コロニキ2018年春号の特集ページに掲載されていた
グレートマグナムRのCAD画像のウイングを見た時、こう思った方も多いはず・・・
そんな人たちの為に、グレートマグナムR用原作風ウイングの作り方を解説します。
今回使った工具など
左から、
- マステ
- ニッパー(薄刃タイプがオヌヌメ)
- ペンチ
- ピンセット
- オルファ 曲刃(ホルダーは100円ショップのモノ)
- オルファ 平刃(ホルダーは(ry)
- カッターナイフ
- 金やすり
- ダイヤモンドやすり
- 紙やすり
- 金属製定規
- 瞬着硬化促進剤
- 瞬着
- プラリペアとプラリペアを使うための道具諸々
- へら
等です。
他に、0.3㎜、0.5㎜、1.0㎜のプラ板と、
トライゲイルのウイングを用意しましょう。
ウイング本体のプラ板の切り出しと接着
まずは芯となる1㎜厚のプラ板を切り出します。
②は2セット切り出しましょう。
この7枚を中心に組み立てていきます。
更に↑とは別に、こんな寸法の台形プラ板を2枚切り出しておきます。
台形のプラ板を軸に、瞬着の点着けで仮組を行います。
瞬着は台形のプラ板が接するところだけ塗ります。
プラ板の位置関係に注意してください(写っていませんが、反対側は3枚のプラ板の端が面一になっています)。
これを左右対称に1つずつ組みます。
組み終えたら、接合部をプラリペアで本接着していきます。
プラリペアの基本的な使い方は、
ホームページ
を参照してください。
今回はふりかけ法で行います。
まず側面部分にマスキングテープを張り、
隙間にへらなどでアクリルパウダーを置いていきます。
パウダーが十分行き渡ったら、レジンリキッドを流し込んで接着・硬化させましょう。
これを合計4か所行います。
なお、プラリペアは比較的硬化が早いのですが、リキッドによって溶かされたプラ板の硬度が元に戻るまで暫くかかるので、少し時間を空けて作業しましょう。
しっかり硬化したら、余計なところを削り取って平らに均します。
左右の凸部分が出来たら、中央の部分と接合します。
左右の部分を軽く押し付けながら、プラリペアのリキッドを少量流し込んで仮止めします。
プラリペアのリキッドは、スチロール樹脂などに対して高い溶解力を持つため、流し込み接着剤としても機能します。
仮止め部分が硬化したら、ひっくり返して先ほどと同じように本接着して下さい。
上記の通り、プラ板の硬度が元に戻るまで暫くかかるので、その間に装飾用のプラ板を切り出します。
厚みは0.3㎜もしくは0.5㎜を使います。
これが中央の部分。
こちらが左右の翼端部分となります。
これは青く塗り分けされている部分を1段低く造形するためのモノです。
ただ単に塗装の塗り分けだけで再現しても雰囲気は出ますが、プラ板を重ね貼りすることで強度を向上させられるという利点があります。
また、塗り分けラインを一段明確に区切ることで、塗装時に綺麗に塗り分けられるという効果もあります。
接着したところが完全硬化したら、ガイドとして入れていた台形のプラ板を外します。
瞬着の量を最小限にしておけば、ペンチで軽くひねるようにコジれば、簡単に取れます。残った瞬着跡は綺麗にしておきましょう。
出来たら凸部分と同じように余計なプラリペアを削り落としましょう。
次は余計な部分をニッパーで切り落とします。
赤いラインの部分で切り取ってしまいましょう。
ニッパーは薄刃タイプを使えば軽い力で切り取れ、断面も普通のニッパーよりきれいです。
ウイング本体の芯になる部分が出来たら、装飾パーツを張り付けていきます。
流し込み接着を行うので、接着する前に目の粗い紙やすりで接着面を荒らしてあげましょう。これでリキッドがよく染み込みます。
接着には再びプラリペアのリキッド。
側面はこんな感じ。
はみ出した部分は、完全に接着した後またニッパーで切り取ります。
矢印の部分には装飾部品を張り付けた後、再びプラリペアを入れて補強しています。
①~④の面にも0.3㎜~0.5㎜のプラ板を重ね貼りしてあげると強度が上がります。
プラリペアでダルくなった逆エッジ(凹エッジ)を回復させるには、オルファの平刃や曲刃が便利です。
本体部分の接着が全て終了したら、前縁・後縁をヤスリで整えておきます。
土台部分の作成
ウイングをボディに着けるための土台と支柱部分は、差し込み部の規格が同じことを利用してトライゲイルのウイングを使います。
まず根元の部分だけを切り出し、
支柱部分を原作の絵を参考に加工します。
また、天端は緩い凹面になっているので、ヤスリで平らに整えましょう。ここは接着面となるので、荒仕上でかまいません。
更に三角形だった前縁部分を直線的に整え、グレートマグナムのボディ形状に合わせるために根元の部分に1㎜プラ板を細切りしたものを貼り付けました。
ウイング本体と土台部分の接着
ウイング本体、土台部分共に出来上がれば、サーフェイサーを薄く吹いて残っている傷などをチェックします。
必要に応じて、パテなどで補修します。
接着のため、まずは土台部分に穴を3つ開けます。
左右の穴は元々はあるエジェクターピン跡を参考にして位置決めしています。
細いドリルから初めて、3mmまで広げます。
穴が開いたら、2つのパーツを所定の位置で合わせ、土台部分の穴をガイドにしてウイング本体に印を書きます。
印を参考に、3㎜のドリルで窪みを付けて行きます(穴は貫通させません)。
土台部分の穴も、5㎜以上のドリルでフチをテーパー状に広げておきます。
加工が終わったら、再び2つのパーツを所定の位置で合わせ、プラリペアのリキッドを穴に流し込んで仮固定します。
ある程度固定したら、細いヘラなどで穴にパウダーを流し込み、そこにリキッドを入れて固めます。
この時、先ほど加工した窪みとテーパーがある事で、プラリペアが図のような形で入り込みより強固に固定してくれるのです。
プラリペアは硬化すると非常に強固なプラスチックへと変貌するので、強力に接着すると同時にピンを撃って固定強化を図った状態に近い形となります。
プラリペアが硬化したら、その部分はヤスリで整えておきましょう。
固定が終わったら、ボディ本体に取り付けてみて、撃鉄後方の窪みを付けるために印を書きこみます。
こんな感じで削り込みました。
断面部分に中央の固定部分が見えると思いますが、↑の図で説明した狙い通りにプラリペアが入り込み、固定してくれているのがわかるかと思います。
塗装レシピ
完成
最終更新:2018年11月29日 00:14