う可能性があること。
そして自分達がその被害を未然に防げる立場にいること。
言われてみれば当たり前の事だが、ゲームに乗った襲撃者を野放しに見逃すのは不味い。
彼に翠星石や雛苺達が襲われたらと思うとゾッとする。
彼女達にも自分のように武器が支給され『仲間』の助けがあるとは限らない。
タバサのように身を守る術があるとは限らない。
もしも彼女達を失ってしまったら――そんな事は考えたくもない。
(それなら僕が――でも)
タバサの主張も間違っていないとは思う。
襲撃者をモンスターとでも思わなければ、とても精神が持ちそうにない。
だけど何かが違う、何かが欠けているような気がする。
その何かを上手く言葉にすることはできなかった。
もし言葉に出来ても、アリスゲームに乗った自分にそれを言う資格はあるのだろうか。
考えれば考えるほど思考がグチャグチャに絡まる。
相手をモンスターと割り切れるタバサが羨ましくさえ思う。
襲撃者をモンスターとでも思わなければ、とても精神が持ちそうにない。
だけど何かが違う、何かが欠けているような気がする。
その何かを上手く言葉にすることはできなかった。
もし言葉に出来ても、アリスゲームに乗った自分にそれを言う資格はあるのだろうか。
考えれば考えるほど思考がグチャグチャに絡まる。
相手をモンスターと割り切れるタバサが羨ましくさえ思う。
☆ ☆ ☆
どこかで何かが爆ぜる音がした。さっきも聞いたあの音。あまり遠くではない。
不思議な感じだ。森の中だと言うのに鳥や獣が騒ぎもしない。
まるでこの世界には僕達以外は存在しないのかと思うと薄ら寒く感じる。
不思議な感じだ。森の中だと言うのに鳥や獣が騒ぎもしない。
まるでこの世界には僕達以外は存在しないのかと思うと薄ら寒く感じる。
「今の音、聞こえた?」
「……うん」
「……うん」
分かる事は一つ。あの片腕になった少年が誰を襲ったんだ。いや逆に襲われたのかもしれない。
でもそんなことはどうでも良かった。バリアジャケットを展開して駆け出すタバサの後へと続く。
襲ったにせよ、襲われたにせよ、姉妹達を傷付けたら僕は絶対に許さない。それだけは間違いない。
気が付けば簡単なことだ。姉妹を失うくらいなら会えない方がいいということ。
行動もせずにいて後で悔いるくらいなら、行動して悔いた方がマシだということ。
でもそんなことはどうでも良かった。バリアジャケットを展開して駆け出すタバサの後へと続く。
襲ったにせよ、襲われたにせよ、姉妹達を傷付けたら僕は絶対に許さない。それだけは間違いない。
気が付けば簡単なことだ。姉妹を失うくらいなら会えない方がいいということ。
行動もせずにいて後で悔いるくらいなら、行動して悔いた方がマシだということ。
「隠れて。あいつが何かに絡まってもがいてるみたい。近くに一人、魔女型モンスターかな?」
森の切れた場所、先程の少年とその傍らに立つ白い少女を少し離れた茂みから観察する。
不思議な光景だ。少年が見えない蜘蛛の巣に捕まった蛾のように蠢いている。
姉妹達でなかった事に胸を撫で下ろしたが、同時に捕らえられた少年が哀れにも思えた。
白い少女に何かされたのだろうか、ぐったりとして時々妙な呻き声を上げる。
不思議な光景だ。少年が見えない蜘蛛の巣に捕まった蛾のように蠢いている。
姉妹達でなかった事に胸を撫で下ろしたが、同時に捕らえられた少年が哀れにも思えた。
白い少女に何かされたのだろうか、ぐったりとして時々妙な呻き声を上げる。
「何かやってるね。キス……?恋人同士なのかな?」
何かモゾモゾとやっているのが見えるが状況が良く分からない。
所持品を奪おうとでもしているのだろうか。それとも……
所持品を奪おうとでもしているのだろうか。それとも……
「きっと『甘い息』だよ。魔女型や植物型がよく使う催眠攻撃で、油断すると危ないよ」
「そ、そうなの?」
「そ、そうなの?」
よく分からないが、こうして見ると誰もかもが危険人物に思えてしまうから不思議だ。
襲撃者だった少年も今は捕食される身。あの白い少女も姉妹達に危険を及ぼすかもしれない。
ただ返り討ちにしただけかもしれない。悩んでいても今は答えを出せない。
タバサのように自分達と仲間以外はモンスターと割り切れればどんなに楽な事か。
襲撃者だった少年も今は捕食される身。あの白い少女も姉妹達に危険を及ぼすかもしれない。
ただ返り討ちにしただけかもしれない。悩んでいても今は答えを出せない。
タバサのように自分達と仲間以外はモンスターと割り切れればどんなに楽な事か。
魔物の群れはまだこちらに気付いていない。
コマンド?
コマンド?
【C-3/塔の手前の森/1日目/真昼】
【タバサ@ドラゴンクエスト5】
[状態]:爆風で小ダメージ、MP少し消耗、バリアジャケット再展開中(蒼星石と同じ服装)。
[装備]:バルディッシュ・アサルト@魔法少女リリカルなのは(カートリッジ残数5)
[道具]:支給品一式
[思考]:みーっつけた♪
第一行動方針:とりあえずイシドロ達を倒してから、仲間になりたそうなら話を聞く。
第ニ行動方針:自分と仲間の身は「何としても」守る。
第三行動方針:信頼できる仲間を捜す。
第四行動方針:塔の探索。難しいようならば出直す
基本行動方針:「どんな手段を使ってでも」レックスを捜し出し、仲間と共に脱出する。
[備考]:
「ドラゴンクエスト5」内でタバサが覚える魔法は全て習得しています。
ミッドチルダ式魔法について、バルディッシュからある程度説明を受けました。
【タバサ@ドラゴンクエスト5】
[状態]:爆風で小ダメージ、MP少し消耗、バリアジャケット再展開中(蒼星石と同じ服装)。
[装備]:バルディッシュ・アサルト@魔法少女リリカルなのは(カートリッジ残数5)
[道具]:支給品一式
[思考]:みーっつけた♪
第一行動方針:とりあえずイシドロ達を倒してから、仲間になりたそうなら話を聞く。
第ニ行動方針:自分と仲間の身は「何としても」守る。
第三行動方針:信頼できる仲間を捜す。
第四行動方針:塔の探索。難しいようならば出直す
基本行動方針:「どんな手段を使ってでも」レックスを捜し出し、仲間と共に脱出する。
[備考]:
「ドラゴンクエスト5」内でタバサが覚える魔法は全て習得しています。
ミッドチルダ式魔法について、バルディッシュからある程度説明を受けました。
【蒼星石@ローゼンメイデン】
[状態]:健康。姉妹達への精神的な壁、タバサに対して隠しきれない恐れ、
[装備]:戦輪@忍たま乱太郎 ×9
[道具]:支給品一式、ジッポ、板チョコ@DEATH NOTE、
ころばし屋@ドラえもん、小銭入れ(10円玉×5、100円玉×3)
[思考] :どうしよう?
タバサの態度が少し正しくも思えて、深く踏み込むのが恐い。
姉妹たちには会いたい。けれど会わせる顔がない。相反する感情に迷っている。
第一行動方針:タバサに協力する(ただし、まだ迷いが生じている)
第二行動方針:タバサの『夢』に入ってレックスと接触する。そのための準備をする。
基本行動方針:タバサに協力しつつ自分探し?
[備考]:
蒼星石は戦輪の練習をしました。命中精度に不安はありますが、とりあえず投げれば飛びます。
[状態]:健康。姉妹達への精神的な壁、タバサに対して隠しきれない恐れ、
[装備]:戦輪@忍たま乱太郎 ×9
[道具]:支給品一式、ジッポ、板チョコ@DEATH NOTE、
ころばし屋@ドラえもん、小銭入れ(10円玉×5、100円玉×3)
[思考] :どうしよう?
タバサの態度が少し正しくも思えて、深く踏み込むのが恐い。
姉妹たちには会いたい。けれど会わせる顔がない。相反する感情に迷っている。
第一行動方針:タバサに協力する(ただし、まだ迷いが生じている)
第二行動方針:タバサの『夢』に入ってレックスと接触する。そのための準備をする。
基本行動方針:タバサに協力しつつ自分探し?
[備考]:
蒼星石は戦輪の練習をしました。命中精度に不安はありますが、とりあえず投げれば飛びます。
[備考] 調教中の白レンとイシドロを発見しました。まだ気が付かれてはいません。
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