自分用SSまとめ
朋也「軽音部? うんたん?」 4/16 金
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meteor089
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朋也「軽音部? うんたん?」
368:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 17:18:02.38:1qYNd8dxO
4/16 金
この日、全校朝会に続き、一時間目を使って選挙が行われた。
春原も珍しく朝から姿を現していた。
なんだかんだ、自分が暗躍したことなので、気になったらしい。
演説が終わると、教室に戻り投票が行われた。
当然、俺は真鍋に一票を投じた。
発表は明日行われるらしい。
春原も珍しく朝から姿を現していた。
なんだかんだ、自分が暗躍したことなので、気になったらしい。
演説が終わると、教室に戻り投票が行われた。
当然、俺は真鍋に一票を投じた。
発表は明日行われるらしい。
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昼は、おなじみのメンバーで食べた。
唯「当選してるといいね」
和「ほんと、そうだといいけど…」
律「楽勝だって」
和「そこまで甘くないわよ」
よく言う。
デキレースだと言い切ったのと同じ口から出た言葉だとは思えない。
デキレースだと言い切ったのと同じ口から出た言葉だとは思えない。
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そして、放課後。
俺はなぜかまた生徒会室に呼び出されていた。
俺はなぜかまた生徒会室に呼び出されていた。
朋也「どうした。もう終わりなんじゃなかったのか」
369:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 17:18:29.62:cUBlBpOS0
和「忘れてたの。これで本当に最後よ」
朋也「春原は?」
和「呼んでないわ。あなたにやってもらいたいの」
朋也「はぁ…」
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依頼内容は、こうだった。
ある生徒を呼び出して、真鍋から渡されたメモ用紙に書いてある内容を読み上げる。
かなり単純だった。
だが、呼び出す、というところに乱暴なニュアンスを感じる。
最後の最後でキナ臭い指令が下ったものだ。
まさか…秘密を知った俺を始末するためにやらせるんじゃないだろうな…。
警察沙汰になって、退学になれば、なにを証言しても、すべて妄言だと取られるだろう。
もしかしたら、春原はもう…。
ある生徒を呼び出して、真鍋から渡されたメモ用紙に書いてある内容を読み上げる。
かなり単純だった。
だが、呼び出す、というところに乱暴なニュアンスを感じる。
最後の最後でキナ臭い指令が下ったものだ。
まさか…秘密を知った俺を始末するためにやらせるんじゃないだろうな…。
警察沙汰になって、退学になれば、なにを証言しても、すべて妄言だと取られるだろう。
もしかしたら、春原はもう…。
朋也(まさかな…)
少しビクつきながらもターゲットを探した。
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そして、俺はその男を指定された場所につれてくることに成功した。
男子生徒「…なんですか」
朋也「えーっとな…」
370:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 17:19:37.56:1qYNd8dxO
ポケットから紙を取り出し、読み上げる。
朋也「ゆいは俺の女だ。手出したら殺すぞ…」
朋也(ゆい? 俺の知ってる奴は…平沢くらいだぞ)
男子生徒「あ…うぅ…」
朋也(抵抗した場合、三枚目へ。ひるんだ場合二枚目へ、か)
朋也(ひるんでるよな…二枚目…)
朋也「おら、もういけ」
そう書いてあった。
男子生徒「…はい」
うなだれて、とぼとぼと立ち去っていった。
和「…うん、上出来よ」
木陰から真鍋がひょこっと出てくる。
…いたのかよ。
…いたのかよ。
朋也「これ、なんだったんだ」
和「ん? わからない?」
朋也「ああ、まったく」
371:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 17:19:57.09:cUBlBpOS0
和「そういうことには鈍感なのね」
朋也「あん?」
和「だから、さっきのあの人、唯に気があったのよ」
朋也「ふぅん…って、それ、なんか生徒会と関係あんのか」
和「いいえ。これはただの私事よ」
朋也「おまえ、あいつになんの恨みがあったんだよ…」
和「恨みはないわ。ただ、唯に悪い虫がつかないようにしただけよ」
朋也「なんでおまえがんなことするんだよ」
和「幼馴染だしね。大事にしてるのよ」
朋也「へぇ、おまえ、幼馴染なんていたの…」
…幼馴染?
朋也「もしかして、この紙にある ゆい って、平沢か?」
和「ええ、そうよ。気づかなかった?」
朋也「気づかなかった? じゃねぇよっ! なんてことさせてくれるんだよっ!」
和「あら? なんで怒るの?」
372:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 17:21:09.43:1qYNd8dxO
朋也「そりゃそうだろっ。俺、別にあいつの彼氏でもなんでもねぇし」
和「でも、かなり仲良くしてるじゃない。一緒に登校もしてるみたいだし」
朋也「それは、いろいろあって、しょうがなくだよ」
和「ふぅん。両思いなのに、お互い踏み出せないでいるのかと思ってたわ」
朋也「それはないっての。つか、いいのかよ」
和「なにが?」
朋也「俺、思いっきり悪い虫じゃん」
和「まぁ、見かけはね。でも、なかなか見所もあるってわかったし…」
和「あなたならいいかなって思ったのよ。そうじゃなきゃ、こんな役させないわ」
和「まぁ、唯がなついた人だから、悪い人ではないのかなとは思ってたけどね」
朋也「いや、おまえに買われるのも、悪い気はしねぇけどさ…」
和「それで納得しときなさいよ」
朋也「はぁ…」
和「ま、最初は潰しておこうかと思ったんだけどね」
さらりと怖いことをいう。
374:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 17:21:32.45:cUBlBpOS0
和「でも、ほら、今までのゴタゴタがあって、手が回らなかったのよ」
…俺は坂上に感謝しなければいけないのかもしれない。
和「あの子に近づく変な男って今までたくさんいたのよ」
和「ほら、あの子可愛いじゃない? だから、大変だったわ」
和「それが高校に入って、軽音部に入部してからはもう、それまでの倍は手間取ったわ」
和「生徒会の権力を使ってようやく追いつくくらいだったもの」
そこまでモテていたのか…。
和「あなたも、あんな可愛いのに、彼氏の気配がないのはおかしいと思わなかった?」
朋也「まぁ、普通に彼氏がいても不思議じゃないとは思うけど」
和「私が全て弾いていたからね」
強力すぎるフィルターだった。
和「だから、あの子、今まで男の子と交際したことがないの。大切にしてあげてね」
朋也「いや、だから、そもそも付き合ってないんだけど」
和「あら、そうだったわね。でも、時間の問題な気がするの」
和「女のカンだから、根拠はないけどね」
375:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 17:22:40.54:1qYNd8dxO
朋也「ああ、そう…」
和「それじゃあね」
言って、背を向ける。
朋也「あ、なぁ」
和「なに?」
振り返る。
朋也「おまえに彼氏がいたことってないのか」
なんとなく気になったので訊いてみた。
和「私? 私は、ないけど」
朋也「そっか。なんか、もったいないな」
376:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 17:22:59.72:cUBlBpOS0
朋也「おまえも平沢の保護ばっかしてないで、彼氏くらい作ればいいのに」
和「私はいいのよ、別に」
朋也「なんでだよ」
和「特に容姿がいいわけでもないし…作るの大変そうじゃない」
朋也「いや、おまえも普通に可愛いじゃん。男はべらせてうっはうはだろ」
和「っ…馬鹿ね…」
そう小さく言って、踵を返した。
そのまま校舎の方に戻っていく。
………。
初々しい反応も見れたことだし…よしとしておこう。
そのまま校舎の方に戻っていく。
………。
初々しい反応も見れたことだし…よしとしておこう。
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