「成功したらしいですよ、あれ。」
「なに?」
「アローヘッド計画。」
「あったの?異世界。」
「らしいです。原住民には人間並みの知性もあって、
やろうと思えば意思の疎通も可能だとか。」
「すげー。宇宙人の発見と同レベルじゃねぇか。
これからどうなっていくんだろうな。」
「・・・なんでも、異世界にある希少な資源を得るために、
メーレスザイレは戦争をしかけるって話ですよ。」
「え、大丈夫なの?それ。」
「ええ。相手は銃も持ってない原始的な技術レベルの
種族で、楽勝だとかなんとか。
トットート博士は戦争も反対してるみたいですけど。」
「まぁ、道徳的にはあれだよな。」
「じゃなくて、戦争をしたら負ける、だそうです。」
「はぁ・・・?」
「我々が見つけたのはアリスが落ちたうさぎの穴ではなく、
破滅をもたらすルマルシャンの箱だ。とかなんとか。」
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