ライブ前日。
「さすがに緊張してきた…。初LIVEが大雨確定とかついてなさすぎじゃね?あたし達」
みのりが冗談めかして言います。
事実は逆だ。
確かにライブへの緊張はあります。ただ、相手が初ステージのわたし達相応の、言うなれば「弱い」竜なお陰で、ものすごく心が楽。
わたし達がやることは、初ステージを成功させ、私たち4人のことをみんなに「知って」もらうこと。
ローカル局での放送はあくまで「テレビでの」中継です。
本命は動画配信サイトでの放送。
近年、巫女を生業にしているもの達はもっぱらこのルートで信仰を集めていると聞きます。
例外は、日本放送局が特集を組むレベルの「皇座の巫女」さまだけ。
事実は逆だ。
確かにライブへの緊張はあります。ただ、相手が初ステージのわたし達相応の、言うなれば「弱い」竜なお陰で、ものすごく心が楽。
わたし達がやることは、初ステージを成功させ、私たち4人のことをみんなに「知って」もらうこと。
ローカル局での放送はあくまで「テレビでの」中継です。
本命は動画配信サイトでの放送。
近年、巫女を生業にしているもの達はもっぱらこのルートで信仰を集めていると聞きます。
例外は、日本放送局が特集を組むレベルの「皇座の巫女」さまだけ。
「お客さんいない中でダンスするの、ちょっと恥ずかしいかも……」
「レッスンと変わらないと考えれば、そこまで怖くもない」
「怖いとかじゃなくて、なんか恥ずかしいって話!」
「撮影とかも上手くできるのでしょうか……」
「レッスンと変わらないと考えれば、そこまで怖くもない」
「怖いとかじゃなくて、なんか恥ずかしいって話!」
「撮影とかも上手くできるのでしょうか……」
心配事は尽きないけど、みんな明日に向けて意識が固まっていくのを感じます。
気づけば太陽は地平線の彼方に沈み始めていて、星が出てきています。明日は大雨なんて、ウソのよう。
気づけば太陽は地平線の彼方に沈み始めていて、星が出てきています。明日は大雨なんて、ウソのよう。
「さて!では明日に備えてアタシは休むことにするよ!じゃあね!」
「がんばろうね〜」
「また明日」
「バイバーイ」
「がんばろうね〜」
「また明日」
「バイバーイ」
ドキドキが止まらない中、私たちは帰路に着きます。
家に帰って、最後のレッスンと、今日やったリハーサルの内容を思い返します。
先祖代々わたし達は形は色々と変われど「神装巫女」でしたので、わたし達の家にはレッスン用の広い部屋があったりします。
その部屋で1人佇み目を閉じて、今までのこと、これからのことに思いを馳せていると、外から吹き抜ける風が少しずつ湿気を帯びてきたのを感じます。
……外を見ると、遠くに大きな雲がかかっています。
たぶんアレが……明日わたし達が「戦う」相手……
家に帰って、最後のレッスンと、今日やったリハーサルの内容を思い返します。
先祖代々わたし達は形は色々と変われど「神装巫女」でしたので、わたし達の家にはレッスン用の広い部屋があったりします。
その部屋で1人佇み目を閉じて、今までのこと、これからのことに思いを馳せていると、外から吹き抜ける風が少しずつ湿気を帯びてきたのを感じます。
……外を見ると、遠くに大きな雲がかかっています。
たぶんアレが……明日わたし達が「戦う」相手……