<出会い>
キーンコーンカーンコーン♪
4時間目の国語の授業が終わり、HRが始まった。
授業中寝ていた鳩山がまいぼんの説教を受けて身を縮ませていた。
案の定、その後ろの席では流れ弾に当たった不運な男子生徒が涙目で肩を擦っている。
4時間目の国語の授業が終わり、HRが始まった。
授業中寝ていた鳩山がまいぼんの説教を受けて身を縮ませていた。
案の定、その後ろの席では流れ弾に当たった不運な男子生徒が涙目で肩を擦っている。
俺の前が前島の席でなくて本当によかった。
俺は席決めの時のくじ運の良さに感謝しながら帰り支度を済ませる。
窓の外を見ると、さっきまで曇っていた空が嘘のように晴々としていた。
このまま真っ直ぐ家に帰るのも勿体無い気がする。
窓の外を見ると、さっきまで曇っていた空が嘘のように晴々としていた。
このまま真っ直ぐ家に帰るのも勿体無い気がする。
――――――――――――――――――
普段使っている道を逸れて薄暗い小道に入り、
遠回りするようにわざと家とは90度違う方向に歩いていく。
細長い小道を抜け、傾きかけた古い電柱の角を左に曲がると、少し開けた明るい通りに出た。
遠回りするようにわざと家とは90度違う方向に歩いていく。
細長い小道を抜け、傾きかけた古い電柱の角を左に曲がると、少し開けた明るい通りに出た。
何の変哲も無い有り触れた場所だが、初めて見る風景に俺は思わず足を止める。
その時、前方に見える公園の手前、俺の視界の端に女の子が
大量の荷物を手によろめきながら歩いているのが見えた。
どこかで見たような子だけど、誰だったか思い出せない。
一際大きな荷物は右肩に担ぎ、
左手にはこれまたパンパンに膨れ上がったスーパーの袋を提げていた。
その時、前方に見える公園の手前、俺の視界の端に女の子が
大量の荷物を手によろめきながら歩いているのが見えた。
どこかで見たような子だけど、誰だったか思い出せない。
一際大きな荷物は右肩に担ぎ、
左手にはこれまたパンパンに膨れ上がったスーパーの袋を提げていた。
おいおい大丈夫かよ、明らかに重量オーバーだろ。
行く方向が同じで、少しの間その後ろ姿を眺めながら歩いていたが、
細い体にはいかにも重そうだったので声を掛けようかと考えだした。
その時、女の子の持つ袋からポトリと何かの缶詰めが転がり落ちる。
女の子は缶詰の落ちた音に気づき歩みを止めたが、
両手を塞ぐ荷物をどうするか考えているのか、
すぐには拾う素振りを見せずに佇んでいた。
細い体にはいかにも重そうだったので声を掛けようかと考えだした。
その時、女の子の持つ袋からポトリと何かの缶詰めが転がり落ちる。
女の子は缶詰の落ちた音に気づき歩みを止めたが、
両手を塞ぐ荷物をどうするか考えているのか、
すぐには拾う素振りを見せずに佇んでいた。
俺は小走りに近づいて缶詰を拾うと、女の子が左手に持っている袋にそれを入れてやった。
視線を袋から女の子に向けると、その子もまた俺の顔を目で追う。
やっぱりどこかで会ったことがある。うちの生徒か?
視線を袋から女の子に向けると、その子もまた俺の顔を目で追う。
やっぱりどこかで会ったことがある。うちの生徒か?
???「…どうも」
頭に断片的に残る記憶を追っていると、少女が口を開いた。
健「あ、いや、片方持つよ」
あっという小さな声を無視して、俺は少女が右肩に乗せていた大きな荷物を取り上げる。
遠くからは分らなかったけど、どうやらドッグフードの袋だったらしい。
思っていたよりは重くない。
そうなると今女の子が持っている荷物の方が重く見えるわけで、
どうやら選択を間違えてしまったようだ。
頭に断片的に残る記憶を追っていると、少女が口を開いた。
健「あ、いや、片方持つよ」
あっという小さな声を無視して、俺は少女が右肩に乗せていた大きな荷物を取り上げる。
遠くからは分らなかったけど、どうやらドッグフードの袋だったらしい。
思っていたよりは重くない。
そうなると今女の子が持っている荷物の方が重く見えるわけで、
どうやら選択を間違えてしまったようだ。
バツが悪いけど仕方がない、もう一度申し出て持ってる荷物を交換してもらおう。
健「えっと、ごめんやっぱりそっちの荷物持つよ」
そう言ってから女の子の左手の荷物を掴む。
???「いい」
両方持とうとしていると思われたらしいけど、お陰で話がうまい方に流れてくれた。
俺はさっき取り上げたドッグフードの袋を女の子に持たせて、
もう片方の大きな袋を自分の右手に持ち替えた。
そう言ってから女の子の左手の荷物を掴む。
???「いい」
両方持とうとしていると思われたらしいけど、お陰で話がうまい方に流れてくれた。
俺はさっき取り上げたドッグフードの袋を女の子に持たせて、
もう片方の大きな袋を自分の右手に持ち替えた。
健「…えっと、俺この近くの一ノ瀬中学の3年で、早瀬健っていうんだ」
健「君はここら辺の子?どこの学校?」
???「…同じ」
健「ああ、一ノ瀬?一緒だったのかぁどおりで見覚えがあると思った」
健「何組?」
???「B組」
健「B組かー、ん、、それ俺と同じじゃん!!」
???「…」
健「君はここら辺の子?どこの学校?」
???「…同じ」
健「ああ、一ノ瀬?一緒だったのかぁどおりで見覚えがあると思った」
健「何組?」
???「B組」
健「B組かー、ん、、それ俺と同じじゃん!!」
???「…」
そういえばうちのクラスにはいつも空いてる席がある。
その席の生徒をクラスの連中がよく図書室で見かけるとか言ってたっけ。
クラスメイトともあまり喋らなくて、1人でいることが多いとか。
確か名前は
その席の生徒をクラスの連中がよく図書室で見かけるとか言ってたっけ。
クラスメイトともあまり喋らなくて、1人でいることが多いとか。
確か名前は
健「神田、さん?」
???「…」
健「神田さんだろ?俺同じクラスだよ」
???「…そう」
あれ、いいのか…合ってるのかな?合ってるよな。
健「そっか、話すの初めてだよな」
神田「…うん」
何か、さっきから俺だけ喋ってるような気がする。
自分にしては結構頑張ってるんだけどな。
噂どおり、相当大人しい性格をしてるらしいな。
???「…」
健「神田さんだろ?俺同じクラスだよ」
???「…そう」
あれ、いいのか…合ってるのかな?合ってるよな。
健「そっか、話すの初めてだよな」
神田「…うん」
何か、さっきから俺だけ喋ってるような気がする。
自分にしては結構頑張ってるんだけどな。
噂どおり、相当大人しい性格をしてるらしいな。
う~ん、会話が続かない。
まぁ、無理に話すことはないよな。
暫く無言のまま歩いていると、神田が突然足を止めた。
神田「ありがとう」
健「あ、いや、俺の家こっちの方だし」
実際は少し方向が違うけどこれでいい。
すると、神田が空いてる手をこちらに伸ばしてきた。
健「ん、いいよ持ってるから」
そう言いながら俺たちが立ってる脇の家の表札が目に入る。
神田総一郎
あ、、
健「ここ神田さんの家?」
神田「うん」
俺が目の前の大きな家を眺めていると
神田がせっせと俺の手にある荷物を受け取っていた。
健「それじゃ、また学校で」
神田「…」
健「ん?」
神田「…うん」
健「ああ、またな神田さん」
まぁ、無理に話すことはないよな。
暫く無言のまま歩いていると、神田が突然足を止めた。
神田「ありがとう」
健「あ、いや、俺の家こっちの方だし」
実際は少し方向が違うけどこれでいい。
すると、神田が空いてる手をこちらに伸ばしてきた。
健「ん、いいよ持ってるから」
そう言いながら俺たちが立ってる脇の家の表札が目に入る。
神田総一郎
あ、、
健「ここ神田さんの家?」
神田「うん」
俺が目の前の大きな家を眺めていると
神田がせっせと俺の手にある荷物を受け取っていた。
健「それじゃ、また学校で」
神田「…」
健「ん?」
神田「…うん」
健「ああ、またな神田さん」